FC2ブログ

★観望入門(星見の楽しみ)のカテゴリー記事一覧


---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
メイン

ベランダからでも星は見えますが、今の日本の市街地では、光害のため1〜3等星(ひどいところでは2等星)くらいしか見ることができず、星座を結ぶこともできないような状況です。
以前は書籍などで観望におすすめの場所を調べていましたが、ネットなどの情報の充実により現在はネットを使用してロケハンしています。
今回は私が観望地候補を探すために行っている方法をご紹介します。

●前提条件として
・新月期を狙う
月が出てしまうと、どんな暗いところにいっても星は見えなくなってしまいます。
以下のサイトで月の出入りを確認し、候補日を決めましょう。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1236679789

・候補日の星空をプラネタリウムソフトでシミュレーションする。
候補日にどのような天体を観望できるかをプラネタリウムソフトでシミュレーションします。ぜひ見たいものはプラネタリウムソフトに登録します。
Skysafari、KStarsはシミュレーション、観望対象のリスト登録など便利な機能をもっています。
このとき、見たい天体が多い方角もざっくり確認しておきます。

・光汚染マップで観望候補地を調べる。
光汚染マップを用いて、近くの暗い場所を探します。
その際、見たい天体の方角に都市が少ない場所(暗さ)を確認します。
南であれば、候補地の地図の下方向を確認し都市が無く、暗いところが候補地になります。

・Googleマップで最終チェック
光汚染マップで候補地をいくつか選定したら、グーグル・マップで候補地を表示します。
航空写真→ストリートビューでその候補地でどのように空が見えるか確認します。
障害物などがある場合、近くの別の場所を確認します。
航空写真で現地が舗装されているかも確認しましょう。(夜露の量が全く違います。)
併せて、コンビニ、道の駅などのキーワードで近くにそれらの施設があるかを確認します。トイレ、食料や飲み物の買い出しなど近くにこれらの施設がある場所は便利です。

上記で候補地、観望日時を決定します。
ルート、住所なども調べておきます。


・当日
ナビに観望地を登録します。
ナビをお使いで無い方は、グーグルマップのルートをプリントアウト、もしくはスマホのグーグルマップに登録します。
グーグルのアカウントを作っておけば、PCと情報を連動できます。
SCWウェザーニュースなどで当日の天気を確認します。
夏であろうとも防寒具などは念の為、持っていきます。
折りたたみの椅子なども用意しておくと楽です。

装備などは後日新たな項目で記載します。


以上です。

ネットが普及し、現地に行かなくてもある程度必要な情報が手に入ります。
このように準備しても薄雲などでだめなときもありますが、うまく行けば、天の川を肉眼で見ることもできます。
少しの事前準備で見に行ったときの充実感が全然異なりますので、ぜひ上記参照してご準備ください。




スポンサーサイト



観望地が決定したら観望に必要になる装備を整えましょう。
といっても、最初からガチガチに装備を整える必要はありません。
星を見るために必須となるものを以下に記載します。

●スマホ+プラネタリウムソフト(SkySafari(Plus以上のグレード)、予備バッテリー、ケーブルなど、車なら充電プラグ、ケーブル
スマホはGps、フラッシュライト、地磁気センサー、ネット環境などを屋外でも使用できる天体観望必須アイテムです。天体を楽しむのであれば、携帯はスマホにしたほうが断然良いです。
スマホをかざせばGps、地磁気センサーにより、現在見ている方向の星空がSkySafariに表示されます。
外で観望するときにはMacよりはるかに手軽ですし、スマホにしかできない機能も多いです。(Gps、地磁気センサー、屋外でのネット環境など)
Mac持っていく場合でもテザリング機能を持つ機種であれば、ネット環境を共有できます。

SkySafari(Plus以上のグレード)をおすすめする理由は、以下3点です。
1.拡大表示した際、銀河、星雲、星団の写真が縮尺に合わせて表示されます。(Plus以下のグレードでは写真の数が圧倒的に少なくなります。)このソフト以外でこれだけ豊富に写真を縮尺にあわせて表示できるソフトは見当たりません。

2.Mac版SkySafari(Plus以上のグレード)で設定した観望リスト、設定などを簡単に同期できます。

3.今後望遠鏡などを制御したいと思ったときも、対応機器が豊富です。

SkySafariに関しては設定、使用方法をこちらにまとめました。
とにかくスマホは天体観望の必須アイテムです。
これがあれば、ライト、コンパス、星図、星座早見盤など必要なくなりますし、それらを使用するよりも圧倒的に便利です。

SkySafariはMac、スマホ・タブレットいずれでも使用でき、設定環境を簡単に共有できるおそらく唯一のソフトです。(実はWindows+スマホでは実現できる組み合わせがありません。)
ちょくちょく半額セールをしていますので、その時を狙って購入しましょう。
残念ながら英語版しかありませんので、どうしても日本語表記がほしい方は、別のプラネタリウムソフトを追加してください。

●防寒具(上下とも、夏場でも)
標高が高い場所などは夜は夏場でも非常に冷えます。
夏場であっても防寒具は必須です。
冷えは足元から来ますので、秋口以降は防寒靴、防寒用の帽子、手袋、マフラーなども用意しておいたほうが良いです。
自然を舐めてはいけません。後悔しないためにも徹底した防寒を。

●防虫剤(蚊取り線香(ライターも)、虫除けスプレーなど)
冬以外は必須です。自然=虫たくさんですのでしっかり準備しましょう。

●新聞紙、折りたたんだダンボール、ピクニックシートなど
観望時、立ちっぱなしはとてもしんどいです。。
ピクニックシートだけでも良いですが、新聞紙や、ダンボールなどを敷くと地面の冷たさを緩和できます。
寒ければ、屋外生活者のように体に巻きます。(笑、温かいですよ)
全くおすすめしませんが、ライターももっておけば、本当に緊急事態になったときは燃やして暖をとったり、避難時の目印になります。(そこまで奥地に行くのは避けましょう。。日本でもまだ驚くほどの秘境はあります。)

●水筒(お湯またはコーヒー)、カップラーメン、カップスープなど
夜間の外での行動は想像以上に冷えます。
疲れるとお腹も減ります。
温かい、コーヒーやカップラーメン、スープなどは体を温めますし、空腹をしのげます。(おにぎりは冷めるとまずいです。。)

最低限必要になるものは以上です。

車で観望地に行った場合はしんどくなったら車に逃げ込みましょう。
バイク、自転車、徒歩でしたら、上記をバッグに放り込んで向かいましょう。
(電車の場合は終電時間を逃さないように。。。)

●心の備えと危険への備え
観望場所に他の人もいたら挨拶を心がけましょう。
暗闇で機材を広げてじっとしているのは相手にとってかなり威圧感のある状況になります。
他の目的で来た方の邪魔になっているかもしれません。
人が多くなり、明らかに自分がその人達の邪魔になっていると感じたら、こちらからお詫びをして確認を取りましょう。声をかけづらい場合は、別の観望場所に移りましょう。(クレームが入って観望や撮影が禁止されてしまったら自分も見れなくなりますし、他の方にも迷惑がかかりますよね、公共の場で行動しているというモラルを持ちましょう

郊外の夜間という特殊環境ですので注意も必要です。動物(シカ、イノシシ、クマ)、蛇、蚊などの昆虫、そして人です。
心配な方は有識者(天文趣味の方、アウトドアが趣味の方)に相談してみましょう。
コメントいただければ私のわかる範囲で説明します。


大都市なら100km、地方都市なら10〜20km離れれば、天気、季節が良ければ天の川が見えるでしょう。
流星群の季節に合わせても良いですね。
双眼鏡や望遠鏡が必要リストに無いですが、それらは星空にはまって欲しくなったときに購入で十分だと思います。
ぜひ、天の川の見える満天の星空を体験してみてください。(私は感動しました。)
下の写真は私がよく行く観望地です。昨年引っ越したばかりですが、以前ご紹介した方法で観望地を探しました。
地方都市、自宅より車で20分です。
うまく探せば天の川にありつけます。








入門編で、まず星を見るのに適した場所の記事を書いたことを不思議に思う方も多いでしょう。
なぜかというと、昔と比べて都市部に住む方が本当に星が見づらい環境にあるからです。

以前の記事に記載の通り、車をお持ちの方なら少し遠出すれば驚くほど星の見える場所がたくさんあります。

星に興味がある方は、機材に目を向けるよりまず、綺麗な空を見て欲しいと感じています。
今回は実際環境によりどのくらい星の見え方が違うかをシミュレーションしてみようと思います。

シミュレーションに使うのはMacの天体アプリ一覧で紹介したStellariumです。

このアプリは肉眼で見る星空の見え方にかなり近いシミュレーションを行うことができます。日本語にも対応していますし、無料ですのでSkySafariと共にインストールしておくことをおすすめします。


では早速シミュレーションしてみましょう。
来年の夏の南の空、9時ころでシミュレーションを行います。
夏は天の川の中心部分があり、星空が非常に綺麗な季節です。


まずは大都市の空(クリックして確認してください。)

img_A01.png

都会にお住まいの方には見慣れた景色だと思います。

地上絵が牧歌的過ぎますが、見える星の数はだいたいこんなものですね。(空の色はもっと汚いですね。。)星座が結べません。

一つだけ妙に明るい星があります。この位置にこんなに明るい星はありませんので、これは惑星ですね。
なんとも寂しい空ですが、天体観測でよく使われる4cm8倍の双眼鏡で見るとこんなふうに見えます。
対象は夏であればぜひ見つけて欲しいメシエ天体のM7(散開星団)です。


(クリックして確認してください。)

img_1.png

おや、中心部分に小さな星の集まりがありますね。
散開星団は図鑑などの写真では興味をそそりづらい存在ですが、実際見ると細かな星がキラキラ輝いていて非常に綺麗に見えます。
天体観望には高い倍率の双眼鏡は向きません。口径が大きく(集光力が高い)倍率の低いものを使用します。
たかだか4cmの双眼鏡でも人間の目の30倍以上の集光力がありますので、肉眼では見えない対象を見ることができます。

