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★Kstars Ekos INDIのカテゴリー記事一覧


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マルチプラットフォームで利用できる天体撮影統合環境CCDCielが0.9.65にバージョンアップしました。(2019.12.04)
ダウンロードはこちら


バージョンアップ内容は以下

・新しい極整列ツールが追加
・カラーカメラのディベイヤーが大幅に改善
・Canon .CR3ファイルのサポート(WindowsおよびMac、Linuxは後日)
・ビットマップ保存オプションの追加(環境設定で設定)
・シーケンスの一時停止ボタンの追加
・ステータスボタンの追加
・メインメニューのブラッシュアップ
・並列マルチプロセッシングの対応
・大画面でのデフォルトの2列レイアウト
・ASTAPからの警告を表示。
・オプションが選択されている場合にのみ、新しい画像を自動的に測定
・フリップボタンの状態を保存
・拡大鏡の画像も反転
・測光用に測定された星をマーク
・星形をダブルクリックして、測光ツールが開いているときに測光測定


完全な変更ログ:
https://github.com/pchev/ccdciel/compare/v0.9.64...v0.9.65

だいぶブラッシュアップされたようです。
個人的にはビットマップで画像を保存できるオプションが付属したことがありがたいですね。
(カラー画像が扱いやすくなります。)

興味ある方はお試しください。


2020.1.2にKStars v3.3.9がリリースされました。

以下に項目記載します。

●FITS Vieweのストレッチコントロール(非破壊プレビュー調整)

FITS Viewer内でモノおよびカラー画像用の調整可能で高速なストレッチコントロールを実装しました。これらにより、高解像度の宇宙写真でも、シャドウ、ミッドトーン、ハイライトのクリッピングを微調整できます。

コントロールを調整しても、基礎となるデータは変更されず、プレビュー画像のみが変更されます。ストレッチ調整を行った後、ユーザーはコントロールパネルの右下隅にある小さなウィザードアイコンをクリックすることで、いつでも自動ストレッチに戻ることができます。


●Ekosオートフォーカス機能に新アルゴリズム追加(実験的線形集束アルゴリズム)

一定の間隔でサンプリングして常にスキャンする単純なオートフォーカスアルゴリズムが追加されました。他のアルゴリズムよりも遅い場合がありますが、方向の変化を最小限に抑えることでバックラッシュが最小限に抑えられ、アルゴリズムがより安定したオートフォーカス結果を提供できることが期待されます。

この変更により、オートフォーカスアルゴリズムの実装を隠すインターフェイスも導入され、将来の変更により、他の既存のアルゴリズムがこのフレームワークに移動する可能性があります。

リニアフォーカサーは、主に最終的な焦点位置の近くで起動したときにうまく機能します。これは、適切に選択する必要のあるステップサイズ、最大移動、および許容パラメータに依存します。他のアルゴリズムよりもフォーカスを見つけるために、より多くの反復が必要になる場合があります。

さらに、rel_focus_positionの代わりにgphotoによるmanualfocusdriveコマンドを使用するDSLRのオートフォーカスサポートを追加することにより、Ekosのフォーカスモジュールを改善します。「非プレビュー」モードでは、フォーカスモーターはオートフォーカスエンジンによってのみ制御可能です。この変更はキヤノン製カメラにも適用されるはずです。


●西洋の空文化オプションの追加

この空の文化の星座は、HAレイの研究に基づいています。多くの場合、古典的なギリシャとローマにインスパイアされた星座よりも直感的で覚えやすいです。


●バグの修正

・気象デバイスを再接続する際、バグ修正により、気象表示を初期化。
・ストレッチのオフバイワンのバグを修正。
・Windowsでのビデオストリーミングのサイズ変更のクラッシュを修正。
・マイナーなEBNの問題を修正。
・ファイル名で0.001秒未満の露出を考慮。
・Windowsで、コンボボックスからインデックス1を選択すると、リモートと認識。

・Alignビューの列のサイズを自動的に変更。
・ドキュメント構成ページにマーカーを追加し、空の文化に関する情報を追加。
・旋回が検出されたときにプレートの解決を中止。
・フォーカスされたオブジェクトが小惑星または彗星のいずれかで、データがロードされたときのクラッシュを修正。
・filter-change-autofocusのバグを修正。
・マウントが移動→「ガイドキャリブレーションを常にリセット」オプションが設定されている場合、ガイドキャリブレーションをリセット。

2020年1月2日にINDIライブラリがv1.8.3にアップデートされました。

変更点を以下に記載します。

+RainbowAstroマウントドライバーの追加。
+すべてのマウント用の新しいシミュレーションピアサイドオプション。
+ iOptron GEM45サポートを追加。
+ iOptron iPolarの*予備*サポートを追加。
+ Celestron GPSガイドの更新
+バグ修正:より長いポーリング間隔で子午線の反転を機能。
+ FITSヘッダーへのフォーカサーの絶対位置の記録を追加。
+ DMFCプロパティの有効化/無効化を修正し、デッドコードを削除。
+バックラッシュステップの保存/読み込みを有効にし、モータータイプ選択を修正。


このサイトはINDIサーバ・ドライバを活用した天体環境の構築について多数記載しましたが、INDIに対応したソフトの一覧が無いことに気づきました。。
Macの天体アプリ一覧にいくつか記載がありますが、INDI対応としてはまとまっていません。)

有名所ではSetllariumPHD2Ciel SkyChartなどが対応していますが、他にも多数対応したソフトがあります。

ほとんどの情報は本家サイトに記載されています。

しかし、以前は記載されていたのですがCloudMakers社の情報が無くなっています。。(なんか理由があるのでしょうか?)

同社はindigoというINDI上位互換のサーバ・ドライバを開発し、Mac版のクライアントソフトを提供しています。

CloudMakers社のソフトはMacの天体ソフトにしては珍しくアップルストアで購入できます。(一部無料のソフトもあります。)
同社ソフトはindigo用ですが、INDIドライバでも問題なく使用できます。

変わった使い方としてはSkySafari(Plus以上)はINDIドライバを介して接続できます。
SkySafari(Plus以上)はスマホなどでPCと変わらないマウント制御が可能ですが、INDIと連携することでマウントのビジュアルリモコンのように使用できます。(撮影などはINDI対応ソフトで行えます。)

KStars・EkosやCloudMakers社のソフトだけで天体撮影環境一式が出来上がりますが、上記いくつかのソフトを組み合わせることも可能です。

人により使いやすい環境が異なるかと思いますので上記お試しの上快適な天体環境を構築してください。



INDI対応ソフト同様、INDI対応機器の一覧表も無いことに気づきました。

INDI対応ソフト同様本家のリンクを貼り付けようかと思いましたが、なんと本家サイトの情報も歯抜け。。。。

ネットで調べてもキチンと一覧が記載されているサイトがありません。。。。

参考用としてドライバリストを項目ごとに貼り付けておきます。
名前が略されているものもありますが、無いよりはマシ。。。


●マウントドライバ
マウント用のドライバリストです。(何故かシミュレータードライバが2つ。。)

0283.jpg


●CCD
天体カメラや一眼デジカメのドライバリストです。
メーカー名になっていますが、そのメーカーのカメラ全般に対応しているようです。(CCD表記があったり、無かったり気まぐれです。。)
SXと表記されているのはLodestarで有名なStarlightXpress社の天体カメラのドライバです。

0284.jpg


●Guider
上記CCDと同じドライバが表示されます。


●Focuser
天体用の電動フォーカサーのドライバです。ドライバ名がメーカ名や製品名でごちゃ混ぜ(整理しなさいよ。。)

0285.jpg


●フィルタ
天体用の電動フィルタローテーターのドライバです。メーカ名+製品名?
ドライバ名の設定がカオスです。。。

0286.jpg


●AO
天体用のアダプティックオプティクス(補償光学)ドライバ
こちらはStarlightXpress社の製品のみ対応


●Dome
天体ドームのドライバ

0287.jpg


●天候
気象装置のドライバ

0288.jpg


●AUX
この項目は上記で分類できないもの、及び上記項目の予備として追加する項目がどっさり並んでいます。
重複する項目(マウント以外重複か?)も多いですが、GPS、Skysafari、Arduinoなどこの項目でしか表示されないドライバもあります。。。
尚、このリストにはありませんが、Linux版のみJoyStickドライバが追加されます。
分類もされておらずごちゃ混ぜ。。
シミュレータードライバまであります。(この項目ではいらないと思うが。。)

0289.jpg

以上です。。
Jasem..君整理整頓苦手だろ。。(私もですが。。。。まあ、ほとんど彼一人で作業しているので文句は言えません。)

数名の方からご報告いただき、検証などのご協力を頂いたことでMac版KStars3.3.9の言語環境切り替えにバグがあることがわかりました。

OSのバージョンにより言語環境が切り替わらない症状が出るようです。
10.12.6→OK
10.13.6→NG
10.15.2→NG

上記検証結果を一昨日フォーラムに報告しており、すでにβ版では対処されているようです。
日本語環境でご使用になりたい方は近日中にアップデートされると思いますのでしばらくお待ちください。

Mac版は本家Linux版と異なり、DMGファイルにアプリがそのまま入っています。
(アプリの中にドライバ、サーバ、言語環境などが全て入っています。)
そのため、新バージョンでトラブルが出たときに前バージョンのアプリを入れ替えればサーバ、ドライバなど全ての環境を前のバージョンに戻す作業が容易です。(前バージョンのDMGファイルを開き、中のアプリをアプリケーションフォルダに入れるだけ)
Macの扱いに慣れた方であれば、アプリケーション内にあるドライバやサーバの差し替えも可能です。
(アプリアイコンをコントロールキー+クリック→メニューから"パッケージの内容を表示"にすればアプリ内部の情報を見ることができます。推奨される操作ではありませんが、ルートで操作すれば中に入っているサーバやドライバを差し替えることもできます。)

バージョンアップに伴い不具合が出る可能性もあるので、Macをお使いの方は前バージョンのDMGファイルは削除せず保管しておいたほうが安全です。
(Linux版はシステム全体のバックアップが必要です。(ドライバに依存関係などがあるため))

不具合さえなければ、こちらの操作でKStarsのメニューを日本語に切り替えることができます。
情報を頂いた皆様ありがとうございました。

遅ればせながらMac版KStars3.3.9をチェックしてみましたが、いくつか不具合が出ているようです。
チェックできたところを備忘録として記載しておきます。
(いくつかは回避方法も見つけましたのでご確認ください。)

1.言語環境の切替ができない→β版で対応(正式版までしばし待ち)
2.Astrometry.netローカルサーバが正常に起動しない→Homebrewをインストール→Python3をインストール→Ekosアライメントモジュールオプション→Astrometry.netタブ→Pythonのチェックボタンを外す(下図参照)→その後戻す

0290-1.jpg
(Python3インストール後一旦外し、再度チェックします。)

3.GSCカタログが機能していない。(CCDシミュレーションドライバが使えない)→フォーラムに報告(待ち)→別のMacでは動作したので環境の問題?→解決しました。以下手順で使用可能になります。
KStarsのメニュー・設定→スタートアップウィザード→GSCボタンを押す(下図参照)

0291.jpg

4.Astrometry.netローカルSolverがクラッシュ→Ekosアライメントモジュールオプション→Astrometry.netタブ→Solverチェックボタンを外す(上図の左上部分)
以前にもありましたが、インデックスファイルが認識されなくなっていることもあります。Ekosアライメントモジュールオプションから確認してみてください。
5.What's Interesting...機能が読み込まれない→フォーラムに報告(待ち)

と、結構不具合ありますね。。
Mac版はサーバなど一式パッケージ化されていますので不具合がある場合、次回のDMGファイル配布まで待つことになります。(ソースからコンパイルすることもできるようですが。。)

お困りの方は以前のバージョンも手許にありますのでご連絡ください。
(私は正常に動作する3.3.1に戻します。)

Ekosのアライメントモジュールにはとても便利に使用できる天体撮影位置解析(PlateSolving)があります。

現状では
・Astrometry.netにインターネット接続
・ローカルにAstrometry.netサーバを構築(Linux、Windowsの場合はサーバ、インデックスファイルのインストール、Macの場合はインデックスファイルのインストールが必要)
・ASTAPのPlateSolving機能を利用(Linux、Windowsの場合はインデックスファイルのインストール、Macの場合はアプリをインストールすれば利用可能)

の3種類から利用できます。
今回はネットワーク接続がなくても使用できる、ローカルAstrometry.netサーバと、ASTAPのPlateSolving機能を利用する場合の設定などを記載します。
(配布したRaspberryPi4用のAstroberry-Jにはすでにサーバなどがインストールされています。)

INDIドライバはローカル接続、ネットワーク接続のいずれにも対応しているため、このPlateSolving機能を快適に利用するためには処理の流れを把握することが重要になります。


解析の流れとしては以下になります。

カメラ撮影画像の送信(USB接続、ネットワークドライバで使用している場合は+ネットワーク転送)→Ekosを使用するPCまたはシングルボードコンピュータファイル変換(Fits、ダウンサンプル)解析

使用する場合は上記解析の流れでボトルネックになる部分を探り、それに合わせた設定にするか速度重視の設定にするかを検討します。

●ネットワークドライバで使用する場合
ネットワークで画像データを送信する部分が一番のボトルネックになります
この部分の転送量を抑えるのが快適に使用するコツになります。
一眼デジカメと天体カメラでは設定が異なりますのでそれぞれに記載します。

一眼デジカメの場合
・ファイル形式をJpeg、クオリティを一番低いものにします。
・INDIドライバの転送形式はRaw(直接送信)、ネイティブ(ファイルをFit形式にしない)
・Ekosのオプション設定でDawn Sampleを2〜4に
・アライメントモジュールの解析範囲をデフォルトの30→15程度に

一眼デジカメの場合は画像処理エンジンがありますので、これを利用してカメラ側で処理を行いクオリティの一番低いJpegデータにすることでファイルサイズを抑えます。
ドライバとの転送はデータをそのまま送信するRawがもっともトラブルが出づらいです。
一眼デジカメの場合はEkosの画像ファイルの取扱いでネイティブ(デジカメ画像をそのまま操作)ができますので、これを行うことでFitsファイルへの変換工程が無くなるため更に高速になります。
これでかなりボトルネックとなるネットワーク送信の時間を減らすことができます。


自動導入機の場合はアライメント時にある程度しっかりした座標がすでに取得されていますので、アライメントモジュールデフォルトの解析範囲30の数字を減らした方が解析時間が少なくなります。
私の実運用では10〜15程度で充分エラーなく機能しています。

Ekosのオプション設定にDawn Sample項目があります。
この項目は処理解析の時間短縮に非常に重要になります。

これもローカルAstrometry.netサーバと、ASTAPのPlateSolving機能では適する設定が異なります。

・ローカルAstrometry.netサーバの場合
Dawn Sample項目を2の乗数で可能な限り大きく→4くらいがベスト
インデックスファイルはオプション設定になっている右側のTycho2はすべてダウンロードしてチェックボックスが入っている状態にすると、解析エラーが減少し、高速処理になります。

・ASTAPのPlateSolving機能の場合
Dawn Sample項目を2の倍数で、画像の縦方向が1500〜2000程度になるように→2がベスト


天体カメラの場合
・KStarsのオプション設定でDeBayer、3Dcubeのチェックボックスを外す→モノクロにする
・INDIドライバの転送形式はRaw(直接送信)、Fits形式、カメラの画像形式はRaw8ビット・モノクロに
・アライメントモジュールのBinning設定をカメラが対応する最大値に(だいたい2〜4)
・Ekosのオプション設定でDawn Sampleを2〜4に


天体カメラの場合は一眼デジカメと異なり、カメラ内部に画像処理エンジンがありません。
そのため、処理を行うPCやシングルボードコンピュータにRawファイルが直接送信されてきます。
結果として転送量が多くなり、ネットワークドライバでは非常に速度が落ちてしまいますが、画像をモノクロで扱う・Binningをハードが対応する最大値・ファイル形式をRaw8ビットに落とすことでかなり転送を抑えることができます。
ドライバでファイル形式・モノクロ、KStarsのオプションでモノクロ処理、Ekosオプション設定でBinningとDownSampleと設定する場所が分散しているので若干面倒ですが、この設定を行っておくことでかなり快適に使用できるようになります。

ダウンサンプルに関しては一眼デジカメと同様の扱いになります。
(ローカルAstrometry.netは可能な限り画像が小さくなるように2の倍数で設定(4程度がベスト)、ASTAPは画像の縦方向ピクセルが1500〜2000程度(2程度がベスト)


●ローカルドライバで使用する場合
基本的に上記のネットワークドライバ設定と同じにしておけば良いです。
ネットワークドライバより画像ファイルの転送がないぶん高速になります。


注意が必要なのは撮影で行う設定のままPlateSolving機能を使用しないことです。
撮影の画像設定などはEkosのキャプチャモジュールから行います。しかし、残念ながらカメラの機種によっては、一部の項目に関しては撮影・PlateSolving機能の使用ごとにドライバ設定→保存をして変更しなくてはならない場合もあります。
そのような機種をお持ちの方は若干面倒ですが、PlateSolving機能を使用後にドライバ設定を変更→保存してください。


上記の設定がきちんと行えていれば、非力なラズパイ3などでPlateSolving機能を使用しても、ネットワークドライバの場合は15秒以内、ローカルドライバの場合は8秒程度で解析が終了します。

私はシングルボードコンピュータ(NanoPi-M4)ローカルドライバ、VNCのリモートで使用していますが、PlateSolving機能の解析で10秒以上かかっているときは停止してしまい、別の場所で解析します。

使い方のコツを押さえればベテランの方だけでなく、天体撮影を始めた方にとっても非常に便利なツールになります。
撮影のみならず観望でも非常に便利に使える機能なので是非使いこなしてお楽しみください。









