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★シングルボードコンピュータのカテゴリー記事一覧


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PCを使用した天体環境では非常に複雑で、かつ複数の制御を行っています。

それらの制御が安定して行えないと現地でトラブル修復を行う羽目になったり、最悪の場合は使用できなくなる可能性もあります。

安定した天体環境を作るために留意点を列記します。
これから天体環境を作りたい方は一つの考え方としてご確認ください。

1.容量にゆとりのあるバッテリーを用意(可能であれば2つ)
遠征などを行う場合はバッテリーを使用することになります。
気温などが低下するとバッテリーの性能が著しく低下します。
容量にゆとりをもたせ、リチウムなど低温でも性能が劣化し辛いバッテリーを使用することで電源関係の不具合をかなり減らすことができます。
PCなどで使用する場合はバッテリー本体に付属しているACインバータを使用するか、バッテリーにACインバータがついていない場合はステップアップorダウンコンバーターを使用することになります。
ACインバータを使用する場合は"正弦波"と記載されたものを選ぶようにしてください。"矩形波"や、"疑似正弦波"と記載されたものはトラブルの原因になります。
バッテリーにトラブルが出ると全てお手上げになるので、可能であれば同じものを2つ用意しておきましょう。

2.良質で耐久性のあるケーブルを用意
屋外環境は劣悪です。PCと接続するケーブル類は良質で耐久性のあるものを用意しましょう。
特に寒くなると低品質なケーブルだと硬化してしまい、断線する可能性が高くなります。
電源トラブルと並んで、断線や接触不良はよくあるトラブルになります。
こちらも予備を用意しておくと安心です。

3.夜露対策
湿度は電子製品の大敵です。電子部品が使用されている部分はビニール袋などで覆う、PCも使用しないときはビニール袋やダンボールなどをかぶせるなど可能な限り夜露対策を行いましょう。

4.遠征前にPCやアプリのアップデートを行わない
上記の通り、天体環境の構築は複数機器の複雑な制御環境の構築になります。
システムやアプリケーションのアップデートは、動作していた機器に不具合を与える原因になることが多々あります。
PCなどは動作チェックなどで、きちんと動作する環境ができたら、アップデートをしないのが一番確実です。

アップデートなどは時間にゆとりがあるときや、大幅な機能強化がなされたときに行いましょう。使用したい機能がなければアップデートしないほうが、安心して使用できます。
(アップデート後は全ての機器の動作チェックをやり直しになります。覚悟をもって望みましょう。天体系のアプリで制御機能があるものは依存関係の塊です。)

以上になります。

トラブルの多くは、電源周り(容量低下)、ケーブル周り(断線、接触不良)、システム・アプリの不具合必要なものを忘れるなどのポカミスになります。

ケーブル類やアダプタなどは密封できるケースにひとまとめにしておくことでトラブルを防ぐことができます。

冷静に考えれば全て当たり前のことですが、その当たり前のことができていないことで安定した環境ができなくなっていることがほとんどです。
このサイトによく記載されているような設定関係や、アップデートなどで安定するのではとお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、設定は正しく使えるようにするためのものアップデートはシステムやアプリのバグや不具合を特定的に修正したものです。

これらの組み合わせがうまく機能するかは確認するまでわかりません。

天体環境のように複雑な制御の場合はアップデートだけでは改善されないことがかなり多くあります。
環境を作るためのコツは使用する機器が正常に動作すること、若干の不具合があっても対処する方法を掴んでおくこと、そして動作が問題無い状態になったら環境を変更しないことが一番大事になります。

現地で困らないためにも上記のことは事前にチェックしておきましょう。(私自身もですが(苦笑))

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以前の記事で環境構築を行ったAstroberry2.0ですが、以前のAstroberry(RaspberryPi3or3+用)と比較していくつか変化した部分、若干の修正が必要だった部分がありましたので記載しておきます。


変化した部分

●OSがUbuntuMateからRaspbian(Buster)に変更(一番大きな変更点)
●それに伴いシステムの日本語化設定が変更

sudo raspi-config→(メニューより)4 Localisation Option→I1 Change Locate→ja_JP.UTF-8 UTF-8にチェック
以上で日本語フォント、インプットメソッドなどが入るようです。システムのメニューなども日本語化されます。

KStarsを日本語化するには従来同様の手順です。
sudo apt-get install kde-l10n-ja
KStarsメニューの"ヘルプ"をクリック→アプリケーションの言語を変更を選択→日本語に変更

●リポジトリの追加
これも大きな変化ですね、今までDebian系には天体系のソフトのリポジトリはほとんどありませんでした。
もしかしたらRaspberryPi4以外のSBCでもBusterを使用すれば同様の環境が構築できるかもしれません。
リポジトリの登録方法はこちら

●ASTAPの追加
EkosのSolverがASTAPにも追加されたことによりインストールされています。
環境によりSolverの使い分けができるようになりました。


機能が削除・もしくは調整が必要な部分
大筋順当なバージョンアップでしたが、OSがRaspbianに変更されたことでいくつか以前使用できていたものがインストールされていない、または不具合がある部分もありました。
以下に列記します。

●Synapticがインストールされていない
GUIでリポジトリ管理ができる便利なSynapticがインストールされていません。使用する方は以下コマンドでインストールしましょう。
sudo apt-get install synaptic

●GPSの不具合
GPSDなどはインストールされており、設定を合わせれば使用できましたがシステムとの同期、ドライバへの変更などが機能していませんでした。
raspberryPiは4になってもRTCが内蔵されていないため、屋外でシステム時計を設定するにはその都度手動で合わせるか、GPSと同期して合わせるか、RTCモジュールを追加するしかありません。