では今度は街灯のない地方都市の郊外あたりをシミュレーションしてみましょう。


地方都市の郊外(街灯なし)(クリックして確認してください。)

img_2.png

今度はそこそこ星が見えてきました。画面の中心に蠍座があるのがわかりますね。
では双眼鏡で見てみましょう。


(クリックして確認してください。)

img_3.png

M7(散開星団)の星の数もぐっと増えました。
なかなか見ごたえが出てきましたね。

では、最後に大都市より100km〜150kmくらい離れた高原で見た星空をシミュレーションしてみましょう。

大都市より100km〜150kmくらい離れた高原(近くに灯りなし)


(クリックして確認してください。)

img_4.png

星の数がとても増えましたね、今度は逆に星が多すぎて蠍座がわかりづらいくらいです。蠍座のしっぽあたりからぼんやり雲みたいに見えるのが天の川です。
驚くことに肉眼でもM7のような明るい散開星団は確認できるようになります。

前々回ご紹介した観望地の探し方で観望地を見つければ車で1時間半〜2時間くらいでこのくらいの星空を見ることができます。


この空を双眼鏡で見ると(クリックして確認してください。)

img_5.png

このように視界一面が星で埋まります。(実際はもう少し見えるかも)

現在では地方都市でも街の明かりが強く、自然環境に悪影響を与えることから明るい夜空のことを光害と呼んでいます。将来に向け、考えなくてはならない問題ですね。

星に興味のある方は、ぜひ少し足をのばして天の川が見える星空を見てください。
自然の素晴らしさと共に、本当の星の美しさを体験することでますます興味が沸くことでしょう。




天体観望を行うには若干準備、知識があったほうがより楽しむことが出来ます。

注意事項、必要な知識、道具を列記します。

まず、注意事項として、見る対象により得意となる機材が異なります。
図鑑の写真のような姿を肉眼で見たいという方はご注意下さい。
簡潔に申しますと、図鑑に良く出てくる対象は望遠鏡を使っても肉眼で同じように見えません。

例として図鑑で美しい姿を見せるバラ星雲などは、どんなに大きな望遠鏡を使ってもこのような姿に見えません。


12377588_846720142117470_1860819844411970889_o.jpg


バラ星雲(光害地(2等星が見える程度)ベランダにて撮影

理由としては、散光星雲(ガスが反射して色が見える星雲)などの赤い色の星雲は、肉眼では目の感度から色が認識できず、望遠鏡にカメラを設置し長時間露光しないと赤いガス成分を感光しないためです。そのため、天体写真愛好家は赤の感度が高いフィルムや、デジカメではCCDのフィルターを交換したりして対応しているのです。アンドロメダ銀河なども中心部以外は暗く、同様に長時間露光して姿を現す対象になります。
同様に図鑑でおなじみのアンドロメダ銀河(M32)も双眼鏡や、望遠鏡などで肉眼で見るとぼやけた煙のような姿にしか見えません。
他の銀河は大きな望遠鏡でもぼやけた星のような見え方です。
これらの対象は天体写真で長時間露光をすることで図鑑で見られるような姿になります。

では、気軽に楽しめる対象は何になるのでしょう。

以下に機材毎に記載します。


●肉眼で楽しめる対象(暗い場所で)

流星群

・天の川

・月

・(大きな)散開星団

・(明るい)二重星


●双眼鏡で楽しめる対象

・天の川

・(大型の)星雲銀河

・(大型の)球状星団

・(大型〜中型の)散開星団

・月

・(明るい)二重星


●望遠鏡で楽しめる対象

・月

・惑星(写真よりはかなり小さい。)

球状星団

星雲銀河(写真とは異なります。)

・(中型〜小型の)散開星団

・二重星


意外と肉眼でも楽しめますよね。
このように見る対象によっても使う機材が異なりますし、望遠鏡と一口に言っても様々な種類があり、得意とする対象が異なります。

こちらの記事で紹介したシミュレーションしてみると大まかにどのような雰囲気か掴むことができます。

はじめての天体観望では気軽さを重視するなら、スマホのプラネタリウムソフト、肉眼、手持ちで使える双眼鏡くらいから始めると良いでしょう。

特に双眼鏡が得意とする、散開星団は図鑑などで見るよりはるかに美しい姿を見ることが出来ます。




星を楽しむには目、双眼鏡、望遠鏡などいろいろな方法があります。
そこでの見え方を大きく左右する要素として、視野角と倍率があります。

視野角とは見える範囲を角度で表したものです。


大まかな目安として

・目→左右約90度程度(上下は6〜70度程度)

・手持ちの双眼鏡→約7〜8度

・大型の双眼鏡→約3〜4度

・入門用の望遠鏡の低倍率(30倍程度)→約2度

・入門用の望遠鏡の高倍率(100倍程度)→約0.5度


機器を使うと一気に視野角が狭くなるのがわかるかと思います。
角度でイマイチわからないという方は厚紙に7mmの穴を開けて覗いてみると簡単にシミュレーションできます。


○双眼鏡の視野

厚紙を目から10cm離して穴から見える景色が約8度です。
どうでしょうか、星を探すのかけっこう大変だと思います。
でもなれてくればなんとか明るい星は穴から見ることができると思います。


○大型の双眼鏡の視野

厚紙を目から20cm離して穴から見える景色が約4度です。
このあたりになると星を見つけることも大変になると思います。
何かしら星を探すための道具が欲しくなってくる視野角です。

以降40cmで2度、80cmで1度、160cmで0.5度になります。

倍率が高くなるとどれだけ見たい対象を導入するのが困難かわかるかと思います。
望遠鏡というと倍率を考えがちですが、きちんと作られた望遠鏡でだいたい口径の10倍程度が最高倍率と考えてください。

以前にも記載しましたが、高倍率での観望に適した対象は惑星、球状星団、銀河くらいです。


では実際に100倍での対象の見え方をシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションはおなじみのStellariumです。


まずは月

img_0-1.png

素晴らしいですね、月は入門用の望遠鏡でもよく見える対象です。
100倍だとちょうど視野いっぱいになります。



次は球状星団(M2)

img_1-2.png

こちらは実際にはこんなに良くは見えないです。
相当空が暗いところで見てこの半分くらいかもしれません。



土星

img_2-3.png

予想以上の小ささですね。
しかしよく見ると輪も見えますし、気流が良ければ表面の模様も見えます。



木星

img_3-2.png

こちらも予想以上の小ささですね。
しかし、よく見ると縞模様も見えますし、衛星も楽しめます。

どうでしょうか、期待以上のものもあれば、がっかりという対象もあるかと思います。
高倍率で楽しめる対象ももちろんありますが、視野角が狭くなるため、対象の導入は難しくなります。

星雲、星団、銀河、惑星、月などそれぞれに適した視野角、倍率がありますので、こちらの記事で紹介したシミュレーションなどを使用して対象に合わせて楽しんでください。




天体観望といえば、まずはとにかく望遠鏡と考える方が多いでしょう。
しかし、この観望入門を読んでいただけると気づいた方もいらっしゃると思いますが、見る対象によって適した機器が異なります。

暗い場所であれば双眼鏡で楽しめる対象も多く、すぐに望遠鏡を購入するよりは双眼鏡とスマホアプリなどで見たい対象を探せるようになってから望遠鏡を検討しても遅くはないと思います。

体験上一番先に手に入れて便利に使用できるのはスマホアプリです。
PC用も優秀なアプリが揃っています。

私は用途に合わせてKStars、SkySafari、ステラリウムを使い分けています。
StarryNightやステラナビゲータ、Equinox Pro、スーパースターなどのアプリも購入しましたが、現在では上記の3つでほとんど済ませています。

スマホではSkySafari、MacでKStars、SkySafari、ステラリウムを使用する感じです。
以前記事にも書きましたが、これらのアプリで実際に望遠鏡の視野をシミュレーションしてみると雰囲気がつかめます。

望遠鏡で強拡大して楽しめるのは月、惑星(木星と土星くらい)、球状星団になります。
月、惑星以外は目で見るのが困難な対象なので対象の導入が必要になります。
今なら廉価に自動導入の望遠鏡がありますので、そのあたりからスタートするのも良いでしょう。その場合は鏡筒はマクストフカセグレンか屈折をおすすめします。

写真を撮りたいとなると一気に敷居が上がります。
廉価な自動導入タイプは経緯台と呼ばれる水平、垂直動作の架台ですが、これで撮影できるのは月、惑星くらいです。
暗い対象ではこのタイプは視野が回転してしまうため、赤道儀が必要になります。
こうなるとどんなに安く見積もってもセットで20万を超えます。

目で見るのであれば大きい望遠鏡ほど分解能が高くなるので、ドブソニアン架台を用いた反射望遠鏡なども候補にあがります。

このように用途によって様々な選択肢から選ぶことになります。

いずれにしてもある程度星空のことを把握していないと使いこなせませんので、まずは星を見ることに慣れる環境を作ることをおすすめします。
スマホアプリ、双眼鏡くらいであれば出費も大きくなく、その後もずっと使用できますので、このあたりからスタートすることをおすすめします。
(とは言っても、欲しくなると我慢できないものですよね(笑))




双眼鏡や望遠鏡を手に入れると、いろいろな対象を見てみたいと思うでしょう。
しかし、この記事でも記載したとおり、それらの機器で思い通り対象を導入するのはなかなか大変になります。

導入支援装置などを作成するのも一つの方法ですが、その前に有名所の星座をおぼえておくと双眼鏡くらいの倍率であれば目に見えない対象もかなり探しやすくなります。

いずれにしても現在であれば天体アプリでシミュレーションしながら星座との位置関係などをある程度把握すると格段に導入できる確率が上がります。

こちらの記事を読みながら事前に見たい対象を登録しておくと迷子になりづらくなります。

では、具体例で対象の探し方を記載します。




●二重星団を見てみる
秋、冬を代表する散開星団です。双眼鏡や、小型の望遠鏡でも非常に綺麗に見えます。では、どのようにして探すかを示します。

084.jpg

私は星座線を利用しながら追加線を引いていく方法をよく使います。二重星団の位置をよく見ると、カシオペア座から追加線を引っ張ると探しやすいことがわかります。

カシオペア座はWの形をしていますが、よく見るとWの2つの三角形の角度が鋭角な側と鈍角な側に分けられると思います。Wの頂点の星(Navi)と鈍角側の三角形の頂点の星(ルクバー)を先で結んだ線を1とした場合、そこから直線上に1.5倍くらい先にあります。(点線部分)

