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アマチュア電波観測のカテゴリー記事一覧


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やまぎりさんのブログで電波観測のコメントをやりとりしたとき、私自身も興味が出てきていろいろ調べてみました。

電波天体観測なんてアマチュアには縁がないものだと思っていましたが、調べてみたら現在は驚くほど敷居が低くなっているようです。(実は電波観測ってアマチュアからスタートしているみたいですね。)

以下リストにまとめます。

●電波観測機器

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RTL-SDRと呼ばれるUSBで接続して利用する広域電波受信機です。
おもちゃみたいな感じですが、なんとこの機器で24-1700MHzまでの広範囲の電波を受信することが出来ます。
PCとの設置などに気を使えば受信感度などもなかなか良いようです。


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オプション的な位置付けですが、アンテナの電波を増幅するプースターですね。LNAと呼ばれる機器です。

アンテナと上記RTL-SDRとの間に挟んで使います。
RTL-SDR+アンテナのみでもかなりの電波を受信できるようですが、宇宙の弱い電波を増幅するために利用します。


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これもオプション扱いですが、PCを利用するとPC本体から出る電磁波の影響が出るのでなるべく受信機から離して設置するためにUSBリピーターケーブルなどを利用するようです。


アンテナに関しては観測する電波で計算します。
アマチュアでよく利用されているのは水素観測の21cm線と呼ばれる1.42GHz帯、流星観測の53.755MHz帯などのようです。

特に水素観測は幅広く利用されているようです。
超短波なのでアンテナのサイズも小さくて済みますね。

あとはパラボラ(BSアンテナでおなじみ)やホーン(ダンボール+アルミ箔などで自作できます)で更に電波を効率よく集めて利用するようです。

パラボラアンテナは100均の中華鍋や傘とアルミ箔などで自作する方もいるようです。

なんと電波観測として準備するのは上記機器だけです。
後はPCアプリと架台があれば観測出来ます。

アンテナを自作で済ませればなんと1万円以内で観測環境が整ってしまいます。

●マウント
流星観測に関しては上記アンテナを三脚などに固定するだけです。
特定の対象を観測するには自動導入機構がついた赤道儀や経緯台があれば素早く対象を探せます。

写真を撮るわけではないので、経緯台でも全く問題ありません。

●PCアプリ

・SDR#(Windows、無料)
Windows用の汎用無線受信アプリです。
非常に多くのプラグインを追加することができ、天体電波観測でも利用者が多いアプリです。
上記RTL-SDRにも対応しています。

・INDIーRTL-SDRドライバー(Mac、Linux)
INDIサーバ・ドライバ環境では上記RTL-SDRのドライバーが用意されています。
スペクトルをFitsファイルで書き出す機能などが利用できるようです。
他の天体機器と連動してマウントの自動導入やスケジュール観測などフルスペックの観測環境を構築出来ます。

ラズパイ4+AstRPiでも環境ができてしまいます。

スペクトルをFitsで書き出せるようなので、SiriLを使用すれば時間経過でスペクトルの変化を動画にも出来ます。

電波観測などアマチュアには縁の無いものだと思っていましたが、すでに天体観測機器を持っている方であれば驚くほど手軽に観測環境を構築できます。

以前は高性能な電波受信機といえば数十~数百万オーダーだったのですが、処理系統をPCをに行わせることで非常に廉価に環境を作ることが出来るようになりました。

調べるまでまさかこんなに手軽に環境が出来るとは想像していませんでした。(お手軽観望の高感度監視カメラのシステムよりはるかに廉価です。)
観望や撮影の環境が一通り整ったのでチャレンジしてみようかな。。。


追伸
あまりの敷居の低さに驚きましたが、よく考えたら映像や音楽制作など高額な専用機必須のハコ(環境・設備などの業界用語)依存の業界もPC+アプリでかなり置き換わってきています。
昔だったら数千万~数億円の設備が無いと出来なかったことが今はPC+アプリでかなり(ほとんど)出来るようになりました。