以下にインストールされているGPSDから同期する方法を記載します。

sudo apt-get install ntp
sudo nano /etc/ntp.conf
→設定ファイルが表示されたら以下を追加

#server ntp.ubuntu.com
server ntp.nict.jp
server ntp.nict.jp
server ntp.nict.jp
# time from shared memory provided by gpsd
fudge 127.127.28.0 time1 0.512 flag1 1 refid GPS
# Kernel-mode PPS ref-clock for the precise seconds
fudge 127.127.22.0 refid PPS
server 1.server
server 2.server
server 3.server
server 127.127.28.0
server 127.127.22.0

(server ntp.ubuntu.com3つをコメントアウト後上記を追加して保存)

NTPサーバも入っていませんでしたので入れてから設定ファイルを変更してGPSに同期させます。(PPSは自信なし)

●VNCの挙動が遅い
なんかもっさりして使いづらさがあります。以下の方法いずれかを追加して改善しましょう。

・リモートデスクトップサーバ
sudo apt-get -y install xrdp
sudo systemctl enable xrdp
sudo systemctl start xrdp
上記コマンドでインストール、VNCサーバと同居可能

・NoMachine
https://www.nomachine.com/
上記よりダウンロードしてインストール、VNCサーバと同居可能

いずれもVNCサーバと同居できます。
私はずっとx11VNCサーバを使用してきたので入れ替えようかと思いましたが、面倒なので上記を追加して使用しています。

●GUIから自動起動アプリを設定できない。
Mateでは使用できていたgnome-sessionなどが使えないため、気軽に自動起動アプリを設定できなくなってしまいました。面倒ですがsystemdのサービスファイルを設定しないとダメなようです。(新たに自動起動アプリを追加しないのであれば問題ありませんが。。)


ざっとこんな感じです。
RaspberryPi4で作業しましたが、初期段階としては安定していると思います。海外と半年発売のズレがあったのが幸いしたかもしれません。

リポジトリの追加は他のSBCでは試していませんが、使える可能性があります。(Armbian、Busterなど)

体感としてはあまり高速になったとは感じませんでした。(VNCサーバの問題があるかも)
USBブートにもまだ対応していないので他のSBCと比較すると劣る部分もありますが、イメージファイル焼き込みで環境構築終了の手軽さは魅力です。

興味ある方はお試しください。
(他のSBCで導入にチャレンジする方はぜひご報告ください。)


以前の記事で記載したRaspberry4・Astroberry2.0環境をEAAで実践テストしてみました。(満月ですので眼視は望めません。ある意味絶好のテスト日和です。)

KStars・Ekos、CCDCielなど普段使用している環境もアップデートされており初期段階で設定など少し時間がかかりましたが、その後はほぼ問題なく観望できました。

初期設定で一番やっかいなのがシステム、マウントドライバ、プラネタリウムソフトなどの緯度・経度、日時合わせですが、通常は前回組み込んだGPSで同期するのですが、バージョンアップのバグかAstroberry自体のバグかは不明ですが、GPSが問題なく動作しているのですが、同期しませんでした。
情報は拾っていますが、マウントドライバや、システム時刻などが同期しません。
緯度・経度も日本と海外を行ったりきたりするという変な状況だったので、ドライバに手動設定しました。
この辺は後日チェックしてみましょう。


0251-1.jpg

自動導入してSolverで同期(Solver画面取り忘れました。。)


0253.jpg

CCDCielでプレビュー、バージョンアップしており使い勝手が変わりチェックしながら操作しました。


0254.jpg

オートフォーカスでピント調整


0255.jpg

室内で合わせたつもりでしたが色もおかしかったので、ドライバで色調整


その後、数十対象を確認しながら、気づいたところを調整しながらの観望。

すべて室内からのリモートで行いました。
GPSの部分だけ後日調査が必要ですが、それ以外は問題なく使用できるようになりました。

途中で食事したり、風呂も入ったりして機材は3〜4時間屋外に放置状態でしたが、まだまだバッテリーは持ちそうです。

前回のチェックから充電していませんので、けっこうバッテリーは持ちそうですね。

一通り観望、チェックを済ませてから撤収。


20191212moon.jpg

撤収後、機材を変えてお約束のコールドムーン撮影。
たかだか10分程度でしたが、外は氷点下。

最後は震えながら終了。



昨日届いたRaspberryPi4ですが、無事Astroberry、その他自身が使用するソフトなどのインストールを済ませ動作確認を行ったのですが、一つだけ計算外のことがありました。。

アマゾンで以下のケースを購入したのですが、RaspberryPi3から引き抜いたGPSモジュールをインストールすると物理的にファンを取り付けることができません。。。

GeeekPi Raspberry Pi 3B ケース ラズベリーパイ3/2モデルBケース 、冷却ファンと3個入りヒートシンク付き(ラズベリーパイボードは含まれていません) (ブラック)

新品価格
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アルミ製のケースであればファンを横付けする大きめのケースもあったのですが、WIFIや、GPS信号を遮断してしまいそうなのでプラスチック製の中では一番余裕がありそうなものをえらんだのですが。。。


考えた末、出した結論がこちら

RaspberryPi4.jpg

ファンを取り付けるネジ穴をねじ切って蓋上部まで貫通して蓋に取り付け(苦笑
なんとも無骨な姿になりました。。。

GPSモジュールだけ買い替えようかとも思いましたが、サイズを測るとどんなに小さなモジュールでも結局ファンを正規の位置に取り付けると入りません。

USBの外付けGPSでも良かったのですが、貴重なUSB端子が一つ使えなくなるのは非常に残念ですので暫定的にこれで使おうと思います。

しかし、Raspbian(Debian系)はやはり勝手が違いますね。。
現状では環境構築を自身で行える方はNanoPi-M4やRockPi4の方が拡張性はありそうです。
しかし、使用人口が圧倒的に違いますのですぐに追いつくのではないかと思います。