もう一つの探し方は、カシオペア座のWの頂点の星(Navi)とペルセウス座のα星(ミルファク)を結んだ線の中間地点と見ることもできます。

このように星座や、明るくてわかりやすい星を基準におぼえやすい追加線を設定すると探しやすくなります。

同様の方法で別の対象も探してみましょう。




●アンドロメダ銀河を見てみる
こちらも秋、冬を代表する銀河です。(意外と見ても楽しくありませんが、、)双眼鏡や、小型の望遠鏡でもぼやっとした姿を簡単に確認できます。
暗い場所であれば肉眼でも確認できます。

では、先程同様追加線を設定して探してみましょう。

085.jpg

明るくて見やすい対象ですが、探せと言われると意外と探しにくい対象です。

まずは秋の大4角形のペガスス座を見つけます。(その中のアルフェラッツを基準星の一つにします。)
そしてカシオペアの鋭角な三角形側の頂点のシェダルを見つけます。
アンドロメダ銀河はちょうどこの中間地点くらいですが、二重星団のように直線上に結べません。

そこでもう一つ基準となる星を見つけます。オレンジ色のアンドロメダ座のミラクです。

アルフェラッツ、ミラク、から二等辺三角形を作るとアンドロメダ銀河の位置になります。
秋の大4角形の中で、どの星がアルフェラッツかを見分けるためにカシオペア座のシェダルを使用すると間違えません。

このように、星座、星座中のα星やβ星など見て確認しやすい対象を結び、わかりやすい形を作って導入すると双眼鏡くらいであればかなり高い確率で見つけることができます。

プラネタリウムアプリを見ながら、対象を探しやすい補助線を探してみましょう。
その後、実際の空で試すと実際の空のイメージとプラネタリウムアプリのスケール感を把握できるため、習得が早くなります。

対象導入の一つの方法としてお試しください。





一口に天体趣味と言ってもさまざまな楽しみ方があります。
雑誌の記事のようにタイプ別に記載してみます。

気軽に読み流しながらお楽しみいただければ幸いです。


●神話や、星空の神秘に魅せられたタイプ

一般的に知られている星座はギリシャ神話が基になっています。そのストーリーに魅せられて星に興味を持った方もいらっしゃるでしょう。星にまつわる物語はギリシャ神話だけではなく、各国にあります。

これらを調べたり、星空と照らし合わせながら楽しんだりするのも楽しいでしょう。

このような文系的な楽しみ方とは別に、宇宙の誕生や、星、銀河、星雲、星団の種類など星空を見ることで、天文学的な興味を持つ方もいらっしゃると思います。
天文学は高度な計算もありますが、壮大な神秘性までありますよね。
そういったことを調べていくのも知的な楽しい趣味になると思います。


●空の美しさに魅せられた星空探求タイプ

人里離れた場所で、天の川が綺麗に見えるような美しい星空を体験して興味を持った方、観望会などで惑星、月、星雲、星団、流星などを見て興味を持った方もいらっしゃるでしょう。
俗に眼視派と呼ばれる方ですが、見る対象によって更に細分化されます。


●肉眼のみでみたい派

天の川が見えるような綺麗な星空を楽しみたい、流星を見たいという方がこのタイプですね。星空が綺麗に見える自分だけの場所を探すのも楽しいですね。


●低倍率の対象を楽しみたい派

天の川の星々や、その中にある星雲星団、ほかには彗星を探して楽しみたい方がこのタイプですね。

このタイプの方は双眼鏡(小型、大型)や低倍率が出しやすい焦点距離の短い望遠鏡を使用しています。これらを使うと目では見えない対象も探すことになるので星図の読み方を覚えたり、導入支援装置などを活用している方もいます。

このサイトでもプラネタリウムソフトを用いた導入方法や、導入支援機器の自作記事も掲載していますのでぜひ参考にしてください。


●中・高倍率の対象を楽しみたい派

星雲星団の詳細、惑星、月の詳細など、天体の細部を見て楽しみたい方がこのタイプです。

入門用の小型望遠鏡から、大型の望遠鏡や架台までありますが、高倍率で対象を観望するとなると大口径で精度の高い望遠鏡が有利になります。
特に球状星団や、惑星などは望遠鏡の口径が大きく影響する対象です。

倍率も高くなってくればおのずと視野は狭くなりますので、対象の導入は難しくなってきます。導入支援機器や、自動導入機器など大型で高額な機器を揃えて楽しむ方が多い派閥です。



以上が目で見て楽しみたいタイプです。
他にも星空イベント参加派、プラネタリウム観望派といった用意されたプログラムをイベントやレジャーのように娯楽として楽しむ方もいます。

ひとえに眼視派といっても多種多様ですね。



次は特に日本では人口の多い写真撮影が趣味の方です。


●空の美しさを撮影したいタイプ

星空を撮影したいという方も天体趣味の方に多いですね。
しかし、撮りたい内容によって機材が異なってきます。

機材ごとに派閥があるような。。


●固定撮影派

星が線のように伸びた写真を撮る方です。
景色などを含めて夜の風景写真としての完成度追求される方が多いです。


●星景撮影派

ポータブル赤道儀や小型の赤道儀とカメラレンズを使用して天の川や、星座、さらには夜の風景までを一枚の写真に収める写真と撮る方です。固定撮影同様夜の風景写真としての完成度追求される方が多いです。


●星雲、銀河、星団撮影派

赤道儀と望遠鏡を用いて星雲、銀河、星団のクローズアップ写真を撮影する方です。

直焦点撮影という望遠鏡に直接カメラを接続し、それとは別にガイドカメラにより、赤道儀を精密にガイドしながら拡大しても星が点に写るようにして撮影を行っています。対象の大きさによって適切となる望遠鏡の種類も異なるため、複数機材を活用している方もいます。

撮影も複数枚の写真をスタッキングして精度を上げたり、ダーク画像でノイズ削減、フラット画像で周辺減光を抑えたりと撮影後の画像処理にもこだわる方が多いです。


●惑星撮影派

こちらも赤道儀と望遠鏡を用いますが、拡大率がかなり高いため、星雲、銀河、星団撮影派の機材とは異なり、アイピースにアダプターをつけて撮影する拡大撮影や、バローレンズを用いた直焦点撮影を行っています。

現在では動画を撮影し、動画のフレームをスタッキングと呼ばれる手法で精度の高い一枚の写真に仕上げる方法を用いて仕上げています。

その他、太陽、月、彗星、変わったところでは人工衛星を撮影する方もいます。



次は天体趣味で意外と多い自作派です。


●天体機器を自作したいタイプ

天体機器は望遠鏡、架台、撮影機器、制御機器、アプリなど多彩に組み合わせて目的となる観望や、撮影が行えるようになります。
これらの機器を自作して楽しむ趣味の方もいます。




●望遠鏡制作派

プラモデルのように制作できる望遠鏡製作キットから始まり、反射望遠鏡の鏡面制作から鏡筒まで全て自作する方もいます。
本格的な方は、測定機器や工作機器も揃えて自分だけの望遠鏡を自作しています。


●架台自作派

赤道儀や経緯台など架台となる部分を自作する方もいます。
自作として代表的なのはドブソニアン経緯台ですが、ドブソニアンタイプを制作する方はだいたい鏡筒もオリジナルで自作しています。
ポータブル赤道儀なども自作例としては多いです。


制御系自作派

工学系や電子工学系の方はフォーカサーや、赤道儀の制御機器、制御用のプログラムを自作する方もいます。プログラムは制御系だけではなく、画像処理や、計算ソフトなど多岐にわたります。


●環境自作派

星を見る環境そのものを自作する方もいます。
(天体ドームや、スライディングルーフなど)



天体と一口にいってもさまざまですね。

一部分だけをかじっている方もいれば、一部分のみ集中して行っている方、いくつかのタイプを横断的に楽しむ方や、高額な機材を揃えなんでもできるようにしている方、観望や撮影ではなく、機材の収集を楽しむ方もいます。

かなりマニアックに見られがちな趣味ですが、文系から理系まで本当に幅広く楽しむ部分があり、金額も0円〜数千万円まで多様に広がります。
ここには記載しなかった楽しみ方をしている方もいらっしゃるでしょう。

趣味であれば楽しみ方は自由です。

ご自身の興味に合わせてお楽しみください。





ネットを使えば住んでいる街の近くで行われている観望会の情報などが簡単に手に入ります。

天文台が主催するもの、地域が主催するものなどさまざまですが、望遠鏡でいくつかの対象を観望することが出来ます。
中にはイベント化している大規模なものもあり、見て回るだけでも楽しいものもあります。


星祭2
星祭1


写真は長野県の原村で毎年行われている星祭りです。
多くのメーカーが出店しており、購入を検討している機材などが安く販売されていたり、いろいろな情報を聞くことが出来ます。

各地から天体観望を趣味にする方が望遠鏡を持って集まってきますので、夜になると大規模な観望会が始まります。

この星祭りは大規模なものですが、各地でさまざまな観望イベントがおこなわれていますので、星に興味が出てきたら参加みるのも良いでしょう。

天体観望では見る季節によっておすすめの観望対象が異なります。
天の川がある、夏と冬は望遠鏡、双眼鏡いずれでも楽しめる観望対象も多くこれから天体観望をはじめてみたいと言う方にはおすすめの季節です。

適した観望地は光害を受けない場所で、更に標高の高いところがおすすめですが、冬に高原などでの星空観望は、冬山の経験がない方にはかなり危険です。

私のおすすめの観望方法は一つ前の季節の深夜以降に次の季節の観望対象を見ることです。

プラネタリウムソフトがあれば簡単にシミュレーションできます。

春であれば夏、秋であれば冬の対象を深夜以降に見るのです。
(もちろんその季節の対象も楽しみます。月があると一気に星が見えなくなりますので、シミュレーション時に月の出入りは必ず確認しましょう。)

深夜以降であると確実に民家の明かりは減りますので、1ランク上の観望環境が整います。車で少し遠出しても交通量が少ないですし、春の終わりや、秋の終わりなど中途半端な季節を選べば、観光客なども少ないため泊まるとしても、宿泊施設も空いていることも多く、ゆったりと遠征できます。

