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Digital Setting Circle(エンコーダーを用いた導入支援装置)のカテゴリー記事一覧


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Ardiunoを使用したDigital Setting Circlesを紹介します。
この記事のプログラム、部品を使用したものです。
こちらはプログラムの書き込みはArdiunoアプリを使用していますが、ボードはESP8266です。

そのためArdiunoアプリの設定を追加します。

メニューよりファイル→環境設定の追加のボードマネージャに http://arduino.esp8266.com/stable/package_esp8266com_index.json を追加します。


その後ライブラリに

・Encoder Library by Paul Stoffregen

・LSM303 Library by Pololu


を追加すれば準備完了です。

このDigital Setting Circlesは方位軸にエンコーダーを使用し、高度軸に角度センサーを使用するものです。
制作もしやすく、iPhoneやiPadのSkySafari(Plus以上)でも問題なく使用できました。



IMG_2800のコピー

唯一工夫したのはUSB端子から電源を取れるようにしたことです。
これによりスマホ用のポータブルバッテリーで電源を確保できます。
本体を外付けにしたのはWIFI電波の飛距離を稼ぐため、高度センサーとの配線をまとめるためです。

パネルはハリパネ(笑
カッターで切断し、デザインをプリントアウトして貼り付けました。



IMG_2801のコピー

マウントの中身はこんな感じです。
ユニバーサル基板にUSB端子をつけて、電源入力にしています。
そこから、方位軸エンコーダーへ電源供給を行っています。
RJ11端子もユニバーサル基板に取り付け、エンコーダーのAB相の信号と、5V電源をRJ11ケーブル1本で伝送するようにしています。

エンコーダーは軸直結が構造上不可能なのでプーリーとベルトで行っています。



IMG_2803.png

SkySafari(Plus以上)の設定は

Basic Encoder Systemを選択

・マウントタイプはAlt-Az Push to(画像は間違っています。)

Auto-Detect SkyFiをON

・ポート番号は4030


エンコーダーのカウント数は

高度角10200(固定)

方位角12500(持っているエンコーダーのカウント数で変更)


このDigital Setting Circlesの利点は

・コストが安い(エンコーダーを除いて3500円程度)
 高額なロータリーエンコーダが一つで済む(その分工作も楽です。)

・配線も1本のみなのでシンプル、現地でのトラブルも減る

・方位角のエンコーダーのステップ数をアプリで自由に設定できる。
 (高度角は10200で固定です。他のDigital Setting Circlesはステップ数を変更する場合はプログラムを調整する必要がありますがこのプログラムはまさに書き込むだけです。)



プーリーやベルトの手配に時間がかかりましたが、今まで作ったDigital Setting Circlesの中ではもっとも簡単に制作できました。
精度も問題ありません。


興味ある方はチャレンジしてみてください。










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以前DSCの方位軸にエンコーダー、高度軸に角度センサーとしてLSM303を使用するDSCの記事を記載しましたが、こちらは両軸にエンコーダーを使用する機器になります。

12472573_847354745387343_7588223955987297689_n.jpg


導入支援に関してはメーカーサイドでマウントを制作する際に考慮してほしい機能ですが、現状ではほとんど対応しておらずユーザーが後から工夫して取り付ける必要があります。

日本では国際光器、海外ではASTRO DEVICESAstroSystemsSky Engineering incJMIなどがDSC、エンコーダー、取り付け金具などトータルで対応してれています。




自作で使用するのは以下の部品です。

Ardiuno UNO互換機(互換機はシリアルチップがCH340になるためドライバが必要になります。)

LANコネクタDIP化キット(エンコーダーとの接続に使用(本体側))

Arduino XBee Shield(シリアル通信の無線化に使用)

Wifily(XBee WiFI互換機、現在であればESP8266系のチップでも大丈夫だと思います。)

XBee USB アダプタ(XBee書き込み用として使用、私は自作しました)

RJ11ケーブル(6極4芯、エンコーダーとの接続に使用(エンコーダー側))

RJ11ジャック(個々のエンコーダ端子として使用)

LANケーブル(ストレート配線、エンコーダ配線をまとめ、本体との接続に使用)

Ardiuno IDE(プログラム書き込みソフト)

CoolTermシリアル通信ターミナルソフト)

エンコーダー2セット、マウントとの取り付け金具



以上です。

DSCのプログラムはこれを使用しました。
プラネタリウムソフトはSkySafari(Plus以上)を使用しています。

原理的にはArdiuno UNO互換機のUSB端子でシリアル通信ができるはずなのですが、SkySafari(Plus以上)でどうしても接続することができず、やむを得ずWifiシリアル通信での接続ができるようにしました。
(HC05などを使用したBluetoothでのシリアル通信の方がはるかに簡単ですが、iPhone、iPadを使用の場合はWifiでしかシリアル接続できないためです。アンドロイドや、MacであればBluetoothでのシリアル通信をおすすめします。)



Wifiシリアル通信は現在であればESP8266チップでもできるようになりましたが、私が制作していたときはブリッジモードが非常に不安定で使えませんでした。
(現在はこのプログラムで使用できます。)

Ardiuno UNO互換機のTX、RXピンとシリアル無線機器(私の場合はWifly)のRX、TXピンを接続し、Ardiuno UNO互換機のGPIOから電源とアース、合計4本のケーブルを結びます。(Ardiuno UNOのGPIOのTXピン→シリアル無線機器RXピン、Ardiuno UNOのGPIOのRXピン→シリアル無線機器TXピンの配線になります。)



