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特集:ASIAirについてのカテゴリー記事一覧


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縁あってZWO社の人気機材であるASIAirMiniが我が家に届きました。(縁は私自身もっとも大切にしようと感じています。)

初代ASIAir登場の3年ほど前から基となったINDI環境で天体機器の制御を開始しました。
何度か触れたことはあるのですがしっかり使うのは初めてです。

本日当家のEAAシステムに追加して少し試してみたところ色々なことが確認できました。
人気のある機材ですが、使い方が簡単なためかまとまった記事があまりないようです。

不定期ではありますが、長年基となるINDI環境を紹介してきた当ブログとして特集を組み検証的に使用してみようと思います。

予定している内容は以下


・ASIAirの特徴

・基となるINDI環境からどのように変化しているのか

・使用する上での注意点

・ZWO社以外でどのような機材に対応しているか

・SkyWatcher社の架台を使用する際の注意点

・おおまかな操作の流れ



上記以外にも追加項目があるかもしれませんが、当家で試せる機材にも限りがありますのでその中でいろいろと検証してみようと思います。

ASIAirシリーズはハードの構成は異なりますが、システム自体は同一なので購入前の方の参考になればと考えています。

年末多忙になってしまったため不定期になるかとは思いますが興味ある方は気長にお付き合いいただければと思います。

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昨日EAA機材に装着して諸々試してみましたが、初代、Proまではラズパイだったと思いますが、ハードもPro以降電源端子やシャッターリリース端子が追加されたり、内部のアプリ、ドライバなどもINDI環境とは大分異なるようです。

ASIAirPRO→ラズパイ4B、SDカードで起動
ASIAirPlus→ハード不明(RockPi4B?)、内蔵eMMCで起動
ASIAirMini→ハード不明(分解して確認以下画像参照)、内蔵eMMCで起動


ASIAirPlusとASIAirMiniが出た時、Plusの端子位置(PlusのUSB3端子の位置が異なる)、eMMC内蔵(ラズパイは不可能)などラズパイベースではなくなったのではと感じていましたので分解してみました。

IMG_6367 (1)

基板は二階建て、本体から外すとCPUのチップセットが見えます。


IMG_6368 (1)

CPUにRockチップが使われており、ASIAirCore V1.2の刻印があります。
Rockチップを使ったオリジナルチップセットのSBCのようです。(RockPiのOEMかもしれませんが、オリジナルとはびっくりです)

端子類としては

・入力電源端子5.5・2.1ジャック(センタープラス) 12V2A以上※
・出力電源端子5.5・2.1ジャック(センタープラス) 12V3A以内
・アンテナ端子(SMA)
・シャッターコントロール端子 2.5mmジャック(多分ステレオでいけます)


その他に
Plusの場合はUSB3☓2、USB2☓2、Lan端子
miniの場合はUSB2☓4


となっています。

WIFIはデフォルトでAPモードで立ち上がっていますが、ステーションモードも併用出来ます。

※ロックチップは大食いなので、出力電源端子から電源確保したい場合は12V5A以上を入力したほうが良さそうです。

ハード部分だけでも初代のラズパイのままというところからかなり専用設計になっており驚きました。

長くなりましたので、ソフトウェア部分は後日

前回ハードについて触れましたが、今回はソフトウェア部分(制御アプリ、ドライバなど)について検証していこうと思います。

初代ASIAirに関しては本体のINDI環境+オープンソースアプリにスマホ用の制御アプリで操作という感じでしたが、現在はINDIドライバが使用されているのはマウントドライバのみでした。(ASIAirをWIFIをクライアントモードにしてLANに接続し、PC側でINDIクライアントで接続するとマウントドライバしか出てこないのですぐにわかります。)

2023-12-19-2
ASIAirのWifiをクライアントモードで自宅のルータに接続するとLAN環境でASIAirを利用できるようになります。
この状態でPC側でINDIクライアント(Kstarsを使用)からASIAirに割り振られたIPアドレスを設定して接続するとINDIドライバに接続できます。

2023-12-19-1

マウントはSkyWatcherのAZGTi、カメラはZWO社のカメラ、ZWO社のクローンカメラ(ASI120MC互換機)、一眼デジカメ(Canon)、ミラーレス一眼(Canon)、フォーカサーは自作フォーカサー(moonlite互換機)などを接続して試してみましたが、INDIクライアントではマウントドライバしか認識されません。(個人的には一眼デジカメのドライバもINDIだと嬉しかったのですが。。。(INDIのデジカメドライバはlibGphoto2を利用しているので膨大な数のデジカメを制御できるので))