春は霞んでいたり、梅雨などもありますが、新月期の雨上がりを狙えば空の状態も悪くありません。秋は台風後は空が澄んでいますので観望には最適です。

このように少し季節を先取りして観望すれば、暑さ、寒さの厳しい季節の観望対象も軽装備で観望できますし、観光シーズンから外れるので、ゆっくり楽しめます。

週末時間が取れたり、うまく休日が取れた場合はぜひお試しください。
(山に行く場合はどの季節でも十分な防寒対策をお忘れなく、季節によっては防虫対策も必要です。




天体観望となると望遠鏡というイメージがあります。
しかし、初心者が気軽に購入できる金額の製品では観望して楽しめる対象が実はそれほど多くありません。

惑星や、球状星団、銀河などを楽しめるくらいのサイズ、分解能、明るさで見るとなるとかなりの口径が必要になります。

そうなると機材も大掛かりになり、扱いも楽ではありません。
月は入門用の望遠鏡でも十分に楽しめますが、惑星や、球状星団、銀河などは見えるといった感じで苦労して対象を導入しても感動が薄いかもしれません。

そこで、おすすめなのが双眼鏡です。
双眼視すると片目で見るより明るさが増し(1.4倍程度)、細かい部分も見やすくなりますし、とにかく目が疲れません
入門用の望遠鏡3万〜4万円くらいのものを購入するのであれば、双眼鏡でその価格を出せば、かなりの高性能機を手に入れることができます。

私のおすすめは、口径7センチ以上の大型機(倍率は15〜25倍程度)、口径3〜4センチの手持ち用(倍率は8倍以下)2台を購入し、同時に使用する方法です。(大型機は三脚、三脚アダプタが必要になります。)

手持ち用の双眼鏡を探索用、天の川流しなどに使用し、対象の場所を確認したら大型双眼鏡で観望するスタイルになります。

上記2台の双眼鏡を購入しても望遠鏡よりかさばりませんし、機種を選べば2〜3万円で購入できます。(セレストロン製品など)

お金に糸目をつけなければ防振双眼鏡などは驚くほど詳細に対象を確認できます。

図鑑ではしょぼい散開星団も、双眼鏡では非常に綺麗に見ることができます。
暗い夜空での天の川流しは、視界いっぱいに数え切れないほどの星がひろがります。
望遠鏡と異なり正立像なので、星座や対象の位置を覚えやすくなります。

大型機では三脚が必要になりますが、望遠鏡の架台ほど大掛かりなものを使う必要はありません。ビデオ用の三脚などで十分代用できます。

私自身も望遠鏡購入後に双眼鏡での観望の楽しさに気づきましたが、これから始める方はこの記事などを参考にして双眼鏡での星空観望もぜひご検討ください。
(この楽しみ方は空の暗さが重要になります。ロケハンなどで自分だけの観望地も見つけてお楽しみください。)
※双眼鏡の海外生産製品は稀に視軸ずれがありますので、交換のできる国内販売店で購入することをおすすめします。
もう一つ、ズーム製品は双眼鏡のメリットである視野の広さが損なわれるためおすすめしません。
使いやすさなどを調べるためにも、できれば手にとって実際に見ることのできる販売店で確認してから購入することを強くおすすめします。


多くの書籍では、星図、コンパス、星座早見盤など使用する天体観望を記載していますが、現在では多くの方が、スマートフォン、タブレット、ノートPCを所有しています。

スマートフォンに使いやすいプラネタリウムソフトをインストールするだけでも観望対象を探すことが非常に容易になりますし、コンパス、フラッシュライトの代わりにもなります。

本格的に使用する方は自動導入機器のコントロールや、撮影機器のコントロールまで可能になります。
その撮影機器もデジタルカメラや、PCで制御する天体カメラなどデジタル機器が使用されています。

デジタル機器は現在では天体観望においてなくてはならない存在であると言えます。

今回はデジタル機器を利用した観望環境をご紹介します。
ご自身のライフスタイルに合わせた観望環境の構築の一助になれば幸いです。



●観望補助として活用

スマートフォン・タブレットに使いやすいプラネタリウムをインストールして使用します。プラネタリウムソフトであれば見たい対象の現在地、現在時刻での方位・高度角を確認できますし、GPSを内蔵しているスマートフォン・タブレットであれば、空にかざせば向けた方角の星空を表示してくれます。

星雲・星団などを写真で確認できるプラネタリウムソフトもあります。

フラッシュライトのソフトや、コンパスのソフト、インターネットの天体情報サイトなども用意しておけば、観望地で必要な情報を得ることもできますし、設置、撤収の時のライトの代わりにもなります。

お手持ちの双眼鏡や、望遠鏡にスマートフォン・タブレットのプラネタリウムソフトとモバイルバッテリーを加えれば立派な観望環境が完成です。

こちらの記事にSkySafariの使用方法を、こちらの記事には観望地にあると便利なものをまとめてありますので興味ある方はご確認ください。



●導入支援・自動導入のコントローラーとして活用

こちらの記事に記載したSkySafari(Plus以上)には本格的な導入支援、自動導入架台のリモートコントロール機能が搭載されています。

エンコーダーを用いた導入支援架台は現在では残念ながら国内で市販されていません。国際光器で架台にエンコーダーを設置できる機器や、コントロールボックスが販売されています。自作についてはここここに記載していますので、機器の天体導入を簡単に行いたい方はぜひ挑戦してみてください。

自動導入架台は各社から多数販売されています。

スマートフォン・タブレットのSkySafari(Plus以上)で制御する場合は無線のコントローラーが必要になります。SkyFiという商品もありますし、RaspberryPi3以降であれば自作もできます

ご自身の環境に合わせてご検討ください。



●EAA(電視観望)として活用

人間の目ではなく、天体カメラなどを望遠鏡や、カメラレンズなどに接続して電子の目で観望するスタイルになります。

機材としては自動導入架台、天体カメラ、モータフォーカサー、望遠鏡・カメラ・レンズなど天体撮影で必要となる機器似たような構成になりますが、ライブスタッキングなどを用いてリアルタイムに観望することに特化したものになります。

デジタル機器の発展と共に現れた観望スタイルと言えるでしょう。

当ブログでも複数ページで紹介しています。

環境構築は難しくなりますが、リアルタイムに目で見えない対象を色付きで観望できます。興味ある方はこちらの記事こちらの記事をご参照ください。



追伸

こちらの項目では天体初心者のための観望入門として記載していますが、天体の楽しみ方として天体撮影を行っている方も多数いらっしゃいます。
当ブロクでもこちらの記事こちらの記事で天体撮影に関わる情報を掲載していますが、撮影に興味がある方はネットに多くの情報がありますので検索してみてください。(固定撮影、星景撮影、直焦点撮影(星団、銀河、星雲)、惑星撮影(コメリート撮影、バローレンズでの拡大撮影)、天体の動画撮影(タイムラプス撮影)などのワードで検索すると情報を得やすくなります。)

これらも現在ではデジタルでの撮影が中心になっており、それぞれの撮影方法にあわせたPCでの画像処理が必須となっています。

観望などをおこなっていて、望遠鏡などの機材が欲しくなってきたとき、一体どれを選べば良いのかお悩みの方も多いと思います。

実は望遠鏡は口径、焦点距離によって得意な対象が異なります。
撮影を行うか否かによっても選定が変わってきます。

肉眼や、双眼鏡などで星見に慣れてから機材を検討するのがおすすめですが、まずは購入していろいろとおぼえていきたいと言う方もいらっしゃるでしょう。



ここでは、観望に焦点を絞り、機材選びの考慮点を説明します。



●架台について

・経緯台
 水平、垂直に動く架台です。手動・電動・自動導入タイプがあります。

・赤道儀
 地球の回転軸に合わせて動かせる架台です。こちらも手動・電動・自動導入タイプがあります。

天体観望に使用される架台は上記2種類に大別されます。
赤道儀は長期露光の天体撮影用とお考えください。

観望のみであれば経緯台のほうが簡単に扱うことができます。
入門向けの架台は経緯台になっているものが多いですが、安定感の良い架台が使用されているものでないと、ぶれて使い物になりません。

望遠鏡のみに目が行きがちですが、観望を快適に行うために最も重要な部分の一つです。

最初の一台としておすすめなのは現在であれば自動導入タイプの経緯台です。
観望から長期露光を必要としない月、惑星撮影まで対応できます。



●望遠鏡(鏡筒)について

市販されているものは大別して3種類あります。(こちらは後日記載します。)
倍率に目が行きがちですが、まずは以下のポイントを確認しましょう。

・口径と焦点距離
望遠鏡選びで非常に重要な要素になります。
口径が大きいと分解能、集光力が高くなり高倍率で対象を確認したときにも像が破綻しづらくなります。カタログで確認する場合は有効径と記載されています。(単位はmm)

焦点距離はその望遠鏡の主鏡(対物レンズ)が焦点を結ぶ距離になります。(単位はmm)
この距離が長いと低倍率は出しづらく、高倍率向けとなり、焦点距離が短い場合は低倍率向けになります。

焦点距離(mm)÷アイピースの焦点距離(mm)=倍率になります。

分解能・集光力も考慮して口径(cm)☓10倍程度がその機材に適した最大倍率と考えてください。



倍率ごとに適した対象を記載します。

・低倍率(20〜40倍程度)→散開星団、月、天の川流し、大きい星雲

・中倍率(60〜80倍程度)→星雲、月、球状星団、銀河

・高倍率(100倍以上)→惑星、月、球状星団、銀河、小さな星雲


口径が大きくなるほど焦点距離が長くなるため、結果として低倍率観望はしづらくなります。
逆に小口径の望遠鏡では分解能、集光力が低いため高倍率観望は難しくなります。

こちらの記事に記載したプラネタリウムソフトのシミュレーションも購入検討に役立ちます。

カタログを見るときには、これらのことも考慮してご検討ください。



望遠鏡の種類は後日記載します。







以前の記事の続きになりますが、今回は望遠鏡の種類を記載します。

現在市販されている望遠鏡は大きく分けて3種類あります。
それぞれの種類ごとに特徴を記載します。

焦点距離(mm)÷口径(mm)=望遠鏡のf値となり、数字の少ないもののほうが写真で撮影したとき、同じ露出時間の場合明るく写せますが、収差が悪くなる傾向があります。

f値の数字が大きいものは逆になります。
一般的にf値が小さい望遠鏡は撮影用に使用されることが多いです。



●屈折式(単焦点〜中焦点が主流)

