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★観望・撮影機器の自作のカテゴリー記事一覧


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わたしが、約25年のブランクの後いくつかの変化がありました。
日本企業の衰退や、中国企業の台頭、自動導入など電子部分の向上や、大口径の鏡筒の価格低下などでしたが、思い立って再開したため無理のないスタートをと思い、廉価な手動赤道儀の反射望遠鏡を購入しました。(子供の頃に購入した望遠鏡は実家においてきたため)

その当時は大都市の中心部のマンションに住んでいましたが、ここで最も大きな約25年の変化を感じることになります。

「空が明るすぎてファインダーで星が探せない」

子供の頃に購入した望遠鏡も手動赤道儀でしたので、操作は覚えておりタカを括っていたのですが、2等星がようやく見えるかといった環境でブランク明けでの手動導入は惨敗に終わりました。

望遠鏡はレンズの天地左右が全て反対に見えます。倍率が高い場合視野も相当狭くなります。
そのため、対象の導入支援のためファインダーがあるのですが、こちらも昔同様天地左右反対に動くため、目印となる星からたどりながら目標天体を導入するためにある程度の慣れを必要とします。

空が明るすぎて目印となる星がほぼなく、更に天地左右が反対に見えるため、どこを見ているか全くわからなくなってしまいました。
過去に天体望遠鏡を操作したことがある人間でもこれですから、全くの初心者はもうこの段階で諦めるでしょう。。

そこでネットなどで導入支援を行う機器を検索すると正立ファインダーや、Digital Setting Circlesと呼ばれるエンコーダーを架台に設置して、PCのプラネタリウムソフトと連動して支援する機器を見つけました。
しかし、かなり高額だったため、悩んでいたところ、その機器を自作するサイトを見つけました。

日本での情報はごくわずかでしたが、海外では結構こういった自作を行うことが多いということがわかりました。
意を決して制作しましたが、電子工作自体も大変で、更にエンコーダーの架台への取り付けに関しては金属を加工しなければならず苦戦しました。
全て無事に動作するまで3〜4ヶ月もかかりましたが、その効果たるや絶大で、肉眼で見えない対象を大量に導入できました。
それはそれで、とても嬉しかったのですが、これだけの月日が経過して、技術の進歩があるにもかかわらず、入門機として販売されている機器が入門者への門戸を開く努力が全くされていないことにも大いに驚きました。

その後にも異なる機器のDigital Setting Circlesも自作したり、エンコーダーを取り付けられない架台には、プラネタリウムソフトを使用すると現在時刻の方位、方角が簡単にわかるため目盛環を使用する方法も試し、成功しました。
エンコーダーはマウスにも使用されているため、大手メーカーが少し工夫すれば、安価にファインダーなどよりはるかに高精度に導入支援をできる環境を提供できると思いますが、Digital Setting Circlesはおろか、目盛環すら設置されていません。
そのため、望遠鏡で星空を観望するためには高額な自動導入機器を最初から購入するか、メーカーに頼らず、必要とするものを情報を集めて自作するかのいずれかになります。(月と惑星だけではあっという間に飽きてしまいます。)
双眼鏡では低倍率で視野が広いため、一気に対象導入の敷居が低くなりますので、最初に観望する機器として双眼鏡をおすすめしますが、望遠鏡で対象を導入できず苦戦している方は経緯台に目盛環であれば僅かな工夫で劇的に導入支援効果を得られますので、ぜひ頑張って取り組んでみてほしいと思います。

電子工作も現在では日本語で丁寧にDigital Setting Circles の説明をしてくれている。なずな工作室さんや、Ardiunoを用いてほとんどPCでプログラムを書き込むだけで完成する機器もあります。(Digital Setting Circles以外にも便利な天体用のプログラムがいくつかあります。)


今後の記事で私が作成した自作機器をご紹介しようと思います。

興味ある方は是非チャレンジしてみてください。







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ロータリーエンコーダを使用した天体導入支援装置は手動の架台ととても相性が良く、私も何台か制作しています。

しかし、エンコーダーの情報をMac、もしくはタブレットに送信する制御ボックスの制作、架台にエンコーダーを取り付ける金具の制作など稼働までの敷居が非常に高いのも現実です。

私が天体観望を再開した頃はエンコーダーを使用した天体導入支援装置は非常に高額でしたが、現在ではSky Watcher社からこんな便利な架台が購入しやすい価格で登場していますので、今から始める方はこの架台からスタートするのが良いかもしれません。

しかし、この架台では大きな鏡筒には対応できませんし、すでに架台を持っている方でなんとか天体導入を行いやすくしたいという方はこれから紹介するデジタル角度計と可動式目盛環を使用した簡易導入機器を制作してみましょう。




このような3枚のステンレス版を組み合わせて、架台と共締めして固定します。回せる部分に耐水フィルムで印刷した目盛を貼り付けます。




角度は市販のデジタル角度計を使用します。
暗いところでは水平軸の目盛が見づらいため、明るさを可変できる赤色LEDと目盛の数値を拡大して見ることができるルーペを取り付けます。

スマホのプラネタリウムソフトで見たい対象の現在時刻での方位角、高度角がすぐにわかりますので、簡単に導入できる1等星や、惑星などを導入してしまい、その天体の方位角に水平軸の目盛を回して合わせてしまいます。

デジタル角度計のほうも、その天体を導入後にまずゼロボタンを押してしまいます

その後プラネタリウムソフトの高度角と同じ数字になるまで下方向に動かします
(マイナス角度で同じ角度になるまで動かす。そこが水平になるはずです。)

そこで、再度ゼロボタンを押せば、導入天体の現在の高度角とぴったり合わせることができます。

この方法では、架台の水平をしっかり出しておけば上記の操作を1回行うだけで、後は見たい対象の方位角、高度角をプラネタリウムソフトから確認して同じ数字になるように動かせば、対象を導入できます

操作も簡単ですし、エンコーダーを用いた導入支援装置よりはるかに制作も楽です。
三枚のステンレス板はネットでレーザー加工してくれる業者が複数あります。
そこで切り出してもらえば後は届くのを待つだけです。

私は照明用の照度可変LEDも作成しましたが、なくてもなんとかなります。

ここに上記すべての機器の図面も置いておきますので、天体の導入で苦労している方はお試しください。





天体機器の自作を行う場合はどうしても道具が必要になります。
道具は大別して加工用(金属の穴あけ、ネジ止め、整形(削り、切断など)と電子工作用(配線、回路チェックなど)になります。

工具を全くもっていない方はこれらを揃えるだけでもそこそこの金額になってしまいますが、観望、撮影とも自身で調整する箇所が多いため、この趣味を行うとなると多かれ少なかれこれらの道具は必要になってくる可能性が高いです。

この記事では天体趣味を行う上で持っておくと便利な道具を記載します。
購入の参考にしてください。


●加工用の道具

・金ノコ

・のこぎり

・カッター

・スパナ

・ドライバ(電動ドライバもあると何かと便利です。)

・ドリル


●電子工作用の道具

・はんだこて(温度調節機能をもったものが便利です。)

・テスター(抵抗値、コンデンサ容量などを測れるものが便利です。)

・ニッパー

・ラジオペンチ

・ピンセット(小さな部品を掴んだり、はんだつけのときに便利です。)