整理するとこんな状況でした
ZWO社製の機器は全てオリジナルドライバ(INDIドライバではない)、互換機はNG

・一眼デジカメのドライバもZWO社のオリジナル(ライブビュー不可、取り扱える画像形式はFitsのみ)

・マウントドライバはINDIドライバ(ZWO社が初期設定、名称変更しているドライバもあり)

・制御アプリはスマートフォンのASIAirアプリのみ(PCで操作したい場合はエミュレーション環境が必要、おすすめはBlueStacks

・スマホアプリで制御するためのベースとなるサーバもオリジナル(オリジナルドライバとINDIドライバを両方転送出来るサーバが存在しませんのでここも独自開発のはずです)


オリジナルドライバに関してはZWO社のサイトに記載がありますが、マウントドライバに関しては記述がありません。。。

INDIのマウントドライバにリンクを貼ってあるページもありますが、残念ながら本家サイトのリンクも古く、対応機種が全て記載されていません。。。。

購入者にとっては非常に困る状況なのでマウントのリスト一覧画像を最後に貼り付けます。(ASIAirアプリのリスト表示部分が非常に少ないので取りこぼしがあるかも。。。)
INDIドライバに関してはZWO社が設定などを済ませ、すぐに接続出来るようになっている??のか、設定せずに接続する仕様になっています。しかし、全てのドライバの設定、動作チェックを行っているかは不明です。(早々にバグを見つけましたので。。。)

注意が必要なのは私がチェックしたAZGTi含め、SkyWatcher社の電動経緯台課題全般です。(リストを見るとこれ以外にも注意が必要な架台が多数ありそうです。。。。)

このあたりは非常にややこしいので(本家のINDI側も)後日記載します。

LIST-1.jpg
LIST-2.jpg
前回までの検証でマウントドライバのみINDIが使用されていることがわかりました。

ASIAirは本家INDI環境とは異なり、ドライバの設定項目などを調整する必要はありませんが(できなくなっています。)SkyWatcherのいくつかのマウント(ハンドコントローラーが無いもの)は接続に注意が必要なので記載します。

結論から言えばハンドコントローラーの無いマウント(スカイエクスプローラーAT100N架台、AZGTi、VIRTUOSO GTiなど)もASIAirのみでダイレクトに接続可能です。(SynScanアプリ不要、そもそもiOSの場合併用できませんし。。。)

ただし選択するドライバの種類、接続手順に注意が必要です。そして、SkyWatcher社が提供するSynScanアプリを使用しない場合(PCなども同様ですが)全て自己責任になります。

ASIAirは”日時”、”緯度・経度”ドライバ、スマホアプリ共自動取得され、マウントドライバの設定が不要なので使用するドライバや手順を間違わなければ非常に簡単に利用できます。


ドライバの種類(重要)

・SkyWatcher Alt-Az Wedge(INDISkyWatcherr Alt-AzSimpleドライバ、ホームポジション:北極、フォーク赤道儀座標で動作)★我が家では動作不良
対応架台:スカイエクスプローラーSE-AT100N、Sky-Watcher VIRTUOSO GTi ウェッジ利用

・SkyWatcher AZ-GTi/SynScan Wifi((INDI EQModドライバ、ホームポジション:北極、ドイツ赤道儀座標で動作)
対応架台:AZ-GTi(赤道儀用ファームウェア)、EQModケーブル利用のSkyWatcher赤道儀(ハンドコントローラーは使わない)、Star Adventurer GTi赤道儀

・SkyWatcher SynScan(INDI SynScanドライバ、ホームポジション:北極、天体座標はハンドコントローラーが管理)ハンドコントローラーを接続した全てのSkyWatcherマウント

・SkyWatcher Virtuoso Alt-Az(INDI INDISkyWatcherr Alt-Azドライバ、ホームポジション:北極、経緯台座標で動作)
対応架台:AZ-GTi(標準ファームウェア)、スカイエクスプローラーSE-AT100N架台(Sky Watcher SynScan USBケーブル自作も可能)もしくはSky Watcher Wi-fiアダプター必須)、Sky-Watcher VIRTUOSO GTi