NanoPi-M4との比較記事や、Debian系に変わったことで、環境構築方法も若干変わりましたので後日記載しようと思います。



こちらの記事でこんなことを記載していましたが、RSコンポーネンツの売価が思ったより安かったこと、AstroberryがバージョンアップしてRepositoryとイメージファイルの両方で対応したことなどからつい購入してしまいました。(天気も悪いし。。。(苦笑)

昨日注文して本日到着!(速い)

諸々セットアップ、動作確認を済ませました。

現在RaspberryPi4では3つのディストリビューションが対応しています。

・StellarMate(ベータ版)
特徴
・開発元が販売、唯一スマートフォンのアプリでの制御が可能
・OSはUbuntuMateからAntergos(Archディストリビューション)に変更?(未確認)

・Astroberry
こちらの記事で紹介しました。
特徴
・天体系のソフトが多数組み込み済み
・独自のDiy機器用のドライバが付属
・OSはUbuntuMateからRaspbianに変更
・今回のバージョンよりイメージファイルの焼き込みか、aptでのインストールかを選択可能(Repositoryに対応)

・IndigoSky
こちらの記事で概要を紹介しています。
特徴
・Webベースのインターフェイスで多くの操作が可能
・INDIと互換性を持つindigoドライバで制御
・OSはRaspbian
・同社のMac版アプリとの親和性が高い


最初はStellarMateOSを購入しようと考えていましたが、上記の通りUbuntuMateがRaspberryPi4に対応しておらず、まだベータ版であること、そしてどうやらAntergosといるArchディストリビューションを採用しているという情報があり、すっかり手が止まってしまいました。(さすがにArchは手におえなそう。。)

他のディストリビューションはすべてRaspbianです。
Raspbianだと天体系のソフトを組み込むときにRepositoryが用意されていないので大変なのですが、Astroberryに関してはよく使うものがすべて組み込まれています。
Repositoryも用意されたので、組み込まれたソフトはすべてRepositoryから更新できるのであれば、Ubuntu系と変わらない操作で環境を構築できそうです。

実際インストール、追加の設定などしてみましたが、Ubuntu系と比べるとやはりOSのGUIなどは使いづらく感じますが、面倒なくアップデートもすることができました。

NanoPiーM4もだいぶ環境が整ったので比較しながら使用していこうと思います。


過去2回に分けてNanoPi-M4で天体環境を構築するための準備情報を記載しました。

最終回の今回はArmbianを用いて環境の構築までを記載します。

Armbianを選択した理由は以下になります。

・初期状態でSSHサーバがインストール済み(ターミナルからすぐに設定を開始できる)
・あとからeMMCなどを起動ディスクに変更できる。
・avahiがインストール済み(IPアドレスを固定しなくても〇〇○.localでアクセス可能(〇〇○は任意に設定)

・synapticがインストール済み(ソフトの追加が楽)
・armbian-configが便利(初期設定をかなり簡素化できる、起動ディスクの変更も行える)


上記の通り、インストール初期の準備が簡単であること、起動ディスクが変更できるなど、あとから潰しもききますのでArmbianを紹介します。


インストール前に準備するもの
・SDカード
まずはSDカードにシステムを構築します。Solverのインデックスファイルなどもありますので32GB位をご用意ください。

SDカードフォーマッター
SDカードの初期化用です。

OSイメージをUSBメモリやSDカードなどに書き込むツール
Etcherなど、Macの場合はイメージのバックアップにも対応したApplePi-Baker v2がおすすめ

ターミナルソフト
お好きなものを

システムイメージ
Bionicの方をダウンロードしてください。(BusterだとINDI関連のリポジトリがありません。)

SDカードリーダー・ライター
可能であればUSB3対応のものを(イメージファイルはサイズが大きいので。。)

ネット環境
設定の際は有線接続をおすすめします。

HDMIモニタ、キーボード、マウス
なくても構いませんが、初回の設定の際はあったほうが楽です。

上記準備ができたらSDカードにダウンロードしたシステムイメージファイルを書き込んでください。

1.HDMIモニタ、キーボード、マウス、LANケーブルをNanoPi-M4に接続し、SDカードを差し込んで電源を入れます。

2.ターミナルを開き、ID root  Pass 1234 でログインします。

3.使用するユーザー名を入力、パスワードを設定します。

4.システムの更新
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade

5.armbian-configを起動
sudo armbian-config

System -システムとセキュリティの設定
Network -有線、無線、ブルートゥース、アクセスポイント
Personal -タイムゾーン、言語、ホスト名
Software -システムおよびサードパーティ製のソフトウェアがインストールされます

上記英字部分の4項目が表示されますPersonal 、Software の項目を設定します。

Personal項目での設定
・TimeZoneの変更→Tokyo
・Localesの変更→日本語に(このままでは日本語化されません、この記事をお読みください。)
・KeyBord→日本語用に
・HostName→英文字で任意の名前をつけてください。(次回以降〇〇○.local(○○○は任意名前)でアクセスできます。

Software項目での設定
・Softy→Sambaのインストール
・RDPのインストール

上記設定が済んだらExitボタンを押して終了します。

6.システムの環境構築に必要なソフトを追加
sudo apt-get install x11vnc
sudo apt-get install gdebi
sudo apt-get install spacefm