対物レンズで集光するタイプです。

入門タイプのアクロマートレンズと、レンズにED、フローライドなどを用いて、各収差を低減したアポクロマートレンズを用いるものがあります。
口径に対しての金額は高くなりますが、後に述べる反射望遠鏡などと比較して光軸調整などのメンテナンスがほとんど必要ないため、アクロマートレンズの屈折望遠鏡は入門タイプの望遠鏡に採用されることが多いです。

アポクロマートレンズを用いたタイプはf値が小さい望遠鏡が多く、撮影用として使用されることが多いです。(非常に高額です。)



●反射・ニュートン式(単焦点〜中焦点が主流)

凹面をした反射鏡で光を集めるタイプの望遠鏡です。

その中でもニュートン式は最も構造が簡単で、口径に対してコストが安いメリットがあります。
レンズを透過する屈折式と異なり色収差がありません。
しかし、筒内の気流により像が乱れたり、光軸修正が必要になったりと、屈折望遠鏡と比較してメンテナンスが必要です。

大口径を活かしたドブソニアンタイプなどで使用されることが多いです。

f値の小さいタイプは補正レンズを使用して撮影にも使用されています。

反射タイプは屈折タイプと異なり構造上焦点までの間に必ず副鏡やスパイダーと呼ばれる副鏡を保持する金具が必要になり焦点像に影響を与えます。
(経験上屈折望遠鏡より像が淡くなります。)



●反射・カセグレン式(長焦点)

主鏡に凹面鏡、副鏡に凸面鏡を用いて屈折望遠鏡と同じように後ろから観望するタイプです。
カセグレン式にはいくつか種類があり、市販されているものは純カセグレン、シュミットカセグレン、マクストフカセグレンなどがあります。

共通事項としては副鏡の凸面鏡で像を拡大するため、大きな口径の望遠鏡でもニュートン式に比べて、コンパクトに設計されていることです。

ニュートン式が一枚の凹面鏡で集光するのに対して、凹面鏡、凸面鏡の2枚で集光するため、収差を抑えることができます。
主鏡である凹面鏡のf値が小さいため、光軸などを調整する場合はニュートン式以上にシビアになります。

大口径であればあるほど小さなf値でも焦点距離が長くなるため低倍率が出しづらくなります。しかし分解能、集光力が高いため高倍率の対象を細部まで観察できる可能性が高くなります。

小口径の望遠鏡は低倍率が出しやすいけれど、分解能、集光力が高いため高倍率がきびしくなります。

しかし、これはあくまで望遠鏡の性能のみで記述した事項になり、実際には大気の影響も受けるため、大口径であっても上空の気流の流れが早い場合はぼやけたような像になってしまいます。

取扱いなども考えるといきなり大口径の望遠鏡を入手しても調整やセッティング、持ち運びなど大変な要素が多くなります。

8〜12センチ程度の屈折、15〜20センチ程度の反射が扱いやすさで無難な選択になるかと思います。

倍率によって適した対象も異なるため、どのような対象に力を入れるかを検討しながら選択するのが良いでしょう。

望遠鏡が大きくなるほど対応する架台も大きく重くなります。
希望する望遠鏡が絞られてきたら、架台の耐荷重も必ず調べましょう。

この2回の記事で面倒だな、と感じた方はもう少しプラネタリウムソフトでのシミュレーションや、裸眼や双眼鏡などの観望を行って空に慣れてから検討したほうが良いかもしれません。

前回の記事でおすすめした自動導入タイプの経緯台の耐荷重は5kgなので、おのずと屈折8〜10(10cmはギリギリ)、反射は〜15cm程度に絞られます。
ドブソニアンを除けばそのあたりが入門用の一つのラインになるかもしれません。

楽しみながら、迷いながら自分にあった望遠鏡を手に入れましょう。




天体の観望や、撮影を行うと天候と月の存在が気になります。(暗い空が望める環境も)

この趣味をしている方は、遠征をするのであれば晴天率が高く、周りに明かりが少ない(または無い)ところを探し、当日の天候や月の出入りを調べてなるべく良い条件のときに観望・撮影を行っているかと思います。

月は最も地球に近い天体で身近なものですが、非常に明るいため星雲・星団など暗い対象を観望する際には非常に厄介な存在になります。

しかし、逆に捉えれば誰でも確認することができ、入門用の廉価な望遠鏡でも驚くほど詳細な姿を観望・撮影することができます。
(入門用の望遠鏡で写真と同等以上に見えるのは月だけかもしれません。)

撮影に関しても非常に明るいため、接続アダプタさえ用意すれば簡単に写すことができます。

天の川が見えるような環境であれば機材がなくても星空を十分楽しめますが、機材を購入したならまず月を観望・撮影してみることをおすすめします。
図鑑にあるような詳細なクレーターなど堪能することができますし、撮影に関しても最も難易度の低い対象の一つです。

月であれば見る場所が町中であっても問題ありません。
最も身近で、観望・撮影両面において満足ができる対象です。


moon.jpg


天の川を実際ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。
都会では絶望的な空ですが、大都市部であれば100km程度、地方都市であれば2〜30km移動すれば、日本でもまだ天の川を眺めることが出来ます。

夏と冬は天の川が非常に綺麗に見える季節です。
この記事を記載している現在は、梅雨真っ只中ですが、梅雨の晴れ間の夜中であれば夏の天の川を条件よく見ることができるので興味ある方は下記ご参照ください。

天の川が見える条件
・周辺、及び空が暗いこと(外灯もNG、グーグル・マップなどで事前に周囲の環境を確認すると役立ちます。)
・見る時に空に月が無いこと(新月付近がベスト、月の出入りはここを)
・天の川の方向の空に都市が無いこと(ロケハンはここをご参照ください。)
・車・バイクなど公共交通機関以外の移動手段をもつこと


夏の空

上の写真はステラリウムで夏の天の川をシミュレーションしたものです。
去年の夏前くらいに長野県の美ヶ原で見た空はこのシミュレーションに近いものでした。
この記事は2019年6月27日に書いていますが、その時期であればだいたい23時くらいに天の川の中心部をシミュレーションのように見ることが出来ます。(上記条件が揃ったらですが。。)

晴れてさえいれば春は夏の天の川を見るのに絶好の季節です。(夏同様の星空が上るのが深夜のため、街明かりの影響が少なくなります。)
場所探しに関しては以前記事に記載しましたここを、持っていくものに関してはここをご参照下さい。

天の川は肉眼でも充分に楽しめます。
双眼鏡をお持ちの方は、蠍座のしっぽ(天の川の中心部)〜はくちょう座くらいまで眺めると無数の星と共に星雲、星団を確認することができます。

天の川が見えるような空であれば小さな双眼鏡が天体観望に充分役立つことが実感できると思います。
都会からだとちょっとした小旅行になりますが、天の川を見たことが無い方はぜひ一度実物をご覧になってください。
(ちょっと感動しますよ(多分、、わたしはこれで双眼鏡にハマりました。。))


夏休み期間中に地域の科学館や天文台のイベント情報を調べてみましょう。
8月には3大流星群の一つであるペルセウス座流星群があるためほとんどの施設ではそれに合わせて観望会などのイベントが開かれています。

解説員の方の説明を聞きながら流星群を観望できますし、望遠鏡などで他の天体を見せてくれる施設もあります。
流星群は肉眼での観望になりますので機材も必要ありません。
流星群観望が星空への興味のきっかけになることも多いようです。

主な流星群の時期はここをご確認ください。

流星と聞くとこれら流星群を想像しますが、この趣味をしていると、流星は日常的に見られるもの(双眼鏡・望遠鏡の視野に飛び込んでくることも)という認識を持つ方が多いと思います。

流星とは関係ありませんが、空を見上げると飛行機、人工衛星なども頻繁に飛んでいます。
(天体趣味の方の中には人工衛星を撮影することを趣味にしている方も)

いきなり街灯の無い山間部などに行くことに抵抗のある方は、施設が主催するイベントに参加してみるのも良いかと思います。

観望環境の良い施設であれば、流星以外に沢山の星や、条件が良ければ天の川まで見ることができるかもしれません。
もっとも気軽に始められる観望の一つですので、夏の観光計画の一つに加えてみてはいかがでしょうか。

152.jpg

上図は2019年8月13日(極大期)夜10時の星空のシミュレーションです。
中央の印が放射点と呼ばれる中心部になります。
放射点は北東方向ですが、流星はかなり広範囲に飛びますので、広い範囲をのんびりと観望してみてください。




タイトルは夏に向けてですが、すでに夏になってしまいました。。

ようやく梅雨も明け、夏空の観望シーズンになりました。
夏は天の川の中心部を見ることができる季節です。

天の川の中には多数の星雲・星団が存在しています。
これらの対象のいくつかは双眼鏡に適したものになりますし、天の川を中心部から上に見上げていくと多数の星とともに容易に探し当てることができます。

以下双眼鏡での観望方法や観望対象をご紹介します。

●双眼鏡について
手持ちで使うものが一台あると便利です。
対物レンズの口径が3〜5cm、倍率が6〜8倍程度のものがおすすめです。

フラットナーと呼ばれる視野を平坦にするレンズが接眼部に内蔵されているものは視野の隅まで星が点像になり見やすくなります。

ケンコー プロフィールド 7X32

価格:14,564円
(2019/8/7 11:32時点)
感想(0件)




賞月観星プリンスED8x42WP(ブラック)

価格:23,800円
(2019/8/7 11:29時点)
感想(2件)




上記はいずれも条件を満たした機材になります。
プロフィールドは私も所有していますが、価格の割には良く見えます。

双眼鏡にはポロプリズムタイプダハプリズムタイプがあります。
上記の機材はいずれもポロプリズムタイプになります。
ダハプリズムタイプの方が口径に対してコンパクトですが、星を見る際は構造的にダハ稜線と呼ばれる光条が気になることが多くなります。