・精密ドライバ

・ホットメルト(基盤や配線の固定に便利です)


だいたいこんなところでしょうか
100均で揃うものもありますが、はんだこて、テスター、刃物類(金ノコ、ニッパー)はしっかりしたものを選んでおいたほうが作業がはかどります。

特にはんだつけはトラブルの元になる部分なので使いやすい温度調節機能をもったこてを使用して共晶半田を用いれば格段に失敗が少なくなると思います。(鉛フリーはんだははんだつけがし辛いですので、個人使用の場合は避けたほうが無難です。)
テスターはデジタルタイプの多機能なものが最初の一台としては使いやすいと思います。(抵抗値は読み方を忘れるためよく使います(笑))
ホットメルトや、ピンセットはオプション的な位置づけですが、あれば本当に便利です。
ピンセットははんだつけの部品押さえにも使用できますし、細かい作業をするときにはあるとないとでは作業効率が違います。(私が職業柄使い慣れているというのもありますが。。)
ホットメルトは簡易的な接着、絶縁箇所の保護など電子工作全般に便利に使用できます。

自作で最大の難関になるのは金属加工かもしれません。
金属加工は素人には敷居が高いです。
木工や、プラスチックで済む場合はそれらで済ますことではるかに敷居が低くなります。
天体機器は細かな部品が必要になるケースが多いです。

個人の発注に対応してくれる業者さんもわずかですがありますのでうまく活用しましょう。



Ardiunoを使用したDigital Setting Circlesを紹介します。
この記事のプログラム、部品を使用したものです。
こちらはプログラムの書き込みはArdiunoアプリを使用していますが、ボードはESP8266です。

そのためArdiunoアプリの設定を追加します。

メニューよりファイル→環境設定の追加のボードマネージャに http://arduino.esp8266.com/stable/package_esp8266com_index.json を追加します。


その後ライブラリに

・Encoder Library by Paul Stoffregen

・LSM303 Library by Pololu


を追加すれば準備完了です。

このDigital Setting Circlesは方位軸にエンコーダーを使用し、高度軸に角度センサーを使用するものです。
制作もしやすく、iPhoneやiPadのSkySafari(Plus以上)でも問題なく使用できました。



IMG_2800のコピー

唯一工夫したのはUSB端子から電源を取れるようにしたことです。
これによりスマホ用のポータブルバッテリーで電源を確保できます。
本体を外付けにしたのはWIFI電波の飛距離を稼ぐため、高度センサーとの配線をまとめるためです。

パネルはハリパネ(笑
カッターで切断し、デザインをプリントアウトして貼り付けました。



IMG_2801のコピー

マウントの中身はこんな感じです。
ユニバーサル基板にUSB端子をつけて、電源入力にしています。
そこから、方位軸エンコーダーへ電源供給を行っています。
RJ11端子もユニバーサル基板に取り付け、エンコーダーのAB相の信号と、5V電源をRJ11ケーブル1本で伝送するようにしています。

エンコーダーは軸直結が構造上不可能なのでプーリーとベルトで行っています。



IMG_2803.png

SkySafari(Plus以上)の設定は

Basic Encoder Systemを選択

・マウントタイプはAlt-Az Push to(画像は間違っています。)

Auto-Detect SkyFiをON

・ポート番号は4030


エンコーダーのカウント数は

高度角10200(固定)

方位角12500(持っているエンコーダーのカウント数で変更)


このDigital Setting Circlesの利点は

・コストが安い(エンコーダーを除いて3500円程度)
 高額なロータリーエンコーダが一つで済む(その分工作も楽です。)

・配線も1本のみなのでシンプル、現地でのトラブルも減る

・方位角のエンコーダーのステップ数をアプリで自由に設定できる。
 (高度角は10200で固定です。他のDigital Setting Circlesはステップ数を変更する場合はプログラムを調整する必要がありますがこのプログラムはまさに書き込むだけです。)



プーリーやベルトの手配に時間がかかりましたが、今まで作ったDigital Setting Circlesの中ではもっとも簡単に制作できました。
精度も問題ありません。


興味ある方はチャレンジしてみてください。










一昨年までマンションぐらしをしており、そこそこ広いベランダがあったため、そこで撮影などをしていました。
幸いなことにベランダの前方に高層建築がなく、空の明るさを除けば撮影環境の動作チェックなどは行いやすかったのですが、いつも辟易としていたのが極軸合わせでした。

ベランダが南側についていたので観望や、撮影対象は多かったのですが極軸をあわせるためにはドリフト法を使用しなくてはならず、毎回30分くらいは極軸合わせに時間をとられていました。

この時間をなんとかできないかと考えたのがこちらです。


img_0-7.jpg

流石にこれは設計のみで、制作はコスモ工房さんにしていただきました。

市販のビクセンタイプのアリガタ、アリミゾの部品を流用し、ロスマンディタイプのアリガタ同様面で荷重を受け止める設計です。(設計図はこちら

この方式でしたらネジとは異なり、一度きちんと極軸を合わせたら接続時にアリガタの方向に合わせて固定されるためマウントを取り外しても極軸がずれません。
強度も面で支えるため安定しており、ポールのみを袋をかぶせて放置して使用していました。



img_1-3.jpg

マウントの接続もアリミゾのネジを締めるだけで済み、設置、撤収にかかる時間もかなり短縮できます。

当初は極軸合わせの面倒くささから考案しましたが、使用してみると通常の三脚に同様の機構をもたせれば移動用としても便利(三脚とマウントを簡単に分離でき、設置も楽)なことから大型双眼鏡のマウントにもこの機能の簡易版を設計して制作していただきました。(設計図はこちら

大型の三脚と大型のマウントともなると重さも結構あり、いちいち暗い中でネジをまわして取り付けるのがなんとも面倒でしたが、この機能にしてからは上に載せてアリミゾのネジを締めるだけです。



img_2-1.jpg

ベランダでは赤道儀のピラーにワンタッチで接続でき、移動の際は大型三脚にアリミゾを取り付ける金具を介して、市販のビクセンタイプのアリミゾを取り付けてあります。
三脚+アリミゾの重さで済み、マウントとの取り付けもワンタッチで済みます。

市販の部品を流用できるため、価格もそれほどかかりませんでした。
設計のみなので純粋な自作ではありませんが、便利なのでおすすめです。



以前DSCの方位軸にエンコーダー、高度軸に角度センサーとしてLSM303を使用するDSCの記事を記載しましたが、こちらは両軸にエンコーダーを使用する機器になります。

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導入支援に関してはメーカーサイドでマウントを制作する際に考慮してほしい機能ですが、現状ではほとんど対応しておらずユーザーが後から工夫して取り付ける必要があります。

日本では国際光器、海外ではASTRO DEVICESAstroSystemsSky Engineering incJMIなどがDSC、エンコーダー、取り付け金具などトータルで対応してれています。




自作で使用するのは以下の部品です。

Ardiuno UNO互換機(互換機はシリアルチップがCH340になるためドライバが必要になります。)

LANコネクタDIP化キット(エンコーダーとの接続に使用(本体側))

Arduino XBee Shield(シリアル通信の無線化に使用)