以前の記事でお知らせしました、新規RaspberryPi(3〜4)用ディストリビューションですが、すでに環境は完成しています。

長引くコロナでの外出規制などもあり、予定を先倒しして連休前に配布できればと考えています。

配布に先立ってINDI環境、もしくはAstroberry-J ver2をご使用の方に以下ご協力をお願いできればと思い記事にしました。

ご協力お願い事項
・お手持ちの機器のドライバの初期設定ファイルの送付

Astroberry-J ver2であれば
astroberry/.indi

Macであれば
ユーザ名/.indi

にドライバ名のついたXMLファイルがあります。
これを新しいディストリビューションに追加することで初期設定問題を回避できます。

以前記事にも記載の通り、INDIドライバは機器が接続されていないと項目が表示されません。(設定もできません。)
その上、初回接続時に初期設定ファイルが無いと項目の数値が空欄になったり、0が挿入されたりして動作不良を起こしたり、場合によってはクラッシュすることがあります。

これを防ぐためには初回ドライバ項目をチェックして動作確認後、設定の保存を行って初期設定ファイルを作成する必要があります。

私が所有する機器に関しては全て動作チェック→初期設定の保存を行いましたが、所有していない機器に関しては対処できません。

皆様にご協力いただいて可能な限り多数の機器のドライバ初期設定ファイルを組み込むことが出来れば、上記不要なトラブルを可能な限り避けることが出来ると思います。

ご協力をいただける方がいらっしゃいましたらT-Studio宛に添付ファイルを送付いただければ幸いです。

私がチェックした機器は以下になります。
・スカイエクスプローラーSE-AT100N架台
・自作moonlite互換フォーカサー
・FCUSB
・ZWO ASI120MC
・lodestar
・Celestron Advanced VX赤道儀
・GPIOGPS
・QHY5L-II Color
・Canon EOS Kiss X4、5

上記以外の機器をお持ちで動作確認が取れた初期設定ファイルを送付いただけると助かります。

今回のディストリビューションは一から再構築しましたので、Astroberryのアップデートスクリプトの弊害がありません。(通常どおりapt upgradeが使用できます。)
若干ですが、ラズパイ3での使用も考慮してメモリ使用量を減らし、ZRAMの割当を倍に増やしました。

屋外の使用を考慮して機能の追加、削除、最適化も行っています。
それらの詳細については配布時にお知らせします。

INDI環境での初期設定の不備はこれから始める方にとっての大きな障壁になると感じています。
この部分がクリアされるだけでかなりのトラブルを避けることが可能になります。

初期設定に関しては、私一人では対処できない問題です。
上記ご確認いただき、ご協力いただける方は私宛に初期設定ファイルを添付送付いただけると幸いです。
(普段使用していないアドレスなので、コメントにも一言いただけると助かります。)

不躾ではありますが、ご検討よろしくおねがいします。








INDI環境をMacに移植してくれているロバートが新しいPlateSolving方法を追加できる環境を作成してくれました。

https://github.com/rlancaste/sexysolver-tester

0399.jpg

Astrometry.net、ASTAP、Sextractorの3つのSolving環境を調整して最も高速な組み合わせで使用できるようにするライブラリ、設定を調整できるエディターの組み合わせのような感じです。
マルチプラットフォーム対応、各種アプリの内部ライブラリとして使用が可能とのこと。
彼いわくSolvingの速度も設定により大きく変化するためAstrometry.net、ASTAP、Sextractorの最適設定を調整するエディタを作り、内部ライブラリとしてそれぞれのアプリで使用できるようにしたとのこと。

私個人としては最適化された後の設定ファイルとサーバが欲しいのですが、INDIドライバでも同様のことが言えるので理由は納得できます。
(INDIドライバの設定ファイルにも着目してほしいところです。)

早速AstRPiにインストールして試してみましたが、細かなパラメータ設定などはしていないのですがSextractorというPlateSonvingが超高速です。

Ekosで使用するにはアライメントモジュールオプションに追加されたSextractorを使用するチェックボックスにチェックを入れるだけ。(下図参照)

0398.jpg


ASTAPもすでに対応したようです。
個人的にはSextractorといる第3のPlateSolvingが使用できるようになったことが嬉しいですね。

Astrometry.netのローカルソルバーでも大した不満は無かったのですが、それよりも数倍早いため待ち時間がほとんどありません。

シミュレーションドライバで試しただけなので実際に使用してどうなるかはまだわかりませんが、このテスト結果の速度で動作すれば今以上に快適にPlateSolvingが使用できます。
Windowsのみ若干制限あるようですが、Mac、Linux、Windowsで使用できるようです。

興味ある方はお試しください。
(かなりおすすめ)



すでに一ヶ月経過しているので掲載しようか迷いましたが、バージョンが歯抜けになるのもどうかと思いましたので掲載します。

+PlaneWave EFAドライバーを新規追加。
+PlaneWave Delta-Tドライバーを新規追加。
+SestoSenso2ドライバーを新規追加。
+Lunatico DragonFly Rolloffドライバーを新規追加。
+Lunatico Seletek Rotatorドライバーを新規追加。
+電波天文学干渉計ドライバーを新規追加。
・Temmaドライバーのパークを修正。
・セレストロンマウントのスルー精度を向上。
・TeenAstro Mountドライバーの改良。
・ Rainbowドライバーの赤緯の問題を修正。
・StarSenseのガイドの問題を修正。
・AAGドライバーと気象パラメーターの状態を修正。
・オンステップ速度の変更を修正。
・APマウントドライバーにPark3を追加。
・XAGYLドライバーの改善。
・CCDシミュレータに時間軸オフセットを追加。
・FITSヘッダーにFOCUSPOSを追加。
・Telescope Simulator Driverを更新。

現状取り組んでいるらしい電波観測用のドライバ類の追加とPlaneWave社、Lunatico社のドライバの追加以外はバクフィックス、マイナーアップデートのようです。

個人的には重複していたりとっちらかり状態のドライバ項目の整理を最優先していただきたいですね。

INDIドライバを使う上で最もトラブルが多いのは(というかほとんどの場合)ドライバの設定ミスです。
現状のドライバ項目の状態ではミスを誘発します。

残念ですが、現状はINDIコントロールパネルで項目をチェックして動作確認→保存の癖をつけるようにしてください。


このサイトも昨年の悪天から(苦笑)INDI関連の情報がかなり多くなりました。

これから使う方のためにぜひ覚えておいてほしいことをまとめておきます。

・INDIはTCP/IPで天体機器を制御できるサーバ、ドライバのセット、ネットワーク経由でもローカルでも使用ができる。
・サーバは起動状態になっていないため、使用するときはドライバとともに起動する。
・サーバ・ドライバの起動方法は、Ekosのプロファイルモジュール、INDIWebマネージャー、コマンドラインなど複数の方法で行うことができる。
・ドライバが起動するとINDIコントロールパネルと呼ばれるインターフェイスが表示されるため、まずはコントロールパネルで設定・動作確認→保存を行う。
・ASCOMと異なり、コントロールパネルですべての動作チェックを行うことができる。(コントロールパネル自体が制御環境になっている)
・ドライバの設定項目が非常に多いですが、以下は必ず確認・設定→保存をしてください。

●マウントドライバ
・緯度・経度・日時が正しいか
・初回のみ東西南北いずれの方向にもマウントが動くか
・使用している鏡筒、ガイドの焦点距離の登録(初回のみ)

●CCDドライバ・DSLRドライバ
・静止画の試し撮り、ライブビュー(ストリーム)の動作確認
・撮像素子のピクセル数、ピクセルサイズの入力
・カラーカメラの場合は色調整(ライブビュー(ストリーム)を表示しながら行うと楽です)

●フォーカスドライバ
・ステップ数の登録(最大60000)
・フォーカスイン・アウトの動作確認(初回のみ)

他、ドライバもコントロールパネルで設定・動作確認後必ず設定を保存してください。(最重要)、Linuxの場合シリアルUSB接続の機器はシステムの特性上競合することがあるため、うまくつながらないときはドライバのCnectionタブ→Scan Portを行い手動でポートを選択→接続してください。

ドライバコントロールパネル設定後KStars・Ekosをはじめとするさまざまなクライアントで制御が可能になります。
(設定しなくても多くの機能は動作しますが、トラブルやエラーが多発します。)

●天体機器制御環境Ekosを快適に使用するためのポイント
・ネットワーク経由でドライバを使用する場合は画像データの扱いに注意すること(保存しないプレビューや、フォーカス制御、PlateSolvingなどの画像は、モノクロ、ビニング、ダウンサンプルなどを行って転送の負担を下げる(一眼デジカメの場合はJPEGが効果的)
・画像ファイルの扱いはキャプチャーモジュール(撮影・スケジュール作成)、フォーカスモジュール(フォーカス制御)、アライメントモジュール(PlateSolving)でそれぞれ変更できるため、保存するための撮影データと、解析やプレビューを行う画像・映像データの設定をそれぞれのモジュールで変更してください。

INDIドライバの概念やKStars・Ekosなどの設定や使い方はこちらのカテゴリを参考にしてください。

カテゴリを順番に読んでいけば使い方などがわかるようになっています。

Windowsに似たような環境としてASCOMがありますが、以下の点が異なります。
・初期状態でサーバが起動していない(ドライバと共に起動が必要)
・ローカル・ネットワーク(環境を作ればインターネット越しでも)使用ができる
・全てのOSでクライアントとしてサーバ・ドライバを使用できる
・ドライバを複数アプリで共有・連動できる
・軽い(シングルボードコンピュータでも問題なく動作する)
・複数サーバを連結できる
・複数機器でドライバをコントロールできる
・設定を行うコントロールパネルで機器のコントロールもできる(全ての動作確認がコントロールパネルで可能)
・メーカーが関与したドライバがない(そのため初期設定が行われていないドライバが多数ある)

各ドライバの設定項目ASCOMと比較して非常に多く感じますが、多くは設定する必要がありません。
(必ず設定・動作確認する項目は上記に記載の部分になります。)
操作としてASCOMと大きく異なる部分は、コントロールパネルで動作確認を行うことです。(設定の保存はどちらも重要です。)

トラブルのように感じる部分のほとんどは初期設定ファイルが書き込まれていないことに起因します。
コントロールパネルで必ず必要部分の設定・動作確認→保存を行ってください。

問題なく動作すれば制御するクライアントでも問題が起きません。

設定さえきちんと行えば非常に軽量で高速です。
ただし、ネットワークドライバで使用する場合は画像やストリーム映像(ライブビュー)の設定に注意してください。

PlateSolvingやフォーカス制御など保存の必要がない解析用の撮影でRawやFITSをそのまま使用すると非常に重くなります。

各モジュールで設定が行えますので必ず変更してご使用ください。

正しく設定できていれば、非常に安定しています。
特筆すべきはPlateSolvingの速さです。
シングルボードコンピュータでも数秒で解析が終了します。

メインアプリとなっているKStars・Ekosがどちらかというとドームなど固定環境で制御を行うインターフェイスになっているので少し勝手が違うところや、ローカルルールがありますが、使用方法をカスタマイズして回避すれば快適に操作できます。

こちらにラズパイ3以降用のディストリビューション(SDカードに書き込めばすぐに環境を使用できるシステム)も用意していますのでご活用ください。(使い方も記載しています。)















INDIシステムのフロントエンドであるKStarsが v3.4.3にアップデートされました。

アップデート項目は以下

●新しいバーティノフマスクフォーカスアシスタント
要望の高かったBahtinov Maskフォーカスアシスタントツールを追加。ユーザーは、フォーカスモジュールで新しいアルゴリズムをアクティブ化できます。
電動フォーカス機能がなく、マスクを使用して手動でフォーカスすることを好むユーザーに役立ちます。


●温度変化対応オートフォーカス
温度がキャプチャモジュールの特定のデルタしきい値を超えたときにオートフォーカス手順をトリガーするサポートを追加しました。


●フォーカスログ機能の追加
ユーザーがオートフォーカスの実行を分析して、自分の行動をよりよく理解し、将来的に改善。


●カメラドライバーの再起動ボタンの追加
カメラドライバの再起動機能が、キャプチャモジュールに追加されました。(ベータ扱い)


●マウント時の角度制限機能の追加
マウントが制限を超えて回転したり追跡したりするのを防ぐために、Hour Angle(HA)制限を追加。


●フィルター名エディターの追加
フィルター名を編集するためのシンプルで便利なエディターがCaptureモジュールに追加されました。


●ガイドモジュールの機能強化
・天体検出アルゴリズム:SEP MultiStarの追加
・GPG RAガイド機能の追加
・グラフィックの改善(ガイドスターのSNRプロットを追加、RMSエラーのプロットを追加)
・バックラッシュ除去機能の追加
・キャリブレーションプロットのサブタブを追加
・PHDLogViewとの互換機能の追加
・PHD2との連携機能の向上(キャリブレーション機能の向上、ガイド星を見失ったときの停止、ガイドインフォLEDの追加)


●その他の修正事項
・Almancバッチ出力日付が修正。
・ガイドモジュールがビニング実行時計算が反映されなかった問題を解決。
・Meridian Flip Retryの問題を修正。
・DATE-OBSヘッダーフィールドからUTC日時を取得する関数を追加。
・プロファイル名の一意性要件が追加。
・ドームと天気のUIのバグ修正。
・屈折補正の主要なリファクタリングバグの修正。
・個別のISOおよびゲインコントロール。





2020.8/21にINDIドライバがv1.8.6にアップデートされていたようです。
新しいドライバの追加、ドライバの修正・改善が主となっています。

内容は以下

・Pegasus PPBAドライバーの追加
・DomePro2ドライバーの追加
・ indi_ioptron_telescopeにPierSideを追加(三脚位置情報でしょうか?)
・ GeminiマウントのPierSideの問題を修正(これも三脚との干渉問題?)
・ UIスイッチを介してAlt / AzマウントでGotoモードを選択可能
・ OnStep:気象センサー(READ)のサポート
・ OnStep:露ヒーター/フォーカサーの温度設定のサポート
・ skywatcher altazクラッシュの修正
・フォーカスシミュレーターにフォーカス温度プロパティを追加
・ v4l2_ccdドライバーにLogitech HD C270ウェブカメラデータを追加
・ Astrophysics park3サポート
・ LX200クラシックのパーキングの実装
・ skywatcherAPIのUDPサポート
・ LX200 FS-2パーク
・ Telescope Simulator Parking to HA / Dec frame
・更新ポインティング状態の決定
・ 10マイクロンマウント用のTLEによる衛星追跡機能
・ FITSヘッダーにフォーカス温度を追加
・ myFocuserPro2電源コマンドの修正
・TeenAstro INDIドライバーのファームウェアを1.2.0に変更

細かい修正が多いのでその機材をお持ちの方で無いと意味がわからない部分があります。
お手持ちの機材で変更部分などがありましたらご確認ください。



KStars・Ekosは様々な天体機器を統合制御できる優れた環境ですが、開発者自身がスライドルーフ環境で機材を据え置きして使用しているためか、操作体系が完全に天文台用になっています。
(各モジュールで設定→スケジュールウィンドウに登録)

天体ドームなどを持っていれば、一度設定してしまえばあとは全自動、という発想でインターフェイスが作られています。
確かに天体ドームを所持していればこの流れは楽でしょうが、日本を含め全世界でも移動観測者の割合が多いかと思います。

その場合は毎回機材の設定チェックなどが必要になるので、正直Ekosのインターフェイスでは使いづらい部分もあります。


Ekos.jpg

上の画像は以前フォーラムに要望を出した時の画像です。

このように、機材チェックに必要な操作を一つの画面で出来てしまえば楽できるのにな。。。と感じています。

今となっては同じエンジンを使うASIAirPROが似たような画面構成になっています。

使い方により、インターフェイスのあり方も変わるので、どれが良いとは言いづらい部分もありますが、ライブビューを見ながらカメラのゲインや色、フォーカス、マウント制御、PlateSolving、オートガイドなどが一つの画面で設定できてしまえば個人的には楽です。

インターフェイスをカスタマイズする機能などがあれば、実現できるかもしれませんが現状ではプログラムを組めないとこのようなことは出来ません。

以前機能を追加するといっていたライブスタッキングも塩漬けになっていますし、このような簡易操作での使い方に開発者は興味がないのかもしれません。。

スマホアプリとかで気軽に操作できるインターフェイスが出てくれたらなあ。。
(ってまんまASIAirPROですね。)

もっと進んで小学生くらいの子供でも操作ができるアプリが登場したら、私が飛びつくでしょう(笑)
(機能を削るのではなく、使いやすくを望みます。あれこれアプリ切り替えながら操作するのは面倒です。。。)




どのカテゴリに記載するか迷いましたが、以前の記事でINDIドライバの不備(現状それぞれのドライバがどのような対応状況になっているかは不明)で取り上げましたのでKStars・Ekos・INDIのカテゴリで記載します。

Park機能は天文台などで自動制御する時に便利な機能ですが、ネットを見渡しても詳しく説明している記事があまり見当たりませんでした。
現状いろいろなアプリでこの機能が使えるようになってきていますが、正しく理解して使用しないと非常に危険な機能になりますので記事として掲載しておきます。

パーク機能の概要
この機能はドームやスライドルーフなどでのスケジュール撮影で、赤道儀を一時停止する際に利用するものになります。(場合によっては鏡筒を特定の方向に向けて停止)
利用を再開する際、以前のアライメント情報、現在の日時、現在地の緯度経度情報、現在の鏡筒の地上座標を計算して再度望遠鏡を対象導入可能な状態にする機能になります。