ダハプリズムタイプで選択したい場合は以下のキーワードを追加して確認してください。
・位相差コーティング→光条が減ります。
位相差コーティングがされているものは、ある程度の高級機になりますので双眼鏡で留意するようなポイントはクリアしていく機材が多いです。

双眼鏡は人それぞれで見やすさが異なる機材です。
近くに双眼鏡を置いている店があればチェックして購入することをおすすめします。

手持ちの場合はどうしても手ブレが気になります。
一気に高額商品になりますが防振双眼鏡は天体用途として非常に役立ちます。

10X42L IS WP キヤノン 双眼鏡「10×42 L IS WP」 (倍率10倍) 手ブレ補正機構搭載

価格:141,380円
(2019/8/7 17:30時点)
感想(1件)




私も所有していますが、口径以上に非常によく見えます。


大型の双眼鏡であれば対空型が首が疲れずに楽に見えます。

Vixen/ビクセン 38068-8 HF2-BT126SS-A 対空双眼鏡セット

価格:476,795円
(2019/8/7 17:33時点)
感想(0件)




私は二つ前の型で倍率固定のものを所有していますが、星雲・星団を観望する機材としては対空型で首に負担がかからない大型双眼鏡は非常に優れていると思います。(両目なので目が疲れない、対象の詳細まで見やすい、明るい、正立像などなど)
但し、望遠鏡並みに設置が大変になります。。


余談はここまでにして本題に戻ります。

●観望場所・時期について
観望場所はなるべく暗い場所を探しましょう。周囲が暗くても近くに街灯があると一気に見える星の数が減ります。
この記事を参考にしてより星が綺麗に見える場所を探してください。

月が出ていると同様に一気に見える星の数が減ります。
ここを参照して月の出入り時刻を確認して月の出ていない時間帯に観望しましょう。

上記のような手持ちで使用できる双眼鏡が得意とするのが、星群や大きめの星雲・星団です。
夏はこれらが多数見えますので空の条件が良ければかなり楽しい季節です。
(虫除けと防寒(夏でも)は忘れずに)


では、双眼鏡でおすすめの観望対象をご紹介します。
下図のシミュレーションは2019年8月20日、21時で行っています。
観望する日時によって見え方が変わってきますのでプラネタリウムソフトなどで確認しましょう。


169.jpg

南の空を見てみましょう。上図はほぼ人の視野に合わせています。
赤丸は上記で紹介した双眼鏡の視野になります。
連番は見る順番、線は視野の移動の流れになります。

1.まずはサソリ座のアンタレスを導入します。空の状態が良ければ右斜め下に大型の球状星団M4が見えます。

170.jpg

1部分の拡大図


2.サソリ座の形をたどりながら視野を移動します。尾の部分を上に上がると散開星団M7、M6が視野に入ります。M7は大きいのでM7を見つけてからM6を確認しましょう。

171.jpg

2部分の拡大図


3.そのまま上に視野を向けるとM8(ラグーン星雲)、M20(三裂星雲)が見えます。残念ながらガスの色は見えません。(白っぽく見えます。)

172.jpg

3部分拡大図


4.更に少し上に視野を向けるとM24、M23が導入できます。M24は銀河の中心部分の星群、M23は散開星団です。

173.jpg

4部分拡大図


5.わずかに左斜め上に視野を移すとM17、M16が見えます。空が暗ければいずれもガス部分が白っぽく見えるはずです。下には先程導入したM24も視野に収まり非常に賑やかです。

174.jpg


その後線を左斜め上方向にたどって、夏の大三角形のある天頂付近まで見ていきます。
途中でM26や、M11なども視野に入ってきます。


175.jpg

わし座のアルタイル、琴座のベガ、白鳥座のデネブを結ぶと夏の大三角形になります。
特に白鳥座は天の川をまたぐ形でできており、非常に多くの星を見ることができます。

6.白鳥座のβ星アルビレオです。この星は二重星になっておりこのクラスの双眼鏡ではギリギリ2つに見えるかといった感じです。周囲にも沢山の星が視界を埋めとてもきれいな眺めです。

176.jpg

6部分拡大図


7.サドル付近は非常に星の密度が濃い星群です。その中に散開星団M29もあります。6のアルビレオから7のサドルまでは星の密度が濃い星群が続いていますのでぜひゆっくり確認してください

177.jpg

7部分拡大図(右側が北)


8.白鳥座一等星デネブ付近には北アメリカ星雲があります。空の状態が良ければガス部分がごくうっすらと見えるかもしれません。その北側には散開星団M39もあります。
(7、8部分は天頂付近のため、プラネタリウムソフトの星図がひっくり返ってしまいました。それぞれ右、右斜め下が北になります。)

178.jpg

8部分拡大図(右斜め下が北)


このようにひと繋がりで星雲・星団・星群を観望できます。
夏の空はこれ以外にも見どころが沢山あります。

上記を一例として観望をお楽しみください。






夏に向けて最後の記事はこの夏見頃の木星、土星になります。
入門者が最もはじめに見たがる対象だと思いますが、なぜ最後に持ってきたのでしょうか。

実はその1〜その3に比較して機材の取扱い、導入共に難しくなるからです。
木星、土星といった惑星を観望するにはある程度の高倍率が必要になります。(目安として100倍以上、細部も見るなら200倍以上)
そしてその高倍率を得るためには望遠鏡が必須になります。

この高倍率というのが曲者で、ある程度しっかりと機材の選定をして、セッティングもきちんと行わないと対象を導入できませんし、もし導入できたとしても綺麗に見えません。
デジカメなどは時代とともにすごく進化していますが、天体望遠鏡は大きく・重く・調整箇所が多く・使いこなすのにユーザーの工夫とお金が必要になる機材です。。。。(使わないときのかさばり方も。。よほど好きでないと使用することも管理することも大変な世界だと感じています。(私など序の口の手前))


では、惑星観望を行う上での留意事項を記載します。

1.架台部分
(高倍率に耐えうる)しっかりとした三脚、架台剛性、少しずつ望遠鏡を動かせる微動装置など、高倍率での観望でストレスにならない丈夫で操作性の良い架台が必要。

2.望遠鏡本体
高倍率での観望に耐えうる設計(レンズや主鏡の精度、焦点距離・F値など)、フォーカス部分の精度(ガタツキが無く剛性が高い構造)

3.接眼レンズ
希望する倍率が得られる焦点距離の接眼レンズ、精度

4.プラネタリウムソフトなど現在の惑星位置を確認できる環境を用意
惑星、月などは星座早見盤や星図には掲載されていません。
天体は赤経、赤緯という座標で位置を記録していますが、惑星は太陽の周りを、月は地球の周りを周りながら太陽の周りを回っているため赤経、赤緯の座標で表せません。
現在はプラネタリウムソフトで簡単に現在の位置を計算できますので、使いやすいプラネタリウムソフトを揃えておきましょう。

5.星があまり瞬かない(大気の状態が良い)
惑星など高倍率観望の場合は大気の状態が落ち着いている必要があります。(大気が落ち着いていないと高倍率の観望ではボケて対象が見えます。)
星を見て瞬きが少なければ観望に適しています。
尚、他の天体と比べて空の暗さに対してはそれほどシビアではありません。(月明かりがあっても大丈夫)
しかし、上空の気流は大事な要素になりますので、星を見て瞬きが少ない時を選びましょう。


まずは本体(架台、望遠鏡)が快適に高倍率で観望できるものでないといけません。
実はこの条件を満たしている入門機が非常に少ないのが現状です。
ホームセンターなどで売っている1〜2万の入門機は高倍率をうたっていても、架台強度、望遠鏡の精度、フォーカス部分の精度などの条件を満たしているものがほぼないといっていい状態です。

この記事にも記載しましたが、高倍率だと視野角も非常に狭くなります。
その上望遠鏡は高倍率にも耐えうるように対物レンズや主鏡の枚数が少なく、焦点を直接接眼レンズで拡大するため上下左右が反対に見えます。

そのためファインダーと呼ばれる小さな視野の広い望遠鏡がついており、ファインダーを見ながら対象を導入するのですが、そのファインダーも上下左右が反対に見えるものがほとんどです

なので、明るいうちにファインダーを調整して望遠鏡の見える位置と揃える必要があります。
土星や木星は明るいのでまだファインダーで探しやすいですが、上記を踏まえて操作にコツが必要になることを覚えておいてください。

一部の販売店でこれらの状況に対応した入門機もあります。

しかし、高倍率での観望用途で今後の発展性も考慮すると、手動経緯台の望遠鏡セットで4〜5万、赤道儀や電動架台であれば10万円以上のセットが入門機と考えるのが無難かと思います。

望遠鏡の倍率は望遠鏡の焦点距離÷接眼レンズの焦点距離になりますが、分解能・集光力は対物レンズ・主鏡の口径で決まります。
(だいたい対物レンズ・主鏡の口径(単位はセンチ)の10倍〜20倍が無理の無い最高倍率と言われています。)

先程の計算式ですと望遠鏡の倍率を上げるためには接眼レンズの焦点距離が短い方が有利なことがわかると思いますが、あまり短い焦点距離の接眼レンズは非常に見づらくなります。
なので、だいたい5〜6mmを接眼レンズの上限(できれば8mmくらい)として考えて希望する倍率を出せる望遠鏡を選ぶと良いです。
(例:接眼レンズ5mmで100倍の倍率を得るためには、焦点距離は500mm必要になります。200倍だと1000mm)

と、このように高倍率観望はいきなり敷居が上がります。
写真まで撮影しようと思うと電動追尾をする経緯台か電動追尾する赤道儀が必須になります。(最低15万以上プラスカメラと考えてください。)

blog_import_5c905389d81c4.jpeg
blog_import_5c90538812f66.jpeg

上の写真は以前私が口径235mm・焦点距離2350mmのシュミットカセグレン式反射望遠鏡を自動導入赤道儀に載せて追尾しながらカメラで動画撮影したものになります。
動画からフレームを取り出し、スタッキングと呼ばれる処理をして画像を仕上げます。