アイデアや、モチベーションがあっても予算が無くて出来なかったことが工夫すれば出来る時代になったということですね。
そうなると昔以上にアイデアやモチベーションの有無が結果に関わることになります。

もしかしたらプロよりもアマチュアから面白いアイデアが多数誕生してくるかもしれません。(そう言われてみれば天文系も以前からその傾向がありますね。)


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以前の記事で天体の電波観測について触れました。

かなり未知なる世界ですが、道具だけは気軽に揃えられるので試しに買ってみました。

私が購入したのはこの3つです。

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うっかりしていましたが、LNAと呼ばれるブースターは両側ともメス端子だったので、オス端子に変換するアダプタが必要なことに後から気づき、後日追加注文しました。(まだ届いていない)

ロッドアンテナが付属したものを購入したのでとりあえずはこれだけで本体の動作確認は出来ます。

天体用のアンテナ(1.2GHz)やLNAの接続は環境が整ってから作る予定です。

では環境づくり

●Windows
・SDR#

まず最もメジャーらしいSDR#というアプリをインストールします。
このアプリで手動になりますが、RTL-SDRアダプタのドライバもインストールできます。

アプリのフォルダーの中にある”install-rtlsdr.bat”というファイルをダブルクリックすることでドライバーがインストールされます。
通常だとこれだけでドライバを選択出来るようになり使えるはずですが、RTL-SDRドライバが表示されない場合は”zadig.exe”を起動して登録します。(下図参照)

2022-03-05 -1

・HDSDR

これもメジャーなアプリらしいのでSDR#でドライバなどをインストールして動作確認した後にインストールします。


●ラズベリーパイ4

INDI環境さえ作ってあればINDIで利用するRTL-SDRドライバはすでにインストールされていますのでドライバを選択すれば使用できます。なぜかINDIWebマネージャーでは選択出来ず、EkosのProfileEdhiterからしか設定できませんでした。(ProfileEdhiterにしてもAUX→otherという分かりづらいところにあります。。。)

INDIドライバが動かない場合に備えてターミナルから以下のアプリもインストールしておきます。

sudo apt install rtl-sdr

sudo apt install gqrx-sdr


上のコマンドがWindowsのSDR#とネットワークで接続出来るようにするドライバ、下のコマンドはラズパイ用の受信アプリです。

環境が整ったので諸々チェックします。

2022-03-05-2.jpg

INDIのドライバは接続は問題なくしてくれますが、動作不良なところが多々あります。。。一通り動かしながらチェックしてログをフォーラムに送信。(またもや不具合報告)


2022-03-05-4.jpg

ラズパイからWindowsに接続するにはターミナルから以下のコマンドを入力します。

rtl_tcp -a 0.0.0.0


2022-03-05-3.jpg

Windows側のドライバを”RTL-SDR TCP”に変更してラズパイ4の固定アドレスとポート番号1234を指定すればラズパイ4に接続されたRTL-SDRモジュールからLANでWindowsのSDA#で受信出来ます。


2022-03-05-5.jpg

ラズパイ4にインストールしたGqrxという受信アプリでも問題無く接続できました。

今回はWindowsでの環境づくりと受信チェック(FMのみ)、ラズパイ4のINDIドライバのチェックと環境づくり、ラズパイ4とWindowsのネットワーク受信までを確認しました。

ソフトウェアラジオ(RTL-SDR+アプリで構築する環境をそのように呼ぶらしいです)は私にとって完全に未知な世界なので、手探りで動作確認を行っていますが、なかなかややこしいですね。。。

とりあえずは覚えながら環境を作っていこうと思います。





以前の記事でチューナー部の準備はできました。

ダイポールアンテナ付きのチューナーを購入したのでこれだけでも観測出来るのですが、水素線1.42GHzをより効率よく受信できるようにアンテナを自作してみます。

電波観測というと巨大なパラボラアンテナがイメージされますが、正確に言うと反射部分(パラボラ部分)とアンテナ部分に分けることができます。

アンテナ部分は受信したい電波の波長で計算します。電波の波長が短ければ短いほどサイズが小さくなります。
反射部分に関しては反射望遠鏡同様大きければ大きいほど少ない電波を集めることができます。