Wifily(XBee WiFI互換機、現在であればESP8266系のチップでも大丈夫だと思います。)

XBee USB アダプタ(XBee書き込み用として使用、私は自作しました)

RJ11ケーブル(6極4芯、エンコーダーとの接続に使用(エンコーダー側))

RJ11ジャック(個々のエンコーダ端子として使用)

LANケーブル(ストレート配線、エンコーダ配線をまとめ、本体との接続に使用)

Ardiuno IDE(プログラム書き込みソフト)

CoolTermシリアル通信ターミナルソフト)

エンコーダー2セット、マウントとの取り付け金具



以上です。

DSCのプログラムはこれを使用しました。
プラネタリウムソフトはSkySafari(Plus以上)を使用しています。

原理的にはArdiuno UNO互換機のUSB端子でシリアル通信ができるはずなのですが、SkySafari(Plus以上)でどうしても接続することができず、やむを得ずWifiシリアル通信での接続ができるようにしました。
(HC05などを使用したBluetoothでのシリアル通信の方がはるかに簡単ですが、iPhone、iPadを使用の場合はWifiでしかシリアル接続できないためです。アンドロイドや、MacであればBluetoothでのシリアル通信をおすすめします。)



Wifiシリアル通信は現在であればESP8266チップでもできるようになりましたが、私が制作していたときはブリッジモードが非常に不安定で使えませんでした。
(現在はこのプログラムで使用できます。)

Ardiuno UNO互換機のTX、RXピンとシリアル無線機器(私の場合はWifly)のRX、TXピンを接続し、Ardiuno UNO互換機のGPIOから電源とアース、合計4本のケーブルを結びます。(Ardiuno UNOのGPIOのTXピン→シリアル無線機器RXピン、Ardiuno UNOのGPIOのRXピン→シリアル無線機器TXピンの配線になります。)



エンコーダーは5Vのものを使用します。

配線はこの図を参考にしてください。



Wifiシリアル通信のチップが3.3Vでの動作になりますので配線を注意してください。私は配線が面倒だったためXbeeシールドを使用しました。



XBee WiFIは親機として使用し、iPhone、iPadで接続する形を取ります。
プログラムで修正を加えるのはエンコーダーのカウント数のみです。(カウント数を変更する場合はプログラムを再度書き込みます。)



文章で記載するとわかりづらいですね。。。
流れとしては

1.Ardiuno UNOにプログラムを書き込み(カウント数は任意に変更)

2.XBeeシールドを接続

3.XBee WiFIを親機として動作するように設定(SoftAPモード)

4.Ardiuno UNOのGPIOピンとLANコネクタDIP化キットのハンダつけ(配列はこのマニュアルの5ページ目

5.マウントとエンコーダーを取付金具で接続

6.エンコーダ側にRJ11ジャックの配線配列はこのマニュアルの5ページ目

7.LANケーブル+RJ11ケーブル2本を結合配列はこのマニュアルの5ページ目



といった感じです。

私が制作したときは総額で7000円程度でした。(導入支援機器、端子など。エンコーダー2セットを除きます。)
今ならESP8266が使用できますので、おそらく3〜4000円で制作できると思います。

エンコーダーが最も高価な部品になりますが、静電容量式のCUI AMT102エンコーダを使用すればかなり値段を抑えることができます。

自作など面倒なことが。。という方はこの機器を購入するのがいちばん良いかとおもいます。(ただし、いずれにしてもマウントとエンコーダーを接続する必要があります。)







Ardiunoが登場して自作の敷居が非常に下がりました。
今回紹介するのはmoonlite互換のモーターフォーカサーです。



Arduino ASCOM Focuser Proが有名ですが、私はINDIのフォーラムで紹介されていたこのプログラムを使用しています。

このプログラムは動作開始時と終了時にモータースピードをゆっくり動作させるため、脱調しずらいのが特徴です。



必要なものは以下になります

Ardiuno IDE(プログラム書き込みソフト)

Arduino UNOまたはNano互換機(私はコンパクトにしたかったのでNanoを使用しました。互換機はシリアルチップがCH340になるためドライバが必要になります。)

ステッピングモータ+ドライバ

タイミングプーリー+ラバーベルト(モーター側、フォーカサー側は機器の軸径に合わせて購入)

取り付け金具など



Ardiuno IDEのライブラリにAccelStepperをインストールしてから、プログラムを焼き込みます。



Arduino UNOまたはNano互換機のGPIO2〜5ピンをモータードライバーのIN1〜4に結線すれば終了です。

PCとUSBで接続して動作確認をしてみましょう。設定などはこの記事を確認してください。

モータフォーカサーは高額な機器でしたが、本当に廉価に構築できます。
私はモーター+ドライバを5セット購入し、写真の電子ファインダーやEAA用、小型望遠鏡用など4台分を作成しました。

かかる手間としてはフォーカサーへの取付金具の作成、ギアの取り付け+アルファ程度でした。
Digital Setting Circlesの制作と比較するととても簡単です。

Ekosを使用すれば自動導入から撮影、フォーカスまで全てリモートで制御できます。

興味ある方はぜひ制作してみてください。





ビクセンのアリガタはどちらかというと小型の機材向けと言った印象があります。
(大型機材にはロスマンディタイプが使用されることが多いですね)

これは底面44mmの細いアリガタが望遠鏡をアリガタのみで支える構造になっているためです。

金属加工が必要ですが、この図面のAの部分のようにアルミ板を1.5mmほどアリガタ上面が埋まるように削ってボルトで共締めして使用すると、ロスマンディタイプ同様面で荷重を受ける構造になり、強度が大幅に向上します。

私は以前記事に掲載したマウントアダプターとしてこの構造を利用しています。(望遠鏡の接続にももちろん利用できます。)

ビクセンタイプのアリガタは廉価に購入できますし、アルミ板を38mm(ビクセンアリガタの上面の幅)1.5mmほど削る加工であれば業者さんに頼めば廉価に加工してもらうことができます。

赤道儀、経緯台ともビクセンアリガタにこの加工を施してマウントアダプターとして活用しています。
暗い中ネジ穴を探して重い機材を持ちながらねじ込む作業がなくなるため、架台の設置が非常に楽になります。(アリミゾ部は市販製品をそのまま利用できます。)

この図面のB部分も作成すれば三脚などにアリミゾを取り付けておくこともできます。

赤道儀や、経緯台いずれも設置が楽になりますし、赤道儀の場合架台とアリミゾ部分のみ常設しておけば、極軸合わせも簡単に行えるメリットがあります。
廉価な市販部品を流用して非常に丈夫なマウントアダプターを作成できますので興味ある方はお試しください。

私は自動導入がついていないタイプの架台での観望補助として自作のDSC(導入支援機器)を使用しています。

一番最初に制作したのはセレストロン社のアルティマ8PECという古い機材用に作成しました。
(その後、HF経緯台2台、経緯台1台にDSCを取り付けましたので、自動導入がない機材はほぼDSCで導入支援可能になりました。)

この機材にはエンコーダを用いたDSCのオプションがあったのですが、すでにどこにも売っておらず、日本ネミコンという会社のエンコーダ(2500PPR)を2つ購入して、取付金具はアルミで自作しました。

