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天体に興味を持ち、これから趣味として始めたいなと考えている方は本を読んだりネットで情報を探したりして、購入する機材の検討をされる方が多いかと思います。

殆どの方は本やネットで画像を見て自分も見てみたい(または撮影してみたい)と考えてそれらを見る(または撮影)するためには望遠鏡などの機材が必要になるというところまでは意識されていると思います。

しかし、ここには大きな落とし穴があります。

画像で見た天体の視直径と実視等級がどのくらいであるかということです。

多くの天体写真は観賞用途に撮影されており、撮影機材もバラバラ、そしてその天体がきれいに見えるサイズで画像が作成されています。

画像では大きく、きれいに見えているものでも、実際には非常に小さく見えるものであったり、望遠鏡を使っても暗くて見えないものなども多数あるということです。

地球から見た天体の大きさは視直径という言葉で表されています。
単位は度、または分、秒(60分が1度)のいずれかで表記されています。

同じく地球から見た天体の明るさは実視等級という言葉で表されています。

興味を持った天体があったらまずその天体の視直径と実視等級を調べてみましょう。

例えば有名なアンドロメダ銀河実視等級は4.3等級、視直径は190分× 60分になります。
郊外の暗いところであれば、肉眼で5~6等級まで見えますので、暗いところに行けば肉眼で見ることが出来ます。
驚くべきは視直径です。

なんと190分×60分もあります。度数に直すと約3.2☓1度になります。
月の視直径がおおよそ30分程度(度数にして約0.5度)ですから、横方向の長さは月の約6倍もあるということです。

もう一つ初心者の方が興味を持つ対象の一つとして土星はどうでしょうか。
土星や木星などの惑星は地球と同じく太陽のまわりを回っているので、時期によって見える場所や明るさ、大きさが変動します。

非常にざっくりとあらわすと、実視等級は0等級程度、視直径は16秒~ 20秒程度、度数に直すと20秒のときでも0.00555556度です。

こちらはびっくりするほど小さいですね。

上記の度数は地平線から地平線まで(東~西、北~南)が180度になります。
(東~西、北~南に巨大な分度器があると考えるとイメージしやすいです。)
月がだいたい0.5度と覚えておけばそれぞれの天体の視直径を把握しやすくなります。

ここで問題になるのが望遠鏡や双眼鏡で観望する場合、触れられる単位が倍率であるということです。

単位が全く揃っていないので、実際にどのように見えるのかが見当がつきませんし、本やネットでもどのような機材でどのように見えるのかを解説しているところがとても少ないです。

ここでぜひ憶えて欲しいのが視野角というワードです。

視野角は使用する機材で見える範囲を角度で表す表記になります。

これで大きさの単位が度数で揃いますので、どの機材でどのくらいのものがどのくらいの大きさで見えるのかを把握できます。

視野角は機材の組み合わせによって異なりますので計算が必要になりますが、殆どのプラネタリウムアプリでシミュレーションすることが出来ます。


実視等級や視直径もプラネタリウムアプリで簡単に情報を見ることが出来ます。

この3つのキーワードを前もって調べておけば、目的の天体が実際にどのように見えるのかを予め把握することができるようになります。

視野角の大まかな目安としては以下になります。

●肉眼→90~120度程度
●双眼鏡(口径40mm、8倍程度の手持ち可能な双眼鏡)→7~9度程度


望遠鏡の場合アイピースとの組み合わせで視野角が異なりますが、同じ望遠鏡であれば倍率が高くなるほど視野角が狭くなります。(なので拡大して見える)

カメラに関してもレンズ、撮像素子の組み合わせで視野角が変わります。

画像を見て興味を持った対象の実施等級が11~12等級とかだった場合、眼視も撮影も初心者にとっては非常にハードルが高い対象です。
このような天体は視直径も非常に小さいものが多いです。(画像では立派に見えていますが。。)

面倒な計算はプラネタリウムアプリが全て行ってくれますので、天体に興味を持ちどのような機材を購入したら良いか悩んでいる方は見たい天体の視直径、実視等級を調べ、購入を検討している機材の視野角でシミュレーションしてましょう。(本やネットで見てきた画像がバラバラなサイズであることに驚くと思います。。。)


追記
アンドロメダ銀河は大きいのでさぞかし立派に見えるだろうと思うかもしれませんが肉眼ではどんなに立派な望遠鏡を使っても(そもそも立派な望遠鏡では視野角的に全体を見ることもできません、全体を見れる最大の望遠鏡のサイズとしては口径10~12cm程度の望遠鏡で最低倍率にしてギリギリ入るかはみ出るかといったところです。)中心部分しか見えませんので月よりはるかに小さくぼんやりしか見えません。。。

撮影する場合は撮像素子の大きさにもよりますが、望遠鏡よりカメラレンズの方が向いています。(対象が大きいので)
あの立派な姿はさぞかし大きな望遠鏡で撮影したんだろうと考えがちですが、実際はコンパクトな機材で撮影されています。
(中心部と周辺部の明度差が大きいので撮影・画像処理などの技術は必要になります。)



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天体機器を使用する場合、特にPCや撮影機材などを併用する場合には安定した電源の確保が最重要になります。

私自身は以前ノートPCを使用していたので100Ahの非常に重いディーブサイクルバッテリーを使用していましたが、数年使用しただけで2台オシャカになってしまいました。