7.登録したユーザー名をダイアルアウトグループに(シリアル通信を使用するために)
sudo gpasswd -a ユーザ名 dialout

8.ようやくINDI関連のインストール

sudo apt-add-repository ppa:mutlaqja/ppa

sudo apt-get update

sudo apt-get install indi-full kstars-bleeding gsc

sudo add-apt-repository ppa:mutlaqja/libgphoto2

sudo apt-get update && sudo apt-get install libgphoto2

sudo apt-get install libgphoto2-6

sudo apt-get install astrometry.net

sudo apt-get install python3-pip

sudo -H pip3 install indiweb

sudo nano /etc/systemd/system/indiwebmanager.service


以下を記載

[Unit]
Description=INDI Web Manager
After=multi-user.target


[Service]
Type=idle
# MUST SET YOUR USERNAME HERE.
User=pi
ExecStart=/usr/local/bin/indi-web -v
Restart=always
RestartSec=5


[Install]
WantedBy=multi-user.target


上記コピペ、保存後
sudo chmod 644 /etc/systemd/system/indiwebmanager.service
sudo systemctl enable indiwebmanager.service
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl status indiwebmanager.service


以上で初期の設定からINDIサーバ関連までをインストールできます。

インストールしたSambaサーバの設定は
sudo nano /etc/samba/smb.conf

で設定ファイルを変更します。


KStarsを日本語で使用したい場合はこの記事
EkosのアライメントモジュールでローカルSolverを使用したい場合はこの記事


PHD2など他にも追加したいソフトがある場合はこちらをご確認ください。

文章のみの味気ない記事ですが、上記順番に進めていけば環境構築できるはずです。
結構大変ですが興味ある方はチャレンジしてみてください。


追伸
2019.11.27現在、Armbianは新型のNanoPi M4V2には正式に対応していないようです。
現状では天体用にはNanoPi-M4のほうが無難です。


NanoPi-M4で環境構築にあたって使用できるそれぞれのシステムでの留意点を記載します。

●Frendly DeskTop(64bit)-メーカー配布版
現状では一番無難な選択肢になります。
以下の制約があります。

・VNCで使用する場合の解像度の制限
設定変更などを行っても1366☓768以上は無理でした。
16ビットモードにすればそれ以上の解像度も扱えますが、Ciel Skycart、ステラリウムなどが使用できなくなります。
(24ビットモードでないと表示が出なかったりクラッシュしたりします。)

・システムのインストールメディアを最初に選択する必要がある
システムのインストール自体はeMMC、マイクロSDカードが使用できますが、最初にそのメディアに合わせたイメージファイルを選択する必要があります。
環境構築後マイクロSDカードからeMMCに変更といったことが出来ません。(システムファイルなどを調整すればできるかもしれませんが、デフォルトでドライブ変更のオプションはありません。)

制約事項としては以上になります。
メーカーが配布するLubuntu(32bit)も同様の制約になります。
若干Lubuntuの方が安定している印象があります。

これはおそらくARM系の64bitシステムのドライバが未だ完全に安定していないことが原因かもしれません。
(RaspberryPi4でも同様になると思います。)


●Armbian(64bit)-安定版・Bionic
独自に用意されたnand-sata-installコマンドを用いてマイクロSDカードにインストールされたシステムをeMMCなどに変更することが可能です。
名前の通りDebian系ですが、Ubuntu環境もあります。
INDI環境の構築ではリポジトリがUbuntu環境でないと用意されていないので必ずUbuntu(Bionic)を使用してください。

しかし、テスト環境から外れて安定に移行しましたが、天体環境で使用するにはまだ不十分な感じです。
以下に制約事項を記載します。


・VNCで使用する場合の解像度の制限
こちらもなぜか同様にVNCで使用する際の解像度制限があります。(仕様でしょうか??)
解像度はFrendly DeskTopと同じです。

・日本語環境をインストールしても日本語化されない
非常に悩みました。。
原因はロケールファイルのバグです。。(環境設定を行っても切り替わりません。)

以下のコマンド、ファイル修正で対応出来ます。

sudo nano /etc/default/locale

設定ファイルを以下に修正

LANG=ja_JP.UTF-8
LANGUAGE=ja_JP.UTF-8
LC_NUMERIC="ja_JP.UTF-8"
LC_TIME="ja_JP.UTF-8"
LC_MONETARY="ja_JP.UTF-8"
LC_PAPER="ja_JP.UTF-8"
LC_IDENTIFICATION="ja_JP.UTF-8"
LC_NAME="ja_JP.UTF-8"
LC_ADDRESS="ja_JP.UTF-8"
LC_TELEPHONE="ja_JP.UTF-8"
LC_MEASUREMENT="ja_JP.UTF-8"
LC_ALL=ja_JP.UTF-8


・現状ではindi-fullコマンドでのドライバインストールが出来ない→修正されました
開発者に修正依頼しましたが、以前は可能だったINDIドライバのインストールが依存関係の問題が出てindi-fullコマンドでのドライバインストールが出来なくなっています。(そのうち改善されると思いますが。。)→この記事を書いている間に修正されたようです(笑

・INDIWebマネージャーが自動起動しない
systemdのサービスファイルが適切に働いていません。

対処として

メニュー:設定→セッションと起動 を選択し、自動開始アプリケーションにINDIWebマネージャーを追加します。
コマンドは
indi-web -v
になります。

・一部のドライバがクラッシュします→修正されました
私の環境ではSkyWatcher-AltAZドライバがクラッシュして起動しません。(またおまえか。。)
こちらも開発者に連絡済みですので、しばらくしたら対処されるでしょう。。→この記事を書いているうちに修正されました(笑)私の使用する環境では問題無くなりました。
みなさんも不具合があったら開発者に連絡しましょう