DEC軸は金具を介して直結できたのですが、RA軸に関しては軸直結が構造的に難しくギアを介して接続することにしましたが、この架台のギアは大変大きく、購入したエンコーダーではステップ数が多くなりすぎてしまい300PPR程度の自作キットのものを取り付けました。

結果エンコーダが一つ余ってしまい、以前自作記事で掲載した機材に使いまわしました。

国産のエンコーダは高額なので海外通販になりますが、有名所ではUS-Digitalのものなど日本の製品よりは遥かに廉価です。しかしBBox互換のデコーダーボックスがArdiunoで廉価に自作できてしまうとなんとかしてこの部分もコストを抑えられないかなと考えていました。

ネットを徘徊していたらこんな記事が。。

廉価ですし、衝撃や悪環境にも強いとなるとDSCにうってつけです。
このエンコーダで自作した方がいらっしゃれば使用感などを是非伺ってみたいですね。

そうこうしている間に、、現在は国内でも中国製の安いロータリーエンコーダーを購入できるようになりました。

軸直結で解像度を出そうと思うと最低でも1000PPRくらいのものがほしいところです。
中国の通販サイトでは販売しているようですね。以前に比べ選択肢が広がりました。)


ケンコーで発売されているスカイエクスプローラー SE-AT100N(マクストフカセグレンの90Mもありました。)の架台部分について雑談記事を記載します。


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もともとはこの架台はSky Watcher社が作っており、OEMされているものです。
ハンドコントローラーを使用すれば自動導入も出来ますし、なんと架台の両軸にはエンコーダーも装備されています。
(デジカメのシャッター制御ができる端子もついています。)

上記のように非常に多機能な架台なのですが、ケンコーが販売している望遠鏡とのセットではハンドコントローラーが省かれ、追尾のみの簡易架台の位置付けで販売されています。(実にもったいない販売方法です。。せっかくの多機能が封印されて販売されているわけですから)

私は架台部分が欲しくて(双眼鏡で使用するつもりでした)ケンコーのアウトレットでたたき売り(確か15000円)されているときに購入しました。
しかし、ハンドコントローラーが3万円以上と本体より高額になり、L字金具で双眼鏡を装着した場合天頂付近が見づらいなどの理由から長らく使用していませんでした。

上記の機能を見て気づいた方もいらっしゃると思いますが、実はWifiアダプタを装着すれば、Sky Watcher社のAZ-GTiとほぼ同じ構成になります。


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私が購入した頃はAZ-GTiも、スマホの操作アプリであるSynScanProもありませんでしたので、ケーブルを自作(自己責任で)しINDIドライバで自動導入を行っていましたが、Wifiアダプタを装着すればSynScanProアプリで操作も可能です。
Windows版のASCOMドライバでも認識しますし、使用できます。

今となってはAZ-GTiを購入したほうが良いかもしれませんが、この架台をお持ちの方はWifiアダプタを購入すればスマホのアプリで、ケーブルなどを自作(Wifiアダプタでも可能)すれば、ASCOMドライバやINDIドライバで制御できますのでお試しください。(私はEAA(電視観望)で使用しています。)
エンコーダーもついているので手動で操作してもプラネタリウムソフトと同期しますし、地味に本体の十字キーが便利です(笑 三脚無くても使えますし)



ケーブルの自作は以下に記載します。(自己責任でお願いします。)

・TTLシリアル変換ボード

・RJ12ケーブル(端子側PIN配列)
PIN配列 1.RXD 2.繋がない 3.TXD 4.グランド
接続図はここを参照

ジュラケーブル 6極4芯(6P4C対応)電話 ケーブル 延長用中継アダプタRJ12/RJ11 (10m)

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このようなケーブルを切断してケーブルを上記シリアル変換ボードにはんだつけするのが簡単です。


Ardiunoやラズパイが普及して、市販品では不足する機器を以前とは比べ物にならないくらい手軽に自作できる環境が整いました。

私もフォーカサーやDSCなどいくつか自作しましたが、世界を見渡せば古い赤道儀を自動導入機に変身させるドライバーボックスまで自作できる環境があります。

自動導入機能を追加できれば、EkosなどでPlateSolvingやリモートスケジュール撮影など上級者から初級者まで(アライメントの簡略化やPlateSolving機能の便利さなどEkosの諸機能のいくつかは初級者の方にこそ使ってほしい機能です。)便利に操作できる環境が整います。

私が所有する赤道儀は2台ともサーボモーターなので利用できませんが、お手軽撮影用にステッピングモータ付きの赤道儀を手に入れたら取り組んでみたいなと思っています。

以下にネットで仕入れた情報を記載します。

必要なもの
Ardiunoプログラミング環境
作業用PC
Ardiuno2560+Ramps 1.4互換機

DRV8825(モータードライバ)☓2

ステッピングモータのついた赤道儀
モーター変換ケーブル


Ardiuno2560+Ramps 1.4互換機はもともと3Dプリンタ自作用に開発された基板のようです。
ステッピングモータドライバを取り付けられるようになっていますので上記組み合わせであればほとんどはんだ付けすら必要ありません。
Ardiunoプログラミング環境のArduinoIDEと呼ばれるアプリに、以下お好みの自動導入用プログラムをダウンロードして書き込むだけで自動導入機が出来上がります。

自動導入用プログラム
OnStep
日本での使用者も多く、紹介記事も多いプログラムです。
LX200プロトコルと互換があり、INDIドライバ、ASCOMドライバのいずれでも使用できます。
上記リンクのページの指示に従って設定ファイルを作成しボードに書き込めば使用できるようです。

AstroEQ
こちらは日本での使用者は少ないのか紹介記事がほとんどないです。
EQMod互換機として機能するようです。
ボードへの書き込みは上記リンクからConfigユティリティとドライバをダウンロードして行うようですね。
(ArduinoIDEも必要ないのかな)
EQMod自体がPC用のSynScan赤道儀互換の高性能ダイレクトドライバなので非常に興味深い存在です。

Astroberry-JVer2にはどちらのドライバも組み込まれているので、Ardiuno2560+Ramps 1.4互換機にプログラムを書き込んでモーターと繋げば使えそうです。

・・・一昔前には考えられないような環境です。
書いていて自分も欲しくなってきました。(笑
(ヤフオク巡りでもしようかな。。)

興味ある方はお試しください。

注)今回の記事は私自身もまだ作成していない紹介記事です。
  よって、動作までの細かな部分は私自身も不明です。
  参考の情報としてお考えください。





以前記事にしたラズパイ+カメラ+システム・アプリを統合した観望支援環境がβテスト版になったようです。

2021-09-19 010427

商品紹介ページを見ると以下のような構成のようです。

・ラズパイ4を利用
・IMX327カメラモジュールを利用
・独自システム+アプリで制御(アプリ機能としてはライブスタッキング、極軸合わせ、独自のPlateSolving機能、Webアプリとして利用できるPlateSolving+カメラ制御+プラネタリウムアプリ内蔵)
・おそらくアルミ製の専用ケース

βテスト用として上記セットを利用できるようです。(価格が不明)

ラズパイのWIFIスポットにスマホ(もしくはPC)でアクセスし、システムに組み込まれたWebアプリにアクセスして利用するようです。

このセットを使って、独自PlateSolvingを利用した位置解析、ライブスタッキング、極軸合わせが出来るようです。

https://www.youtube.com/channel/UCuoaRo2HWuD6Cw7Bxh6QvOA

上記Youtubeのビデオで一通りどのようなことが出来るのかわかります。

ラズパイとカメラがセットになっているのでどのような架台にも取り付けられます。
独自PlateSolvingを利用した位置解析による導入支援にも使えますし、レンズを外して鏡筒に取り付け導入支援機能とライブスタッキング機能がついたカメラとして利用するのも面白そうです。

Webアプリで上記機能が全て利用できるのも便利ですね。
入門用機器をお使いの方~ドブソニアンなどの大型の機器を利用しているマニアの方も便利に使えそうです。(導入支援、スタッキング機能付きカメラなどが簡単に追加できます。)
値段いくらなんでしょうか、かなり興味があります。(INDIとも共存できるのかな?)