INDIドライバはマルチドライバ(一つのドライバで複数機器対応)、カスタムドライバ(一つのドライバで複数設定可能)いずれにも対応しているため、実際に存在するドライバは以下の3つです。尚、INDIは全てのドライバでTCP/IPシリアル接続のオプションがあります。

ASIAirで3つ以上ドライバがあるのはドライバがマルチドライバで、カスタムドライバとして登録しているからです。(機種ごとに機種名でカスタムドライバ登録、もしくはメーカ名のドライバが一つだけとなれば尚わかりやすいんですけどね。。。)

・EQMod(EQModケーブルを利用、マウントの緯度経度日時、アライメント機能など全てASIAirで管理、ドイツ赤道儀専用)

・SkyWatcher Alt-AzSky Watcher SynScan USBケーブル自作も可能)もしくはSky Watcher Wi-fiアダプターもしくは架台のWIFI機能を利用してダイレクト接続、マウントの緯度経度日時、アライメント機能など全てASIAirで管理、経緯台専用)

・SynScan(ハンドコントローラーを利用するSkyWatcherマウント全機種(ハンドコントローラーのシリアルもしくはUSB端子から接続します。ハンドコントローラーの情報を利用しますのでアライメント必須です)


注意が必要な項目

・AZ-GTiは標準のファームウェア(経緯台用)、赤道儀・経緯台用ファームウェア(赤道儀のみEQModドライバが対応)があるためファームウェアの種類でドライバを選ぶ必要がある、更にホームポジションがインストールされたファームウェアで異なる(両方とも北極だが、経緯台は鏡筒が西側(本体SkyWatcherロゴが見える位置、赤道儀ファームウェアの場合は鏡筒が東側(鏡筒を反対向きに設置)でドイツ赤道儀のように傾けて設置(鏡筒が上に、北極に向くように回転)

本家INDIは経緯台のホームポジションが北(高度0度)だが、ASIAirのINDIドライバは北極

・ドライバを接続した際、ASIAirのプラネタリウムアプリでホームポジションの北極に位置しているか確認(青が架台位置)
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ASIAirはかなり簡単に利用できますが、マウント情報をASIAirで管理するEQMod、SkyWatcher Alt-Azの場合(ASIAir上の名称はSkyWatcher Alt-Az Wedge、SkyWatcher AZ-GTi/SynScan Wifi、SkyWatcher Virtuoso Alt-Az)上記3点は注意が必要です。

WiFi接続架台はASIAirのステーションモードを利用すると簡単に接続できますが、Sky Watcher SynScan USBを利用してUSB接続すれば非常に簡単に接続できます。

Screenshot_20231221-174315.png


INDIドライバは架台のエンコーダーを利用できますので、両軸にエンコーダーが設置されている架台の場合はドライバ接続後、”ホームポジションに移動”ボタンを押してエンコーダーのホームポジション情報と同期しておくとクランプを緩めてもマウントの位置情報が確実に同期します。(ホームポジションマークの無いAZ-GTi架台で有効な方法です。ただし、座標が狂うのでL字ブランケットは利用しないでください。(座標が90度狂いますので。。。))

Screenshot_20231221-160100.png

長い上に説明がわかりづらく申し訳ないです。。。(なにせ複雑なので。。。)

見た所他メーカーのマウントドライバも似たような状況(SkyWatcherほどではありませんが)だと思いますので、上記確認の上動作確認してください。


追記(という名の愚痴)
天文機器の制御をもっとも困難にしているのは、マウントドライバーと複数のシリアルドライバの連携です。。。(シリアルは連携作業に向いていません、システムの対応も酷くなる一方です。。。(古すぎ))
SkyWatcherのいくつかの架台は両軸にエンコーダーついているのですが、制御はオープンループ(宝の持ち腐れ。。。。)

もう少し制御体系が整理されてほしい所です。

と、いうか制御項目のベーシックな部分なんてほとんど変わらないので統一化してほしいですね。
(汎用ドライバさえASCOM、Alpca、INDI、indigoと乱立しているので難しいかな)




今までの調べで以下の事がわかりました。

1.ハードはオリジナル基板のSBC(おそらくPlusの世代から、それ以前はラズパイ)

2.マウントドライバのみINDIを利用

3.カメラドライバ(ZWO社製カメラ、対応デジカメ)、フォーカサー、ローテーターなどのドライバは独自規格

4.WIFIはAP(親機)、クライアントモード(子機)併用可能(よってスマホで本体親機にWIFI接続しながら、WIFI接続の天体機器を接続可能)