天体撮影などで使用する場合、長時間使用することになりますしPCも使用するとなると安定した純正弦波のインバータなども揃える必要があります。

なにかにつけて大掛かりになってしまう状況でしたが、最近は状況が変わってきました。

・MiniPCやシングルボードコンピュータなど省電力のPCが実用的に利用できるようになった。

・ポータブル電源の性能が向上し、省電力のPCであれば余裕で一晩使用することができ、今まで別に揃えなければならなかった純正弦波インバータも内蔵される機器が出てきた。

私自身も現在はMiniPCとSBC(ラズパイ4)のいずれかで天体機器の制御を不自由なく賄っています。
ラズパイ4はフルに稼働したとしても15W以下ですし(通常の使用ではかなり省電力です。)、MiniPCも省電力機種を選べば最大で20W程度の消費電力に抑えることができます。


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このくらいのスペックであればWindowsで使用しても天体機器の制御であれば不自由なく使用できますし、Linuxであれば非常に軽快に動作します。(Linuxを使用する場合にはこの機種のようにチップセットがインテルのものを使用するのが無難です。)

私はタブレットからリモート操作していますのでモニターを使用していませんがモニターで運用したいのであればHDMI端子のついたデジカメ用のポータブルモニターや、ポータブルテレビが非常に省電力に運用できます。


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色の再現性などはモニタの方が優れているかと思いますが、どちらもHDMI入力端子を備え、非常に少ない消費電力で運用できます。(テレビの方は私の遠征用モニタと同じものです。モニタのセッティングがテレビ用になっていますが、色調整やシャープネスを低くすればPCのモニタとしてもそこそこ利用できます。(画面が大きいのが一番ありがたいですね(笑))

これらの機種であれば、ポータブルバッテリーで一晩余裕で稼働できます。
最近では低温環境に強く、繰り返し充電回数が非常に多いリン酸鉄リチウム電池を搭載したポータブルバッテリーが登場しました。


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どちらの機種も天体機器制御の利用で不可欠である”純正弦波インバータを内蔵”しています。
さらにはMPPTという高性能なソーラーパネル充電回路まで搭載していますので高効率でソーラーパネルから充電まで可能です。
(違いは容量のみです。バッテリー、インバータ、MPPT回路など個別に揃えるより安価ですね。。)

リン酸鉄リチウム電池( LiFePO4電池)は長寿命(リチウムイオンの4倍以上)なメリットもありますが、天体で利用する場合にもっとも恩恵を受けるのは低温時の安定性でしょう。(公称値-20~60度に対応するようです。)

今まで頭痛の種だった屋外でのPC利用(消費電力、安定した電源の供給)が、機種を選べば驚くほどコンパクト・軽量に実現できるようになってきました。

掛け声だけで全く実用化がされていない燃料電池より現実的なソリューションになりそうです。

私が使用している機材とほぼ同等の内容になりましたが(笑)、実際稼働してみてまったく不自由していません。
(ノートPCを動かしていたときより遥かに快適に制御できています。)

これから機材を構築される方の検討要素の一つになれば幸いです。


衰えをしらないコロナ渦が続く中、アウトドアなど過密状態を避ける趣味を持つ方が増えたようです。
天体趣味というのもアウトドア活動ですね。(夜専門ですが。。)

キャンプなどと同様天文も道具沼があるところなどもよく似ています。(苦笑)

天文趣味は高齢層が多いようですのでまずは大人買いで道具から揃えてしまわれる方もいらっしゃるかもしれません。(ますますキャンプと似ている。)

機材を買ったら試したい、が、いきなり大変な思いをしたくないという方はベランダ(もしくは庭)でデビューしてみましょう。
都心部などで条件が悪いところでも以前紹介したZoom観望やEAA(電視観望)、眼視でも双眼鏡などがあれば肉眼よりはるかに星が見えますし、カメラや望遠鏡などに光害用のフィルターなどを装着すればさらに対象が確認しやすくなります。(撮影などでも対象が写りやすくなります。)

星を見たり、撮影したりするには天の川が見えるような場所が最高ですが、不慣れな道具を持ち出して設置や設定ができずに苦しむより、星を見る条件が悪くても、気軽に設置して試せる環境からスタートしたほうが長続きするように感じます。

天体機材は専門性が高く難しいものが多いので、気軽に設置できるベランダ(もしくは庭)で積極的に実戦経験をつんで機材の扱いに慣れましょう。

最初は月からスタートして、低倍率で散開星団や大型の星雲(M42など)にチャレンジしてみましょう。
高倍率が必要になる惑星はある程度機材の扱いに慣れ、星空の位置関係を覚えてから挑戦したほうが観望や撮影の選択肢が増えます。

キャンブ道具なども結構天体活動で使えるものが多いので一緒に楽しむのも良いかもしれません。

どちらもある程度機材の扱いに慣れたらぜひ天の川が見えるような空の暗いところに挑戦してみてください。
都心部ではうっすらとしか見えなかった対象が驚くほど鮮明に大きく見えます。
(天の川を双眼鏡で見ると視界一面星で埋まりますよ。)

趣味でストレスを貯めないためにも(機材の扱いや対象探索など、慣れないとけっこうストレスになります。。)お気軽にベランダ(もしくは庭)でのんびり楽しみながらスキルアップしましょう。






プロフィール

TーStudio

Author:TーStudio
色々工夫しながら星空を楽しんでいます。
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