赤道儀側、制御するアプリ側が両方とも以下の情報を記憶できる状態が必要になります。
・架台の現在地の緯度経度情報
・現在の日時情報
・架台のパーク時の地上座標情報
・架台のアライメント情報


上記項目の情報が赤道儀・制御するPCアプリの両方で揃っている必要があります。
赤道儀にハンドコントローラーがある場合は、電源オフにしても、ハンドコントローラーに上記情報が書き込まれている必要があります。(もしくはPCから上記情報を受け取り後、アライメント完了状態になり通常通り使用できる機能)
上記が一つでも不足するとパーク解除時に正常に架台が機能しません。


上記のとおりこの機能は天文台などでスケジュール観測を行う際、撮影などが終了したらパーク機能で望遠鏡を一時停止状態(場合によっては特定の位置に鏡筒を移動して停止)にして、翌日再度パーク解除にしてスケジュール撮影を再開するための機能です。(PCや架台の電源をオフにしてもパーク解除で上記情報がアプリと架台で同期して撮影準備が整う状態)

天文台や固定撮影、特にこちらの写真のように収納時に鏡筒を水平状態にしないと収納出来ないような環境で運用している方にとっては非常に便利な機能ですが、アマチュアが使用する赤道儀ではパーク機能に対応していないものが多い現状です。(天文台で使用するような大型の架台はPark機能が当たり前についています。)

以前開発者と以前やり取りした事項ですが、INDIのマウントドライバのパーク機能の実装状態に以下の問題がありました。
・パーク機能に対応していない架台のドライバにもパーク機能がついていた。
・パークの初期値を地上座標ではなく、赤緯、赤経で記入するようになっており、ドライバによっては初期値がいずれも0の状態だった。
・ドライバにアライメント情報を取得する機能がなかった(アライメント機能をもつ架台のドライバにはこの機能がありました)
・そのような状況なのにパーク解除を行わないとマウントが使用できないドライバがあった。


どの項目も大問題です。。
開発者の使用していたマウントはEQModで制御していたので(EQModはドライバで上記必要項目を記憶し、Park機能が使えるようになっています。)この問題に気が付かなかったようです。。。(と、いうか、彼自身がパーク機能を正確に把握していないように感じました。)

やり取りの末、星図から地上座標を設定する機能が追加、初期値が北極(すべてのドライバがそうなっているかは不明)に変更されたところまでは情報を掴んでいますが、EQModのようにアライメント情報、現在の日時、現在地の緯度経度情報、現在の鏡筒の地上座標を計算して再度架台に情報を送信し、対象導入可能な状態な状態にする(ハンドコントローラーがある架台の場合は上記必要情報を読み込みアライメントが終了した状態)まですべてのドライバが対応してるとは思えません。

このことはINDIドライバ以外でも当てはまります。
Park機能はソフトだけでなく、架台もPark機能に対応していないと使用できません。

ネット上でPark機能をホームポジションに移動する機能と勘違いしているのではないかと思える記載があります。
この認識でパーク解除して再度使用すると非常に危険な状態になります。

都度機材を設置する環境で使用する方には特に必要がない機能です。(設置する際、前回同様ホームポジションに向け、アライメントを取るわけですから。。。)

EkosやAPT、NINAなど機材のフル制御、スケジュール機能が可能なアプリをご使用の方は特にご注意ください。
(正しく設定を行い、パーク機能に対応した赤道儀を使用していないと機材を壊す可能性があります。)


追伸
遠隔リモートで撮影などを行う環境を計画されている方は特に注意してください。
昨今ではアプリの機能向上が著しいですが、架台が対応できていない状態になる可能性があります。
環境を構築する際は、架台のパーク機能対応状況を調べることをおすすめします。

すでにパーク機能に対応しない架台を購入してしまった場合は、撮影終了後、ホームポジションに鏡筒位置を戻してから電源をオフ→次回電源を入れた際に、ハンドコントローラーを無視してPCからアライメントが行える架台であれば使用できるかもしれませんが、試してみるまでこのような運用が可能かわかりません。。
無難なのは赤道儀の電源のみ入れっぱなしにして、追尾をオフにしておくことです。(初回のアライメントは現地で行う必要があります)





このブログではINDIサーバ・ドライバ、そのクライアントとなるKStars・Ekosに関してかなりの量の記事を掲載してきました。
ほとんど全ての機能説明などは網羅されているかと思いますが、唯一記載しなかった項目があります。

それが今回の記事で触れるEkosスケジューラー機能になります。

機材・環境が揃っていればボタン一つ(または指定した時刻に)で機器を起動→ウェザーセンサーで天気状況を確認→晴れていればドームを開く→スケジュールされた対象に鏡筒を移動→フォーカスを調整→PlateSolvingで対象を真ん中に移動→オートガイド開始→以降設定した対象を撮影スケジュールで撮影(PlateSolving、オートガイドなどは都度自動動作)→撮影が終了したらパーク→機材のシャットダウンといった完全フル自動制御が可能になります。
Ekosのメイン機能であり、Ekosを語る上ではもっとも重要となる機能なのですが、なぜ今までこの機能に触れて来なかったのかと、INDIドライバの設定、Ekos各モジュールの操作に関して熟知していないと危険な機能になる恐れがあるからです。

とは言っても、このまま触れずに終わるとEkosのメイン部分に触れないままになりますし、天体ドームなどをお持ちでINDIで環境を構築したいと思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこれから数回に分けて記載しておきます。

前提条件として
・INDIサーバ・ドライバ、KStars・Ekosの操作、設定などを熟知していること
・所有している天体機器の機能を把握していること
・パークに対応した架台を持っていること(電源オフ後も継続して時刻情報、アライメント情報、架台位置情報を保持できる架台)
・機器の監視モニターなど状況チェックが出来る環境を持っていること


が必要になるとお考えください。
架台のパーク機能やウェザーセンサーは無くても使用できますが、Ekosスケジューラー機能でフル制御するにはあったほうが便利です。

INDIで環境を構築すれば、業務用の天文台同様の制御が可能になりますが、唯一異なるのは”メーカーのサポート体制が無い=動作保証が無い”ということです。

大型の天体機器を一式揃えた場合にメーカーがサービスで行ってくれる初期の設定や動作までの調整といった事項を全て自身で取り組む必要があります。

オープンソースなので、保証する会社もありません。
よって今後記載することを試すのは全て自己責任になりますことをご了承ください。

次回はスケジューラーの主要機能について記載する予定です。






Ekosスケジューラーを使用する場合の共通の留意事項
・各ドライバの設定、Ekosの各モジュールの設定が既に出来ていて問題なく動作する状況になっていること
・パーク機能を使う場合はドライバにパーク設定が保存され、問題なく動作する状況になっていること
・万が一に備え、機器を停止、監視できる環境が整っていること
・自身で問題を解決出来るスキルを身に着けていること、取り組みが自己責任である自覚を持つこと


以上留意事項です。Ekosスケジューラー機能を使用する上でどれも重要な要素ですので不足ない状態で取り組んでください。
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Ekosスケジューラー機能概要

Ekos-s2.jpg

赤枠のA~Fで設定を行っていきます。
設定が終わったら青枠の”+”ボタンでスケジューラに登録します。
これを撮影する対象分繰り返します。
スケジューラへの登録が終了したら、保存する場合はピンク枠の”保存”ボタンで、既に保存してあるファイルがある場合には読み込めばスケジューラに登録されます。

最後に緑枠部分の”再生”ボタンをクリックすればスケジュールが開始されます。(赤枠C部分で時間設定している場合は設定した時刻になったら開始されます。)

黄色の枠部分は現在の状態が表示されます。
水色枠のボタンで設定すればモザイク撮影も可能です。

では赤枠のアルファベット部分を見ていきましょう。

●赤枠A部分
天体ドームなど常設機材を使用している方の設定要素になります。
チェックボックスにチェックを入れると以下機能が使用できます。
・ドームのパーク解除
・マウントのパーク解除
・鏡筒のキャップを外す


外部スクリプトを記述して機材の電源オンオフなどの制御も行えます。

●赤枠B部分
撮影対象の選択や撮影時に動作させるモジュールの選択が行えます。赤の※印が付いている部分は必須要素になります。

留意ポイント
・事前にキャプチャモジュールで撮影手順を保存しておかないとシーケンスが登録出来ない。
・対象の選択は4種類あります。

 1.”虫眼鏡”ボタンで対象を検索して登録
 2..2000の入力枠で座標を指定して登録
 3.KStarsの”ObservationPlanner”機能で登録(おすすめ)
 4.撮影したFitsファイルの登録

チェックボックスで撮影前に動作させるモジュール・動作の設定を行えます。

・トラッキングオン
・フォーカスモジュールでオートフォーカス
・アライメントモジュールで対象を真ん中に移動
・ガイドモジュールで対象をガイド


●赤枠C部分
撮影を開始する挙動を設定します。
ラジオボタン、入力窓で設定します。

・”ASAP"→準備完了後すぐに撮影を開始します。
・”Culmination Offset"→設定したオフセットのあと撮影を開始?(使用したことが無いので詳細は不明)。
・”On"→入力した指定時刻で撮影を開始します。


●赤枠D部分
スケジュールを停止する条件を設定します。項目は以下に記載します。

・”Alt”→マウントの座標が指定した値に達した場合スケジュールを停止します。
・”Moon”→月の位置が指定した値に達した場合スケジュールを停止します。
・”Weather”→気象センサーを使用している場合、値に達した場合スケジュールを停止します。
・”Twilight”→指定した時刻帯に達した場合スケジュールを停止します。


●赤枠E部分
こちらもスケジュールを停止する条件のようですが、使用したことがありませんので細かな挙動がわかりません。
(ご存知の方は補足お願いします。)

●赤枠F部分
スケジュール終了時の動作になります。こちらも外部スクリプトを使用して制御することが可能です。
ラジオボタンの項目は以下になります。

・”Sequence completion"→シーケンス終了後終了します。
・”Repeat for”→指定した回数シーケンスを繰り返します。
・”Repeat until terminate”→シーケンスを繰り返します。
・”Repeat until”→指定した時刻でシーケンスを完了します。(それまで繰り返し)



ラジオボックスの項目は以下になります。

・”Warm CCD”→CCDの冷却を停止
・”Cap”→鏡筒に蓋をする
・”Park Mount”→架台をパーク位置に
・”Park Dome”→ドームをパーク位置に


外部スクリプトを使用して更に機器の制御を行う場合はスクリプトを登録します。


以上で設定項目が終わりです。
赤枠部分設定後、青枠の”+”ボタンでスケジュールに登録することでスケジュール機能で制御することが出来るようになります。


以上が概要説明になります。
次回は実際の運用(使い方)について記載します。


Ekosスケジューラーを使用する場合の共通の留意事項

・各ドライバの設定、Ekosの各モジュールの設定が既に出来ていて問題なく動作する状況になっていること
・パーク機能を使う場合はドライバにパーク設定が保存され、問題なく動作する状況になっていること
・万が一に備え、機器を停止、監視できる環境が整っていること
・自身で問題を解決出来るスキルを身に着けていること、取り組みが自己責任である自覚を持つこと

以上留意事項です。Ekosスケジューラー機能を使用する上でどれも重要な要素ですので不足ない状態で取り組んでください。
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ではいよいよ運用編に入ります。
私自身もスケジューラは3年ほど使用しておりませんので思い出しながらの記載です。
運用方法などは、機材によっても異なってくるかと思いますので、一例としてご確認ください。


スケジューラを使用する場合は事前準備が必要になります。

Ekosスケジューラ機能使用前の準備事項
1.撮影対象の選定
スケジューラの検索機能、座標の直接入力、Fitsファイルの登録、KStarsの”ObservationPlanner”と4つの登録方法がありますが、”ObservationPlanner”を使用して南中時刻を確認しながら対象を選定していくのが楽です。
(OvservationPlannerの使い方はこちらに記載してあります。)

ドイツ式赤道儀の場合には南中前のグループと、南中後のグループを別けて登録しておくと架台に無駄な動きがなくなりますのでトラブルが起きづらくなります。
その場合は南中前グループは南中に近いものを最初に、離れるほど後に撮影するようにスケジューラに登録します。(南中後のグループは逆に離れているものを最初に、近いものを後にします。)

フォーク式の赤道儀は子午線問題がありませんので、ある程度自由にスケジュールしても構いませんが、対象移動の距離が短い流れにしておいた方がスムースにスケジュールが進行します。


2.各モジュールの事前選定
Ekosの各モジュールは事前に動作確認等を行って、問題なく動く確認をしておく必要があります。
その中でも事前に作業を行っておかなければスケジューラーに設定できない項目がいくつかありますので記載します。


・キャプチャモジュールのシーケンス保存
キャプチャモジュールで事前に対象に合わせた撮影シーケンスファイルを作成しておかないとスケジューラーに登録出来ません。下図赤枠部分を設定して撮影スケジュール、冷却CCDの場合は冷却状態の設定、フィルターローテーターを使用する場合はフィルター種類などを設定して撮影シーケンスとして保存してください。(緑枠部分)

cap.jpg


・アライメントモジュールで対象が真ん中に来る設定に
アライメントモジュールで対象を真ん中に移動させますので事前に設定しておきます。
架台によって挙動が変わります。
トラッキング状態+Syncボタンで真ん中に来るものは、ラジオボタンを”Sync”に、その状態では真ん中に移動してくれない架台の場合にはラジオボタンを”Slew to Target”にします。

aline.jpg


3.使用するオートガイドの選定と各種設定
プロファイルエディタで使用するオートガイドを選定しておきます。(下図赤枠部分
あとは設定したオートガイダーで適切に動作するように事前に設定をしておきます。
Ekosスケジューラでディザリングなどを行いたい場合はオートガイダーで設定しておく必要があります。
(インターナルガイダーを使用する場合はディザリング設定はオプションボタンで行うことが出来ます。)

guider.jpg


4.Park機能の確認(使用する場合は)
Park機能を使用する場合は事前に確認・ドライバへのパークポジションの登録が必要になります。
ここで注意してほしいのは、ドライバにパーク項目があっても正常に機能していない場合があるということです。(このあたりの詳細はこちらの記事に記載してあります。)

Park機能が使えるかを簡単に調べる方法がありますので、以下に記載します。
1.ドライバのパークポジションなどは設定して保存しておく
2.パークポジションに移動する
3.マウントの電源を切り、KStarsやEkosなども終了する。
4.マウントの電源をオンにする。
5.KStarsやEkosを起動し、ドライバを接続しPark解除ボタンを押す(マウントモジュールのマウントコントローラーにあります。)

上記で架台に緯度経度日時が送信されており、アライメント終了状態になり、GOTOなどが使えるようであればParkに対応していることになります。

場合によっては上記パーク解除後とんでもない方向に鏡筒が移動する場合もあります。上記チェックは架台をすぐに停止出来る監視状態で行ってください。

その後は、前回概要編でご説明した項目に登録して下図のスタートボタン(緑枠部分)を押せばスケジュールした時刻、進行で撮影が始まります。
前回ご紹介した赤枠A~Fはそのままおすすめの設定順にもなります。
その順番で設定していけば登録が円滑に進みます。(AとFに関してはチェックボックスのチェックを入れるかを慎重に考慮してください。)

Ekos-s.jpg

Ekosスケジューラーはリストの上から順番に撮影されていきます。時刻設定して登録すれば、時刻順に対象が上から順に並び変わります。時刻設定ぜずに(ASAPなどで)登録したい場合は最後に撮影するものを一番最初に、以降逆順に登録していきます。

最後に
スケジューラは使いこなせば非常に便利なツールです。
しかし、全てを自動化するということはそれなりにリスクも伴うことになりますので、動作確認などをきちんと行った上で取り組んでください。

うまく運用するコツは、可能な限りシンプルなスケジュール作成を心がけることになるかと思います。事前に対象の順番(架台の移動が少なくなるような)を決めたり、天体ドームで固定観測をするのでなければ使用しない項目(ドームパーク、パーク)などを外すなどして、極力シンプルなスケジュールになるように設定することをおすすめします。
(私は上図のAとFの部分は全て外して運用していました。)

設定などが心配な方は事前にシミュレーションドライバで動作確認してからご使用の機器の設定を行うことをおすすめします。

以上でEkosスケジューラーのご説明は終了になります。

これでINDI関連に関してはだいたい記事に掲載できたと思いますので、INDI関連のまとまった記事は一区切りになるかとおもいます。

今後も天体観望や撮影で面白そうなことをご紹介していこうと思いますのでよろしくおねがいします。


追伸
私が3年前スケジューラーで運用していた頃、所有する赤道儀AdvanceVXはドライバ、マウント共にパーク設定がありましたが、ドライバ側の解釈違いでパーク機能を使うことが出来ませんでした。(現在は赤道儀を運用できていませんので不明です。)

フォーラムでやり取りした所、原因はParkに対する開発者の認識違いにありました。
(これらのことはこの記事にまとめてあります。)
自動化をするということは、これらの機能が自動的に進行してしまうことになります。
ASCOMやINDIなどのオープンソースを使用するということは自ずとそれらのリスク管理も自身で取り組む必要があるということになることを念頭においてください。(自動化の場合は特に注意が必要です。)
動作チェックを慎重に行い、不明点などは機器のメーカーやドライバの開発者に確認を取って万全の体制で運用してください。




以前購入したSDI高感度防犯カメラの部品が中国から届かず、このカメラを利用する環境が整わない状況が続いています。

単体使用ではかなりの手ごたえを感じましたので何とか遠隔リモートで制御できる環境を作りたいと試行錯誤していました。
以前INDIのV4L2ドライバ(Webカメラドライバ)でも、一通りの制御ができることを確認しておりましたが、モノクロオンリー(カラーカメラにすると動作しない)での使用になるため観望の部分でこのカメラの良さ(リアルタイム性)を生かせない状態でした。