なので、反射部分とアンテナ部分を分けて考える必要があります。

ではまず反射部分から考えてみましょう。


自作アンテナ (1)

電波は金属に反射される性質があります。(波長が短いほど顕著)
光同様パラボラや球面などで集めることができます。

私は図のように金属の球面を焦点面で反転して(赤点部分)大小並べることにしました。
大きな一次反射面で空中の電波を集め、小さな二次反射面で電波を一次反射面に返し逃さないようにします。
こうすれば原理上集めた電波は鏡合わせ状態になり逃げません。

電波を集める反射面に関しては大きければ大きいほど良いのでしょうが、運用などを考えて手に入りやすいもので作ります。
(少なくとも1.42GHzの波長21cmよりは大きくしたいです)

アンテナは焦点位置の図の赤点部分に設置します。


さて、次はアンテナ部分です。
ダイポールアンテナが楽ですが、私は地デジ受信で自作したことがあるヘンテナを作ることにしました。


自作アンテナ (2)

日本のアマチュア無線家が考案したアンテナです。
制作が楽な割にはなかなか感度が良いです。
図のサイズで制作すれば希望する周波数を効率的に受信できます。

水素線1.42GHzの場合だと、縦約10.5センチ、横約3.5センチの長方形を針金などで作ります。
ケーブルを接続する部分は給電点と呼ばれ、図のように1/8λ~1/10λの位置に設置します。(1.42GHzだと
2.6~2.1センチほど)
ケーブルは購入したRTL-SDRのアンテナ端子に接続出来る、50ΩのSMAオス端子がついたものを用意します。

ケーブルの皮膜を約3cm程度剥き、外側にある網線を約2cmほど露出した状態にします。

網線に銅線をハンダ付けして給電点の片側にハンダ付けします。

ケーブル中央の銅線は網線と反対側の給電点にはんだ付けします。

正式には給電点にバランと呼ばれる機器が必要ですが、上記寸法で接続すれば、シュペルトップバランと呼ばれるバランの代用になります。

ヘンテナが完成したら上記反射板の焦点部分に設置します。

材料は毎度おなじみのアストロショップダ○ソー(笑)で購入します。
私は以下の材料を購入しました。

・ステンレスメッシュボール(30cm)→一次反射鏡
・ステンレス茶こし(約7cm)→二次反射鏡
・桐のまな板→反射鏡の支柱+ラズパイ・チューナーの取付部+電子ファインダーの取付部
・L字金具☓2→アリガタ取り付け部、ファインダー脚取付部
・ベルクロ→ラズパイ・チューナーの貼り付け用


アリガタや電子ファインダー取り付けのアリミゾ、アンテナ用の針金は手元にあるものを使います。
SMAアンテナケーブルも家にありましたので片側を切断して利用します。


完成したのがこちら

IMG_4421 (1)

架台はズーム観望用のSkyWatcher SE-AT100N架台を流用です。最初AZ-GTiにしようかと考えましたが、WIFIを使わないこちらにしました。(電波受信に影響出そうですし)
反射部が半球のような形なので、こんな小さなマウントでも問題なく運用できます。

電子ファインダーは本当は不要ですが、あったほうが観測しやすいので設置しました。


IMG_4422.jpg

後ろから見るとこんな感じです。アリガタに桐のまな板を取り付け、ベルクロを貼ってラズパイとチューナーを貼り付けてあります。軽いのでベルクロで問題ありません。

RTL-SDAの上部に黒いテープで巻かれているものは購入したブースターです。RTL-SDA本体USBから電源を取れるように改造してあります。(買ったばかりで改造するのは抵抗ありましたが。。。)