5.本体側のサーバプログラムもオリジナル(INDI+独自ドライバを扱うサーバを開発)、スマホアプリもオリジナル(オリジナルサーバに最適化した信号制御)


と、想像以上に独自開発されたソフト、ハードでした。

実際操作したところ、オリジナルドライバ部分は必要最低限の機能になっており自由度が低いかわりに操作は簡単になっています。

マウントドライバのみINDIを利用していますが、この部分は知識として基となるINDIドライバの概要を把握しておかないとならない部分があります。

前回例として最も複雑なSkyWatcher社のマウントドライバの説明を行いましたが、今回はマウントドライバ全体のまとめをしておこうと思います。

INDIドライバは一つのドライバで複数機器の制御ができるマルチドライバ(一つのドライバを起動すると、接続された複数機材がそれぞれ別に認識される)と、カスタムドライバ(マルチドライバを事前に機種ごとに設定して、別ドライバとして扱う)が混在しています。

本家INDIがややこしいのは上記に加え更に設定用のコントロールパネルで設定を行って動作確認後、その設定を保存しないと動作しない、更に全てのドライバにTCP/IP接続機能が付属(マウント本体に機能が無くても)している状況があるためです。


どうやらASIAirではZWO社が設定したカスタムドライバのみになっているようです。(設定変更は不可能、よって自身が利用する環境に合わせたドライバの選択と接続方法(有線、無線)の設定が重要)

以上を踏まえ、マウントを接続する際の留意点を記載します。


1.自身の所有するマウントが経緯台、赤道儀(ドイツ式、フォーク式)の三種類いずれになるか、ハンドコントローラがあるか(WIFIを用いてスマホアプリで制御する架台はASIAirで直接接続して利用可能です)

ホームポジションが同じでも(例:北極)経緯台、赤道儀(ドイツ式、フォーク式)でホームポジションから目的の対象までの座標が異なります。そのためドライバ名称から推測して架台に合わせたドライバを選定する必要があります。


2.経緯台、赤道儀(ドイツ式、フォーク式)の三種類いずれのドライバもホームポジションが北極

以前のINDIドライバでも全てのドライバでホームポジションが北極(現在は経緯台は北)の時期がありましたが、メーカーの仕様と異なっている部分です。
ハンドコントローラーから接続するマウントの場合はハンドコントローラーの設定終了後に接続するため、あまり心配はありませんが、ダイレクトドライバで直接接続して動作させる場合は注意が必要です。(ホームポジションが間違っているとその後の動作が狂いますので。。。)


3.エンコーダー内蔵のマウントの場合は接続後、”ホームポジションに移動”ボタンでホームポジションを設定する

高級架台やSkyWatcher架台(廉価機種にも搭載されているものがあります)のいくつかの架台で両軸にエンコーダーを搭載しているものがあります。
このような架台は電源を落としても架台の各軸をエンコーダーで座標管理しています。

本家INDIドライバには”ホームポジションに戻る”ボタンが無く、設定できませんでしたが、ASIAirにはホームポジションに戻す機能がありますので、エンコーダー内蔵のマウントを利用している場合はこの機能を利用してホームポジションに戻してから操作してください。


4.全てのマウントドライバにTCP/IP接続機能がある(INDIドライバの特徴)

使用可能か否かに問わず全てのマウントドライバにTCP/IP接続機能があります。
これはINDIドライバの特徴ですが、TCP/IP接続に関してはマウント側も対応していないと利用できません。(シリアル→TCP/IP変換器とかを利用すれば別ですが。。。)

本家INDIと異なり、マウントドライバでユーザーが設定する部分は接続部分のみです。(シリアルであればシリアル接続の選択と通信速度くらい)

各種設定などはZWO社がすでにしてあり、ユーザー側から変更できません。
そのため、正しい接続設定をしていれば接続されるはずです。(繋がらなかったらバグ扱い)


5.マウントの機種数とドライバ数が同一ではない(ばらついている)

ZWO社がカスタムドライバ設定していますが、ドライバ数がマウントの機種数分あるわけではありません。
AZGtiのように同じマウントでもファームウェアの種類、経緯台として使うか、赤道儀として使うかで使用するドライバが変わる機種もあります。(セレストロンのマウントもなかなかカオスです。。。)