映像信号を分岐して、観望用の映像のみ別にストリーミングする方法なども考えていましたが、ネットを徘徊していたら、もしかしたら必要最小限の設定で遠隔リモートが実現できるかもしれない組み合わせが見つかりました。

それが、VLCのRTSPとINDIV4L2ドライバのネットワークカメラ接続を使用する方法です。

これが実現すれば、配線や機器が必要最低限なリモート環境を構築できます。

草案はこんな感じ
1.USB3キャプチャでHDMIに変換した映像信号をラズパイに入力
2.VLCでRTSPサーバを設定。(映像のカラープレビュー兼ストリームサーバ)
3.INDIV4L2ドライバでネットワーク接続(ローカルで、このドライバは制御用に使用)
4.自作moonlite互換フォーカサーを二つ使って、フォーカスとZoom焦点距離をモーター制御


INDIドライバ自体ネットワークドライバなので、これだけでも遠隔リモートが可能ですが、前回の確認ではカメラ用のドライバで、カラー表示がNG、ストリーミングでの使用でトラブルが出るなどかなり制約がありました。

Ekos側ではPlateSolvingとフォーカス調整が出来れば良いので、モノクロでも構いませんが、この状態では制御はできても遠隔リモートで観望を楽しめません。

物理的に複数の映像信号に分岐して扱うことも考えましたが、機器が増えますしネットワーク越しに映像を表示部分で煮詰まっていました。

しかしVLCを使えばPCやSBCで内部的に信号を分割して利用できます。
カラー映像のプレビューはVLCで行い、VLCでRTSPサーバを立ち上げればその映像をストリームで配信できます。

そしてV4L2ドライバでIPカメラ接続のオプションがありますので、このストリーミング映像を取り込んで使用することが出来るようなのです。

PCやSBCにキャプチャする時点でリアルタイム性は落ちますが、フルカラーのリアルタイム映像を見ながら、同じ映像をINDIドライバで受取りPlateSolvingやフォーカスなどの制御までを行うことが出来る環境が整うはずです。

このシステムの最大の利点はVLCで信号が分岐されていますので、映像のプレビューを見ながら天体機器の制御が全て行えることです。

しかも、ストリーム映像なので複数の端末で映像を表示でき、制御に関しても同様に別のPCでも行える非常に自由度の高い環境ができるはずです。

全てうまく動いてくれれば、今年の冬はこのセットで観望することになるでしょう。
(部品が早く届いて欲しいです、微妙に欠けがあるのでチェックが捗りません。。。)


追伸
VLCの設定をいろいろ試してみましたが残念ながらソフトウェアで信号を分岐して使うことはできなさそうです。

また、IPカメラを使用するには、新規にINDIWebカメラドライバのインストールが必要でした。
sudo apt-get install indi-webcam

しかし、このドライバが対応しているIPカメラはhttpを使用するものに限られるようです。
VLCにもhttpストリーミングがありましたので、試しましたがVLCサーバが機能していない状態でした。

やはり、配線は増えますが物理的に分離、IPでストリーミングできる機材を設置するほうが楽そうです。
ネットで見渡すとこんなものもありますね。ラズパイあれこれいじるより、こういうもの使う方が楽かも。。(これも動く確証はありませんが)





2020年11月21日にINDIドライバが1.8.7にアップデートされました。

ビデオのストリーミングと録画の改善、新しいドライバーとしてEstattoフォーカサー、Pegasusファルコンローテーターなどがサポートされたようです。

以下に更新項目を列記します。

+Esattoフォーカサーのサポート。
+ペガサスファルコンローテーターのサポート。
+ QHYCFW3ドライバーのハンドシェイクを修正(#1229)
+ AZ-GTiドライバにAlt-Azモードが追加。
+デッドロックに対する整合性の改善(#1243)
・ストリームマネージャー-サブフレームの記録問題の修正、処理キューの追加、構成可能な制限メモリ/ fps(#1254)
+ Baader SteelDrive II-機能、ステッパードライブの調整(# 1257)
+ FPSステータスを送信するときにストリームスレッドをブロックしないように修正。(#1258)
+advanced Pulsar2ドライバのバグ修正(#1261)
+明示的なドライバーを指定せずにすべてのリモートドライバーに接続する機能を追加。
+ WeatherWatcherドライバーに湿度、気圧、雲を追加。(#1247)
+ Losmandy Geminiのパーク機能の問題を修正。(#1239)。
+必要に応じてEqCoordsプロパティの状態をOK&IDLEに設定できるよう変更。(#1240)。
+パーク時のCEM25pのホームポジションへの旋回トラブルの修正(#1245)
+ DSPの改善(#1251)
+ SteelDriverIIの互換性の修正。新しいファームウェアへの更新。(#1253)
+ Fedoraビルドの完全サポート。

旧聞ですが、KStarsが3.5.0にアップデートしています。
こちらは以前記載したINDIドライバのアップデートと同じく11月21日にアップデートされていたのですが、Linux版はaptの反映が遅くMac版やWindows版が先を超すという珍しい進行でした。

今回の目玉はなんといってもStellaSolverのKStarsへの組み込みでしょう。
以前のバージョンでもSextractorを利用することは可能でしたが(詳しくはこちら)今回は追加アプリなしで依存関係なども含めて全てアプリ内に組み込まれています。

簡潔に言うと、いくつもの依存関係などをインストールして設定しなくても、KStarsさえインストールすれば新しいSextlactorを利用した高速なPlateSolvingが利用できると言うことです。

特筆すべきはWindows環境においても利用できることでしょう。(今までは環境構築が大変でした)
(ただし、この高速なPlateSolvingを使用するためにはINDIドライバを使用する必要があります。)

LinuxとMacはINDIドライバ・サーバがネイティブに動作しますが、Windows版ではサーバ・ドライバを動作出来ないのが歯がゆいところです。

Windows環境でPlateSolvingの速度や安定性でお悩みの方はStellarMateや私が配布しているAstRPiなどを利用してINDI環境をお試しになってみてください。
INDIサーバ・ドライバはリモートで使用できますのでWindowsのクライアントでも動作させることができます。
(ただし、画素数の多い天体カメラなどはネットワークでドライバを使用するとダウンロードに時間がかかります。ビニングやダウンサンプリングを利用して快適に使えるよう事前に設定する必要があります。)

すでにお使いになっている方はご存知だと思いますが、PlateSolvingに関してはINDI環境は現状では他環境と比較して群を抜いて高速で安定しています。

今回のバージョンではマルチスレッドにも対応しましたのでますます高速・安定動作が追加インストール無しで実現しています。


今回のバージョンでは更に解析モジュールが組み込まれました。
撮影などには全く不要な機能ですが、今後この機能でデバッグが進み使いやすい環境が生まれることに期待したいと思います。(ここにあるように膨大な改変が続いていますので。。)

12月7日以降に実施されたINDI・SkyWatcherALT-AZのマウントドライバのアップデートでマウントが動作しなくなってしまいました。

INDIドライバをご使用で同社の機器をお使いの方はご注意ください。
(スカイエクスプローラーSE-AT100N架台とAZGTiのドライバになります)

症状としては以下
・ドライバ起動時ホームポジション(北極)にならない
・パーク解除(私のマウントはこれをしないと使用できない)してもマウントが動作しない。
・操作をすると[WARNING] Dome Policy set to: Dome locks. This prevents the mount from unparking when dome is parked.というエラーメッセージが出る。


フォーラムには報告しましたが、操作を受け付けてくれなくなるので厄介なバグです。
治るまでリモート観望はお預けですね。。。


追伸
オヤジさんのコメントにも記載しましたが暫定的な回避方法が見つかりましたので記載します。
明らかにバグなのでフォーラムにも報告しました。(早く治ってほしいです。)

2つパーク絡みのバグを回避する必要があります。

1.マウントコントローラーのパークオフボタンが正常に機能していません。
2.マウント起動時のホームポジションが北極から大幅にずれて表示されます。

回避方法としては
1.マウントドライバのコントロールパネルでパークオフボタンを数回押し、下のコマンド実行ログでパークオフが受付けられたことを確認する。
2.北極を右クリックしてメニューからSyncを選択する。

バグなのでドライバ起動の度にこの操作を毎回行う必要があります。。。
(初期設定をクリアしても、設定をどのように調整しても残念ながら治りません。)

もう何回パーク絡みのトラブルが起きたことか。。。

以前記事にも記載しましたが、不十分なパーク機能が原因を作っていますので開発者も本腰をいれて取り組んでほしいですね。

遅ればせながら新年あけましておめでとうございます。

今年初の投稿はドライバのアップデート情報になりました。(当方使用のマウントドライバが前回アップデートで不具合がでたため、こまめに確認していました。)

以下に情報を記載します。

+HOBYMCrux望遠鏡ドライバーの追加。(#1295)
+Rainbowフォーカサードライバーの追加。(#1304)
+ActiveFocuserドライバーの追加。(#1301)
+ 10Micron:UnattendedFlip処理、#1276(#1298)を実装。
+バグ修正/lx200ドライバユリウス日の不具合。( #1305)
+シリアルポートの自動検索を改善。
+リファクタリング/衛星追跡プロパティ->プロパティをより高い抽象化レイヤーに移動。(#1300)
+ SkyWatcherAlt-Azドライバーの改善。
+ Indibase / refactoring-INDI :: Propertyの更新。(#1302)
+ SmartFocusドライバーの更新。(#1275)
+ AlignmentSubsystemForDrivers(Alt / Az)に新しいヘルパーメソッドを追加。(#1308)
+ Streammanager / chrono-24時間の制限時間を修正。(#1278)
+リモートドライバーがアップストリームサーバーにプロパティを送信しない問題を修正。
+ indicommonおよびindicorrelatorでの計算の遅延の修正。(#1277)
+ Indidriver /リファクタリング-メモリリークの修正。(#1281)
+ Streammanager /リファクタリング。(#1280)
+絶対位置のバグ修正。( #1285)
+共通のmkpath機能の使用。(#1288)
+ Sesto Senso 2:12V入力電圧の表示のサポート。(#1289)
+ Microsoft LifeCam CinemaをpixelSizeInfoに追加。(#1314)
+ Sesto Senso 2:ファームウェアバージョンのログと表示機能の追加。(#1292)
+修正:リンクされていない関数を使用するインラインメソッド。(#1312)

最近バグ修正が多いように思います。。。(というか、バグのような動作が増えているような。。。)
私の架台のドライバ(SkyWatcher-Alt-Az)も修正されたようですが、現状ではRaspberryPi4(Buster)はまだ反映されておらず、NanoPiM4(Armbian:Arm64、Bionic)はアップデートされたもののドライバ起動直後アプリ毎クラッシュ。。。。(フォーラムに報告済み)

安定環境で動作している場合はアップデートはくれぐれも慎重に行ってください。(私も年末うっかりアップデートしたため、マウントドライバが正常動作しなくなってしまいました。。。)

実はフォーラムにアップデート通知が無くても実は何回か更新が行われています。(私は12月中旬の更新でトラブりました。。)
良くなることもありますが、それによって不具合が出る場合もあります。

個人的には使用する機器が正常に動作している場合は、よほど目あたらしい機能の追加がなければアップデートは極力行わない方が良いと思います。

Linuxのアップデートは片道切符(前進のみ)なので気をつけてください。
(油断するとハマります。。。)


このところ私がEAAで使用しているスカイエクスプローラーSE-100N架台のINDIドライバSkyWatcher-ALTAZがアップデートによるバグでトラブっています。

昨日MiniPCの環境もチェックしたので、合計で3機種(インテルチップのMiniPC(XUBUNTU20.041:64ビット)、ラズパイ4(32ビットRaspbian、NanoPi-M4(Armbian:64ビットBionic)のLINUX環境でチェックしてそれぞれのバグ対策(バージョンが異なるため、それぞれ別の対策が必要になります。)が見つかりましたので自分の備忘録として記載しておきます。

●ラズパイ4(32ビットRaspbian)の場合
こちらは私が普段使用していた環境です。
32ビットRaspbianはAstroberry開発者のカチョレクのリポジトリを使用していますのでAstroberryも同様のトラブルになるはずです。(Astroberryはもう一つ別のトラブルが出ますが。。)
このリポジトリはドライバの更新が遅れているので、2020.12月のINDI18.7版になります。(一つバージョンが古いです)

●トラブル回避方法(ドライバの自動接続はオフに)
1.ドライバコントロールパネルでパークオフボタンを押す(Ekosマウントコントローラーのパークオフボタンはバグで機能していない)
2.KStarsの星図画面で北極を右クリックしてSync

このドライバはEkosのマウントコントローラーのパークオフボタンが機能しないバグとホームポジションが狂っているという2つのバグがあるので、面倒ですが、毎回この手順を行うと使用できます。


●MiniPC(XUBUNTU20.041:64ビット)、NanoPi-M4(Armbian:64ビットBionic)の場合
この二機種はどちらも最新版のドライバになっていますが、同じバグがあります。
回避方法も同じです。

●トラブル回避方法(ドライバの自動接続はオフに)
1.ドライバ起動後(必ず自動接続はオフにしておいてください。)コントロールパネルでマウントドライバを選択→オプションタブをクリック→Pargeボタンをクリック→Defaltボタンをクリック
2.MainControlタブをクリック→Conectボタンをクリック→接続したらオプションタブに戻り、設定を保存

上記の操作で、ドライバ設定を一度クリアしてデフォルトの設定を読み込みます。
このとき注意するのは、コントロールパネルのオプションタブにあるPargeボタンをクリック→Defaltボタンをクリック→MainControlタブをクリック→Conectボタンをクリックの手順で操作することです。
この手順だとドライバが接続されますので、接続されたらオプションタブに戻り設定を保存してください。

このとき注意する事項が2つあります。
・このバージョンからホームポジションが北極ではなく北になっている。
・マウントドライバのオプションタブにある望遠鏡の焦点距離などの部分に設定名を追加しない(空のままにする)

私がハマったのは、マウントドライバのオプションタブにある望遠鏡の口径、焦点距離、設定名の部分です。
口径と焦点距離に関しては事前に入力しておかないと駄目ですが、設定名を入力するとドライバを接続するとKStarsがクラッシュします。

上記手順通りに操作すれば、マウントドライバのオプションタブにある望遠鏡の口径、焦点距離の部分(この2つは入力)の設定名は空白になります。この状態であれば接続できます。

接続後、設定を保存しておけば、次回からはクラッシュなく接続されます。(なんなんでしょうね、この駄目仕様、、、、)

そしてこのバージョンからホームポジションが北極ではなく北(高度は0)に変更されています。そして、デフォルトでパークオフになっています。


そのため、ドライバ接続後、北にマウントが表示されればそのまま操作ができます。

どちらのドライバにも異なるバグが残っているという嫌な状態です。。。
上記設定で回避できますが、早く正常動作に戻ってほしいですね。



記事の中で何回か触れていますが、独立した項目として記載していなかったのでINDI記事の締めとして記載しておきます。

天体機器の制御環境を作るのが手間取る原因は主に3つあります。

1.制御する機器が多い。
2.動作チェックが星空で行わないと出来ない機能がある。(PlateSolving、オートガイドなど)
3.複数のアプリをチェックする必要がある。


KStars+Ekosを使用すれば、3の部分は一つのアプリでまかなえますので自動的にクリア出来ます。
実はINDI環境であれば、表題のINDIのシミュレーションドライバ+GSCカタログを活用することで1,2の部分に関しても大幅に環境構築の時間を短縮することが可能です。

以下はINDIサーバ・ドライバ、KStarsがすでにインストールされていることを前提として記載します。
まだインストールしていないという方はコチラを参考にインストールを済ませてください。

Macの方はアプリ、サーバ類はアプリをアプリケーションフォルダに入れれば一式揃いますが、GSCカタログは追加ダウンロードする必要があります。本家のフォーラムにこの上なくわかりやすい説明がありますのでご確認ください。

シミュレーションドライバなんて他の環境でもあるのに何がそんなに便利なのでしょうか。

INDIのシミュレーションドライバはGSCカタログと連動することが特徴です。

この説明ではピンと来ない方も多いと思いますので、以下に説明します。

・INDIのCCDシミュレーションドライバはカメラのピクセル数、ピッチサイズの変更ができるので、使用するカメラと同じ視野をシミュレーションできる。

・更にコントロールパネルやEkosなどでシミュレーションドライバで撮影をすると現在の座標に合わせたGSCカタログの星が表示される。(シミュレーションされた星が画像として撮影される)

・EkosマウントコントローラーやKStarsのプラネタリウムアプリから目的の天体を導入すれば、それに合わせてGSCカタログの位置が変更される。CCDシミュレーションドライバで撮影すれば、導入した天体のカタログデータが画像として表示される。

・CCDシミュレーションドライバの画像はフォーカスドライバとも連動しており、フォーカスを移動するとそれに合わせて画像が変化する。

・CCDシミュレーションドライバで撮影された画像でPlateSolving、オートガイドのチェックもできる。


上記のようにGSCカタログ(ガイドスターカタログ)とCCDシミュレーションドライバ、及び実際の機器のドライバが連動するので昼であろうが曇りであろうが星空でチェックする環境とほとんど同じ状態で動作確認が出来ます。


以下に私のチェック方法を記載します。

1.まずは実機のCCDドライバのみ接続し、動作確認(撮影できるか、ビデオ映像(ストリームが表示)されるか)を済ませる。
2.PCと機材を接続し、CCDシミュレーションドライバ、マウント、フォーカサードライバ(CCD以外は実機のドライバ)など立ち上げる。
3.CCDシミュレーションドライバを実機のピクセル数、ピッチに変更する。
4.KStars、Ekosを使用して機器のドライバが動作するかを確認し、目的天体を導入する
5.CCDシミュレーションドライバで撮影し、Ekosフォーカスモジュールでオートフォーカス
6.EkosアライメントモジュールでPlateSolvingの確認
7.Ekosガイドモジュールでオートガイド(CCDシミュレーションドライバを使用すればPHD2でも可能)
8.Ekosキャプチャーモジュールで撮影チェック