IMG_4423.jpg

アンテナ部分のアップ、アンテナは桐のまな板に貼り付けて、支柱と接続しています。
よく見ると白い輪のようなものがありますが、これは後ろから覗いたときに簡易ファインダーになるように付けておきました。
(メッシュだから出来る芸当ですね)

と、まあ一応電波観測のシステムも完成しました。
我ながらこんなもので本当に観測できるのか疑問(苦笑)ですが、理屈上はこれで水素線を観測出来るはずです。

環境は準備できましたが、電波観測に対する知識の方が全く追いついていないので勉強しながら気長に取り組んでいきたいと思います。






RTL-SDRのセットアップ怪しい自作アンテナの制作、INDIを使った自動導入との連動くらいまでは前回できたのですが、電波観測に関しては観測方法自体が私にとっては全くの未知数で、ネットで手探りしながら観測方法を調べています。

電波の場合は目で確認もできませんし、何をもって観測できたかということも把握しておかないと単にノイズを聞きつづけることになります。。。(ラジオ放送みたいに変調かけて音声になりませんし(笑))

しかし、ネットで調べても謎(笑)の数式やらそもそもなんのための観測であるのか、観測をするためにはなにをどうするかなど不明な部分がとても多く、道具はできても自分の中でそれで何をするのかが明確になっていません。。

かなりあやふやですが、ネットで調べた情報を備忘録として記載しておきます。


太陽観測

・天体の中では最も強く幅広い電波を発信している(と、いうことはどの波長でも観測できるのかな?)

・ネットで衛星放送の受信システムを利用した観測の文献が幾つか見つかる(これはどうやら指向性の高いアンテナで太陽の電波を取得することが目的で、衛生放送の電波帯で観測が適しているとかではなさそう→今回作ったアンテナの周波数でいけるかも)

・観測は観測時間の電波の強度変化をグラフにしている(たしかにフレアや黒点の活動が活発だと電波の強度が変化しそう)


なんとなくですが太陽観測は電波はある程度指向性が高く、観測時間の電波の強度変化をグラフ化出来れば良さそうな気がします。


流星観測

・アマチュア天文家の有志(なのかな?)がアマチュア無線機のビーコン電波を発信しており、これのエコーを観測するようだ。(53.755MHzと50.017MHzの二種類、俗に言う俗にいうEスポ現象の確認かな?)

・こちらも観測時間のエコー観測を行うことで流星の活動などを観測するようだ。

アマチュア天文家の開発したアプリがある(ログを画像として取得するアプリ、これが動けばなんとかなるかな)

こちらのページこちらのページにまとまった情報がある


流星観測に関しては上記サイトに結構まとまった情報があり助かりました。
とりあえずアマチュア天文家の方が作ったアプリを動作させることができれば観測はできそうです。
アンテナは当座RTL-SDR付属アンテナですかね。。。(自作するとなるとこの周波数だとでかくなるな。。。)


木星観測

・1955 年に、アメリカのワシントンDC の郊外に位置するカーネギー研究所の宇宙電波観測所で「かに星雲」からの電波を観測中に偶然発見されたらしい

・どうやら惑星のくせに様々な電波を発信しているらしいが、その時に観測された22MHzでの観測がメジャーらしい

・海外では木星電波観測セットなるものも発売されているらしい

・こちらはどうやら観測時間での強度変化とかではなく、木星が発信する電波を確認することが目的っぽい(電波版鑑賞ですかね)


今回購入したRTL-SDRで受信機自体は22Mhzの受信が可能ですが、22Mhzの指向性アンテナって結構ハードル高いですね。。。(デカすぎ)


中性水素観測

・水素原子は宇宙において最も基本的な原子で、星の材料や核融合反応の燃料ともなる最重要原子みたい

・結構観測対象が幅広くあるようだ(銀河の構造や、太陽、中性水素ガズ群など)