厄介なのは機種によっては複数のドライバで接続だけはできてしまうことです。(異なる座標のドライバを選ぶと。。。。動作した際に明後日の方向に移動します。)

ドライバ名から推測できない場合は事前に動作確認が必要になります。(必須といっても良いです)
この場合は鏡筒は外して行いましょう。(経緯台なのに赤道儀の動きをされたら。。。逆も然りです。機器を壊さないためにも初回のみ座標に沿った動作をするか鏡筒を外して確認してください。)

今回も文字ばかりで長くなってしまいました。。。

マウントドライバは間違いがあると、接続されても想定外の方向に動作して機材が壊れる可能性があるため必ず動作確認をしてください。


ASIAir特集の締めくくりとして全体の操作の流れを説明してまとめようと考えていましたが、表題のSkyWatcher AZGTi架台を経緯台モードで使用する際問題がいくつか発生しましたのでそちらを先行して記載しておきます。

以前記事で長々と説明しましたが、AZGTiはファームウェアが2種類あり、赤道儀用のファームウェアを使用すると経緯台で使用する際鏡筒を北に向けた際、東側に鏡筒がある状態がホームポジションになります。(経緯台ファームウェアのホームポジションは鏡筒が西側)

ASIAirにはSkyWatcher社のドライバが5種類ありますが、基となるINDIのドライバは3種類(SkyWatcher-AltAz(経緯台用)、EQ-MOD(ドイツ式赤道儀ダイレクト接続用)、SynScan(ハンドコントローラー接続用))を設定を変更してカスタムドライバ登録したものになります。

経緯台として使用するには名称は異なりますが、SkyWatcher Virtuoso Alt-Az(SkyWatcher-AltAz(経緯台用))しか使用できません。

SkyWatcher AZ-GTi/SynScan Wifiドライバ(EQ-MOD(ドイツ式赤道儀ダイレクト接続用))はAZGtiを赤道儀として使用する専用ドライバになります。


このドライバは赤道儀の座標しか持っていないため、赤道儀ファームウェアをインストールしたAZGtiを経緯台として使用することはできません。

そして唯一の経緯台ドライバのSkyWatcher Virtuoso Alt-Az(SkyWatcher-AltAz(経緯台用))ドライバにバグがあります。

・接続しないときがある→SkyWatcher AZ-GTi/SynScan Wifiドライバで接続、切断してからSkyWatcher Virtuoso Alt-Azドライバで接続することで認識される。

・トラッキング機能が働かない


ドライバの接続不良は上記の対策で対応できますが、トラッキング機能についてはINDIで接続しても機能しないため対処が不可能です。(他の機能は正常に動作します)

本家のドライバではトラッキングが働きますのでASIAirでは経緯台モードでトラッキングが動作しない状態でしか利用できないことになります。(上記のとおり赤道儀ファームウェアの経緯台モードはASIAirでは不可)

イレギュラーな方法としてAZGtiのWifiをステーションモードにしてASIAirに接続→スマホのSynScanProアプリでマウントに接続→ASIAirでSkyWatcher SynScan(ハンドコントローラー接続用)ドライバを接続して利用。

とすれば、理論上動作するかと考えられますので後日検証結果を追記します。




前回の記事でASIAirに接続したAZGTiを経緯台ドライバ(SkyWatcher Virtuoso Alt-Az(SkyWatcher-AltAz(経緯台用))で使用すると以下の事項が確認できました。

・トラッキング機能が働いていない

・INDI接続してコントロールパネルで設定変更しても反映されない(おそらく自社が作った設定を変更できないようになっている)


このような状態からASIAirのAZGTiを経緯台ドライバ(SkyWatcher Virtuoso Alt-Az(SkyWatcher-AltAz(経緯台用))ではトラッキング機能が利用できないため長期露光の撮影やライブスタッキングなども正常に使用することができないことがわかりました。

メーカー側がこのドライバのトラッキング機能を修正して利用できるようにしてくれれば一番ですが、現状では不便なので対処法を考えてみます。

何種類か対処方法がありますので検証結果(一部未検証)を記載します。

●アンドロイド(iPhoneでは不可)のSynScanProAPPとの共存利用
ブログを見るとこの使い方をしていらっしゃる方もいらっしゃるようなので検証しました。