と、星空の下で実際に撮影を行うときの操作を全部家の中で確認できます。

INDIの場合は機器の動作を確認するだけであれば、ドライバのコントロールパネルで全て確認できますので、カメラのみ先に実機でテストを済ませ、後は使用する機器を全て接続してカメラの部分のみシミュレーションドライバを使用します。

こうすることで、CCDシミュレーションドライバ+GSCカタログによってシミュレーションされた星空が天体座標に合わせて写りますので、アプリを操作して撮影手順を行えば機器の動作を確認できます。

動作に不具合のある機器はドライバコントロールパネルで設定を確認し、正常に動作したらその設定を保存すればチェック完了です。

実際操作すると実感していただけると思いますが、このチェック環境は特筆ものです。

いつでも動作確認できますし、動作不良の部分はドライバコントロールパネルで確認しなから消し込めます。
天体機器の制御でお困りの方は、少し勇気をもってINDI環境(Linux環境、またはMac)にチャレンジしてみてください。
Linuxはインストールなど若干手間がかかりますが、Macであればアプリをコピーするだけで天体機器を制御する環境がサーバ・ドライバ・アプリ含めて一式そろいます。(超がつくほど簡単です)

INDIはドライバの設定などに癖がありますが、このチェック方法を覚えればかなり早く正常動作する環境を手に入れることが可能です。(他の環境でもこれが出来るようになるとありがたいのですが。。。。。)









どうやらドライバなどの大幅な更新をしているようです。
これだけ大幅な変更は久しぶりかもしれません。
開発者もかなり覚悟を決めて取り組んでいるのでしょう。

●KStars v3.5.2の変更点

・Load&SlewのAlignmentモジュールに手動回転ダイアログを追加。これで、電動ローテーターを持たないユーザーもlカメラを手動で調整して、目的のフレーム方向を調整可能。

・Ekos Polar AlignmentAssistantの大幅な改善
1.空のどこを指しても極軸調整が可能。
2.ユーザーインターフェイスの変更。
Ekosに三角形が表示され、選択した星(円で囲まれている)を黄色の線の上に移動して高度を調整し、次に紫色の線の上に移動して方位角を調整。その際、「PAエラーの更新」がチェックされていると、システムは残りの極軸合わせエラーを推定可能に。

・フォーカスモジュールの改善(メモリ制御など)


●INDIライブラリv1.8.9

・不足しているexecを追加
・ホームポジションに役立つメッセージを追加
・最高のホームレートとサイド
・ USBとDewのラベルを追加(#1355)
・スターアドベンチャーのエントリを追加
・構成にモーターレートと電流を追加保存
・CEM26とGEM28を追加。CEM40およびGEM45ドライバーをiOptronv3コマンドに移行し、パーク制限を削除。修正#1354
・CelestronGPSガイダースケールの最終修正(#1353)
・DDW状態変更修正パート2(#1351)
・Paramountのマウント側に予備サポートを追加(未テスト)
・DDWシャッター状態の修正(#1349)
・有用なマクロをindimacros.hに分離(#1348)
・Pegasusにマイクロもサポートを追加
・DDWドライバーの状態変更の処理の修正(#1346)
・PyIndi​​が欠落しているシンボルをフェイルオーバーする問題を修正(#1347)
・DDWドライバーの更新(#1344)
・DDW通信ウォッチドッグの回避(#1342)
・Driver for Digital Dome Works(DDW)from Technical Innovations(#1341)
・SkyWAtcher Alt-Azの更新
・AZEQ6のサポートを追加
・rishi-garrodV2のAutoDewを修正し、V2のAggessivenessを追加。いくつかの点灯を修正…(#1340)
・シリアル接続にnullポインターチェックを追加(#1335)
・WeatherInterfaceにsaveConfigItemsを追加し、それを継承するクラスで利用
・コードを簡素化し、より適切な変数名の使用
・d33pskyIntegra85ドライバーの健全性チェックと改善されたユーザーメッセージ。(#1334)
・ celestronGPSガイドレートスケーリングの修正(#1331)
・DefaultDevice-D-Pointerの実装(#1327)
・Trackingのオン/オフを切り替え機能の追加(#1326)
・リファクタリング-ウィジェットデコレータ(#1324)
・遅延計算のためのIliaPlatone indicom.cアップデート(#1328)
・フレームベースのV4Lスタッキングループパフォーマンスを向上させるためのレイジーストップキャプチャ(#1325)
・ジョイスティックコントローラーにスヌープデバイスを追加(#1323)
・出力ポートの操作に関する問題の修正(#1322)
・一部のクライアントとのデッドロックを防ぐための一時的な対策。(それでも長期的なソリューションが必要)
・リファクタリング-ファイル間の依存関係が少ない/ mallocが少ない(#1318)
・リファクタリング/ INDI :: BaseDevice-D-Pointerの実装(#1320)
・Sesto Senso 2:モータープリセットの問題の回避(#1319)
・libindiv1.8.9開発サイクルの開始74615e62021-01-11 JasemMutlaq
・複数で使用する場合のプロパティとメッセージの保護スレッド。(これは以前は正常に機能していましたが、条件によってはデータが破損する可能性があります)
・Indidriver / refactoring(#1313)
・Senso 2:モーター設定(#1315)

今まではほとんどメイン開発者のジェセムが修正を行っていましたが、今回は協力スタッフと共に大幅な修正・変更をおこなっているようです。

真摯にブラッシュアップに取り組んでいるようで好感が持てますが、上記を見るに明らかに大改修のファーストステップといった雰囲気です。

私は、現状バグを回避で問題なく使用出来ていますのでフォーラムで様子を見てからアップデートを検討します。
(さすがに大幅すぎて怖いです。。。)
Windows以外をご使用になっていない方にとってはLinuxやMacといった異なるOS環境で動作するINDIは敷居が高く感じるかもしれません。

しかし、ドライバやアプリのインストールさえ出来ていれば実は非常に効率的にセットアップを行うことができます。

私自身今年の2月に現在天体機器を制御している機器をMiniPCに変更した際、WindowsとLinuxのデュアルブート環境でいずれのOSでも天体機器を操作できるように設定しましたが、OSの設定やドライバ・アプリのインストールにかかる時間を除けば、INDI環境自体の設定は4~50分で終わっています。(かなり細かくチェックしてこのくらいです。)

当方が配布するAstRPiや、StellaMateやAstroberryなどのディストリビューションをご使用の方は煩わしいシステムの設定やINDI環境のインストールが完了していますので以下の手順を踏めば非常に効率的に機器のセットアップが室内で完了します。

INDI環境を設定する際に覚えておくこと

・INDIドライバはドライバコントロールパネルで機器の制御ができるため動作確認はドライバコントロールパネルで行う→設定の保存を必ず行う。

・KStars、Ekosの各モジュールはそれぞれが別のソフトと考える。
 -KStars→自動導入機能が付いたプラネタリウムアプリ
 -Ekosのプロファイルモジュール→サーバ・ドライバの起動アプリ
 -スケジューラーモジュール→天体機器の全自動制御アプリ(完全に自動化できますので、設定の不具合などがあると機器の故障に繋がります。他のモジュールの使い方をしっかり覚えてからお使いください。)
 -キャプチャーモジュール→カメラの設定、撮影アプリ
 -フォーカスモジュール→オートフォーカスアプリ(簡易のカメラ設定変更機能付き☆)
 -アライメントモジュール→PlateSolvingアプリ(簡易のカメラ設定変更機能付き☆)
 -ガイドモジュール→オートガイダー(簡易のガイドカメラ設定変更機能付き☆)

・ご自身でINDI環境をインストールした方は必ずGSCカタログをインストールする。(ディストリビューションをご使用の方は不要)
 
UBUNTU、Debianは
 sudo apt install gsc

Macはこちら

・緯度経度日時の設定、マウントへの読み込み設定などは メニュー:設定→KStarsの設定→INDI→Time & Location update の項目を設定してください。(下図参照)

スクリーンショット 2021-04-22 205240

☆部分に関してはカメラの設定をそれぞれのモジュール(アプリ)で使用しやすいように変更できるようになっていると考えるとわかりやすいです。


上記を踏まえて以下のステップで作業します。


Step1-CCDドライバの設定→保存
最初は撮影用、ガイド用のカメラのみ接続します。

ドライバのコントロールパネルで以下の項目をチェック→オプションタブにある”設定保存ボタン”で調整したパラメータを保存してください。(すべてのドライバで共通です)

・静止画の撮影チェック
・動画の撮影チェック
・CCDのピクセル数、ピクセルサイズを正しい数字に設定
・(カラーカメラの場合)色調整


Step2-(カメラ以外で)使用する機器のドライバコントロールパネルでの動作確認→保存
カメラ、ガイドカメラの動作確認、パラメータ保存が終了したら、ご使用の機器全ての動作確認を行います。

このときのポイントはカメラ、ガイドカメラをシミュレーションドライバに変更してください。

(CCD、ガイドカメラ用のシミュレーションドライバのピクセル数やピクセルサイズをご使用の機器と同じ設定にしておくとなお良いです。)

フォーカサーはステップ数の設定、モータの動作などをチェックしてください。設定が終わったらオプションタブに移動して設定を保存します。

マウントは緯度経度日時が正しく読み込まれているか、モーターの動作チェックなどを行います。

一つ注意が必要なのは使用する望遠鏡の口径、焦点距離の設定をマウントドライバで行う必要があるということです。

動作確認、望遠鏡の口径、焦点距離の設定などの記載が終わったら同様にオプションタブに移動して設定を保存してください。


Step3-KStars・Ekos各モジュールでの動作チェック
上記の設定が済めば、あとはKStars・Ekos各モジュールでの動作チェックになります。

ドライバはCCD、ガイドカメラのみシミュレーションドライバにして他の機器は電源を入れ接続します。
PlateSolving、オートガイドなど全ての確認を室内で行うことができます。


KStarsのプラネタリウム画面で自動導入を行ってみてください。
上記のドライバ設定が正しく行われていれば指示した方向にマウントが移動します。

キャプチャーモジュールで撮影すれば、マウント位置と連動したシミュレーション画像が撮影されます。

フォーカスモジュールでフォーカスを制御すればシミュレーション画像でフォーカス状態が確認できます。

アライメントモジュールでPlateSolvingを行えばシミュレーション画像で位置解析が行われます。

ガイドモジュールでガイドを行えばシミュレーション画像でオートガイドの動作確認が可能です。

万が一上手く動作しない部分がある場合は不具合が出ている機器のドライバコントロールパネルのチェック、Ekosモジュールのパラメータの確認をします。(ほとんどの場合は必要ありません。)

上記が正常に動作すればチェック完了です。
実際の星空では設定したCCD、ガイドカメラのドライバに切り替えてください。

CCD、ガイドカメラのシミュレーションドライバがマウントの位置情報、フォーカスと連動するため、全ての動作確認を室内で効率的に行えます。

他の環境では実現できない特筆すべき特徴なので有効にご活用ください。(動作の不具合がでなければ上記全てチェックしても数十分で動作確認できます。)


KStarsやEkosの各モジュールの機能説明、ドライバ設定などはこちらを(操作手順や注意点なども記載してあります。)









2021年4月23日にアップデートされていたようです。
前回のアップデートで大掛かりな変更が行われたようですが、今回のアップデートは非常に少ない情報しか掲載されていませんでした。

・重要な内部変更(なんなのかは不明)
・コアINDIライブラリドライバーとクライアントを最新化
・DeepSkyDadフラットパネルドライバの追加
・ペガサスデバイス用の新しいドライバーの追加
・PCM8ドライバーのさらなる改善


更新情報は少なかったですが、フォーラムではいくつかのトラブル情報(アップデート後の恒例行事ですが。。。)が散見されます。
Ekosにアクセス出来なかったり、CCDドライバがクラッシュしたり、そもそもアップデート用のリポジトリが破損しているなど。。

アップデートを希望する方は必ずフォーラムを覗いて、トラブルが落ち着いてから実施してください。
昨年末からINDIサーバ・ドライバの大幅な仕様変更が行われています。

それに伴い今までの仕様から幾つか変更箇所が見受けられます。
INDIドライバの場合はその機種を所有していないとドライバ項目を確認することが出来ない仕様になっていますのでおかしいな? と思ったら必ずドライバのコントロールパネルでの動作・項目をチェック→保存を行ってください。

私の環境で変化が合った部分は以下になります。

●マウントドライバ関係(SkyWatcherALTAZ)
・ホームポジションの変更 北極→北に変更
・DomePolicy項目の追加→解除のチェックボックスにチェックを入れないと架台が動かない


さらに以前からですが、マウントドライバに望遠鏡の焦点距離、口径などを入力する項目があります。
ここが入力されていないとドライバがクラッシュすることがあります。

●一眼デジカメ(CanonDSLR)
・ストリーム許可の項目の追加→チェックしないとライブビューができなくなる

この他にも以前からピクセルサイズやピクセル数の入力をしていないとPlateSolvingなどで不具合が出ます。


私の環境で大きな変更があった部分は以上です。
マウントドライバのホームポジション変更や、項目変更などは機材の動作に関わる重要な部分です。

こういった情報が告知もなく変更されるのは問題がありますね。

一眼デジカメのライブビューが動作しなくなったのも告知なく仕様変更されていることが原因でした。

INDIにしてもASCOMにしても公式サイトで基本的な仕様情報が列記されていません。
どちらのドライバも使用に関しては自己責任になります。

INDIの場合はドライバの挙動が変だな?と感じたときはコントロールパネルで動作確認・項目をチェック→保存を行うことでほとんどのトラブルが無くなります。(逆を返せば設定不足や項目の追加が合った場合はトラブルが出るということです。)

Park機能に関しては私は不要なので使用していません。
この項目はきちんと理解して使用しないとマウントドライバが座標を失います。(詳細はこちら
使用になる方は必ずしっかりと動作確認を行ってください。


大事な機材を壊さないためにも特にアップデート時にはドライバコントロールパネルで一通りの動作・項目チェック→保存を行う癖をつけましょう。


INDI環境はドライバの安定性などは非常に優れているのですが、Ekosのプロファイルエディターの矛盾点(詳しい記事はここ)、アップデートに伴う意味の無い項目追加などが原因でそれまで問題なく動いていたものがトラブルを起こすことがあります。

こういった仕様上の矛盾が解決しないまま、項目追加がなされるのでユーザーはアップデートするたびにトラブルに合いやすくなってしまいます。。。(どこかの国のコ○ナ対策みたいです。。一向に状況が改善されません。)

回避法がバージョンによって異なるのも混乱を呼ぶ原因ですね。。

では問題箇所を記載しておきます。

1.KStarsにサーバポート項目の追加

スクリーンショット 2021-06-25 085121
KStarsメニュー:設定→KStarsを設定→左側タブをINDI の部分に新規にサーバポートを変更できる項目が追加されています。(何度設定を変えても値が変更できないバグ付き)

INDIのデフォルトポートは7624ですが、送受信でポートを変えるという謎仕様(しかもバグ付き)に変更されています。。(ここは調整出来ないので回避方は後ほど)


2.Ekos ProfileEditerでの注意点
INDIは仕様上サーバ・ドライバの起動とクライアントアプリへの接続が別になっていないといけないのですが(CCDCielのドライバ接続方法が正しい流れです。)

Ekos ProfileEditerではサーバ立ち上げとドライバ接続を兼任させるため矛盾した仕様になっています。
上記記事に詳細は記述してありますが、アップデートによりこの矛盾に対しての挙動が異なります。

私は以前INDIWebマネージャーでドライバを立ち上げる際、この矛盾を回避するために以下の設定を行っていました。

スクリーンショット 2021-06-25 091709

赤枠部分を空白にして青枠部分に @localhost と入力しておくと、以前のバージョンではINDIWebマネージャーで立ち上げたドライバを自動的に読み込んでくれました。

INDIサーバ・ドライバは起動時にクライアントにXMLファイルを発行してクライアントアプリで受け取る仕様なので本来であればドライバが立ち上がっていないとドライバ項目が選べない状態にならないといけません。
このXMLファイルをサーバ・ドライバ立ち上げ前に選べてしまうのが大きな矛盾になっています。

上記の設定は変則的ですが、この矛盾点を解消する方法になっていました。

しかし、バージョンアップにより残念ながらこの矛盾回避方法が使えなくなってしまいました。回避方は後ほど記載します。

黄色枠部分も非常に重要な部分です。
この部分にチェックを入れて正常に動作させるにはUdevルールの書き換え(ドライバを固有名管理)、初回はチェックを外し、ドライバ設定を適切に行って問題なく機器が接続できるようになってからチェックを入れないとアプリのクラッシュなどが起こります。

では今回のアップデートでトラブルが出た場合の対処設定を記載します。


スクリーンショット 2021-06-25 093213

まず、黄色枠部分の自動接続を外します。(機器と正常に接続できるようになったらチェックを入れても大丈夫です。)
そして青枠部分には何も記述しません。
赤枠部分にご自身が使用するドライバを選択しておきます。

INDIWebマネージャーなどでドライバを起動しているとこの設定では二重選択になりますが、このように矛盾した設定状態でないとドライバを読み込んでくれません。(改悪です。。)

黄枠部分はUdevルールの書き換え、ドライバ設定を正しく設定して正常にドライバと接続の2つの要素を満たさない限りチェックを入れ無いほうが良いです。
欠けがある状態でこの部分にチェックが入っていると接続時にKStarsがクラッシュします。。。