一番メジャーそうということで、今回作ったシステムのアンテナはこの周波数帯ですが、観測方法がもっとも不明でした。はたしてどこまでの観測が出来るのかはやってみるまでわかりません。。。(銀河の構造確認や、中性水素ガス群の確認とかは無理そうな気がします。。。)太陽とかにはつかえるかな?(その場合は観測時間の電波の強度変化をグラフにしないとだめかな)


。。。。と、まあ、あやふやながら調べた所、まずはアマチュア天体家の方が作ったアプリの稼働観測時間の電波の強度変化をグラフ化はやっておこうと思い、取り組んでみました。

スクリーンショット 2022-03-10

さすがにいきなり天体に向けて確認するのは難しそうなので、FM放送をエアチェックしながらアプリの動作確認と、ログのグラフ化をしてみました。

とりあえず準備はできたかな?

後は、天体でのチェックですかね。

追伸
この辺詳しい方、情報教えて下さい。
平日なのにオフになってしまったのでこれまでチェックしていた電波観測機器のテストをしてみました。

IMG_4424.jpg

スクリーンショット 2022-03-11 103559

太陽を自動導入


スクリーンショット 2022-03-11 103846

電波は出ているかな?


2022-03-11 -1

ログをグラフ化。。。うーん何も変化していないですね。
ラズパイからLANでWindowsに飛ばし、SDR#でログを取りましたが使い方などまだわからない所もあるので使いながらブラッシュアップしていきましょう。


夜になりEAA環境に変更です。


IMG_4426.jpg

スクリーンショット 2022-03-11 192103
スクリーンショット 2022-03-11 205217

冬の対象から


スクリーンショット 2022-03-11 223258

春の対象へ

霞空で見づらかったのですが、一通り観望を楽しみました。
電波観測に関しては知識と経験ををもっとつけないといけませんね。

他の環境は今年の冬で完成しましたので快適です。
季節ごとに環境をセレクトして楽しもうと思います。






以前の記事でも触れましたがLinux環境でRTL-SDRドングルを使用するための設定方法を備忘録としてまとめておきます。(自分用)

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●インストールコマンド

●ドライバ
sudo apt install rtl-sdr

●ソフトウェアラジオアプリ
sudo apt install gqrx-sdr


天体用としてはこれだけで利用できるようになります。

ラズパイなどLinuxマシンに接続したドングルをWindowsなどで利用するにはターミナルから以下のコマンドを実行します。

rtl_tcp -a 0.0.0.0

これでネットワーク接続したPCからドングルを利用出来るようになります。

●rtl_tcp接続でダイレクトサンプリングモードを利用するには
天体用には関係ありませんが、AMや短波放送を聞きたい場合はドングルをダイレクトサンプリングモードにしないと利用できません。(AMや短波ラジオを受信するにはアンテナも必要です。)

rtl_tcp接続だとデフォルトではダイレクトサンプリングモードを利用できませんが、以下実行することで利用できるようになります。

ターミナルから以下を入力

sudo apt install build-essential git cmake libusb-1.0 -y
sudo git clone https://github.com/bclswl0827/rtl-sdr.git
cd rtl-sdr
mkdir build
cd build
sudo cmake .. -DDETACH_KERNEL_DRIVER=ON -DINSTALL_UDEV_RULES=ON
sudo make
sudo make install
sudo ldconfig
sudo bash -c 'echo -e "\n# for RTL-SDR:\nblacklist dvb_usb_rtl28xxu\n" >> /etc/modprobe.d/blacklist.conf'
sudo update-initramfs -u
sudo rmmod dvb_usb_rtl28xxu
sudo reboot