過去から存在だけは知っていたINDIDUINOですが、今まで試す機会も無く、発表されてから長い月日が経過しました。

今回着手しようと思ったきっかけは私が現在使用している高感度ズームカメラのズームレンズの制御でリレーが有効に利用できることがわかったからです。

リモートで高感度ズームカメラを使用できるように動作確認が取れたネットワークリレーを使用しましたが、現在ではリレー部品もAmazonなどで廉価に利用できるのでINDIDUINOでの制御も可能か試してみたくなり検証してみました。

INDIDUINOはFirmataと呼ばれるArduino標準環境で付属するファームをArduinoに書き込むだけで、様々な自作周辺機器をINDIから制御できるなかなかのスグレモノです。

このシステムを利用した気象ステーションやモーターフォーカスなどがありますが、今回の私の用途ではリレーが制御できれば良いので最もシンプルなBasic Switcherを試してみました。

ArduinoIDEを起動して
メニュー:ファイル→スケッチ例→Firmata→StandardFirmataを選択します。
後はArduinoに書き込むだけですが、書き込みプロセッサを以下のように設定する必要がありました。
メニュー:ツール→プロセッサ→ATmega328P(Old Bootloader)

書き込みが終了したらArduinoのピンから5V、グランドを制御ピンに差し込み、デジタルピンの2番からリレーに合わせて接続すれば完成です。(私の場合はデジタルピン2~5をリレー制御ピン1~4に接続)


スクリーンショット 2021-12-24

結果としては無事動作しました。
チェックしていて驚いたのはBasic Switcherより、カメラの感度です。
レンズカバー代わりに国際光器で発売されていたソーラーフィルターをレンズにかぶせてあるのですが、私が室内で作業している姿がフィルターで減光されているにも関わらず映っています。

フィルターを外しても調整なしに普通に室内が映ります。

相当な調整幅ですね。。。

今回の検証でINDIDUINOが動作することが確認できました。
高感度ズームカメラのリモート制御にどう活用するか検討しようと思います。

撮影環境の部品が届かないため先にこちらを記事にします。

Ardiunoを使用したDigital Setting Circlesは以前に2つ紹介していますが、これは決定版と言ってもいいかもしれません。
その1で紹介したESP8266と高度センサーを用いたDigital Setting Circlesを公開してくれたAdun(クラウディナイトのハンドルネーム)が以前メールでESP32を用いた両軸エンコーダー用のプログラムを公開したと連絡をくれました。

週末の件や他諸々ありましたので、気晴らしも兼ねて遅ればせながら作ってみました。

IMG_4381.jpg
IMG_4380.jpg
IMG_4382.jpg

作り方の説明なども記載しようかと思いましたが、彼が記載したガイドがとても良くできているのでそちらを見て頂いた方が良いかと思います。

WIFIにもBluetoothにも対応していますのでiOSもアンドロイドでも使用できます。

コードのダウンロードは以下
https://github.com/vlaate/DobsonianDSC

上記リンクに説明サイトも記載されています。(Google翻訳で問題なく読めます。)

クラウディナイトのフォーラムは以下
https://www.cloudynights.com/topic/589521-37-dobsonian-dsc-for-diy-makers/


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私が購入したモジュール


Digital Setting Circlesって日本ではあまり人気ありませんが、あるとないとでは観望の快適度が大違いです。
SkySafariは非常に優秀なアプリですが、Mac版を除いてはWIFI(iOS)かBluetooth(アンドロイド)での接続でしか使えないため、日本では非常に敷居が高くなってしまいます。

このモジュールは技適を取得しています。
以前相談窓口に何箇所かこのようなモジュールを利用した場合の考え方について連絡したのですが、現状の技適がまだ整備段階のような感じなのでこのようなモジュールを利用した自作については相談を受ける担当によって回答が異なるのが現状です。(技適の検査形態が製品向けになっているため)

令和元年に事業者向けの法律(WIFIやBluetooth機器の製造会社、それらの電波を取り扱う事業者、技適を含め検査などを行う会社など)が改定されました。

https://www.tele.soumu.go.jp/horei/law_honbun/70ab7247.html#shoshi-inf-span

技適で調べていたときにはWIFIやBluetoothといった語句は出てきませんでしたがここではWIFI機器は国際電気通信連合無線通信部門の勧告M.1450―5に定める技術基準及び米国電気電子学会が定める規格IEEE802.11の名称が出てきています。(WIFIはIEEE802.11を基準としてより接続精度を高めた上位規格です。)

Bluetoothに関してはまんま名称が出てきていますので、技適の検査機関はWIFIに関してはIEEE802.11、Bluetoothに関してはBluetooth Core Specification Version 2.1以降で検査していることになりそうですね。

いずれも国際規格で、国内の検査においてもそれらに準拠するということであれば、WIFIやBluetoothなどの小出力無線機器に関してはもっと自由度が上がってほしいものです。。。
(全く違法性の無い電波を出す機器(WIFIマークやBluetoothマークを取得した機器)であっても、技適マークが取得されないと違法扱いというのはねえ。。。。(個人的には一番遵守されなければならないのは違法電波を出さないこと、そして電波機器を利用して他人に迷惑をかけないことだと考えています。))


と、話が脱線してしまいましたが、とても簡単に作ることが出来てコンパクトで使いやすい(しかも安い)Digital Setting Circlesです。
興味ある方はお試しください。
中国からの部品(POEのインジェクター、スプリッター、シリアルTTL変換端子)がようやく届いたので組み上げました。


IMG_4387.jpg

上の黒い箱部分にラズパイ、FCUSB、POEスプリッタ、12Vシガレット端子2つ、そこにPD・QC3アダプタをはめ、一眼デジカメ用電源とラズパイを接続、シガレット部分にはAcvanced-VXの電源端子をはめてあります。
この箱の中で電源もデータケーブルも接続が完結します。箱はいつもの100均まな板で作りましたので軽いです。


IMG_4383.jpg

今まで煩わしかったマウントのシリアル接続はこのようにハンドコントローラーを100均まな板に取り付け、裏側にシリアル→TTLコンバータ、ESP32を接続し、WIFI化します。これらの電源はハンドコントローラーから取りますので下からケーブルが出ません。(端子類は蓋をして収納します)
本体に接続すれば準備完了です。


