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特集:お家でプラネタリウムのカテゴリー記事一覧


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リアルな引っ越し→梅雨に突入ということもあり、今年に入ってからほとんどまともに星を見ることが出来ていません。

気晴らしといってはなんですが、以前から興味のあった家庭用プラネタリウムについて記載していこうと思います。
家庭用プラネタリウムとしては一世を風靡したホームスターがあります。

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それまで発売されていたものと異なり、リアルな天の川が家でも見ることができると話題になりました。(製作者の大平さんも時の人になりましたね。)

わたしも所有していますが、星空の描写に関してはとても良く出来ていると思います。


今回連載するのはMac(デュアルモニターに対応したPCなら他の環境でも可能)のプラネタリウムソフトとプロジェクターを利用して家庭で気軽に楽しめるプラネタリウムを作成しようというものです。

実は以前にこのジャンルに興味を持ち、ネットでいろいろと調べた時期があります。
PC用のプラネタリウムソフトは多数ありますが、実際のプラネタリウムとして使用できるソフトはかなり限定されます。

日本の会社で正式にドーム用として発売されているのはステラドーム・プロフェッショナルがありますが、業務用で金額すらわかりません。

プラネタリウムっぽくするのであれば最低でも、1.球面投影機能(ドームの曲面に正確に表示する機能)、2.重力表示機能(星座などの文字を天頂を頂点として下向きに表示する機能)、3.星空のみを表示し、別画面で操作が行える機能(独立した操作用フロントエンド)の3点が必要になります。(業務用のプラネタリウムは更に映像・静止画のインポーズ機能やテロップ、サウンド効果の編集機能が必要ですね。)

PC用のプラネタリウムソフトは一画面ですべて操作するように出来ており、投影方法もプラネタリウム向けになっているものはほとんどありませんでした。

その中で唯一上記3点を満たすソフトがStellariumです。

このソフトは以前から海外ではプロジェクター投影のプラネタリウムとして使用されているとの情報を得ていました。

以前私が調べていたとき(数年前)はStellarium単体では制御用の画面と星空を分けることができず、上記会社が開発したプラグイン、フロントエンドをしようして投影と制御を分ける形でした。

お気軽にStellarium単体でプロジェクターに投影してみましたが、お世辞にも操作がしやすいとは言えませんでした。

しかし、Stellariumのバージョンアップに伴い、なんとリモートコントロール機能が追加されました。

実際使用してみましたが結構プラネタリウムっぽい上映が可能でした。
(さすがにドーム投影はおこなっていませんが、拡大縮小・自由に動かせて星雲・星団も見ることのできるホームスターといった感じです。)
家庭用プラネタリウムとして充分に楽しめましたし、星空説明などを行っている方にとってはかなり実用的なツールになるかと思います。

何回かに分けて、環境構築から使い方まで記載しようと思います。




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数回にわけて投稿する予定のお家でデジタルプラネタリウムシリーズ。

今回は第2段として環境構築のために必要な機材のご説明をします。

まず、前提条件として今回のデジタルプラネタリウムは以下の形態で取り組もうと思います。
1.ドーム不使用(壁面、もしくは天井への投影)
さすがに家庭用でドームまで準備するのは大変です。お気軽系の環境構築で考えようと思います。

2.プロジェクター単体での投影(分割投影は行わない)
本格的に行うとなるとプロジェクターを複数台使用して投影しますが、位置合わせや機器の調整が非常に大変になります。

3.スーパー(テロップや動画の挟み込み)は行わない。
これらを行うには業務用のアプリ(Shira Playerステラドーム・プロフェッショナル)が必要になります。
おそらく金額が気軽ではなくなりますので、これらは行いません。
(上記アプリを使用しなくても複数台のPC、プロジェクターが用意できれば似たことはできるかとおもいますが、大掛かりになりますね。。もしかしたらいずれチャレンジするかもしれません)


以上、お気軽系の環境構築でいこうと思います。

では環境構築にあたり必要になるものを記載します。



デジタルプラネタリウム(簡易版)必要機材一覧

1.マルチモニターに対応したPC(ノートブックがおすすめ)
プロジェクターは1台しか使用しませんが、制御用にもう一つ画面が必要になります。できるだけ解像度(対応ピクセル数)の高いモニターに対応したPCを用意しましょう。(投影品質にもっとも関わる部分です。)

2.できるだけ高解像度(ピクセル数の多い)プロジェクター
昨今ではリアル4Kモードを搭載したプロジェクターも登場しています。

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ピクセル数の多さは投影品質にもっとも関係する部分です。
これからプロジェクターを購入する方はぜひ高解像度対応製品にしておきましょう。