赤道儀は小型、望遠鏡は中型サイズの分類になりますが、総重量30キロ以上ありますのでそんなに気軽とは言えません。

最初は観望会や、天文台などで見せてもらうのが良いかもしれませんが、自身で環境を作って観望・撮影などを行うのでしたら上記を踏まえて準備をしてのぞんでください。

以下に入門用としておすすめできそうなものをいくつか掲載しますので検討の一助としてお役立てください。

ビクセン ポルタII A80Mf

価格:41,362円
(2019/8/7 16:32時点)
感想(4件)



手動経緯台・屈折望遠鏡セット(アクロマート):扱いなど無難なセットです。8cmくらいの対物レンズで焦点距離を無理していないとそこそこ惑星も楽しめます。写真などは難しい。その他の使いみちとしては大型双眼鏡の載せ替えなどになります。


ビクセン ポルタII ED80Sf

価格:108,095円
(2019/8/7 16:33時点)
感想(0件)



手動経緯台・屈折望遠鏡セット(アポクロマート):後々写真撮影したくなったときに望遠鏡が撮影用に使えます。(架台は電動赤道儀が必要です。)


【お買い物マラソン クーポン配布中】天体望遠鏡 初心者 スマホ撮影セット 自動追尾 自動導入経緯台 AZ-GTi 鏡筒MAK127 三脚 ピラーセット スカイウォッチャー WiFi アプリ iPhone Sky-Wattcher

価格:73,440円
(2019/8/7 16:36時点)
感想(0件)



自動導入経緯台・反射望遠鏡セット(マクストフカセグレン):入門用だとこれが一番おすすめ、コスパ最高。経緯台ですが自動導入で追尾までしますので惑星の撮影は可能です。(斜めにして赤道儀として使っている方も)
望遠鏡のF値が長いので、低倍率用途には向きません。(双眼鏡と載せ替え)


あとは、サイズが非常に大きくなりますが、置く場所があって観望(プラススマホ撮影程度)に特化させるならSky Watcherの自動導入ドブソニアンなどもコスパが高いと思います。
但し、反射望遠鏡なので光軸調整などは必要になります。


セレストロン CELESTRON ADVANCED-VX赤道儀 C9.25【幅狭】鏡筒セット CE12046天体望遠鏡【国内正規品】

価格:307,542円
(2019/8/7 16:38時点)
感想(0件)



余談:自動導入赤道儀・反射望遠鏡セット(シュミットカセグレン):私のセットです。中級向けくらい
※反射望遠鏡はマクストフカセグレンタイプを除いて光軸調整など初心者向きでない調整が必要になります。
調整を頑張れるなら屈折望遠鏡と比較して廉価で口径が大きいタイプを選べます。(その分架台も大きいものが必要になりますが。。。)
架台を日本製の自動導入赤道儀にするとプラス10〜30万以上かかります。

惑星を綺麗に見ようと思うといろいろな意味でけっこう大変です。。。
しかし、見えたときにはかなり嬉しい対象なので上記を確認して取り組んでみてください。



星空を観望・撮影する際の注意事項を記載します。(現地への持ち物はこちらこちらを)

注意する方向性は大きく分けて2方向です。

星を見る・撮影をするための注意事項と観望場所で過ごすための注意事項になります。

星明りは非常に暗いものです。意識して見るための準備を行わないといつまでたってもきちんと見ることができなくなりますので注意や準備が必要になります。

それとは別に、星空を観望・撮影するために自宅以外の別の場所に行く際に準備や注意が必要になります。
キャンプ場など設備の整ったところもありますが、屋外(しかも暗闇)で過ごすには準備をしておかないと危険なこともありますので、ご確認ください。


星を見に行く際の注意事項
観望地は山奥や海岸など街明かりが無いところを探す方が多いと思います。
そのような場所では自宅の庭などとは異なり、かなりの自由度がなくなることがあります。
どのようなことに注意が必要かを記載します。

1.防寒・防虫対策を
標高が100メートル上がると気温が約0.6度下がります。山などに行く際は夏であっても防寒対策を行ってください。
屋外で見晴らしのいい場所の場合、風が吹くと体感温度が更に下がります。
植物などが多いところでは夜露もかなりあります。
現地で数枚重ね着ができるよう準備しておきましょう。(厚手で風を通さない衣類が適しています。)
足元にはキャンプ用の銀マットなどを用意しておくと冷えません。
夏場であっても、充分な対策をしてください。

同様に虫の被害に会わないための注意、刺された場合のケアの対策も必要です。
防虫スプレーや蚊取り線香などの防虫用品や、虫に刺された場合の炎症を止める薬、バンドエイドなど準備しておきましょう。


2.トイレの有無の確認
近くにトイレがあるかも前もって確認しておきましょう。
見過ごされがちな項目ですが、山奥や、海沿いなどなかなかトイレ(コンビニなども)がありません。
気温が下がるとトイレが近くなりますので、トイレの有無の確認は必須事項になります。
万が一に備えて携帯トイレやトイレットペーパーも準備しておくと安心です。


3.水と食料の準備を
屋外での行動(しかも気温が低い)は想像以上に体力を消耗します。
携帯できる食料品や、温かい飲み物などを準備しておきましょう。
温かい飲み物は体を温める効果もあります。


4.携帯電話の電波確認
電波が全く届かないところだと万が一の場合の連絡ができません。
もし、観望場所が電波が来ていないところであれば撮影など長時間の滞在は避けましょう。


5.野生動物
山奥などにいくと想像以上に野生動物と遭遇します。
食べ物を出しっぱなしにしておくのは避けましょう。
野生動物は警戒心が強いのでまず人間には近づいてきませんが、鳴き声などが近くで聞こえた場合はまずは車内など安全な場所に移動して様子を見てください。機材より身の安全を優先しましょう。


6.公共のマナーを守りましょう
観望地が自分の土地で無い場合は、注意してください。
立ち入り禁止区域に入らない、騒がない(騒音を出さない)、長時間同じ場所に居座らない、ゴミは持ち帰る、車のエンジンをつけっぱなしにしないなどは最低限のマナーとして心がけましょう。
これらのマナーが悪いとその場所への立ち入りが禁止されたり、通報されたりする場合があります。
自分だけではなく、他の方にも迷惑がかかる可能性がありますので充分に注意してください。



観望・撮影の際の注意事項
せっかく観望地にいっても、観望、撮影に必要な情報を把握しておかないと楽しみが半減してしまったり、うまく観望・撮影ができなくなってしまいます。
観望・撮影の際に注意する項目を記載します。


1.街灯の有無の確認
どんなに暗い場所にいっても街灯の光が目に入るとたちまち星は見えなくなります。
街灯の光が届かない場所=真っ暗な場所 を探しましょう。


2.現地の天気、月の出入りの確認
山や海は天候が変わりやすいものです。特に星空観望・撮影では雲が出てしまうとNGなので、事前に現地の雲の状況を調べておきましょう。
上記街灯と同様に月が出るとたちまち星は見えなくなります。
こちらは事前に調べることが出来ますので観望地に行く際は月が出ていない時間を狙いましょう。


3.最低5分は暗闇に目を慣らす
人間の目は暗順応(暗闇で目が見えるようになる)するまでだいたい5〜10分かかります。
観望や撮影の準備が終わったらライトを全て消して最低5分間くらいは目が暗順応するまで待ちましょう。


4.観望・撮影前は赤い光の暗いライトで
せっかく目が暗順応してもライトをつけたりすると再度暗順応のやり直しになります。
星図などを見たい場合や、捜し物がある場合は赤い光の暗いライトと使用しましょう。
(スマホアプリにもあります。)
赤い光は人間の目には優しいですが、カメラの撮像素子には関係ありません。
撮影を開始する前にライトは全て消灯しましょう。(自分のライトです。他の人のライトが入った場合は再度撮り直しましょう。間違っても文句を言ったりしないようにしましょう


5.スマホのバックライトは最小で
星を見るような環境では想像以上にスマホのバックライトが眩しく見えます。
バックライトの設定を最小値にしておきましょう。
それでも眩しく感じる場合は赤いフィルムなどを貼っておくのも手です。

Neewer 40x50cmジェルカラーフィルター カラーオーバーレイ 透明カラーフィルムのプラスチックシート 補正ジェルライトフィルター フォトスタジオストロボフラッシュ、LEDビデオライトとDJライトなどに対応(赤)

新品価格
¥1,099から
(2019/9/2 10:11時点)



観望地に行く前に準備しておきましょう。


6.観望・撮影時は他の人に迷惑をかけないように
上記の公共のマナー同様ですが、観望・撮影という行為自体が機材を広げて居座りを行う行動であることを自覚しましょう。他の人の迷惑になるような行為を慎む必要があります。
騒がない(騒音を出さない)、他の人の邪魔になるようなら撤収、ゴミを散らかさない、そして間違っても自分の撮影の邪魔になるなどの注意をしないなどを心がけてトラブルの原因を作らないようにしましょう。


以上星空観望・撮影での注意点を記載しました。
街明かりが年々増加して、綺麗な星空を見ることができる場所は少なくなってしまいました。
星がよく見える観望地は山奥、市街地から外れた海岸など自宅で星空観望・撮影を行うより気をつけることが増えます。
冷静に考えれば当たり前のことばかりですが、現地でのトラブルはだいたい上記の準備不足や認識不足からくることが多いと感じます。
自宅で観望・撮影をして慣れてから観望地を探しても良いでしょうし、各地で行われている星空観望会に参加するのも良いでしょう。いずれにしても上記注意点の認識は必要になります。
ご自身で観望地を探し、楽しむ場合の多くは公共の場を利用することになるかと思います。その場合は特に自身が迷惑行為に該当しないような配慮が必要になるかと思います。

記載しませんでしたが、恐喝・強盗を行う輩の存在も意識する必要があります。

星空観望・撮影は夜の屋外での行動になりますので一定の注意は必要です。上記留意して楽しく安全に星空観望・撮影をしていただけると幸いです。


今年の夏は天候に恵まれず雨や曇りばかりでした。
気がつけば季節は秋。。

秋の夜空を楽しむ方向に気持ちを切り替えましょう。

さて、夏は数回に分けておすすめの観望ポイントなどを記載しましたが、秋の夜空はどうでしょうか。
南の空に関しては1等星がひとつだけ(フォーマルハウト)というなんとも淋しげな夜空になります。