再起動後以下をターミナルから以下を実行します。

rtl_tcp -a 0.0.0.0 -i 2

これでネットワーク越しでもダイレクトサンプリングモードも利用できます。


以前の記事でそれぞれの対象の観測方法などに触れましたが、この領域に関しては私自身手探りなので調べながら得られた情報をまとめていきます。

調べていくと非常にざっくりとですが、観測機器の準備(アンテナ、受信機、マウントなどのセットアップ)観測データの処理環境の準備に分かれます。

観測機器の準備に関しては以前の記事で触れましたが、現状アマチュアではソフトウェアラジオ+アンテナ+自動導入マウント(これは可能であれば)などで構築するのが最善のようです。


観測データの処理に関しては大きく分けると二方向に分類されます。

●ログ解析
対象の発する電波の変化や、流星における電波の反射現象など、ログ情報の記録を行い変化を見るものになります。

これらを行うには以下のアプリが必要になります。

●ソフトウェアラジオアプリ+プラグイン
SDR# with Community Plugins

SDR#というメジャーなソフトウェアラジオアプリと有志が制作したプラグインがセットになったインストーラーです。
ソフトウェアラジオのアプリは多数ありますが、SDR#はプラグインという形で機能を拡張できるので使いやすいです。
長時間のログ情報の取得が容易です。

ログはカンマ区切りのテキストで書き出すことができますので、エクセルなどで必要な情報を簡単にグラフ化できます。


SDR# Radio-Sky Spectrograph Plugin

このプラグインを使うと下記のRadio Sky Spectrographというアプリとスペクトラム情報を連携することが簡単にできます。
プラグインのインストールは圧縮ファイルを解凍してSDR#のプラグインフォルダに入れるだけです。


Radio Sky Spectrograph

このアプリと上記SDR#+Radio-Sky Spectrograph Pluginの組み合わせで長時間のスペクトラムグラフの記録が可能になります。


上記の方法で太陽の活動記録や、流星電波観測など、ログ記録を分析する観測方法は可能になります。

以前流星観測用に紹介したアプリも上記Radio-Sky Spectrograph同様長時間のスペクトラム情報の記録なので、使いやすい方を選べばよいかと思います。


●位置解析・解析画像作成など
上記はログ情報の変化を見る観測ですが、こちらは天体対象の電波情報を分析し、位置情報や解析画像を作成したりなど複雑な計算が必要になります。

位置解析に関してはVLBIという複数の観測所のデータを解析(観測場所の位置情報と記録データ)する方法が利用されているようです。(天体版の測量みたいな感じです。)

この観測の場合は記録情報から目的対象の電波解析(ノイズ削減、シグナルの選定(干渉法など用いて))と、複数地点の差異を基にした位置情報の割り出しなど全て解析処理で行われるようです。

解析画像もシグナル情報を位置情報に合わせてプロットすれば計算で得られることになります。(これも解析処理)

さて、このようなことが出来るアプリがあるのかと調べた所、以下の2つが見つかりました。
どちらも上記処理を行うための複数アプリセットです。


AIPS(Unixワークステーション、Mac、Linuxなど)

こちらは米国産の電波観測スイートです。
観測データの処理(ノイズ、干渉法などを用いたシグナルの取り出し)、位置解析(複数地点の観測データを計算)、解析画像作成などフルセットの環境が整います。


Astro Space Locator(Windows)

こちらはロシア産の電波観測スイートです。
AIPS同様観測データの処理(ノイズ、干渉法などを用いたシグナルの取り出し)、位置解析(複数地点の観測データを計算)、解析画像作成などフルセットの環境が整います。
Windowsのアプリとしてインストールして利用できるのでAIPSよりは環境構築は楽そうです。


ただ、これらの観測は電波観測機器自体のセットアップ(これらのアプリを使える環境)が大変そうです。
観測機器の校正や複数機器のデータの調整など、複雑な計算のオンパレードになりそうです。


アマチュア用としてはRADIO-SKY PUBLISHINGという会社が販売(一部無料)しているアプリスイートあたりが使いやすいかもしれません。

全く未知のエリアなので手探りでネットで調べながら進めている状況です。
AIPSやAstro Space Locator使える環境できたら面白そうなんだけどなあ。。。(恐ろしくハードル高そう。。。)