4.投影するための広い空間(壁面、天井など)
実はこれがもっとも敷居が高いかもしれません。。。
壁面であれば、壁一面に投影できると迫力が出ます。天井であれば照明が投影の邪魔をしない環境があれば最高です。

5.ステラリウム
無料ソフトですが、簡易プラネタリウムに必要なことはほぼ全て出来ます。
特にプロジェクター投影での使用に関しては、このソフトが一番適しています。


オプションとしては

1.LAN環境
別のマシンから操作する場合は必要になります。

2.BGM再生環境
無くても構いませんが雰囲気作りに

3.投影用スクリーン
壁面や天井にそのまま投影すれば必要ありませんが、より鮮明な映像でという方は用意しても良いでしょう。
(投影面積の広さ、プロジェクターの解像度の方が重要です。)


ざっとこんなところでしょうか

次回は諸々のセットアップについて記載していく予定です。
(となると、あと1〜2回の連載かな?)


梅雨で全く星が見えない日が続いています。
数回にわけて投稿する予定のお家でデジタルプラネタリウムシリーズ。

今回は第3段として各種設定のご説明をします。

Macでの設定を記載しますが、Windowsの方も少しの読み替えで設定が可能になりますので興味ある方はお試しください。

私は星見ができないストレス発散用に使用していますが、星空説明をお仕事やボランティアでしている方に適ていると感じます

設定方法を記載していきますが、必ず設定の保存を行ってください。(最後に記載します。)


1.まずは投影用プロジェクターを接続・設定します。

125.png
・Apple () メニュー >「システム環境設定」の順に選択し、「ディスプレイ」をクリック。
・プロジェクタ・モニタの解像度(表示ピクセル数)を設定※
※プロジェクタの解像度は機材の最高解像度にします。

126.jpg
・ディスプレイのミラーリングオプションのチェックボタンを外します
(これでデュアルモニターになります。)

PCのディスプレイは制御用なので通常お使いの解像度のままで良いです。
プラネタリウム投影用のプロジェクタに関しては機器の最大解像度を設定してください。


2.ステラリウムのウインドウをプロジェクタに移動
プロジェクタが用意できたら、いよいよステラリウムの設定に入ります。
この時、ステラリウムのウィンドウはプラネタリウム投影用のプロジェクタに表示してください。※
※ステラリウムが全画面表示で立ち上がる場合は全画面表示を解除すると移動できます。
移動後は再度全画面表示に切り替えます。全画面表示の切り替えは下図をご参照ください。

127.jpg


3.ステラリウムの表示設定
プロジェクタにステラリウムの画面を移動できたら投影された表示を確認しながら星の見え方を調整します。

128.jpg

1.  "空と表示の設定"ボタンをクリック
2."空"タブをクリック
3.プロジェクタに投影された画面を見ながら天の川、星の見え方を調整
4.光害のチェックボタンを押して光害設定の調整(数字が大きいほど光害がひどくなる)


129.jpg

1."表示方法"タブをクリック
2."方位"チェックボックスのみにチェックを入れ、他は外す。

"空と表示の設定"の設定で必要な部分はこれで終了です。
お好みで、背景なども変更してください。


4.投影方法の選択、設定
プロジェクタでの星の見え方を設定したら、どのように投影するのかを決定します。

●壁面に投影する場合
下図のように人間の視野角に合わせて90〜120度くらいが表示されるようにします。

130.jpg


●天井に投影する場合
下図のように360度全天が表示されるようにします。

132.jpg


視野角の調整はスクロールホイールまたはコマンドキー+カーソルキー↑↓で行えます。
お好みの表示状態に調整してください。
壁面投影の場合はデフォルトの方位も決めておきましょう。(わたしは南にしています。)
いずれかに決定して、表示の調整をしたら記事量も多いので今回はここまでで保存しましょう。


5.設定の保存(重要)

131.jpg

1."設定画面"ボタンをクリック
2."メイン"タブをクリック
3."表示設定の保存"、"設定を保存"ボタンをクリック

以上で今まで行ったすべての設定、初期状態の表示方法が保存されます。
保存をしないと再度やり直しになりますので設定したら必ず保存を行ってください。

次回はその他の設定、サーバ設定、コントロールパネルでの操作など記載する予定です。









数回にわけて投稿する予定のお家でデジタルプラネタリウムシリーズ。

今回は第4段としてリモート制御サーバ設定、制御コントロールパネルのご説明をします。

Macでの設定を記載しますが、Windowsの方も少しの読み替えで設定が可能になりますので興味ある方はお試しください。(ショートカットなどはコマンドキー→コントロールキー、オプションキー→ALTキーで読み替えです。)