3.ドライバの注意点
以前からドライバの設定→保存が重要とさんざん記載してきましたが、今回のアップデートで注意点が更に増えました。


スクリーンショット 2021-06-25 094517

特に注意が必要になるのはマウントドライバになります。
今回のアップデートから赤枠部分を空白にしないとドライバを接続した際、クラッシュする可能性があります。(設定名を記載している方は空白にしてください)
青枠部分は従来どおり望遠鏡の口径、焦点距離を記載します。

4.そもそもドライバのアップデートが出来ない
これはINDIではなく、システムの問題ですが、シングルボードコンピュータのLinuxはネットワーク周りの不具合が出ることがあります。
アップデート時にエラーが出る、途中で止まるなどのトラブルが起こる場合は以下をお試しください。

ターミナルから以下コマンドを実行

sudo dhclient eth0

その後アップデートします。
アップデートを行う際は有線接続をおすすめします。無線でネットワークに接続している場合は上記eth0の部分をwlan0にします。(トラブルの元になりますので、無線でのアップデートはおすすめしません)

以上です。
今回のアップデートは矛盾点が改善されず、更に悪化した状態になってしまいました。。。(まさにどこかの国のコ(自粛))

開発者が以前からある矛盾点に対して対策せず、アップデートで不要な追加要素を増やしたりその場しのぎの調整を行うことにより不整合が起こり、問題箇所が増える状況が顕著に現れる結果になりました。

今回の仕様変更(残念ながら改悪です)は上記記載の方法で回避できます。
アップデートした後、トラブルが出て使えなくなったという方は上記ご参照ください。

追伸
今回のように問題点の見極めが甘い状態で改変や施策を行うと状況が悪化します。(INDIの歴史ですね。。。)
これはドライバのバグではなく開発者の認識不足によるトラブルです。(ややこしくなった設定問題をクリアすれば正常に動きます。ますます。。(自粛))
開発者を補助するプログラマも増えたようなので早く上記のようなユーザーを混乱させる状況が一刻も早く改善してほしいものです。。

追伸2
コ○ナの記事に関して国側が厳しいチェックを行っているようです。(某医者のブログで知りました)
このブログが消されてしまったらそれが原因かもしれません。(消えるようならお手上げです)
オリンピックで焦っているのか不明ですが強制的な言論の統制体制は疑問が残ります。(もっと他に労力を使う部分はあるでしょうに。。某医者のYoutube発言は閲覧できなくなってしまったようです。町のお医者さんで受け入れ体制を作って活動している数少ない立派な方です。(現状では受け入れをせず、門前払いする医療機関が圧倒的多数派です。個人での取り組みとしてはお住まいの地域で感染した場合に受け入れてくれる医療機関をしっかり確認しておきましょう(これが一番重要です)))

どのような事項も知れば知るほど矛盾点に気づくことが増えてきます。
それらをどう対処、回避するのかは個々の取り組みになりますが、場合によっては協調圧力が働く場合があります。(面倒ですね)
それらに近づかない、関わらないのも対処法の一つです。(ZOOM観望環境のようなお気軽環境を作っておいたのもそれが理由です。天体機材に関わる際、現在ではPCでの制御に頼る部分が多い状況です。INDIにせよ、ASCOMにせよそれらを使用すると場合によっては解決しない矛盾やトラブルで観望や撮影が出来ずに終わるといった事態になる可能性があります。。星を楽しみたいのに機材トラブル回避に追われるのは本末転倒ですしね。。。)

バージョンアップはくれぐれもゆとりがある時に行ってください。(現地でトラブると地獄ですよ。)

追記Ver1.9.2で上記不具合は解消されたようです。



2021年6月26日にINDIサーバ・ドライバがv1.9.1にアップデートされました。

内容は以下

+AstroTrac360ドライバーの追加(実験的)。
+ PegasusFlatMasterドライバーの追加
+UHCドライバーの追加
+DeepSky Dad Field Rotatorドライバの追加
+ベースデバイスおよびクライアントクラスへのコアINDIライブラリの改善
+ParamountTCPの改善
+SpectrographおよびReceiverクラスiliaplatone(未理解)
+OnStepドライバーの改善+
+RST-135ドライバーの場所と時間の修正
+ドームOTAの修正
+FITSヘッダーへのオブジェクト方位角と高度の追加
+RainbowFocuserの修正
+CGX-Lのサポート
+SkyWatcherAPIマウントdrievrのクラッシュを修正

かなり多くのボランティアスタッフがメンテナンス・ドライバ追加を行っています。
INDI環境は初期の設定が面倒なので、願わくば初期状態でも安定して使える環境になってほしいものです。
いつもコメント頂いているnekomeshi312さんがSkyWatcherAltAZドライバの不具合を修正してくれました。(感謝)
気づいたら発表されていました。。

EMMCが実装され、WIFIが外付けアンテナになっています。
中身はラズパイ4のはずなんですが、ラズパイはEMMCを内蔵できないのでいったい何が使われているんでしょうか?
(以前から勘ぐっていたRockPi4(新機種でEMMC内蔵タイプが出たようです。)シリーズなんでしょうかね)

しかし着々と進化していますね。
進化と共に弱かった部分を消し込んできています。

ASIAIR中身はINDI、スマホ用のオリジナルGUIアプリの構成です。
オリジナルGUIアプリがとても使いやすそうで利用者が増えていますね。

本家INDIも使いやすさに着目されるといいのですが。。

旧聞ですがINDIドライバが1.9.2にアップデートしているようです。
内容を見るに、主にバグフィックスみたいですね。

以下に変更点を記載します。
+Astrotracマウントドライバーの安定化(バグフィックス)
+ UNIXユーザー向けの開発者ビルドスクリプト
+ ESATTOバックラッシュの測定と修正(架台のバックラッシュでしょうか?)
+色空間情報を持たないWebカメラでindi_v4l2_ccdドライバーにスタックするときの色空間を修正
+ Planewave Delta-Tのドライバーのバグフィックス(機能していなかったものを改善)
+ myFP2ESPコントローラーの処理の改善
+ Pegasus UCH(ドライバの追加?)
+ TheSkyX / Paramount架台+ガイド非同期cmdの修正
+ lx200_OnStep.cppを更新
+ indicom:FreeBSDコンパイルを修正

以前告知していた大幅な修正はどうなったのでしょうかね。
個人的にはUIを改善してほしいです。

INDI環境を使おうとしている方に注意事項があります。
以下ご確認ください。

1.所有する機器のドライバの有無の確認は以下サイトへ

https://indilib.org/individuals/devices.html

全く困った状況ですが、機器のメーカーサイトにINDIドライバの掲載がないところが増えています。
しかも本家サイトにおいても若干記載に間違いがあります。。。(ドライバとしては存在しているのに記載していないものがあります)

最近知ったのですが、日本でも発売しているPlayerONEやSVONYのSV305はすでに対応しているようです。
どこにも正しい情報が無いというのはなかなか困った状態ですが、上記サイトと以下のフォーラムで検索して対応状態を確認するしかありません。。

https://indilib.org/forum.html

現状では事前確認が非常に面倒な状態です。。。
(ドライバをフルインストールしないと最新の対応状況がわからない状況です。)

2.ドライバ名称の混乱
私自身も全てを把握しているわけではありませんが、ドライバの名称が混乱しておりどのドライバを使えばいいのかわからない機種が存在します。

知る限りの情報を記載しておきます。

・SkyWatcherAZGTiマウント
SkyWatcherAZGTiドライバはEQModドライバのエイリアス(名称を変更しただけ)、このドライバは赤道儀モード専用。
上記の理由でEQModドライバでも赤道儀モード限定で動作する。(はず)

経緯台モードで使用したい場合はSkywatcher Alt-Azドライバを使用する。
尚、サイトには記載が無いがSkywatcher Alt-Az Wedgeドライバも存在しており、上記EQMod、SkyWatcherAZGTiドライバでうまく動作しない場合はこれをチェックしてみる。(赤道儀用)

・SkyWatcher用ドライバ
私の知る限りでは大別すると3つ。(それ以外は名称を変更しただけ)

・ハンドコントローラー有り、ハンドコントローラーから接続する場合→SynScanドライバ
・EQMODを利用する場合→EQMod Mountドライバ
・SkyWatcherAPIを利用するマウント(AZGTi、SE-AT100N架台、Gotoドブソニアンなど)→Skywatcher Alt-Azドライバ(このドライバは赤道儀モードとしてSkywatcher Alt-Az Wedgeドライバも存在する)

・WebCam用ドライバ
現状作者の異なるドライバが2種類存在する。
一つは開発者が制作したindi_v4l2_ccdドライバ、もう一つは開発ボランティアが制作したindi_webcam_ccdドライバ
いずれもUVCには対応しているが、indi_webcam_ccdドライバの方はIEEEカメラやIPカメラなど更に幅広い機器に対応している。
indi_webcam_ccdドライバは別途追加インストールが必要になる。

sudo apt-get install indi-webcam

・セレストロンマウントドライバ
こちらもSkyWatcher同様カオス状態。(SkyWatcher社ほどではないですが。。。)
indi_celestron_gpsドライバが最もベーシックなドライバなので、対応がわからない時はまずこのドライバを試してみる。

・OnStepについて
ドライバ情報に記載が無いが、有志の制作した専用ドライバがある。
LX-200互換だが、有志が制作したドライバでないとうまく動作しない。

・ミードマウントドライバ
こちらもカオス
迷った場合は最も汎用性が高いLX200 GPSドライバを試す。

機器のメーカーサイトにも記述が無く、INDIサイトの記述も現状のドライバ状態と異なるなど非常に困った状態です。。。

デジカメに関してはINDIはGPHOTO2を利用しているのでGHOTO2対応の機器は動作する可能性があります。
http://www.gphoto.org/doc/remote/

CanonやNikonのドライバはGphotoドライバのエイリアス(名称変更)です。
他にも名称が異なるだけでドライバがいくつかありますので、チェックするまでわからないものもあります。。(困りますね。。。)

3.ドライバの動作チェックは必ず以下をお守りください。

・初回接続時は必ずEkosにあるの自動接続項目を外す(ドライバ一つずつ個別に接続して動作確認→オプションタブから設定を保存する)
・マウントドライバは望遠鏡の焦点距離、口径などの部分に0以外の数字を入れる→オプションタブから設定を保存→接続の順番で操作する(焦点距離、口径の項目が空のまま接続するとクラッシュすることがある)


4.ドライバアップデート時は必ず動作チェックを行う。
過去に何度もドライバの設定がリセットされたことがあります。。。
ドライバアップデート時は初回設定時同様のチェックを行うつもりで望む必要があることが多いです。。。(ドライバの自動接続をオフ→マウントドライバの望遠鏡設定部分の記載(上記3部分)など。。

書いていてつくづく感じますが、サイトも含め管理状態がかなりズサンです。。。
そのため、フォーラムがいつも質問でパンク状態になっています。

唯一の救いはフォーラムで質問すれば結構な確率で開発者が回答、もしくは不具合を解消してくれることです。

INDIと付き合っていくコツはあれこれ事前に悩まず、まずは自身で動作確認→不具合があったらログをとってフォーラムに質問を繰り返すことです。(トラブルのほとんどは開発者の情報開示不足やユーザーの設定ミスなどのヒューマンエラーです。)

煩わしいですが、動作さえしてしまえば非常に安定していますので上記留意の上取り組んでください。(サイトの情報整理は年々ひどくなっているような。。。。)

私のサイトであれば以下の項目を上から順番にお読みになってください。
https://tstudioastronomy.blog.fc2.com/blog-category-13.html





MacやLinuxで天体機器の制御を行っていて唯一不自由に感じていた部分がリアルタイムライブスタッキングが可能な汎用アプリが使えないことです。

SIRILなど画像を保存してその画像を読み込んでスタッキングしてくれるアプリはありますが、汎用で利用できるリアルタイムライブスタッキングアプリはSharpCap一択なのでWindows環境に限定されてしまっていました。(カメラメーカーの配布アプリと、そのメーカーのカメラを利用すればリアルタイムライブスタッキング可能です。(ASILiveなど))

昨年あたりからEkosにライブスタッキング機能が搭載されると言われてきましたが、一向に搭載される気配がありません。。。

INDIドライバはUnix系ですが、機器の制御であれば今やWindowsでもKStarsにPlatesolvingなど多くの環境が内蔵されましたので、サーバ・ドライバーのみリモートでりようすればフル制御が可能です。

INDIのCCDドライバだけでもWindowsに対応してくれたらSharpCapが使えるのにと思っていましたが、暫定的に使える方法が見つかりましたので記載します。


用意するもの

・INDIサーバ・ドライバがインストールされたPC(MacまたはLinuxが動作するSBCやMINIPC)

・SharpCap、KStars、OBSStudioをインストールしたWindowsPC

・可能な限り表示解像度の高いモニタ(これはオプション)



以上です。
SharpCapはOBSStudioの仮想ディスプレイをカメラとして利用できます。
この機能を使えば暫定的ではありますが、INDIドライバのCCD映像をSharpCapに映すことが可能です。



以下手順

1.INDIサーバ・ドライバーをインストールしたPC(Mac or Linux)と天体機器を接続→サーバ・ドライバー起動

2.Windows版KStarsを起動→ドライバーとリモート接続

3.Ekos・キャプチャモジュールで”LiveVideo”もしくは”映像ループ”を実行して画面を最大化しておく

4.OBSStudioを起動→ソース→Windowキャプチャ→”LiveVideo”もしくは”映像ループ”を選択

5.ALT+ドラッグで映像部分のみをクロップ→”仮想カメラ開始”をクリック(下図参照)



スクリーンショット 2021-11-01 095633


6.SharpCapを起動→メニュー:カメラ→”OBS Virtual Camera”を選択(下図参照)


スクリーンショット 2021-11-01 095821


7.下図赤枠のColor SpaceをYUV2に変更(これは環境によると思います。映るものに変更してください)


スクリーンショット 2021-11-01 100045

8.完了


スクリーンショット 2021-11-01 100142

シミュレーションドライバーでのテストですが、無事SharpCapに映像が表示されました。
ライブスタッキングまで可能かは実際の空でテストしないと不明ですが、おそらく映像のゲインなどを調整すれば可能でしょう。

本来であればINDIサイドで対応して欲しい所ですが、このようなバーチャルドライバーを利用すればEkosのフル制御環境とSharpCapのライブスタッキングを併用使用することが可能です。

世界中の記事を探してもこのような使い方をしている方はまだいないようです。
興味ある方はお試しください。

今回はオンタイムでした。

+高速露出のサポート。遅延を避けるために、カメラで次のフレームをすぐにキャプチャ。
+ PegasusDMFCドライバーでのDCフォーカサーのサポート。
+ OpenWeatherMapドライバーの更新とクリーンアップ(#1552)
+ V42Lドライバーでカメラの検出とドライバーの名前変更をサポート(#1548)
+ LX200 SiteName修正V2(#1550)
+ lynx同期とホーミング動作の改善(#1558)
+ FocusLynxGetConfigの修正(HomeOnStartのないフォーカサーの場合)(#1551)
+マウントが回転しているときに時角を使用するように強制(#1539)
+増幅値の仕様を修正(#1541)
+ PlaneWave EFAドライバーの修正(#1540)
+ Rigel / Pulsarドームのホームポジションの設定を追加(#1534)
+パイプのばぐfclose()ではなくpclose()で閉じる必要があります(#1538)
今回のアップデートはトラブルで知りました。。。

初期設定やカスタムドライバが消えるアップデートなのでアップデートする方は必ずバックアップを取ってから行ってください。

ドライバの初期設定→/home/ユーザー名/.indi(不可視ファイル)
カスタムドライバ設定→/usr/share/indi


ご自身が所有している機器のドライバやカスタムドライバを利用している方は保存しないと消えます。(何度目でしょうか。。。いい加減学習してほしいです。)


●OnStep
・フォーカサーが無い場合は表示しないように変更(#1567)
・Lynxドライバではステップサイズとデバイスタイプの追加(#1570)
・ドライバ切断時にフォーカサーを削除(#1569)
・同期前にマウントするアライメントデータを保存(#1566)
・バージョンを1.13に更新、ネットワークに基づくタイムアウトを導入(2秒と0.1秒)、可能な場合は入力検証を追加

●CCDドライバー:標準のエポック位置のスヌーピングと高速の問題露出モードが修正(#1574)

●SkyWatcherAlt-Az反復GOTO

●修正しようとしています#1580(#1581)→不明?(なんでしょうね、これ)

●ベイヤーフレームソフトウェアビニングの提案(#1586)(機能追加されたんでしょうか?)