前提条件として以下の準備が必要になります。

1.タブレットをAZGtiのWIFIに接続

2.タブレットのSynScanProを立ち上げステーションモードでASIAirに接続出来るようにする(下図参照、なんと手入力)


212209-1.jpg

迷子にならないよう固定IP(ASIAIR側の10.0.0.☓(バツ部分は任意))も設定しておきます。

3.SynScanProでエンコーダーを利用する設定にする(下図参照)

231328-2.jpg

ここまでできたら一旦アプリを終了し、WIFI接続をASIAirにします。

上記の設定でAZGtiのWifiがASIAirに接続されているはずなので、タブレットをASIAirに接続すればSynScanProアプリも接続できます。(10.0.0.☓で接続されます。検証済み)

まだ準備は続きます。

4.SynScanProアプリを立ち上げホームポジションに移動(下図参照)→移動後鏡筒が北を向くように三脚を動かす(マウントはいじらない)

20240202--3.jpg

5.SynScanProで1スターで良いのでアライメントを実行する(これはしなくても良いかも)

これでようやく準備完了です。2回め以降からはASIAirのWIFIに接続して4以降で大丈夫です。

上記準備の後、アンドロイドASIAIRアプリで検証できた項目は2つになります。

1.ASIAirのSkyWatcher SynScanドライバ(ハンドコントローラー用ドライバ)で接続、使用出来るか→不可能

これが出来れば一番ありがたかったのですが、残念ですがどのように設定しても接続できませんでした。このことからSynScanProアプリはハンドコントローラーのエミュレータとしては利用できないことがわかりました。


2.SkyWatcher Virtuoso Alt-Az(SkyWatcher-AltAz(経緯台用)で接続、共存利用できるか→一部制約があるが可能

驚くことに上記の設定をしておけばSynScanProアプリのドライバとASIAIRのSkyWatcher Virtuoso Alt-Azドライバ(SkyWatcher-AltAz(経緯台用)の共存利用ができてしまいます。

懸案事項であったトラッキング機能も働きますが、イレギュラーな接続なのでいくつか制限事項があります。

・ASIAIRのオートセンタリング機能が使用不可(何度も細かい座標移動を繰り返すため、トラッキング機能が不調になる)

・ホームポジションの座標が狂っているため合わせる必要がある
(下図参照)

20240203-4.jpg

SynScanProを接続してASIAIRアプリを立ち上げ、ドライバ接続すると上記のようになぜか南側がホームポジションになっています。(座標が方位180度ズレた状態、SynScanProを使わない場合はホームポジションは北極です。)

このままでは正常に動作しなくなるのでSynScanPro(ホームポジション北(方位角、高度角ともに0)のホームポジションと同じになるように設定します。


20240203-3.jpg

星図画面を移動して、赤枠の中心が真北(方位、高度とも0)来るようにして”Sync"ボダンを押すと、青枠が真北に移動します。

これでSynScanProアプリとASIAIRアプリの座標が一致しますのでいずれのアプリからも導入、移動が可能になります。

マウントをWindowsに無線接続してASIAIRと連動するのは未検証ですが、おそらくSkyWatcher Virtuoso Alt-Azドライバ(SkyWatcher-AltAz(経緯台用)で同様に共存利用可能ではないかと思います。(機材構成が複雑になりますが)

本体に別のドライバが2つ接続されるというイレギュラーな接続状態なので、おすすめはできませんが懸案であったトラッキング問題は制限付きで解消できます。

ZWO社がSkyWatcherの経緯台ドライバにきちんと対応してくれればこのような面倒なことは必要なくなりますので切に対応を望みます。


追記
想定以上の長期連載になりました。
原因がINDI部分のみというのがなんとも。。。。

特集で調べるなか、なんとなくですがZWO社はマウント部分もINDIから脱却を計っているように感じます。

個人的にはINDIと協力しながらそれぞれが良くなる環境が実現してほしいですが。。。。(独自規格が増えるばかり)

マウントドライバ関連で回数が増えましたが、ASIAirの特集もそろそろまとめの段階に進めようと思います。

今回の記事は開始から終了までの操作の流れを記載します。

一つ注意する点としてASIAirは起動時、終了時いずれの場合も本体からブザーが鳴ります

このブザーが操作開始、終了(電源オフ)の合図になります。

特に終了時はブザーが鳴ってから電源をオフにして撤収してください。(そうしないとPC同様中のシステムが壊れる可能性があります。)