以上です。

以前は更に多くの不具合がありましたが、現状ではメーカー配布のシステムを使用すれば若干の規制を除いては快適に動作します。

Armbianはnand-sata-installコマンドを利用できるのが最大の魅力ですが、不具合がまだいくつかあります。

いずれにしても天体用のディストリビューションなどはありませんのでこちらのコマンドを用いて自身でソフトなどをインストールする必要があります。

Arm系(特に64Bit)は一筋縄ではいきませんね。。。
上記留意点など含め、ご自身でブラッシュアップ出来た方はぜひご連絡ください。




RaspberryPi3に天体環境を構築して使用していましたが、今後のことも考慮してRaspberryPi3からNanoPi-M4に移行しました。

移行に際しての備忘録として記事に記載します。


用意、購入するもの

NanoPi-M4本体(当たり前ですが必須)
ヒートシンク、もしくは専用ケース(冷却が必要なため必須)
マイクロSDカード(32GB以上、できればMLC)もしくはEMMCカード
5V 4A電源アダプター(必須)
USBタイプCケーブル(必須)

上記はマイクロSD以外メーカーの通販サイトでまとめて購入してしまいましょう。
手元に届くまで約2周間ほどかかります。

以下は作業用のPCにインストールするもの
SDフォーマッタ
・SD書き込みソフト(Win32 Disk ImagerEtcherなど)
・ターミナルソフト(SSH用)
・VNCビューア(デスクトップ確認用)

オプション要素(あれば便利)
RTC用CMosバッテリー(システム時計の保持に)
MicroSD-eMMCアダプター(EMMCを使用する場合はあったほうが便利)
GPSレシーバー(時刻、緯度・経度情報の取得、RTCとセットにすることで更に便利)


インストールするOSの選定

現状3種類の選択肢があります。
FrendlyDesktop(64ビット、製造元)
Lubuntu(32ビット、製造元)
それぞれこちらからダウンロード

天体で使用する場合はデスクトップ付きのOSを選択します。
SDカード、EMMCカードそれぞれにファイルが異なります。

Armbian

Arm系のシングルボードコンピュータのOSです。
天体用で使用する場合はBionicを選択してください。
安定度などは製造元配布のOSと似たり寄ったりですが、nand-sata-installというコマンドでマイクロSDカードからEMMCに簡単にOSを移動できます。

アプリのインストールなどはこちらのページをご確認ください。

一番悩むのがOSをどれにするかというところだと思います。
私は当初製造元が配布するFrendlyDesktopで環境構築しましたが、システムをEMMCに移動して運用するためArmbianに移行しました。

いずれを選んでも正直NucなどにUbuntuをインストールして運用するより初期の設定には手間がかかります。
もし、チャレンジするという方は覚悟(笑)して臨んでください。

RaspberryPi3から始まったINDIサーバ、ドライバによる気軽な撮影・観望補助環境の構築ですが、私の使用する機材(デジタル一眼、オートガイド、モーターフォーカス、DSC、EAAのセットアップなど)であればRaspberryPi3でも不自由なく使用できました。

しかし、マイクロSDというストレージの遅さや弱さ、イーサネットの遅さがネックになっていた部分もありましたので代替の環境を模索していました。

もっとも期待していたのは天体用のディストリビューションがあるRaspberryPi4でしたが、以前の記事にも記載しましたとおり環境が安定するまで時間がかかりそうです。

と、いうわけで以前セットアップしたNanoPi-M4を更に使いやすくするため、海外通販で部品を購入して細々とブラッシュアップしました。

以前からGPIOにGPSを装着していましたが、RTCをつけていないと時間の同期に結構時間がかかりましたのでRTCも装着、システムをマイクロSDからEMMCに移し替えました。(実はこれが一番の大仕事でした。。。)

NUCで構築すればもっとお気軽ですが、乗りかかった船です。。
気になる不具合を潰し込みました。

あとは機材の設定などを細かく調整すれば完成です。

設定した項目は
・INDIサーバ、ドライバ、KStars、INDIWebマネージャーの組み込み(メイン環境)
・INDIGOサーバ、ドライバ組み込み(テスト用)
・Astrometry.netサーバの組み込み、及びインデックスファイルのインストール(Solver)
・PHD2のインストール(オートガイドメイン)
・LinGuider(オートガイドサブ)
・SMBサーバの組み込み(ファイル共有)
・VNCサーバの組み込み(リモートデスクトップ)
・リモートデスクトップサーバの組み込み(VNCと使い分け)
・ASTAPのインストール(Solverおよびスタッキング)
・CCDCielのインストール(Solverおよび撮影、フォーカス制御など)
・SerPlayerのインストール(動画プレイヤー、コンバーター)
・VLCのインストール(動画プレイヤー、コンバーター)
・CielSkyChartsのインストール(プラネタリウム、望遠鏡制御)
・Stellarriumのインストール(プラネタリウム、望遠鏡制御)
・SiriLのインストール(スタッキング)
・GPSDのインストール(GPSの使用)
・qdslrdashboardサーバの組み込み(気軽な一眼デジカメリモートに)
・ser2netの組み込み(有線、無線LANを用いたシリアル通信を使用する場合に)
・VirtualHereの組み込み(USBデバイスサーバーとして使用する場合に)

天体用としてはこんなところでしょうか。

後はシステム用として
・Synaptic(GUIによるリポジトリ管理)
・Gdebi(GUI環境でのパッケージインストール)
・SpaceFM(ファイル操作)
・LeafPad(設定ファイル書き換え用)

あたりを入れます。

そして日本語化できる所は行って、各種設定ファイルなどを細かくいじって完了です。

ちなみにシングルボードコンピュータはWindowsで言う所のBiosのような存在が無いため、システム起動前での設定項目をコントロールするのがとても面倒です。

わたしは最初開発元が配布するOSで環境構築していましたが、手軽にSD以外から起動する方法がありませんでした。
そのため、やむを得ずバックアップ感覚で環境の移し替えが可能なARMBIANに変更しました。

こちらはこちらでまた細かい不具合があります。(日本語がすんなり入らない、いくつかのアプリが不調)