IMG_4385.jpg

表から見るとこんな感じです。
マウントの電源も鏡筒上部の箱から取っていますので、地面にケーブルが転がりません。

唯一地上から鏡筒上部の箱に接続するのはPOEのLANケーブル1本です。


スクリーンショット 2022-02-14 -2
スクリーンショット 2022-02-14 -4
スクリーンショット 2022-02-14-3

室内で購入したPOEインジェクターから電源供給してマウントやカメラを接続して一通り動作チェック、無事動きそうです。

細部のチェックは実際に星空で撮影しながら行う必要がありますが、昨日結構雪が降ってしまったので撮影は当分お預けになってしまいそうです。。。(冬の対象は無理かな。。。)




撮影環境を構築した際、ハンドコントローラーから直接電源を取り、シリアル信号をWIFIで送信する改造(良い子は真似しない方が良い)を行いました。

この方法はハンドコントローラーを介して接続するため、ハンドコントローラーに緯度経度日時情報とアライメント情報を取得させる必要があります。

緯度経度日時情報に関してはドライバから送信できますし、アライメントに関しては”ラストアライメント”を選択すれば以前のアライメント情報を参照するためハンドコントローラーの操作は必要ですがアライメントを省いて操作を開始することができます。

ハンドコントローラーを介して制御する形になるので安全性は高いのですが、ドライバから送信される緯度経度日時情報の取得やラストアライメントの選択など一手間必要になります。

この架台を購入してからSkyWatcherのマウントみたいにハンドコントローラーを介さずダイレクト制御ができれば簡単なのに。。と常に考えていました。

実はメーカーが販売するSky Portal Wi-Fi Moduleを使えば、ハンドコントローラー無しでも利用できるのですが、以前海外から購入して試してみたところ

・電波が激弱(1~2m位しか飛ばない)
・(その当時は)スマホ用のSkyPotalアプリでしか使えない
・SkyPotalアプリのアライメント方法が3点アライメントのみの残念仕様(2点でも面倒なのに。。。)→後日確認したところ私がその当時使った時はSkyPotalがまだ無く、その前身となるアプリでした。(名前失念、現在はありません。)


となんとも残念仕様で購入したのに使用していませんでした。。。
しかし、現在ではSkyPotalアプリ以外でもメーカー純正のCPWIや、INDIドライバでもCelestron AUXドライバで制御できるらしい記述があります。

実際使えそうなのか再度試してみようと思って家中探したのですが、引っ越しの際紛失したようで見つからずチェックできませんでした。。。
ケーブルを自作しようかとも考えたのですが、Celestronの架台はハンドコントローラー以外からはシリアル信号が取れない(かなり特殊な仕様)のようで、一筋縄ではいかない様子です。。。

今回ハンドコントローラーも改造したし、動作確認でも全く問題なかったのでまあ、これで運用しようかと思っていた矢先こんな情報を発見しました。

情報によるとWIFI、Bluetooth、UARTいずれかを選択してハンドコントローラー無しで利用でき、GPSモジュールまで使える(いらんけど)ようです。

使っているチップもDSCで利用したESP32の開発ボードです。

先のメーカー製モジュールと異なり、こちらは技適付きのボードが使えます。

見る限り回路もそこまで難しくなさそうです。(はんだ付けは面倒そうですが。。。)できればINDIドライバで利用したいのですがこのドライバに関しては情報が非常に少なく全くの未知数です。。。

うーん。。。。どうしようか。。。。。
まあ、廉価に作れそうなので気が向いた時にでも試してみましょうかね。(どうせ当分天気もいまいちだし。。。)


追伸
PCなどでの制御がメインになるとハンドコントローラーの存在ってなかなか微妙です。
SkyWatcherのEQダイレクトとかもともとは海外のアマチュアのハッキングで登場したものですが、同社のAZ-GTiではなんとメーカーがダイレクトドライバでコントロールする機器を発売しました。(発売された当時は驚きました。)

メーカーの姿勢として本当に柔軟ですね。
他のメーカーも追随してほしいものです。


今年は例年になく雪がぱらついてしまい、せっかくベランダでの撮影環境を整えたのですが室内チェックで休止状態です。。。

そのような状態でこの記事の情報を見つけてしまい、天気も残念な状態なので試しに作ってみることにしました。

部品は以下

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他に抵抗(330Ω☓3、50kΩ☓2)、配線用のケーブルやLEDなどは手持ちの部品で代用しました。

回路図はこちら(好感がもてる雑さです(笑))

スクリーンショット 2022-02-21 195413

Arduinoの書き込み設定は赤枠部分のように変更します。(ライブラリなどが不足した場合は追加します。わたしはTinygps+を追加しました。)


IMG_4389.jpg

ザ・空中配線(笑)


IMG_4390.jpg

箱に(むりやり)押し込み完成


スクリーンショット 2022-02-21

ドライバを起動して接続、無事繋がりました。


・・・が、しかし、GOTOをしてもKStarsのマウントコントローラーで操作してもホームポジションの北極から動きません。。。。(エラーも出ません)ドライバの設定などくまなくチェックして保存しましたが、状態は変わらずです。

これはドライバがダメなのか作成したインターフェイスがダメなのかどっちなんでしょう。。。(押し込んだ時に配線切れた?)
情報によるとスマホ用のSkyPotalでも動作するようなので試してみるか。。。(今日はパス)


追記
まいくろさんから頂いたコメントで74HC125に電源供給していないことに気づきました。
ESP32から3.3V電源を14ピンに入力したところ、無事動作しました。

まいくろさん、情報提供ありがとうございました。(感謝)

が、しかし、Celestron AUXドライバがドイツ式赤道儀の座標に対応していません。。。GOTOすると明後日の方向に移動します。。。。

SkyPotalなどでは問題なく使えますのでCelestron AUXドライバの対応マチですね。。。




需要はありそうなのですが、まとまった情報をあまり見かけませんのでインターフェイスを作ったときに調べた情報をまとめておきます。

●セレストロン架台のHC、AUX端子について(ダイレクト制御する際、接続する端子)

・HC端子もAUX端子もピン端子配列、信号の取り扱いは同じ(RJ12 6ピン)
・信号線は3.3VTTLシリアル、vccは12V

00017.png
・ピン配列は上図の番号の場合
1.使わない
2.RX(3.3VTTL、5VもOK)
3.Vcc(12V)
4.TX(3.3VTTL、5VもOK)
5.GND
6.RTS(かな?信号セレクタとして利用されるようです。3.3VTTL、5VもOK)

・信号を扱うために74HC125などのようなステートバッファが必要(みたいです)
・上記理由から単純にuartシリアルチップを接続しても使えない
・信号線には50kΩ程度のプルアップ抵抗をつけると安定する。


SkyWatcher社のマウントのようにuartシリアルチップを直接架台に接続しても使えないようです。

私はこちらのインターフェイスをGPSを外して自作しました。
自作した記事はこちら(必要な部品類のリストも掲載しています。)

この回路を作るとHC端子、AUX端子から直接接続してダイレクト制御できました。
私はWIFIで接続していますが、BluetoothやUART接続(ESP32のUSB端子から接続)も出来るようです。