ブザーが鳴った後、WIFIのアクセスポイントが立ち上がりますのでスマホの設定ボタンから接続します。

Screenshot_20231218-123043.jpg

スマホやタブレットでASIAirのアクセスポイントに接続できたら”ASIAir”アプリを立ち上げます。


Screenshot_20231221-155421.jpg

このような画面が出た後


Screenshot_20240201-202424.jpg

赤枠の”Device Enter”ボタンを押します。
(何故かこの画面だけ縦)


Screenshot_20231221-155446.jpg

ASIAir本体にアクセスができていれば上図のドライバ設定画面が出ます。(出ない場合は本体と接続する画面が出ます。)

注意が必要な点は2つ

・レンズ(望遠鏡)の焦点距離(主鏡、ガイド)を正確に入力すること(PlateSolving(撮影画像での位置解析)で重要になります。)

・マウントドライバの選定

1.使用するマウントの種類(ドイツ式赤道儀、フォーク式赤道儀、経緯台)
2.ハンドコントローラーの有無

1については使用するマウントの種類の座標を持ったドライバを選択する必要があります。
おそらくASIAirのドライバは全てホームポジションが北極になっているので、接続できても種類の違う座標のドライバを選んだ場合、自動導入時に全く異なる方向に移動することになります。

ZWO社のHPにマウントドライバの整合表がないので、初回のみ鏡筒を外し、該当しそうなドライバに接続して自動導入操作をして正常な方向に移動するか確認する必要があります。

2についてはハンドコントローラーが有るマウントの場合は、電源を入れてから緯度経度日時情報を入力するところまで操作を進め、その後ドライバを接続します。

通常はこの操作で自動的にスマホから緯度経度日時をハンドコントローラーに送信してくれますが、送信が上手く行かない場合は手入力でスマホで取得した緯度経度日時と同じ数値を入力してください。

その後、アライメント項目に移動したときに”アライメントを行わず操作”する選択をしてハンドコントローラーが操作出来る状態にしてください。

このモードはメーカーで呼び方が異なると思いますが、ASIAirを利用する場合はPlateSolvingで撮影画像から正確に位置情報を取得→同期ができるのでアライメント操作が不要です。
(撮影で使う場合は特に)

ハンドコントローラーが無いマウントの場合はASIAirのドライバがハンドコントローラーの機能を受け持ちますので1の動作確認が非常に重要になります。必ず初回は鏡筒を外した状態で自動導入操作をして正常な方向に移動するか確認してください。

長くなりましたので続きは後日

※アライメント機能とは

・赤道儀の場合:極軸、ホームポジションのズレ

・経緯台の場合:架台の水平、ホームポジションのズレ


を基準となる天体を複数導入してハンドコントローラーに組み込まれた座標を補正する機能です。
上記がズレなく(マウントの機構的にほぼ不可能ですが、、、)設置できていれば、不要な機能です。(高度の低い対象の場合は大気の影響で座標位置とズレが出るので必要になる場合もありますが。。。)

特に赤道儀で撮影する場合にはこの補正によりトラッキング時に赤緯軸が動作することになるためガイド不良の原因になります。







前回接続機器の選択まで記載しました。

ようやくですが、接続して使用する流れを記載します。

20240201-1.jpg

ASIAirと接続が出来ると上図のメイン画面が現れます。

まず最初に行うことは右上青枠部分の接続機器のドライバ接続になります。
順次接続機器の項目(カメラ、ガイドカメラ、マウント、ローテーター、フォーカサー)をクリックして設定画面で接続していきます。

青枠を更に丸く囲った部分はWIFI設定になりますが、この項目にシステム終了、リスタートボタンがありますのでおぼえておきましょう。(最初迷いました(笑)、アプリを終了しても自動シャットダウンはするようですが。。。)

ドライバの接続が終わったら、左下緑枠部分のプラネタリウム画面に移り、マウントのホームポジションを確認します。(後ほど記載)

他に色枠をつけた部分はその後の操作部分になります。

右上の黄色枠→戻る

右側のオレンジ枠→機能枠(上から順に、ヒストグラム→オートガイド→Solve(写真を用いた座標合わせ)→Detect→Anotate(写真への注釈記載)→Cross(クロス表示)

右側ピンク枠→マウント操作(枠で囲った部分は天体のリスト表示)