日常的に使用するにはほぼ問題ない所まで調整しましたのであとは実践確認です。

日本ではこの機種を使用している方が少ないと思いますので後日環境構築に関しての留意点などまとめようと思います。


Raspberry Pi3以降に関しては、シングルボードコンピュータでは唯一INDI関係のディストリビューションがあるので、機能強化されたRaspberry Pi4には大いに期待しています。(買う気満々でした。)

しかし、9月に技適通過してから一向に日本で発売される気配がありません。

海外サイトなどを覗いて現状を確認してみました。
(2019年11月1日の情報です。)

・Ubuntu系のOSの対応がまだ。
・USBブートへの対応がまだ。
・StellarMateはβ版にて対応(OSがUbuntuMateから変更?)
・INDIGO Skyは対応
・ASIAirは未対応

うーーーーん。。。。微妙
海外では6月末に発売されていますが、結構対応に時間がかかっているようです。
日本で発売されても上記項目がクリアされていないことが予想されます。

仕様変更が大きかっただけに対応に時間がかかるようですね。。。

私の場合はNanoPi-M4が一年かかってようやく使用する環境全てが問題なくなりましたので、当座こちらをブラッシュアップして使用したほうが良いかもしれません。

以前Windowsでの天体システムからINDIに移行する際、機材と接続するのをSBCにするかMiniPCかタブレットにするか迷ったときがありました。

ラズパイ3→転送系が遅い
タブレットPC→UBUNTUに不具合
NanoPi=M4→グラフィック系のドライバが不安定、使用できないソフトがある(最近ようやく改善)


と、どれも帯に短し襷に長しといった状態で決定打がないと感じていました。

・天体機器を接続するのでUSB端子が多数欲しい
・そこそこの処理能力で省電力(バッテリーで動く)
・安定環境(システム、ドライバ共)
・4GB程度のメモリ(画像処理の高速化Ubuntuならこれだけあれば充分)


あたりを考察するとNUCあたりが最善かなと思っていました。
そんな折、ネットを徘徊していたら中華の海外通販サイトで表題のBeelink-AP34を見つけました。

・インテルチップセットを使用(システムのドライバで悩まなくて済む)
・ギガビットイーサ、USB3搭載(足回りがしっかりしている)
・eMMC64GB搭載(NUCは別売り、NVMe.M2 SSDも追加可能(ハーフサイズで高いが。。)
・メモリも4GB搭載(NUCは別売り)


と良い線いっているように感じ、思わず購入(昨年ですが)

確かに上記要素満たしており、ドライバなども安定して使用でき、これが天体用のシステムをまとめる予定でした。。。
しかし、購入後一箇所だけ計算外の項目がありました。

なんとUbuntu標準のGRUB(システムブートローダー)が使用できず、UbuntuのインストールにrEFIndが必要だったのです。。。
このrEFIndがなかなかの曲者でときたま起動ディスクを取り違えることがあります。
(使用できないGRUBで起動してしまう)
そうなると、リモートでは操作出来ないのでモニターやキーボードを接続してGRUBを終了し、rEFIndで立ち上げ直さないと駄目。

現場でこんな面倒な作業が起こったら、時間ばかり過ぎてしまいます。
で、結局無難に使えるラズパイ3に戻る。。と

しかし、それから1年以上経過し、最近になってNanoPi-M4はシステムなど安定してきました。
この調子であればBeelink-AP34も改善できるかも、と淡い期待を込めて本日作業の合間に設定を試してみました。

システムが立ち上がらない。。。

まあ、もともとがWindowsマシンなのでこんなときは慌てずにBIOSを呼び出せばなんとかなるでしょう。

BIOSも表示されない。。。

。。。

しょうがないので、SSDを取り出し、外付けドライブにしてNanoPi-M4で中身を確認します。

確認した所システム・SSDも無事なようです。
しかし設定した箇所に付随するファイルのみ無くなっているようでもとの状態に戻せません。。。。

。。。うーん

結局SSDを数度出し入れして、設定をその都度調整してみましたが一向にブラックアウトしたままです。


。。。これはダメかもしれない。。


と、考えた矢先ふとあることに気が付きました。
このマシンはBIOSの呼び出しがDeleteキーみたいですが(これもネットで確認、F7とか書いてあるところも。。)
接続していたのがMacのキーボードでDeleteキーが2つあります。

。。。ひょっとして、キー配置ずれてます?

つないであったキーボードを変更した所、あっさりBIOS登場、システムを選び直した所、無事復旧。。。

ネットで調べること数時間、SSDの出し入れ5〜6回(その都度分解)、それがキーボードを変更するだけで治るとは。。。。

なかなかハマった一日でした。



台風前でしたが、奇跡的に快晴。

帰りが遅かったため、赤道儀までは出しませんでしたがいくつかチェックしたいことがあったのでお手軽なEAAで試してみました。

と、いうのも環境を構築してからも若干不安定だったNanoPi−M4がアップデートによって不具合があった部分が解消したように思える状態になったからです。

今までインストールしても起動しなかったASTAPが動作するようになり、動作が不安定だったステラリウムも若干重いながらも問題なく動作するようになりました。

テストしていたときにあった若干の不具合(Ekosと星図ウインドウが別の仮想ウィンドウに表示できない)も設定を見直すことで無事解消しました。(この辺は別記事に記載します。)


0233.jpg

時間も限られていたので移動するボックスに収める際に接続した状態で移動しました。
(見苦しい写真で申し訳ありません。。)


0232.jpg

設置場所の広場に到着、ボックスの蓋を三脚として利用して設置します。


ハック フタ付きキャリーカート

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このキャリーワゴンは蓋をすると座れるくらいの強度があるため、このようなお気軽観望にはぴったりです。


設置したので家に戻ります。
家を出る前、朝にチェックしたときにWIFIの電波が部屋からギリギリ(5段階中2〜3)入る状態だったので、広場に設置した機材をリモート操作で室内から観望できるかを確認するのが今日の課題です。


0228.png

なんとか接続できました。しかしシステムの時計が狂っています。(日時もおかしい。)
内蔵したGPSから自動的に取得するように設定してあるのになぜ?