●Rigelsys / Astrogene1000 nFrameローテーターのドライバーを追加(#1590)

●「Craftのリンクの問題を解決するためのCURLの更新」(#1594 )

●バグ1359の修正(#1593)→これもなんだかわかりません。。

●パルサー/リゲルドームドライバ:開始時にコマンドを送信して、シリアルラインをフラッシュします(#1596)


原文がとてもわかりづらいのでかなり意訳しています。
以前から不明な番号が列記されていましたが、Githubの問題提出ページの番号みたいです。
https://github.com/indilib/indi/issues

これによるとバグ1359はマクロが機能していないバグ、1580はindi_pegasus_upbのUSB関連のバグ、1586のベイヤーフレームソフトウェアビニングは追加されているようです。

INDI環境をお使いの方はフォーラムだけでなくたまにGithubも見たほうが良いですね。。。(情報錯綜しすぎです。。さすがにオフィシャルページでこのレベルの文章が開示されるのは問題だと思います。)
新しいドライバーとバグ修正を含む隔月のINDIライブラリがリリースされました。
このページの提出番号とリンクしています。

どうやら今後はGithubの問題番号を参照した公開しかされないようです。

尚、私はSE-AT100N架台が1.9.4以降シリアル接続しない(WIFIは繋がるようです)という深刻なトラブルがあるため、当分の間アップデートしません。(トラブルに振り回されるのは嫌なので半年~年単位のアップデートに戻します。)


変更点
・#1598の@fdesvalleesによるスルーレートの更新を修正しました
・#1599の@paolostivaninによるQt5Coreの欠落しているfind_packageを追加します
・#1601の@xsnrgによる1.9.5ビルドの仕様ファイルを更新します
・#1602で@abecadelによるPyindiの実際のテストを実行します
・#1605の@ d33pskyによる問題#1604の短い形式と長い形式、および長い形式のsetObjectRAとsetObjectDECを修正しました。
・#1606の@azwingにより、子午線を+/-180°通過する分を許可します
・#1607に@sifankによる新しいNexDomeBeaverINDIドライバーの追加
・#1611の@rlancasteによる古いMacOSのビルドエラーの修正
・#1609の@d33pskyによるMeadeプロトコル仕様定義を追加して適用します
・#1612の@naheedsaによるlx200zeq25のピアサイドステータスを追加
・#1618の@thesamesamによるuint *タイプ(muslでのビルドの修正)に使用
・AstroPhysicsドライバーの更新#1620の@murveitによるテスト用
・#1622の@lglinaによるキャリブレーション後のCelestronフォーカサーのクラッシュを修正
修正しましたが、#1625の@murveitでAPUTCを設定しました
・#1626の@murveitによるAPドライバーの同様の負符号のバグを修正
・#1630の@knroによるキャプチャ形式とエンコード形式の初期実装
・#1627の@ MattBlack85によって、前提条件にlibtheora-devを追加します
・#1631の@pchevによるフォーカサーをサポートする場合のドライバーインターフェイスの更新(LX200)
・-EC識別子と@spacekittehによる非推奨のメモを#1632に追加します(CEM70(G))
・#1634の@ChristianHenによるArco(goto、abort、sync、cal)を使用したEsattoのドライバーの追加
・#1637の@spacekittehによる誤ったドキュメントを削除します
CCDCielはマルチプラットフォーム、マルチドライバ(ASCOM、INDI、Alpca)、(簡易的な)ライブスタッキング対応と非常に多機能な統合撮影環境ですが、国内ではなぜかマイナーな存在です。(Windows環境下では後発のN.I.N.Aより知名度が低い)

しかし、このアプリにしかない便利機能もありますのでご紹介します。

1.Cartes du Ciel Sky chartsとの連携機能
多機能なプラネタリウムアプリCartes du Ciel Sky chartsはCCDCielと同じ開発者が制作しています。
そのため、連携機能が非常に優れています。
特にありがたいのはPlateSolving(画像による天体位置解析機能)の座標情報をASCOMを使用しなくても連携出来ることです。
これはCartes du Ciel Sky chartsのサーバ機能に対応しているからですが、特にWindows環境下では有料アプリ(TheSkyX+プラグイン、ステラショット)を除いてはASCOMのデバイスHUB(またはPothHub)を利用しないとできない天体画像の座標情報の連携が安定して機能します。

2.高性能なPlateSolving機能(特にAstrometry.net)
CCDCielはASTAP、Astrometry.net、Star Locator Elbrus、PlateSolve 2と多くのPlateSolving環境に対応していますが、(Windows環境において特に)Astrometry.net環境が優秀です。
Astrometry.netは本家のUnix環境では高速で優秀なPlateSolving環境ですが、Windows環境下においてはエミュレータでしか機能しないためかなりイマイチです。

しかし、CCDCielを利用すれば本家Unix環境と同様のオプション設定もできますし、速度なども他のエミュレータよりかなり優秀です。すでにAllSkyPlateSolverなど他のエミュレーション環境をインストールしてあれば、下図のようにパスを揃えてあげれば使用できます。この場合、オプションのTycho2インデックスをこのサイトからダウンロードして組み込みましょう。(PlateSolvingの成功率が非常に高くなります)

AllSkyPlateSolverの場合は
PlateSolvingのディレクトリ→C:\Users\ユーザー\AppData\Local\Astrometry
インデックスファイルの追加→C:\Users\ユーザー\AppData\Local\Astrometry\usr\share\astrometry\data
(不可視領域なのでエクスプローラーで表示可能にして追加してください。)

スクリーンショット 2022-04-19-1
赤枠部分が設定箇所、メニュー:Edit→Prefarence でアクセスします。
PlateSolvingに関しては本家UNIX同様のオプション設定が可能です。
Windowsの場合はインストールしたAstrometry.netエミュレータにより環境のディレクトリが異なりますので注意が必要です。(複数サーバをインストールした場合はインデックスファイルをシンボリックリンクで共用するなど工夫が必要です。画像はAllSkyPlateSolverのディレクトリです。)

長くなりましたので、続きは後日


追伸
Windowsの場合はAstrometry.netエミュレータが複数あり、エミュレータ毎にサーバのディレクトリが異なるので注意が必要です。(シンボリックリンクなどで共用しないとインデックスファイルがインストール分増えます。。。)
おすすめはAllSkyPlateSolverのみインストールすることです。(簡単なAstrometry.netサーバインストーラーとして利用)
インストール後はCCDCielで上記エミュレータディレクトリを読み込めば利用できます。(AllSkyPlateSolverアプリは使わないで利用します。)
Windows版KStarsに内蔵されたStellaSolverを除けばWindows環境で最も高速なAstrometry.netエミュレータとして利用できます。


前回の続きです。
前回の記事をお読みになっていない方はこちらからご確認ください。

実は今回ご紹介する機能が最も重宝しています。(数字は前回の続き連番です。)

3.強力な画像読み込み・書き出し機能(アプリ連携)
タイトルだけ見ると?な機能ですが、CCDCielはメインウィンドウがビューアになっているので非常に使いやすく、数ある天体ビューアの中でもトップクラスに多数の画像ファイル形式に対応しています。

そして特筆なのは読み込んだ画像もキャプチャ画像同様強力なPlateSolvingを利用でき、Cartes du Ciel SkyChartと連携してプラネタリウム画面に写真を表示したり、PlateSolvingで取得したWCSインデックスを含めたFitsファイルとして書き出してAladdinの複数カタログ検索機能を簡単に利用できます。

文字だけでは?なので、実際に操作手順を記載します。

スクリーンショット 2022-04-19-2
メニュー:File→FITS or picture file...をクリック→ダイアログボックスが表示されるので読み込みたい画像を選択してください。※
※デジカメ画像などピクセル数の多い画像は事前にリサイズしておくと処理が早くなります。


スクリーンショット 2022-04-19-3
画像の任意の星を右クリック1部分をクリック

スクリーンショット 2022-04-19-4
クリックすると上記ダイアログボックスが出るので何も入力せず赤枠部分をクリック(ブラインドSolverなので若干時間がかかります。)
2部分をクリックしてCartes du Ciel SkyChartとリンク(ASCOM(INDI)接続の機器を使わなくてもリンクできます。)

スクリーンショット 2022-04-19-5
このように画像に天体情報が表示されたらSolver完了です。
こんなノイズまみれのひどい画像でもちゃんと解析してくれます。(Astrometry.netのPlateSolvingは研究機関で使われてきただけあって本来は低画質に強いのです。)
その後再度画像の先程の天体を右クリック→3部分をクリックすると自動的にCartes du Ciel SkyChartが起動し、プラネタリウム画面に写真が表示されます。

スクリーンショット 2022-04-19-6
こんな感じです。Skycharsで天体情報を更に調べても良いですし、ASCOM(INDI)で天体機器を接続していればそのまま導入などができます。

スクリーンショット 2022-04-19-7
更に強力なのはこの画像をWCSインデックス付きのFITSファイルとして書き出せることです。Aladdinなどの高機能な天体検索アプリと簡単にリンクできます。
まずはメニュー赤枠部分をクリックしてFITS画像に変換します。

スクリーンショット 2022-04-19-8
Aladdinを起動して
メニュー:File→Load Local file...で先程の画像を読み込みます。

スクリーンショット 2022-04-19-9
画像が読み込めたら
メニュー:Image→Astrometrical calibration...をクリック

スクリーンショット 2022-04-19-10
1.WCSタブをクリック→2.CREATEボタンをクリック
これで写真の位置情報とカタログデータが同期します。

スクリーンショット 2022-04-19-11
あとはAladdinの膨大なカタログ情報を利用して画像の天体を調べることができます。

非常に簡単な手順でAladdinのデータベースを利用できますのでかなり便利です。
興味ある方はお試しください。


追伸
私は天体機器の制御はLinux+INDIを利用していますが、Windowsで天体機器を制御する場合はCCDCielが一番安定しているように感じました。理由は明確で星図アプリとの連携が上記のように簡単で運用によってはデバイスHubやPothHubを使わなくても複数機器を制御出来るからです。(シリアル機器の制約Windows環境のみの問題ですね。)

今回紹介した画像読み込み、PlateSolving→Fits書き出し機能はどの環境においても非常に便利に使えます。(Ekosにはこの機能がありません。)

OS環境に縛られず利用出来る高性能で便利なアプリなので利用者が増えてほしいなと感じています。







旧聞になりますが、INDIサーバ・ドライバが1.9.6にアップデートしました。

詳しくはこちら(バグフィックスメインのようですが、Githubの記事番号ばかりです。。。)

以下のリンクに問題が報告されています。
コアドライバ:https://github.com/indilib/indi/issues
サードパーティドライバ:https://github.com/indilib/indi-3rdparty/issues

フォーラムでもトラブルの報告がされていますので時間があるときに目を通しましょう。
https://indilib.org/forum.html

アップデートに関する注意事項(重要)
ご自身の環境が安定している場合、ほしい新機能などがアップデートに含まれていない場合はアップデートすべきではありません。

Mac版はサーバ・ドライバ・アプリなどが全て一つにパッケージ化されているので、旧バージョンのアプリを残しておけば簡単に前のバージョンに戻すことが可能ですが、Linux版はアップデートするとドライバの設定が勝手に上書き(初期状態に戻る)されたり動作しないなどのトラブルが出ることがあります。
万が一に備え、システムを含めたバックアップを取っていないと後戻り出来なくなります。
(システムを含めたバックアップは非常に時間がかかります)

私の環境ではSkyWatcher-ALTAZドライバが1.9.4以降接続されないトラブルが出ています。
(約6ヶ月修正されていません。。。報告のためにアップデートして元のバックアップに戻すの繰り返しです。。。)

Linuxのアップデート方法はトラブルが出た場合の原因を探るのが非常に難しいです。

すでに安定動作している方は画期的な新機能などが無い限りアップデートしないほうが安全です。
楽しみにしていた星空観望も、雲に邪魔されてダメになりましたので重い腰を上げてINDIドライバの更新を行います。

一昨年あたりからボランティアの開発メンバーが増え、一時期は潜在的なバグが解消されるなど良い方向に進んでいたINDI環境ですが、最近は残念ながらアップデートするとトラブルが出る可能性が非常に高くなっています。。。

トラブルを回避する方法が最近のバージョンでは若干増えてしまいましたので、まとめて記載しておきます。

アップデート前の準備として
ご自身がお使いのドライバの設定ファイルを保存しておきます。

ドライバに関しては以下の2箇所

/home/ユーザー名フォルダ/.indi

/usr/share/indi


上のディレクトリにINDIのドライバ設定があります。/home/ユーザー名フォルダ/.indiは不可視ディレクトリなので通常では見えません。INDIのドライバ設定ファイルはXMLファイルなので、上記ディレクトリから使用するドライバ名のXMLファイルを探します。
不可視ファイルに関してはAstRPiにもインストールしてあるSpaceFMを使うと簡単に不可視ディレクトリを確認できます。

sudo apt install specefm

スクリーンショット 2022-07-24-3

SpaceFMをインストールしたらメニュー:表示→選択したパネルの表示→hidden Files にチェックをつけると表示されます。(上図参照)

この状態でご利用になっているドライバの設定ファイルを別の場所に保存(バックアップ)してください。
/usr/share/indiディレクトリに関しても同様です。

これでアップデート前の準備が終わりです。

アップデート後に上記ディレクトリにバックアップした設定ファイルを上書きします。

しかし/usr/share/indiディレクトリはシステム領域なので、ルートにならないとファイルを上書きできません。
この場合もSpaceFMが便利に使えます。

スクリーンショット 2022-07-24-4

メニュー:ファイル→Root Window を選択すると赤い枠で囲まれたウィンドウが表示されます。

2022-07-24-5.jpg

こんな感じです。このウィンドウはルート操作が出来ますのでバックアップしたファイルをシステム領域に上書きすることが可能です。

今までであれば、上記のような形で設定ファイルをバックアップ→アップデート後入れ替えで動作しましたが、最近のドライバはアップデート時に設定項目自体を変更・追加してしまうものがあります。

フォーラムでも再三注意したのですが、アップデート時最もトラブルの原因になるのがこの仕様変更です。。

ドライバ起動時にいきなりドライバがクラッシュするようなトラブルは設定ファイルの読み込みが上手く行われていない状態で起こることが多いようです。

このトラブルが出た場合は

・上記2箇所の設定ファイルのバックアップは同様に行う

・アップデート後不具合が出たドライバの設定ファイルを削除する


この状態でドライバを立ち上げると自動的に新しいドライバの設定ファイルが作成されます。
その後、一から設定をやり直します。。(この時の設定に抜けがあったり、新しく追加された項目が動作不良を起こすことも多々あります。これらはトライアンドエラーで潰し込みます。)

このあたりはドライバ更新の運用ルールをしっかりとすれば避けられるトラブルだと思いますが、現状は残念ながらユーザーが配慮する必要があります。

これでもドライバが動作しない場合は

・設定箇所の抜け

・ドライバ自体のバグ


の2種類が考えられます。

上記ファイル操作に関してはターミナルでも可能です。
AstRPiはSpaceFMを初めから設定してあり、設定ファイルやAstrometry.netのインデックスファイルを

/home/astrpi/INDI-config

にまとめ、sambaファイル共有からも呼び出せるようにしてあるので若干楽ができます。

いずれにしてもアップデートにはトラブルがつきものです。
動作に不満が無ければアップデートすることはおすすめしません。(現状だとかえってトラブルの元になります。)

アップデートを行う場合は上記確認の上慎重に行ってください。(最近ドライバ更新時のバグが本当に多いです)














本日久しぶりにINDIフォーラムを覗いてみました。

相変わらずといいますか、質問の山です。(苦笑)

私自身INDI環境に移って5~6年ですが、フォーラムがこのような変な賑わいになった原因に思い当たる部分がいくつかあります。

最近INDIを試した方にとっては有益な情報になるかもしれませんので記載しておきます。

●なぜフォーラムで動作不良相談や質問が多いのか

・天体機器の接続方法がサーバ・クライアント接続という特殊性

・StelarMate発売によるユーザー層の拡大

・ドライバ接続しても設定しないと動作しないわずらわしさ(ドライバコントロールパネルが原因)

・KStars・Ekosなどクライアントソフトのローカルルール(サーバ・ドライバの仕様に合っていない部分がある)

・Ekosの良くも悪くも非常に充実した統合制御環境(気軽に使いづらい)

・サーバ・ドライバがLinux・Macのみ(クライアントはWindowsもある)


INDIはTCP-IPのネットワーク、サーバなどに精通した人であれば理解しやすいかと思いますが、サーバマシンに天体機器を接続→TCP-IPを経由したクライアントでドライバと接続して制御を行うという流れが慣れていないユーザーにとっては煩雑に感じるかと思います。

INDIサーバ・ドライバ自体はマルチサーバ、マルチクライアントで分散制御が可能なのですが、そのような操作が快適に行えるクライアントアプリがありません。。。

本家のKStars・Ekos自体がINDIサーバ・ドライバの扱いに結構ローカルルールがあるのも混乱を生む一つの要因になっているかと思います。(Ekosでのプロファイルエディタのドライバ起動方法はINDIサーバ・ドライバのルールから外れています。。)

INDIサーバ・ドライバ自体のコンセプトや安定性・柔軟性は非常に優れているかと思いますが、クライアントアプリ(特にKStars・Ekosのローカルルール)やドライバ接続のわずらわしさなどでユーザーに良さが理解されていないように感じます。

同じエンジンを使用するZWO社のASIAirなどのように簡単接続・簡単操作が可能なクライアントアプリが登場すればもっと普及するかと思うのですが。。。

少なくとも

・KStars・Ekosのローカルルールの排除(サーバの起動方法の見直し、パーク機能の改善、矛盾項目の整理など)

・ドライバコントロールパネルの撤廃(設定しなくても問題なく自動接続出来るようにする)

・アップデート時のユーザー設定の取り扱い(アップデートの度に白紙に戻すのはいかがなものか、都度設定→確認が必要になります。)

・Plug&Playの接続環境(常時サーバが起動、機器を接続すれば対応したドライバが接続)


操作性が優れているところは後発のASIAirなどを見習い上記のようなユーザーが混乱・煩わしいと感じる部分を減らせば良さが理解されるのではないかと感じています。(何度もフォーラムに要望出しているんですけどね。。。)

動作チェックついでにEAAも行いました。

スクリーンショット 2023-01-18 201010

昨年環境を設定してそのままの状態なのですこぶる快適です。
問題なく動作する設定を保存しておけば複数機器を自動で一発起動もできますし、その気になれば全自動観望もできます。
(指定時刻に自動で立ち上げて、設定した対象を撮影してシステム終了とかを全自動で可能ですし、遠隔リモートでの設定、制御なども可能です。)