端子に流れているVccが12Vのままな上、TTL信号が3.3Vなので、きちんと回路を作らないとマウントの電子回路が破損します。

マウントを壊す可能性があるので自作するのは完全な自己責任です。

セレストロン架台のダイレクトケーブルなどは海外でも発売されていませんので自作するしかダイレクト制御できません。
唯一セレストロンのSky Portal Wi-Fi Moduleを利用すればWIFIでダイレクト制御は出来ます。(日本では技適でNGですが。。。)

ダイレクト制御に対応したアプリ、ドライバは以下
・SkyPotal(スマホ用アプリ)
・SkySafari(Plus以上)
・Celestron PWI Telescope Control Software(CPWI) Windowsのみ
・INDIドライバ Celestron AUX(2022.2.26現在、経緯台、フォーク赤道儀のみ対応) Mac、Linux


以上です。

セレストロン架台をダイレクト制御したい方は参考資料としてご利用ください。
(ただし、完全に自己責任案件です)


追伸
開発者とやり取りしていたらシンプルなUART接続インターフェイスも開発していることを教えてくれました。
こちらはArduinoProMicroと整流ダイオード、プルアップ抵抗だけを使用する非常にシンプルなものです。
架台のVcc12Vからは給電せず、ArduinoのUSB端子から電源を供給するので安全ですね。
WindowsのCelestron PWI Telescope Control Software(CPWI)で使うには上記の回路よりこちらの方がはるかに簡単そうです。

どちらにしてもCelestron架台のAUX端子から直接制御するには信号の整流、プルアップなどは必須のようです。

ArduinoProMicroは手元にありませんが、nanoクローンはフォーカサー自作のために幾つか手元にありますので試してみようかな。

更に追記
調べたらProMicroはチップが違いますね。書き込みできませんでした。(開発者からも指摘されました)
気が向いたらProMicroで試してみようかな(INDIドライバまだ対応してませんが。。。)

ProMicro購入して試してみましたが、INDIドライバで動作しませんでした。
開発者にフォーラムで質問中です。
動作したら簡単だしダイレクトケーブルの決定版になると思うのですが。。。(WIFI版は作るの面倒です。)

更に更に追記
WindowsのCPWIだと問題なく繋がります。
AUX→USBダイレクト接続でつながらないのはINDIドライバの問題ですね。

フォーラムに投稿しましたが、治るでしょうか。。。。(せめてドイツ式赤道儀の座標くらい治してほしいです。。)





以前まとめ記事を記載しましたが、クラウディナイトのHN、mlordが開発したAUX端子やHC端子からのUSBダイレクト接続に関しても試しましたので記載します。

Celestron架台のUSBダイレクト接続は商品化されていませんので正常に動作するインターフェイスはおそらく彼が開発したものだけだと思います。

以下ダイレクト制御に関する覚書(確認後の追加事項あり)

・以前の記事で記載した通り、Celestron架台のAUX端子やHC端子はUARTシリアルモジュールでは接続出来ません。(インターフェイスを作らないとダメ)

・2022.3.3現在ではINDIのCelestron AUXドライバはインターフェイスを作成すればWIFI接続は可能、USB接続は不可です。(設定はありますが機能していません)、ドイツ式赤道儀はNG(ドライバがフォーク式赤道儀の座標しか持っていないためGOTOすると6時間ずれた場所に移動します。)

・Windows、CPWIを使えば、接続用インターフェイスを作ればWIFI、USB共問題なくダイレクト接続で動作します。

・SkyPotalでもインターフェイスを作ればダイレクト接続で動作します。(私はWIFIで確認)


以前WIFIのインターフェイスは紹介しましたが、同じ開発者がArduinoを利用した非常に簡単なAUX→USBダイレクト接続インターフェイスを考案してくれました。

私も作成してみましたが、WIFI版よりはるかに簡単に出来、Windowsであれば問題なく使えますので以下に紹介します。


●用意するもの

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Arduinoの派生機種でProMicrroと呼ばれるものを使用します。
この機種はメジャーなUnoやNanoなどとは異なるチップなので注意してください。


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プルアップ用に一個だけ使います。
私は手持ちで無かったので、10kΩの抵抗を直列で5個接続して作成しました。


HUABAN 20PCS 1N5817 ショットキーバリアダイオード 1A 20V DO-41 (DO-204AL) Axial 5817 1 Amp 20 Volt

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ショットキーバリアダイオードです。これもTXDに一個だけ使います。
開発者の推奨ですが、無ければ整流ダイオードでも問題なく動作します。(私は整流ダイオードで作りました。)


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RJ12ケーブル(6極6芯)です。必ず6本ケーブルがあるものを選びます。
私はこのケーブルを切断して使いました。

ハードとして用意するものはこれだけです。

ソフトはArduinoIDEをインストールしてください。

使用するスケッチはこちら

ダウンロード後、拡張子の.txtを削除すればArduinoIDEでダイレクトに開きます。


スクリーンショット 2022-03-02 -1

スケッチを開いたらメニュー→ツールをクリックして赤枠部分を変更します。ボードは標準で用意されている”ArduinoMicro"、後は接続したProMicroのシリアル端子に変更してください。


スクリーンショット 2022-03-03-2

1.検証→2.書き込み→3.書き込み終了チェック→問題が無ければPC作業はこれで終了です。(超簡単です)


00017.png
・ピン配列は上図の番号の場合
1.使わない
2.RXDpinに接続
3.使わない
4.TXDpinにショットキーバリアダイオード(pin側にラインがくるように接続)、Rawpinに抵抗51kΩを接続し、その真中に接続
5.GNDpinに接続
6.4pinに接続


InkedIMG_4411.jpg

左側青枠部分
・一番下のRawpinに抵抗51kΩを接続

右側青枠部分(上から順に説明)
・4pinにRJ12ケーブルの6pinのケーブルを接続
・GNDpinにRJ12ケーブルの5pinのケーブルを接続
・RXDpinにRJ12ケーブルの2pinのケーブルを接続
・TXDpinにショットキーバリアダイオードを接続(ダイオードの線がある方をpinに)


そして左一番下のRawpinの抵抗51kΩと右一番下のショットキーバリアダイオードをハンダ付してそこにRJ12ケーブルの4pinのケーブルを接続します。


IMG_4416 (1)

こんな感じで完成です。
私は51kΩの抵抗を持っていなかったので10kΩの抵抗を5個直列に繋ぎました。
ショットキーバリアダイオードも無かったので整流ダイオードで代用しています。
私のRJ12ケーブルは2pinのケーブルが黒、4pinのケーブルが緑、5pinのケーブルが黄色、6pinのケーブルが青でした。(ケーブルの色はマチマチのようです。)

後は箱等に入れれば使えます。

WIFIのインターフェイスと比較してものすごく簡単です。

セレストロン架台のダイレクト制御に興味ある方は参考にしてください。

但し、自己責任で(WIFIのインターフェイスのように12Vは使わないのでまだ安心ですが、接続間違えれば架台の基板がオシャカになる可能性があります。)

ラズパイやArduinoなどを利用するようになり、結構天体機器用に電子工作を行うことが多くなりました。

都度買い足しながら作業を行ってきましたが、作業しやすいようにコンパクトに環境をまとめました。


IMG_4586.jpg

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以前所有していたアナログオシロ(親戚からの貰い物)が度重なる引っ越しで壊れてしまったので(苦笑)、廉価なUSBオシロを購入しました。