調べてみると以前調整したときに日時を手動設定にしたままでした。
自動取得するよう再度設定し直したところ無事GPSから情報を拾いました。


0229.png

スカイエクスプローラーSE-AT架台はハンドルコントローラなしで直接自作のシリアル→USBケーブルに接続しているため、ハンドルコントローラのように架台が正確に動く初期情報(ホームポジション、日時、緯度・経度)を持っていません。
そのため、私はいつもシステムとKSTarsの日時情報を確認してから接続しています。(ここが狂っていると架台がとんでもない方向に動く可能性があるため)
その後、マウントドライバでGPSの情報を取得しているかを確認してから操作します。

ハンドルコントローラ有りの架台は先にアライメントを行うのでおかしな挙動はおきませんが、ハンドコントローラー無しの場合はこの状態ではアライメント情報がありません。

そのため、最初はEkosのマウントコントローラーを操作して星図の動きと架台の動きがある程度マッチングしているか確認します。

大丈夫そうならプレビューを行い、星が見えるか確認して問題なければEkosのアライメントウインドウでSolver→Syncを行い、アライメント情報を記録します。

この動作を数回行えばアライメントが取れるのでその後に自動導入を行います。
(ここまで用心深くならなくても良いかもしれませんが、過去に何度かトラブルがあったので。。)


0230.png

二重星団を導入してみました。
若干上にずれていますね。。


0231.png

やはり電波が弱いのでVNCの表示が荒くなったり、接続が何度か切れてしまうことがありましたが、なんとか操作はできました。


冬場に備えて移動〜設置のみ外で作業して、後は家から観望という環境を実現したかったので今回実験しましたが、ぎりぎりで操作ができるといった感じでした。(あまり快適ではありません)

送信電波を強くしてしまえばなんとかなるかもしれませんが、私有地内とはいえ(広場はマンション敷地内です。)あまり電波を強くするのは周囲への悪影響などが出る心配もあり、憚られます。

電波の悪影響を排除しつつ、更に受信感度を高めるローテクなアイデア(本体には手を加えない)を思いついたので、本日アマゾンで部品を購入しました。

冬の観望はこの計画がうまくいくかにかかっている(なんてものぐさ。。笑)ので寒くならないうちにチェックして実稼働に移行できればと考えています。

チェックをしたことで確認できましたが、私が天体用にインストールしたソフトはすべてNanoPi-M4で使用できるようになりました。(アップデートのおかげ?)
ラズパイと比較すると、ディストリビューションがないため、自身で環境構築を行う手間がありますが、処理能力などは日本でまだ発売されていないラズパイ4より上です。

ラズパイ4も購入予定なので、使い比べて快適な方をメイン環境にしようと思います。





天体機材の制御でSBCを使用する場合は、屋外ではWiFiのアクセスポイント機能を使用してタブレットなどからVNCなどでリモート操作ができると非常に便利です。

通常UbuntuやそのフレーバーのUbuntuMateなどではこの記事のようにシステム標準機能でGUIによりWiFiアクセスポイントを簡単に構築できます。

しかし、一部のSBCやArmbainなどのOSではこの機能が使えない(というか、存在しない)場合があります。
こうなるとWiFiのアクセスポイントの環境構築はかなりの大仕事になります。

ここで記載の説明は屋外でアクセスポイント機能を使用したいが、Ubuntu標準機能が使えない、もしくは何らかの関係でその機能が使えない方に向けてのものになります。(自分の備忘録も兼ねて)



前提条件

・ある程度Linuxの操作に慣れた方

・屋内では有線にて固定IPによるインターネット接続+リモート操作、屋外ではWiFiアクセスポイントにてインターネット接続がなくても独立してリモート操作を行いたい方。

・WiFiドライバなどがすでにインストールされてAP以外では使用できている方

・SynapticやSSHなど、環境構築の準備ができている方



システムに大分手を加えますので上記該当の方が対象になります。
上記環境構築でお困りの方はお試しください。
環境構築などの準備ができていない方はこちらこちらの記事をご参考にして事前に準備をしてください。



構築手順

1.SSHで端末からifconfigを入力して有線Lan、無線Lanの動作状況、名称確認をする。(後ほどここで得られた名称を使用します。私の環境は下図、有線Lanはenxb827ebedaa4b、無線Lanはwlan0でした。)

211.png


2.SSHで以下コマンドでhostapd、dhcpd、create_apをインストール

hostapdのインストールコマンド
sudo apt-get install hostapd

dhcpdのインストールコマンド
sudo apt-get install dhcpd

create_apのインストールコマンド
git clone https://github.com/oblique/create_ap
cd create_ap
sudo make install
sudo mv ./create_ap /usr/local/bin/
sudo chmod +x /usr/local/bin/

上記によりcreate_apというスクリプトを用いてAPを構築します。dhcpd、hostapdは環境構築のために必要になります。

3.各種設定ファイルの変更
ネットワーク系のいくつかの設定ファイルを変更します。

・ネットワークインターフェイスの設定
有線Lanを固定IPでインターネット接続、無線Lanを独立したIPアドレスでルータのように機能させます。

SSHにて
sudo nano/etc/network/interfaces
上記ファイルを以下設定に変更

# interfaces(5) file used by ifup(8) and ifdown(8)
# Include files from /etc/network/interfaces.d:
source-directory /etc/network/interfaces.d