独自のPlateSolvingも非常に高速ですし、オートガイド機能も優秀です。

良い部分も非常に多い環境なのでネガティブ部分が解消されて認知度が上がって欲しいなと感じています。

まあ、サーバ・ドライバのWindows移植が一番認知度が上がるかもしれませんね。(開発側が対応できるか心配ですが。。。ステラメイトだけでもヒーヒー言ってますので(これについては自業自得ですが)。でもWindows環境なら優秀なプログラマーも多そうですので開発者が増えるかもしれません。)

以前からZWOサイトでINDI関連の記述が消されていた事を疑問に思っていました。(INDIはZWOのカメラ、フォーカサー、ローテーターなど全ての製品をサポートしています。)

https://www.webastro.net/forums/topic/194650-coup-de-gueule-zwo-asiair-et-lopensource/
https://www.indilib.org/forum/development/10380-asiair-and-opensource-software-licences/90782.html?start=0

原因はおそらく上記のリンク先の議論ですね。。。

要約するとINDI環境はLGPL2なので、改変部分(スマホアプリと連携出来るように改変したバイナリ部分)のソースを公開しろということですが、(おそらく議論しているのは全てStellaMateユーザー)個人的にはINDIコミュニティにとってマイナスにしか働かない言動であるように感じます。


答えは簡単です。

・StellaMateもASIAir同様改変部分(スマホアプリと連携出来るように改変したバイナリ部分)のソースが公開されていない。(よって、StellaMateを購入しなければスマホアプリを利用できない)

・ASIAirはハードを含め、INDI環境を初心者に容易に使える環境を用意(適切な設定、優れた操作性のアプリなど)してくれましたが、おそらく既にINDIドライバを使用しなくても同様の環境を提供できる。(INDI環境を撤退してもダメージが無い)


皮肉な話ですが、基となるINDI環境で不足する部分(設定不要ですぐに使えるドライバ環境、クライアントアプリのユーザビリティ)、ラズパイを天体機器制御として利用する場合のハードウェア的に不足する要素(高速な内蔵ドライブのeMMC追加、RTCの追加、12V電源ポートの追加など)を追加して、購入者がすぐに天体機器を制御して撮影が出来るようにしてくれた製品がASIAirです。
(個人的には潜在的には非常に優秀ですが、ユーザビリティがかなり残念なINDI環境を使って、このような使いやすい製品を提供してくれたことに感謝しているくらいです。)

対するStellaMateは。。。。(ユーザーであればINDI環境、及びラズパイでLinux環境を扱うのがとても難しいということを実感させられたことでしょう(苦笑))

その上、最低でも有料OSを購入しないとスマホアプリが使えないバイナリが追加されています。(LGPLとしてどうなんでしょうね。さらに、スマホアプリもASIAirのように洗練されていませんので基となるINDI環境の難しさは残ったまま(ドライバ設定や動作確認がほとんどなし(大本のINDI環境同様ユーザーが適切に設定しないと動かない)での提供です。。。)

ASIAirも最初こそ微妙でしたが、現在発売されているASIAir製品群は天体機器制御商品として非常に価値が高いものであると感じています。(私自身Linux、特にラズパイでの環境構築には苦労しましたしね)

ユーザーの浅はかな言動で、非常に優秀なINDI環境開発会社を無くしてしまわないか心配です。

"INDI inside"とか表記してもらい存在をPRしたほうがよっぽどメリットありそうです。
そうすればZWO社以外の製品を持っている人の中でINDIシステムに移行する人も出てくるでしょうし。。。(まあ、今のままではStellarMateの二の舞いになりそうです。INDI本体も本気になってユーザビリティを上げる必要があるでしょう。)

泥沼化してIndigoに逃げられたり、裁判とかで争い開発が止まるとかになったらユーザーにとってデメリットしかありません。(公平に見ても今回の件だとZWO社にはほとんど非がなさそうに見えますので、裁判になっても勝てない可能性が高いように感じます。)

追伸
私はStellaMateが登場する1年前くらいに可能性を感じてそれまで使用していたWindows環境から、ラズパイ3+INDIの天体機器制御環境に移行しました。(電力食わない、動作も軽い、途中で理不尽に止まらないなど今までの環境よりメリットが大きかったため)
今では信じられないですが、フォーラムも活気があり私もさまざまな質問や要望を挙げ、開発者もユーザーの声に積極的に応えていてとても良い雰囲気でした。
ユーザーから有用な情報(バグ情報や有用な機能追加項目など)をプログラム的に追加(あくまでプログラムレベル)し終えたころに突如有料のStellaMateが登場しました。

ユーザーからの声で機能が上がったとたんに有料移行なの???
と、ツッコミを入れたくなる状況でしたが、ユーザビリティを考慮しないままの機能向上だったため結果は。。。。

世界中のStellaMateユーザーからの膨大なバグレポート(実際は設定できていないだけ)がフォーラムに溢れかえり、開発者もそれに追われユーザーの声もほとんど届かない状態になりました。。。

フォーラムは現在もそんなかんじですね。。。自業自得かもしれませんが、あの時もう少しユーザーと交流してユーザビリティが高い環境になっていたら。。。とも感じました(ひょっとしたらそのフォーラムの様子をZWOが見ていて美味しいとこ取りしていたりして(笑))


表題の件ですが、久しぶりにフォーラムを除いてみていくつかの問題がありましたので以下に記載します。

INDIサーバ・ドライバを v2.0.1にアップデートする時の注意(というか問題点)

・アップデートするにはUbuntuであれば22.04が必須(先にシステムのアップグレードが必要)
・Ubuntu22.04にアップグレードするとKStars、Ekosのリポジトリが削除される
・Ubuntu22.04にアップグレードすると一部のシリアルデバイスが認識されなくなる


連鎖反応的になかなかのダメっぷりです。。。

では順番に解決方法を記載します。
コマンド部分はターミナルで実行してください。

・アップデートするにはUbuntuであれば22.04が必須(先にシステムのアップグレードが必要)

以下のコマンドを実行

sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt autoremove
sudo do-release-upgrade

これでシステムがアップグレードされます。
20.04だと1回ですが、それ以前だとdo-release-upgradeが複数回になります。
この時、INDIのリポジトリが自動的に外れます。

アップグレードが終わったら再度
sudo apt update
sudo apt upgrade

で最新の状態にします。
万が一upgrade時にエラーなどが出たらエラー番号を確認し

sudo kill -9 エラー番号
でプロセスを削除して

sudo apt upgrade

終了後再起動すると自動起動が外れています。。。

設定ファイルを開く
sudo nano /etc/lightdm/lightdm.conf

以下を入力して保存

[Seat:*]
autologin-guest=false
autologin-user=ユーザー名
autologin-user-timeout=0

保存後再度再起動します。

これでようやくINDI環境のアップグレード準備ができました

・Ubuntu22.04にアップグレードするとKStars、Ekosのリポジトリが削除される

以下で再登録、インストールします。

sudo apt-add-repository ppa:mutlaqja/ppa
sudo apt update
sudo apt install indi-full kstars-bleeding gsc

・Ubuntu22.04にアップグレードすると一部のシリアルデバイスが認識されなくなる
ドライバアップデート後、機器をドライバに接続してみるとシリアルデバイスで認識されないものがあります。(これはubuntu側の問題)

以下を入力します。

sudo apt remove brltty

その後システムを再起動すれば認識されます。

それぞれの理由まで記載するとページが何枚あっても足りませんので対処法のみ記載しました。

実はINDIサーバ・ドライバを v2.0.1にアップグレードするとドライバの管理方法が変わります。
(オプティカルトレインという機能が追加されドライバセットを切り替えて使用する状態になります。)

こちらはまた後日にでも。。。

追伸
上記アップグレードかなり時間がかかります。。。(システムのアップグレードとその不具合解消までセットになるため)
必要性がなければそのまま継続して使用、どうしてもアップグレードする必要がある場合は時間を取って望んでください。




以前に記載しましたが、Ekosのドライバ起動、接続に関して若干癖がある部分がありました。

このことは以前フォーラムでも話し合いがあり、活発に意見がかわされました。(私も意見した記憶があります。)

Ekosはモジュールという単位(カメラ、フォーカス、アライメント、ガイド、マウント、そしてそれらを統括するスケジュールモジュールがあります)になっており、各モジュールで必要なドライバを選択し、モジュール単位で設定を変更して使うという流れなのですが、モジュールの中には複数ドライバを使用(フォーカスモジュールやガイドモジュールなど)するものもあるため、起動した複数のドライバや、使用する望遠鏡の焦点距離などを用途に合わせてセットにして扱うというのが”Optical Trains”の機能になります。

そうするとどうなるのかを以下に記載します。

・各モジュールのドライバ設定箇所が一つにまとまる。
・(将来のアップデートによっては)複数カメラのスケジュール撮影などがやりやすくなる。
・ドライバのxmlファイルの送受信概念に矛盾がなくなる。(Optical Trainsで起動ドライバを受信して登録するため)
・ひと手間増える


ドライバのxmlファイルの送受信概念に矛盾がなくなってくれたのはありがたいですが、正直現状ではひと手間増えるだけであまりメリットを感じられません。(私が望んでいたものではないなあ。。。)

実際の使い方としてはEkosやINDIWebマネージャー、INDIスターターなどでドライバを起動すると初回のみ(Optical Trainsの設定がなされていない場合のみ)EkosでOptical Trainsの設定画面が表示されます。(下図参照)

スクリーンショット 2023-04-19 151308

赤枠部分で使用するドライバを選択(起動しているドライバの中から選ぶ形になります。)
緑枠部分で使用する望遠鏡やレンズの焦点距離、バロー、レデューサなどの設定(ここで設定した内容で各モジュールが動作します)
青枠部分で上記のセットアップを”Optical Trains”として登録(名前をつけて複数の登録が可能)


モジュールには以下のように表示されます。(下図参照)

スクリーンショット 2023-04-19 151540

例としてフォーカスモジュールを表示しましたが、赤枠部分が従来のドライバ名ではなく、先程登録した”Optical Trains”の名前が表示されます。モジュールの機能に合わせて”Optical Trains”を切り替えて使用する形になります。

設定した各Optical Trainsは上図赤枠の鉛筆ボタンで再編集できます。(ドライバを切り替えたり、削除したり)

ドライバのxmlファイルの送受信概念に矛盾がなくなったのはありがたいですが、現状の実装では”Optical Trains”に登録する手間が増えただけのようにも感じます。。。(先にも記載しましたが、求めていたものではないです。。。)

まあ、この先の機能拡張で使いやすくなる可能性もありますので様子をみましょう。
アップデートして面食らった方は上記をご参考にしてください。



LinuxやMac環境でLiveStackingを行おうとするとCCDCiel(汎用:ASCOM、Alpaca、INDIドライバに対応)、もしくはASILiveなどの天体メーカーが提供するライブスタッキングアプリしか選択肢がありませんでした。

アプリ数の多いWindows環境においても上記に加え、SharpCapのみです。
天文趣味は撮影派か眼視派で使用する機材も異なりますし、EAAは新たなジャンルということで注目されているように感じていましたが、上記の通りかなりアプリの選択肢が少ない状態が続いています。(実はそれほど需要がないのかも)

実質PCでライブスタッキングを行うとなるとほとんどがSharpCapを利用することになり、他のアプリを試そうにも選択肢が非常に少ない(LinuxやMacだと更に)状態でした。(現状全ての環境で使用できるライブスタッキングアプリはCCDCielのみです。)

そのような中、INDI環境限定ですが、新しいライブスタッキングアプリが登場しました。

2023-05-04 1

アプリ名はAstraLiteです。
INDIドライバ対応、Windows、Linuxを使用している方は汎用的に使用できるライブスタッキングアプリです。
対応機種はWindows、ARM64のシングルボードコンピュータ、64ビットのLinux(UBUNTU、DEBIAN)環境になります。

現状はα版で、撮影、ライブスタッキング、フォーカス制御(オートフォーカス可能)、簡易ガイド、マウント制御が可能です。(PlateSolving,、SkyMapなどが追加予定)

INDIのシミュレーションドライバでアプリはWindows版をチェックしてみましたが、問題なく動作します。
ちょっとおもしろいのがライブスタッキング時、ガイド撮影同様キャリブレーションが行われてからスタッキングが行われることですね。

アプリの機能としてはCCDCielの方が多機能ですが、シンプルにライブスタッキングを行うにはそれほど癖が無いアプリなので使いやすいかもしれません。(CCDCielはライブスタッキング機能が弱く、画像の回転に対応しませんが、このアプリは対応しています。)

上記のようにライブスタッキングアプリは非常に選択肢が少ないので、新しいアプリが登場してくれることはありがたいです。

興味ある方はお試しください。

このところアップデートのトラブルで頻繁にフォーラムを覗いていたら、知らないうちにPC用のStellaMateOSが出ていました。

仕様を見るとオープンソースの組み合わせでのOS・アプリの自動インストール(HDD独占、デュアルブート不可)と、オープンソース版のINDIでは利用できないスマホ用のアプリのキーが追加されているくらいでしょうか。(これ、実はライセンス違反のような気がするのですが。。。開発者だと許されるのでしょうか?)

私自身欲しいかと言われれば、正直微妙。。。。。
ASIAirのように独自にフロントエンドを開発して使いやすくなっていれば別ですが、ドライバの接続などはオープンソースのINDIと同じですし、HDD一台丸ごと占領してデュアルブート不可となるとそこまで魅力がないです。。。

まあ、処理能力の高いMiniPCでINDI環境を楽に作りたいという方には向いているかもしれませんが、そのような用途であればMacMiniでも使った方がはるかに楽に環境を作れます。

正直このような中途半端なものを販売するよりINDI自体の完成度を上げてほしいなと感じています。

建て増し住宅のようなわかりづらいクライアントアプリ(特にEkos)、設定がややこしい上に正しく設定しないと動作しないドライバ(これは本当にやめてほしいです)など改善点は多数あります。

Linuxのセキュリティ強化によってINDI環境も構築しづらくなりました。
今回アップデートした時はトラブル続発です。

INDIは当家で現状唯一制御用として安定動作が可能(動作するまで持っていければ)な存在なので本当に頑張って欲しいところです。。。(Alpacaとか出そうもないし。。。。ここ数年アップデートの度にトラブル連発で少し嫌気がさしています。。。)

以前記事でも取り上げました”Optical Trains”について追記です。

私自身EAA環境のシステムアップグレード、ラズパイのディストリビューション作成(というか、64ビットへの乗り換えも検討していました)で散々な目にあいましたが、どうやら原因が掴めました。

一つはUbuntu22.04で実装されたシリアルデバイスの囲い込み(上記の前の記事で記載)、そしてもう一つはなんと表題のOptical Trainsにも問題がありました。

Optical Trainsの設定方法に関しては前出の前記事をご確認ください。
その際、記載漏れなく設定しておかないとトラブルの原因になります。
(レンズの焦点距離などもしっかり記載しないと、PlateSolvingなどで影響が出ます。)

そして、正しく設定したとしても以下の状況では問題が出る場合があります。

・システムなどもアップグレードした場合(私の環境が該当)
・AUX項目のドライバを使用する場合(これも私の環境が該当)
・ドライバの挙動がおかしい、クラッシュなど多発、ドライバが接続しない(。。。。こまれた私の環境。。。)
・PlateSolvingが成功しない、または失敗が多い(。。。。)


実はAUX項目にあるドライバの中にはOptical Trainsで選択出来ないものがあります。
この場合は現状では諦めるしかありません。(開発者には報告済みです)

他の項目に関しては以下の方法で回避できます。

1.ご使用の機器のドライバをINDIWebマネージャー、もしくはINDIスターターで起動する。(Ekosでは起動しない)

2.CCDCielで接続操作を行い接続したドライバに関わる操作を一通り行う。

3.操作が終わったらCCDCielを終了し、INDIWebマネージャー、もしくはINDIスターターも終了する。


以上です。
上記操作を行うことで、Ekosでも正常にドライバを利用できるようになりました。(我が家の場合)

推測ですが、Ekosでドライバを起動した場合、自動的にOptical Trainsでのラッピングが行われ、これが不具合の原因になっているようです。(簡潔にいえば新機能のバグ)

上記操作を行うことで、ドライバ起動時にOptical Trainsでの自動ラッピングを回避出来ます。
新しいCCDCielはOptical Trainsが追加されたドライババージョンの接続に対応していますので、オプティカルトレインに関連する接続バグを回避してドライバを操作できます。

一度正常動作すれば次からはEkosでも問題なく動作してくれるようです。

。。。ってこんなのわかるはずないです。(いい加減にしてもらいたいです。。。)

私も今回のアップデートでINDI環境がかなり残念な状態になったのでEAAに関してはWindowsを使用するように考えていましたが、偶然に上記の流れを試すことでほとんどの問題が解決しました。(現在問題があるのはOptical Trainsで選択できないinduno-simpleSwicherドライバだけです。)

アプリのもっさり感も無くなりました。(そりゃ信号がループしてればもっさりもするでしょう。。。)

アップデートしてからドライバの調子が悪い方はお試しください。

追記
今回のアップデートに関してはトラブルが多かった上、動作するようになっても安定しなかったため諦めかけていましたが開発者の考えた新機能が原因の一つというなんともな状態です。

以前記事に記載しましたが、Ekosには接続含め多くのローカルルールがあります。
開発者にも改善依頼していましたし、開発者からOptical Trainsの提案があったときにも実装に関しての問題を意見しました。

意見した本人が想定していたトラブルにあうというのもなんとも皮肉な話です。。。

人はトラブルで強くなるとかいいますが、そんなんだったらとっくにサイヤ人レベルを超えていそうです(全くそのようなことはありません。。。。むしろ弱っていくだけですね。。)

正直脱力感があるトラブルでした。


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