その右側の水色枠→カメラ操作(枠で囲った部分はモード変更)

最後に右上の紫枠→内蔵ディスクへのアクセス


になります。

では試しに例として青枠部分のマウントドライバの設定を行ってみましょう。


20231221-2.jpg

このように先程横に並んでいた青枠項目が縦に並びます。
マウントは接続先を設定後、赤枠部分でオンにします。


20240201-3.jpg

接続されるとこのようにマウントの設定項目が現れます。スマホから緯度経度日時情報も自動取得されます。
設定といってもほとんど変更する部分はありませんので接続が確認できたら順次他の機器も接続していきます。

接続が終わったら上図緑枠部分のプラネタリウム画面に移動します。


20240203-6.jpg

赤枠で囲った青い長方形の枠がホームポジションになります。
ASIAirの場合はホームポジションが北極になっているはずですが、万が一ホームポジションが別の場所になっていた場合は青枠と同じサイズの赤枠を北極に移動して、右下の”Sync”ボタンで北極に合わせます。(通常は必要ありません。SkyWatcher社の経緯台をダイレクト接続を行う場合のみドライバにバグがありますのでこちらの記事を参考に設定してください)

プラネタリウム画面はデフォルトで赤道座標の動作になり、使いづらいので左下緑枠のボタンを押して通常のプラネタリウムアプリ同様地上座標での動作に切り替えてください。

ここまで初期操作が終了すれば、あとはプラネタリウム画面とメイン画面を切り替えながら操作するだけです。

上記の通り様々な機能がありますが、非常にシンプルなので迷うこと無く操作できるのではないかと思います。

PCを用いた環境より圧倒的に簡単に操作できますが、初期段階でマウントドライバのチェックだけは慎重に行ってください。(ドラブルがあると望遠鏡などが三脚に当たり壊れるおそれがあるので。。。)






本当はもう一回くらい(クリックしないと表示されない機能部分)説明回を行おうかとも思いましたが、下図の2箇所だけだったため、まとめ記事として取りまとめてしまいます。


20240215-2.jpg

まず一つ目は以前の記事でも少し触れましたが上部WIFIボタンを押し、スクロールすることでアクセスできる”リスタート”、”シャットダウン”ボタンです。
予想外の位置だったので最初どこにあるのか探し回りました。


20240215-1.jpg

もう一つは赤枠部分をクリックすると出てくる各種機能です。ライブスタッキングや極軸合わせ、スケジュール撮影などよく使う機能がまとまっています。

上記以外は初期画面からすぐにアクセスできますので迷うこともないと思います。(PCアプリの操作で慣れていると拍子抜けするほど設定項目も少なく簡単です。)


●使ってみての感想
プラネタリウム画面、ライブスタッキング、オートガイド、極軸合わせ、PlateSolving、オートフォーカス、スケジュール撮影機能など、豊富な機能を持っているにも関わらず、設定項目も最小限に絞り込まれており非常に簡単に使えます。

操作するのもスマホのアプリのみなのでPCのように複数アプリを切り替えたり、煩わしい設定に悩まされることなく撮影環境を作ることが出来るかと思います。(マウントドライバだけは注意が必要ですが。。。)

初心者からベテラン(PCでの制御に苦しんだ)まで幅広く活用できる良い機材だと思いました。

ライバルになるのはMINIPC+ステラショットの組み合わせでしょうか(以外にも金額的に同等です)
同じような機能は備えていても操作感は全く異なるので、好みに合わせて決定すればよいかと思います。

私は基となるINDI環境を数年、Windows+ASCOM環境に関しては10年位使ってきましたがそれらに比べると圧倒的に簡単に環境を構築できます。

天文機器のPC制御は実はかなり大変(環境によってはまともに動かなかったり、やたら設定が面倒だったりいろいろです。。。)なので、このようにシンプルに纏められるよう考えたコンセプトは歓迎します。(PCアプリやドライバなどはだいたいマニアックで複雑な方向に向いますので。。。)

しっかりしたマニュアルが無かったり、対応するマウントなどが明記していなかったりと海外製品にありがちな不備な部分もありますが、おそらく最も簡単に天体機器を制御出来る機材だと思います。

今回の特集はメーカーやサイトなどで情報が少ない部分に重点を置きまとめました。
購入を検討している方、購入後トラブルで困っている方(おそらくマウントドライバ部分)の一助になれば幸いです。


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