エンコーダーは5Vのものを使用します。

配線はこの図を参考にしてください。



Wifiシリアル通信のチップが3.3Vでの動作になりますので配線を注意してください。私は配線が面倒だったためXbeeシールドを使用しました。



XBee WiFIは親機として使用し、iPhone、iPadで接続する形を取ります。
プログラムで修正を加えるのはエンコーダーのカウント数のみです。(カウント数を変更する場合はプログラムを再度書き込みます。)



文章で記載するとわかりづらいですね。。。
流れとしては

1.Ardiuno UNOにプログラムを書き込み(カウント数は任意に変更)

2.XBeeシールドを接続

3.XBee WiFIを親機として動作するように設定(SoftAPモード)

4.Ardiuno UNOのGPIOピンとLANコネクタDIP化キットのハンダつけ(配列はこのマニュアルの5ページ目

5.マウントとエンコーダーを取付金具で接続

6.エンコーダ側にRJ11ジャックの配線配列はこのマニュアルの5ページ目

7.LANケーブル+RJ11ケーブル2本を結合配列はこのマニュアルの5ページ目



といった感じです。

私が制作したときは総額で7000円程度でした。(導入支援機器、端子など。エンコーダー2セットを除きます。)
今ならESP8266が使用できますので、おそらく3〜4000円で制作できると思います。

エンコーダーが最も高価な部品になりますが、静電容量式のCUI AMT102エンコーダを使用すればかなり値段を抑えることができます。

自作など面倒なことが。。という方はこの機器を購入するのがいちばん良いかとおもいます。(ただし、いずれにしてもマウントとエンコーダーを接続する必要があります。)







撮影環境の部品が届かないため先にこちらを記事にします。

Ardiunoを使用したDigital Setting Circlesは以前に2つ紹介していますが、これは決定版と言ってもいいかもしれません。
その1で紹介したESP8266と高度センサーを用いたDigital Setting Circlesを公開してくれたAdun(クラウディナイトのハンドルネーム)が以前メールでESP32を用いた両軸エンコーダー用のプログラムを公開したと連絡をくれました。

週末の件や他諸々ありましたので、気晴らしも兼ねて遅ればせながら作ってみました。

IMG_4381.jpg
IMG_4380.jpg
IMG_4382.jpg

作り方の説明なども記載しようかと思いましたが、彼が記載したガイドがとても良くできているのでそちらを見て頂いた方が良いかと思います。

WIFIにもBluetoothにも対応していますのでiOSもアンドロイドでも使用できます。

コードのダウンロードは以下
https://github.com/vlaate/DobsonianDSC

上記リンクに説明サイトも記載されています。(Google翻訳で問題なく読めます。)

クラウディナイトのフォーラムは以下
https://www.cloudynights.com/topic/589521-37-dobsonian-dsc-for-diy-makers/


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私が購入したモジュール


Digital Setting Circlesって日本ではあまり人気ありませんが、あるとないとでは観望の快適度が大違いです。
SkySafariは非常に優秀なアプリですが、Mac版を除いてはWIFI(iOS)かBluetooth(アンドロイド)での接続でしか使えないため、日本では非常に敷居が高くなってしまいます。

このモジュールは技適を取得しています。
以前相談窓口に何箇所かこのようなモジュールを利用した場合の考え方について連絡したのですが、現状の技適がまだ整備段階のような感じなのでこのようなモジュールを利用した自作については相談を受ける担当によって回答が異なるのが現状です。(技適の検査形態が製品向けになっているため)

令和元年に事業者向けの法律(WIFIやBluetooth機器の製造会社、それらの電波を取り扱う事業者、技適を含め検査などを行う会社など)が改定されました。

https://www.tele.soumu.go.jp/horei/law_honbun/70ab7247.html#shoshi-inf-span

技適で調べていたときにはWIFIやBluetoothといった語句は出てきませんでしたがここではWIFI機器は国際電気通信連合無線通信部門の勧告M.1450―5に定める技術基準及び米国電気電子学会が定める規格IEEE802.11の名称が出てきています。(WIFIはIEEE802.11を基準としてより接続精度を高めた上位規格です。)

Bluetoothに関してはまんま名称が出てきていますので、技適の検査機関はWIFIに関してはIEEE802.11、Bluetoothに関してはBluetooth Core Specification Version 2.1以降で検査していることになりそうですね。

いずれも国際規格で、国内の検査においてもそれらに準拠するということであれば、WIFIやBluetoothなどの小出力無線機器に関してはもっと自由度が上がってほしいものです。。。
(全く違法性の無い電波を出す機器(WIFIマークやBluetoothマークを取得した機器)であっても、技適マークが取得されないと違法扱いというのはねえ。。。。(個人的には一番遵守されなければならないのは違法電波を出さないこと、そして電波機器を利用して他人に迷惑をかけないことだと考えています。))


と、話が脱線してしまいましたが、とても簡単に作ることが出来てコンパクトで使いやすい(しかも安い)Digital Setting Circlesです。
興味ある方はお試しください。
プロフィール

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Author:TーStudio
色々工夫しながら星空を楽しんでいます。
興味あるカテゴリを選択してお楽しみください。

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