事前に、プラネタリウム画面を全画面表示にしてその後、制御ボタンを非表示(ショートカットキーでコマンドキー+T)を行い、プロジェクタ画面が星空のみ表示されるようにしてください。


●リモート制御サーバ設定
この設定を行うことでステラリウムのほとんどの機能をWebブラウザからコントロールすることができるようになります。



134.jpg

1."設定画面"ボタンをクリック
2."プラグイン"タブをクリック
3."リモートコントロール"タブをクリック
4.起動時に実行チェックボックスをチェック

ここで一旦ステラリウムを終了し、プラグインの読み込みを行います。
正常に読み込まれれば下図のリモート制御サーバボタンが表示されます。


135.jpg



136.jpg

起動後
1."設定画面"ボタンをクリック
2."プラグイン"タブをクリック
3."リモートコントロール"タブをクリック
4."設定"ボタンをクリック
5."サーバが利用可能"、"Enable automatically on startup"チェックボックスをチェック
6."デフォルトとして設定を保存"ボタンをクリック

以上でリモートコントロールサーバがステラリウム起動時に立ち上がります。


以降はWebプラウザを立ち上げ、以下のように入力します。

〇〇○.local:8090

Macの場合はボンジュールが内蔵されていますので、〇〇○.local:8090(〇〇○部分はご自身のPC名)で接続できます。
Windowsの方はこちらでボンジュールをダウンロードしてインストールするか、ご自身のPCのIPアドレスを調べて入力します。(ボンジュールをインストールするのが嫌な方はPCのIPアドレスを固定しておくと便利です。)


正常にサーバが起動していれば以下の画面が表示されます。
表示されない場合は再度ステラリウムを立ち上げ、リモート制御ボタンがオンになってるか確認してください。


137.jpg

共通機能として機能タブで機能の切り替え、画面表示切り替えボタンで表示切り替えが行なえます。

〇1.Main controlsタブ
共通機能のほか、日時設定、早送り、表示場所の変更、表示する方位角の変更、画面上の水平線の調整、視野角の変更が行えます。


138.jpg

〇2.Selectionタブ
共通機能のほか、観望対象の検索・導入を行えます。


139.jpg

〇3.空(そら)タブ
共通機能のほか、ステラリウムの星空の見え方の各種調整を行えます。



140.jpg

〇4.DSOタブ
共通機能のほか、星雲、星団、銀河など天体カタログの表示設定を行えます。



141.jpg

〇5.背景タブ
共通機能のほか、背景イメージの表示設定を行えます。



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〇6.星の文化タブ
共通機能のほか、世界各地の星の文化で表示を行えます。(デフォルトは西洋です。)



143.jpg

〇7.Actions and scriptsタブ
共通機能のほか、用意されたオートパイロットで星空案内を行えます。
(上級者の方は自身でスクリプトを作成できます。)



144.jpg

〇8.観望場所タブ
共通機能のほか、観望地の設定変更を行えます。




145.jpg

〇9.投影法タブ
共通機能のほか、プロジェクタ出力を様々な投影図法に変更を行えます。(デフォルトはステレオ図法)

通常は1〜2のタブでほとんどの操作が可能です。
3〜9のタブはステラリウムの"設定画面"ボタンでの設定機能とほぼ同じです。



●操作用に覚えて置くと便利なショートカット(Windowsの方はコマンドキー→コントロールキーと読み替えてください。)
コマンドキー+T→ステラリウムのコントロールパネル表示・非表示の切り替え(必須です。)
・(プラネタリウム画面を)マウスクリック→対象の選択、コントロールキー
+クリック
→対象の選択解除
シフトキー+n,s,w,e(いずれかのキー)→北、南、西、東に表示切り替え


以上で使用できます。
ステラリウムは星空表示がキレイで細かく設定できるため、かなり満足度の高い投影が可能になると思います。
今回はローカルマシンでリモートコントロール、プラネタリウム画面を制御しましたが、リモートコントロール機能が充実しているため、LANで接続された他のマシンでもコントロール可能です。

見づらくて恐縮ですが、実際に投影した時の写真が以下になります。
実際にはかなり迫力があり、楽しめました。
プロジェクタを2台持っている方はスーパーなどもできるため、かなり本格的に操作できそうです。(やってみるかも。。)
興味ある方はお試しください。

147.jpg
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色々工夫しながら星空を楽しんでいます。
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