しかし、実は秋は晴れてさえいればかなり観望を楽しめる季節でもあります。
暗い対象が多いため、ぜひとも空の暗い観望地を見つけて楽しんでください。(秋ともなると夜はとても冷えます。防寒対策もしっかりと行ってください。)


おすすめ観望対象その1 月
中秋の名月と呼ばれるように秋は月が非常に綺麗に見える季節です。
月は眼視、双眼鏡、望遠鏡いずれにおいても楽しめる対象です。
団子とともにのんびり月見というのもオツなものです。

moon.jpg
月は観望、撮影いずれも楽しめる対象です。


おすすめ観望対象その2 はくちょう座〜ケフィウス座〜カシオペア座〜ペルセウス座あたりまでの天の川と星雲・星団、星群
この記事に掲載した星景写真の辺りは双眼鏡で観望するととてもきれいな星域になります。
一帯に天の川があり、星雲・星団、星群の宝庫となっています。
暗い場所で双眼鏡で観望すれば、見る対象を決めなくても充分に楽しめるほど多くの星群、星雲、星団を眺めることができます。おすすめははくちょう座サドル付近の星群、デネブ付近の北アメリカ星雲、M39、ケフェウス座近辺の星群、M52、カシオペア座ルクバー付近のM103、NGC654、NGC663、NGC659が一望できる星群、ペルセウス座二重星団、ミルファク付近の星群(C39)などでしょうか、非常に見応えがあります。

226.jpg
はくちょう座とカシオペア座を見つけると探しやすくなります。プラネタリウムソフトで確認してみましょう。


おすすめ観望対象その3 土星(今年は)
惑星は年ごとに見える場所が変わりますが、今年の秋は土星が見えます。
秋は夏同様気流が安定することが多いので、望遠鏡をお持ちの方はぜひ観望してみましょう。
土星は撮影対象としても楽しめます。頑張って撮影に挑戦してみるのもいいかもしれません。

blog_import_5c905389d81c4.jpeg
土星は毎年輪の幅が異なります。気流が安定していればカッシーニの隙間が見えるかも


おすすめ観望対象その3 流星
この記事に掲載されているように実は流星は年中飛んでいます。秋にも小規模ですが流星群があります。(過去のしし座流星群はすごかったようですが。。)のんびり観望できるときにはいくつか流星を確認できるでしょう。
(経験上、秋は火球を見ることが多いです。)


おすすめ観望対象その4 アンドロメダ銀河
写真を撮影する方はアンドロメダ銀河を狙ってみましょう。月の4倍もの大きさがあるお隣さんの銀河ですが、眼視ではあまり面白くありません。しかし、写真撮影であればかなり満足できる対象になります。
銀河など暗い対象はガイド撮影と呼ばれる撮影方法が必須になりますので機材も本格的になります。
秋の夜長に本格的な撮影方法にチャレンジするのも楽しいかもしれません。



おすすめ観望対象その5 深夜まで粘って冬の夜空を楽しむ
この記事に掲載していますが、秋は冬ほど寒さも厳しくないため夜中まで頑張って冬の観望対象を楽しむのに適しています。冬はオリオン座の脇に天の川(夏と比較して薄いですが)が広がり、さまざまな観望対象があります。夜更かしができる日であれば、冬の観望対象を先取りして楽しんでしまいましょう。

227.jpg
深夜2〜3時ころの南東の空のシミュレーション、水色文字部分が星雲・星団・銀河になります。


秋の夜空の楽しみ方をご紹介しましたが、南天の地味さとは裏腹に結構幅広く観望が楽しめる季節です。
くれぐれも防寒対策をしっかりとして澄んだ秋の空を楽しんでみてください。

今年(2019)は天気の悪い日が多かったのですが、晩秋あたりから天候が持ち直してきた感じです。

秋の夜空の記事を書いたと思ったらもう冬・・・
一年が流れるのは早いものです。

冬は夜も長く空気も澄んでいるので実は観望には最適の季節です。
しかし、気温が低いため徹底した防寒対策が必要になります。

空気は澄んでいますが、上空と地表の温度差が高いため気流が悪く、惑星など高倍率での観望にはあまり適していません。
低倍率の観望や、撮影などは見どころも多いため楽しめるでしょう。
(バッテリーの持ちが著しく悪くなりますが。。)


冬の観望で覚えておいてほしいこと(見どころ探しのコツ、観望対策など)

0243.jpg

上図の水色文字が星雲・星団になります。
南東から北西にかけて星雲・星団が集中しているのがわかるかと思います。
この部分が冬の天の川となります。
天の川付近は星雲・星団が密集していますので、双眼鏡などで夏同様天の川を流すように見ていくと効率的に星群、星雲、星団などを観望ができます。

観望中の注意点としてはとにかく防寒です。
保温性の高いインナーウェア、風の影響を防ぐレインウェア、手足の防寒など、徹底した防寒対策を行ってください。
地表からの寒気はダンボールやウレタンマットを足元にひくだけでもかなり効果があります。
星が綺麗に見える場所=寒い場所です。
せっかく空が綺麗でも、防寒対策ができていないと観望どころではなくなります。
天体観望に適したウェアは釣具屋、ワークマンなどで探しましょう。


おすすめの観望対象その1 東〜南東にかけての星雲・星団群(オリオン座・牡牛座・ぎょしゃ座・いっかくじゅう座付近)
冬の星空銀座と呼ぶにふさわしい賑やかな場所です。
下図を参照しながらご説明します。

0242.jpg
(2019.12.15 21時の空をシミュレーション)

まずは最も探しやすいオリオン座を見つけましょう。
双眼鏡でみると真ん中の三ツ星自体が星群のように微細な星々が集まっています。
目では確認できませんが、左側のアルタニク付近に有名な馬頭星雲と燃える木があります。
写真のようには見えませんが、双眼鏡では多数の星が煌めいて見えます。

三ツ星の下に小三つ星があります。
真ん中には有名なオリオン星雲があります。
これは双眼鏡でも見ることができます。

オリオン座の星々を楽しんだらベテルギウスからたどってバラ星雲、クリスマスツリー星団などを楽しんでみましょう。
バラ星雲も写真のようには見えませんが、散開星団のように星の密集地帯として観望できます。
クリスマスツリー星団はその名の通り、クリスマスツリーのような形に見えます。

次は少し見上げて牡牛座の1等星アルデバランを探してみましょう。この付近は双眼鏡向けのヒアデス星団があります。

更に見上げるとプレアデス星団(スバル)があります。

いずれも双眼鏡や、小さな望遠鏡でも楽しむことができる対象です。


更に東側を見ると、ひときわ明るい黄金色の星があります。
これがぎょしゃ座のカペラになります。

カペラを見つけたら周辺の明るい星で5角形が作れるのがわかると思います。
これがぎょしゃ座になります。

ぎょしゃ座を見つけたら5角形の中を双眼鏡で覗いてみましょう。
M36、37、曲玉星雲などを見ることができます。

実はこのあたりは天の川になり、他にもいくつか星団があります。

ぎょしゃ座の少し下にはM35があります。

慣れてくるとこのあたりをグルっと短時間で観望できます。


ちょっと長くなりましたね。。
続きは次回にしましょう。



前回の記事では南東〜天頂付近の対象を紹介しました。

今回は天頂から北西にかけて、及び天体現象などを紹介します。

おすすめの観望対象その2(前回から連番) 北東〜北西にかけての星雲・星団群(ペルセウス座〜カシオペア座〜ケフェウス座付近)

この領域は秋におすすめしたところと重複しますが、カシオペア座がより高く登っており空気も澄んでいるので、微恒星が更に綺麗に見えることが多くなり楽しめます。



0245.jpg

まずは前回記載したぎょしゃ座のカペラからカシオペア座にかけて双眼鏡を流すように見ていきます。
中間あたりにペルセウス座のミルファクがあります。
この星の周辺は非常に多くの星が散りばめられた領域になります。(星群と呼んでいますが正式には大きな散開星団です。(Mel20))
小さな双眼鏡でも充分に楽しめる対象です。

ミルファクからカシオペア座に向かう途中に有名な二重星団があります。
カシオペア座のルクパー(角度の浅い方のW字の頂点の星)とミルファクを直線的に結んでいくと見つけることができます。(Wの浅い方の直線を約1.5倍位伸ばしたところにあります。)

ルクバー付近にはたくさんの散開星団がまとまっています。(M103、NGC659、NGC663、NGC654)
どれも淡い対象ですが、空の状態が良ければ密集した数多くの微光星を楽しむことができます。

カシオペア座のカフ(角度がきつい方のWの始点の星)の隣にはNGC7789(またはMel245)があります。

上記いずれも散開星団ですが、無数の微光星が散りばめられた散開星団は双眼鏡や低倍率の観望では非常に楽しめる対象だと思います。

カシオペア座のカフからケフェウス座に向けて視点を動かすとM52が見えます。

ケフェウス座は星座としては地味ですが、カシオペア座同様天の川の中に星座がありますので双眼鏡などで見ると無数の微光星が密集しています。


おすすめの観望対象その3 流星群

12月中旬には双子座流星群(2019年の極大12月15日午前4時ころ)、1月初旬にはしぶんぎ座流星群(2020年の極大1月4日午後11時ころ)があります。
どちらも三大流星群に数えられる流星群になります。

流星群観望のコツはとにかく暗いところに行き広い範囲をぼーっと見る(笑)ことです。
しぶんぎ座流星群はなかなか良い条件で見ることができそうです。

冬と夏は天頂付近に天の川が登ります。
冬の天の川はしっぽの部分なので淡いですが、1等星の数も多く空も夏より澄んで暗いため観望には最適な環境です(寒さを除けば。。)

三大流星群も2つもあり、見どころがたくさんあります。(ここに書ききれなかった対象も多数あります。)
徹底した防寒対策をして冬の夜空をお楽しみください。


プロフィール

TーStudio

Author:TーStudio
Macやシングルボードコンピュータを使用して天体を楽しむサイトです。
カテゴリから選択して順番に読むとアプリなどの使い方の説明となるようになっています。

カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
アクセスカウンター