以前RTL-SDRを用いた廉価な電波観測環境を自作し、一通りリモート操作出来るところまで漕ぎ着けましたが、この分野は全く知識がないため、ログ変化を見る流星観測を除いてどのように観測が出来るのかを掴めきれていませんでした。

その後、美笹深宇宙探査用地上局の特別公開で話を聞いたり(美笹深宇宙探査用地上局は探査衛星と送受信する巨大なアンテナだと知りました。)
空いた時間にネットに関連する記事が無いかと見たりしましたが、以前構築した環境を有効に利用する方法がいまいちつかめきれませんでした。(私は21cm線(水素線)で環境構築しました。)

そのような中、RTL-SDR.COMにて電波観測トピックスページを見つけました。

スクリーンショット 2022-11-12 233444

RTL-SDRを用いた電波観測の事例が多数紹介されていましたが、その中でもこの記事は水素線観測のチュートリアル的に利用できそうな内容でした。

要約すると

・市販のパラボラWIFIアンテナを流用(2.4GHz用であれば水素線の約倍の周波数なので流用できます)

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・水素線(1.42GHz)用のLNAフィルターを利用(オプション的な位置づけ)

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・受信アプリSDR#のプラグイン IF AVERAGE PLUGINを組み込んで受信電波を積算し、SNを良くすること(天体画像のスタッキングと同様積算することでSNが向上出来るようです)

アンテナは真上に向け、プラネタリウムアプリを全天表示、IF AVERAGE PLUGINの計測グラフと並べて表示、この画面をタイムラプス動画にすることで水素線のピーク変化とプラネタリウムアプリの位置を確認する。(リンクの動画では銀河付近に差し掛かるところで水素線のピーク変化が見てとれました)


スクリーンショット 2022-11-13 000504

上記リンクの動画を見ることで大分理解が進みました。

水素線の多い天の川に差し掛かると宇宙からの電波を受信しています。

記事によるとLNAフィルターは水素線専用でなくても良いみたいです。(私は広帯域のフィルターを設置しています。)

電波観測は昼でも曇でもかのうなので、まとまった時間が取れたらチャレンジしてみようかな。。。
(流星観測と同様恐ろしく時間かかりそうです。)


追記
個人的にはVLBIのように電波干渉計測による天体位置解析なんかに興味ありましたが、こちらは観測機器のセットアップがさっぱりわかりません。(どのような機器をつかうのか、アプリでの測定など。。)
INDIとかネットワークドライバ利用することができれば面白いことができそうな予感はするんですけどね。。。

撮影画像だとこの方法利用すれば、研究機関の膨大なデータベースと照らし合わせて簡単に位置同定できますが、電波観測での位置同定システムを構築する情報は非常に少ないです。。。光学機器+画像によるシステムと比較してどのくらいの感度、精度になるんでしょうね?(もしVLBI的なことが可能であれば、アマチュアが所有できるような機材でも測定できるんでしょうか???調べるほどに謎が深まるばかりです。。。。)


環境構築途中で行き詰まり感が漂う電波観測についてですが、OpenVLBIなる記述を見つけました。

Linuxではすでにリポジトリが用意されているようで、INDIサーバとも連動出来るような記述があります。

。。。。が、しかし使用例などが全く見当たらずどのような機材でどのような操作を行えば観測ができるのかが全く不明な状態です。

https://openvlbi.com/

に記載されている情報も斜め読みしてみたのですが、読むほどに何をどうすれば観測が出来るのか謎が深まります。。。(操作するためのフロントエンドが不足しているような。。。)

可視光であれば最悪でも見ながらチェックできるのですが電波となるとそもそも見えませんし、どのような観測機器でアプリをどう使えばどのような観測ができるのかといったチュートリアル情報が欲しいですね。。。

まあ、昨年末に立ち上がったようなので、今後を見守りましょう。(INDIのRTL-SDRドライバもまともに動いていませんでしたし)





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