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半田つけするときに細かくて見えなくて困ったことが多々あったので、廉価なUSB顕微鏡をマイクスタンドに接続しました。
この顕微鏡結構ワークディスタンスが広いので、はんだ付けの邪魔になりません。


2022-05-30.jpg

半田コテは以前から使用している日本ボンコートのM12+TB-1175の組み合わせです。
半田コテは白光のFX951やその前身の942もあります。(もちろん全てヤフオクです(笑))
白光のコテもとても使いやすいのですが、M12は板金作業も出来る懐の深さ(コテを変えれば様々な作業が出来ます。)ので、メインで使っています。

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持ち運びや屋外での使用でははGOOTのガスコテを2種類使い分けています。(個人的には小さい方が使いやすいです。)
ガスコテはコテライザーが有名ですが、この機種は(実は)カセットガスも使えるので重宝しています。
屋内だとアタッチメントを変更してホットエアにして部品外しに重宝しています。


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ネットを徘徊して見つけたトランジスタテスターと呼ばれる機材です。
ダイオードやトランジスタ、更には抵抗、コンデンサーなど部品を接続すれば解析して図と数字で詳細を教えてくれる便利ものです。
今まで買い置きしてあった部品の詳細を調べるのに苦労しましたが、これがあれば一発でわかります。(目からウロコ)


M-16481.jpg

テスターは秋月でWH5000という機種を新調しました。
今までは更に安いデジタルテスターを利用していましたが、使いづらかったので新調しました。
この機種は非常に多機能で更にはPCにUSB接続まで出来ます。(中華恐るべしですね。。。)
なんとこの機種Aliより秋月の方が安いですね。

オシロ、顕微鏡、テスター表示用となるPCはかなり前に購入したままほとんど使っていなかった工人舎のSKという機種です。(なつかしい、、、、なんとXPのまま(笑))
その当時テキスト作成用に購入したのですが、小さすぎて使いづらく、それならば天体機器制御用にと考えたのですが、USB端子が少なく、やはり小さく使いづらかったので少しのあいだPC作業時の卓上テレビマシン(TVチューナーとGPS内蔵し、モニターも反対方向に回転できます。)になっていました。

その後、奥底にしまわれていましたがこのような用途であればかさばらずぴったりです。(タッチパネルもありますし)


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SKだとトラックパッドが使いづらいので以前天体機器用に購入したテンキーパットをつなげました。
これは防水でトラックポイントやLED表示があり、ラズパイをリモートで使うようになるまで結構便利に使用していました。

非常にコンパクトな作業環境ですが、以前に比べて大分作業しやすくなりました。
環境も大分整ったので、天体用の細かな電子部品は自作メインで進めようと思います。
(すでに今年の冬にあらかた作ってしまいましたが。。。。まあ、今度制作するときのストレス削減でしょうか(単に物欲かも(笑)、猫に小判(豚に真珠か?)もいいところです)





ブログで確認したところ6/25以降まともに晴天がありませんでした。
本当に久しぶりの晴れです。

しかし、外気温予想は今季最低の1度。。。。(冬並み。。)
外では辛そうだったので、高感度カメラ+ズームレンズのリモート観望にしました。

2022-10-19-1.jpg

このシステムAstRPi6配布後初の稼働です。(2ヶ月半ぶり)


スクリーンショット 2022-10-20-6

久々に動かすと、LANケーブルの接触不良やら、電動ズーム機構の接触不良やら一通り不具合が出ました。(苦笑)
(ズーム機構の接触不良はケーブルだらけのボックスを分解しなければならないので苦痛でした。。。)
手軽に済まそうと思って高感度カメラ+ズームレンズのリモート観望にしたのですが、機材のトラブルでそう気軽でもなくなりました。(EAAシステムの方も時々は動作チェックしたほうが良いかもしれません。)

夏の観望のために準備したシステムですが、観望した対象は冬物です。

今日くらいの天気が続いてくれればいいのですが。。。(なぜ晴れる日は寒いのでしょう)


追伸
このシステムPOE使ってLANケーブル1本接続すれば使えるようにしてあるのですが、ズームレンズの電動機構、マウント、カメラなどがラズパイ4にUSB接続されているため機材本体に接続してあるケーブルの数自体は結構あります。
市販品の組み合わせでフルリモートできるようにするとなるとどのように工夫しても結構な数のケーブルが接続された状態になってしまいます。
天体機器は移動での使用、使用時も可動部が多いため端子部分の接触不良が生じやすい状況です。

端子接続部分なども含めて、本当に1本のケーブルだけ繋げば使える機器が登場してくれれば今回のような不具合も出ないんですけどね。。。(接触不良直しているときに端子部分すべてはんだで付けて固めてやりたくなりました(苦笑)、まあズームレンズの電動機構は自作なので自分の工作力が原因ですが)



ここ数年電子デバイスを利用した天体観望システムをいくつか自作してきました。

その結果自分なりに感じたことは以下です。

・小型で高感度な撮像素子であればCマウントレンズのような非常に小さなシステムで結構楽しめる。

・既存製品の組み合わせだと操作アプリに問題がある。(観望用に特化したアプリが非常に少ない)

・電子デバイスを観望目的で利用することをコンセプトにした廉価な市販品が無い(から作った、evScopeとかべらぼうに高額ですし。。。)


小型で高感度な撮像素子を利用さえすれば量産すればコンデジ程度の廉価な製品が出来そうですが、天文というニッチな需要にフォーカスした市販品はなかなか出てきません。。。

そうこうしているうちにスマホのカメラが高性能になってきたので、星を見るのもスマホで完結という流れになるのかなと感じていました。

但し、星座を捉えるくらいであれば、スマホで行けそうですが、月、惑星などの強拡大対象や、星雲・星団などの暗い対象だと長時間露光が必要、そうなると追尾機能などがないとダメとなりなかなか星空を楽しむまでの機能をスマホで完結させるとなると敷居が高くなり、初心者が入門的に始めるというよりはベテランが試しに使ってみるといった利用のされ方になってくるのかなとも感じていました。

高感度、広角~高倍率の幅広いズーム、追尾機能と天体観望でしか必要とならない要素が多いので、専用機でも出ない限り難しそうです。

などと考えていたところ、キックスターターではありますが、以下の商品を見つけました。


スクリーンショット 2022-11-01 202334

小型で高感度な撮像素子+広角+高倍率レンズ+電動マウントがセットになった製品のようです。
天体観測と野鳥観測などにフォーカスして開発されたようで、天体用としては自動導入、天体追尾、ライブスタッキングなどの機能が利用できるようです。(日本円で44000位みたい、電動架台一体型だと考えると安いですね。)

キックスターターというのがなんとも引っかかりますが、どうやら前作があるようで前作は無事に出荷されているようです。(前作はまんま高倍率ズームの監視カメラですね、今回のはスタッキングや自動導入、追尾など天体用の機能が追加されています。)

コンデジ市場などは既にスマホに置き換わりつつありますので、このような特化領域にフォーカスした日本の製品が登場してほしいのですが。。。(最近は面白そうなものは全てお隣の国からというのもね。。。)


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