このところこのシステムで観望もEAAもできるよう考えていますが、中国からの部品が五月雨状態でまったりとしているのでなかなか進みません。。
並行してASI224の環境も考えており、この二つのカメラが有効に使えるように画策しています。
まだ欠けはありますが、ある程度部品はそろってきましたので組み上げました。

遠隔リモートで使うときはこのようになります。
箱の中にカメラや自作フォーカサーを組み込んであります。

こちらはビデオ雲台でのお気楽観望用です。
この場合はラズパイを外しVidoAssist5をアームに取り付けます。
見づらいですが、横にスマホ用のバッテリーが取り付けてありますのでケーブルが鏡筒部分でまとまります。
この場合はフォーカスは手動で合わせます。
(VidoAssist5のフォーカスアシストを使えますのでそこそこ気軽に調整できます。)
以前紹介した12〜120mmのCマウントレンズも届きましたので上記の経緯台お気軽モードでズーム観望してみました。
写真は映像からの切り出しです。(縮小のみ無加工)

広角側でカシオペア座見ると2重星団まで見えます。

2重星団を中心に移動してズーム

次はオリオン座

M42をズーム

おおいぬ座シリウスあたりを見ると広角でもM41が見えます。
(高度が低いので木が。。。。)

M41をズーム
想像どおり、SkySafariなどを片手に大まかな位置を確認すれば広角側でモニタに入れて、対象を中心に合わせてズームすると導入できます。
今回導入したCmauntズームレンズですが、非球面レンズなどを多用してかなり収差対策をしているようです。
しかし観望中に気づきましたがスケアリングにシビアです。(片ボケしたり治ったり)
これはカメラの取り付け部分に原因があります。(調整可能な構造になっておりぐらつく)
今まで使ってみて気づいた点もいくつかありますので列記しておきます。
●SDI高感度防犯カメラ
・意外とでかい
・感度はかなりいい(OSDのパラメータでかなり変化する)
・上部にアンプノイズがある(観望中はそこまで気にならない)
・マウントが
CではなくCS(ネットの表記が間違っている)
・マウント取り付け部が調整可能なねじになっているためぐらつく(私は締めこんでしまい固着しました。。。)
・SDI信号やHDMI信号など映像信号で扱う分には手間いらず(PCのようにドライバで苦しむことがない、つなげばすぐ映る)
●Cマウントズームレンズ(12mm~120mm)・画角はお気軽観望に最適(これ1本で楽しめる)
・画質(星像)は上記カメラのスケアリング問題があったので保留(調整リングを中華サイトから取り寄せ中)
・広角端と望遠端はフォーカス移動が少ない(中間はかなり移動する、これもマウントの調整で変化しそう、今後の課題)
●PCやSBCでの使用について・WindowsはSharpCap一択(SDIをHDMIに変換してHDMI-UVCキャプチャモジュールで問題なく動作)、ライブスタッキング可能(しかし、ノイズがきれいになる程度なのであまりスタッキングのメリットはない)
・WindowsはPlateSolvingができない(SharpCapがフリーズ)
・SBC(ラズパイ4)はINDIドライバ2つで異なる動作、以下に記載
(取り込みはWindows同様SDIをHDMIに変換してHDMI-UVCキャプチャモジュール)
V4L2 CCDドライバ標準で付属、モノクロ静止画のみ、ストリーミング(ライブビュー)もモノクロになりストリーミングを使用すると不安定、PlateSolvingなどを行うときはドライバコントロールパネルでスタッキングモードにしないと動作しない。
indi_webcam_ccdドライバ(おすすめ)標準では付属していないため、インストールが必要(sudo apt install indi-webcam)、こちらは問題なくカラー画像が使用できる、ドライバ設定で静止画取り込み時にスタッキングを選択しておくと問題なく動作(しかも高速)、ただしストリーミングに関しては若干不安定。
ラズパイ4ではHDMI-UVCキャプチャモジュールを二つ使用することはできませんでした。(処理速度の問題か)
ライブスタッキングを行いたいのであればSharpCapになりますが、このカメラの場合露出が1秒までに固定されるのでノイズが減るくらいの効果しかありませんのであまり意味がないかもしれません。
Windowsの場合いろいろ試しましたが、どうしてもSharpCapからPlateSolvingが使えませんでした。(またASCOMのPOTHHUBが問題かも)
PlateSolvingを使いたい場合はINDIドライバの方が良いです。
ただし、ストリーミングを使用すると不安定になりますので、indi_webcam_ccdドライバでカラープレビュー(ドライバでスタッキング可能)が無難です。
リモート操作の場合はどうしてもPCやSBCが必要になりますが、上記の通りドライバの関係で制約が生まれます。
私の環境ではリモート操作が必須になりますので、現状ではindi_webcam_ccdドライバでカラープレビューで観望する形になりそうです。
PlateSolvingも可能ですし、プレビュー時の画像がスタッキング済みのカラー画像なのでまあまあきれいです。
しかし、映像信号のリアルタイム観望のメリットを知ってしまうとなんとかリモート操作でもリアルタイム観望がしたくなってしまいます。ラズパイ4にストリーミングサーバを組み込むことも考えましたが、処理速度的に無理がありそうなので、人柱でHDMI→H265ライブストリーミングキャプチャモジュールを中華サイトから発注しました。
リモート用にすでに使用しているルーターに接続してストリーム画像のみPCドライバを迂回して観望する作戦です。
indi_webcam_ccdドライバではIPカメラの接続もできるようなのでうまくいったらPlateSolvingやフォーカスの解析用に使用できるかもしれません。(ダメでもHDMIを分岐してHDMI-UVCキャプチャで解析はできます。)
単体で使う分には楽ちんですが、リモート操作を行おうとすると一気にハードルがあがりますね。。
快適な環境が整うか否かは諸々届いてからになりそうです。
(ASI224の環境は完成しましたが記事が長くなりましたので後日)