# The loopback network interface

#auto enxb827ebedaa4b
allow-hotplug ○○○
iface ○○○ inet dhcp

auto lo
iface lo inet loopback

allow-hotplug br0
iface br0 inet static
address 192.168.1.151
netmask 255.255.255.0
#network 192.168.1.1
gateway 192.168.1.1
broadcast 192.168.1.255
dns-nameservers 8.8.8.8 8.8.4.4

bridge_ports ○○○

auto △△△
#allow-hotplug △△△
iface wlan0 inet static
address 10.0.0.1
netmask 255.0.0.0
#gateway 192.168.1.1
network 10.0.0.1
iface default inet dhcp

以上をコピペします。〇〇○を有線Lanの名称に、△△△を無線Lanの名称に変更します。(私の場合は○○○はenxb827ebedaa4b、△△△はwlan0でした。)

上記ではルータアドレスを192.168.1.1、固定IPを192.168.1.151に、WiFiアクセスポイントはサーバとして10.0.0.1、dhcpにて接続側に10.0.0.2以降でアドレスを割り振る設定にしてあります。(つもり)
#印のついた部分は機能しません。(参照用として記載しました。)



・dhcpdの設定

SSHにて
sudo nano /etc/dhcp/dhcpd.conf

最終行に以下をコピペ

interface wlan0
static ip_address=10.0.0.1


記述したら保存して自動起動にします。
sudo systemctl enable dhcpd
sudo systemctl start dhcpd



・hostapdの設定

SSHにて
sudo nano /etc/hostapd/hostapd.conf

以下内容に書き換え

interface=△△△
driver=nl80211
ssid=xxx
hw_mode=g
channel=
bridge=br0
macaddr_acl=0
auth_algs=1
ignore_broadcast_ssid=0
wpa=2
wpa_passphrase=□□□
wpa_key_mgmt=WPA-PSK
wpa_pairwise=TKIP
rsn_pairwise=CCMP
country_code=JP


interface=△△△部分は上記WiFiの名称に(私の場合はwlan0)
ssid=xxx部分は半角英字でお好みのアクセスポイント名を設定してください。
wpa_passphrase=□□□部分はWiFi接続時のパスワードになります。


記述が終了したら保存してこれも自動起動にします。
sudo systemctl enable hostapd
sudo systemctl start hostapd



・create_ap自動起動設定

SSHにて
sudo nano /etc/rc.local

exit0の前に下を追加
sudo create_ap -n △△△ xxx □□□

△△△部分はWiFiの名称(私の場合はwLan0)、xxx部分はアクセスポイント名(半角英字)、□□□部分にはパスワードを入力してください。(それぞれに半角スペースを空けてください)


以上が完了したら再起動してアクセスポイントが自動的に立ち上がっているか確認します。
有線Lanケーブルを接続しての起動や、外しての起動も試してみます。

上記前提条件を満たした環境ができたら終了です。



この記事に記載しましたが、私の環境ではAstroberryを入れてあるRaspberryPi3がシステムのアップデートに伴い、LANケーブルを繋いでネットに接続しないとWiFiのアクセスポイントが出てこない状態になってしましました。

以前は外で使うときはWiFiのアクセスポイントに直接接続、家で使用するときはルーターにLANケーブルを接続してインターネット環境で使用と、異なる環境での使い分けが出来ていたのですが、上記のような症状では屋外での使用ができません。。(二度外で確認して症状がわかりました。なんともわかりづらいトラブルです。)

ここで情報を見て、記載のスクリプトなどで設定してみましたが改善せず。。

ベースとなるUBUNTU Mateでは本来WiFiのアクセスポイント機能がシステムの機能としてGUIで設定できるのですが、Astroberryの場合この機能をKillしてあり、作者のスクリプトを活かす設定になっていますので簡単に治りませんでした。。。(復活させようといくつか設定をいじりましたがNG)

このまま使えないと不便なので作者のスクリプトでのAP構築もKillして、新たに環境を構築しました。
幾通りがチャレンジしましたが、最終的にはOrangePi2+のWiFiをアクセスポイントにするための設定をベースに構築することでなんとか解決しました。(予想以上に手こずりました。。。)

せっかくの休日がトラブルの修復にかなり時間を割かれてしまいました。。。
重なるときは重なりますね。。

現在バックアップ中なので、修復内容は後ほど


追伸
環境構築に関してはトラブル記録だと検索しづらくなると思いましたので記事を独立させてこの記事に記載しました。





以前は仕事用にOSXサーバを設置して各種サーバ(Web、WebDAV、Samba、メール、VPN、 CalDAVなど)設置していましたが、度重なる引っ越しに伴い自宅サーバを閉じました。

しかし、その中でもVPNサーバは構築しておくと何かと便利なので以前天体用に試し、その後あまり使用していなかったOrange Pi2plusにVPNサーバを導入することにしました。

ラズパイであればイメージファイルを書き込むだけのお手軽なディストリビューションもありますが、残念ながらOrange Pi2plusにはそのような便利なものはありません。
SoftEther VPNやOpenVPNを自分でインストールして環境設定をする必要があります。

私はサーバ制御アプリがマルチプラットフォームで揃っておりL2TP/ipsecにも対応しているSoftEther VPNで環境構築しました。

想像していたよりかなり多機能で設定箇所が多く手間取りましたが、なんとか無事に構築できました。
ラズパイ同様ARM環境なのでラズパイでVPNサーバを設置する記事が役立ちました。(サーバ関係は情報が多くて助かりますね。天体用の情報もこれくらい増えれば楽になるのでしょうが。。。)

これで安全に遠隔操作やファイル共有ができます。
構築は手軽ではありませんでしたが、シングルボードコンピュータなので運用は手軽で良いですね。
フレッツ光のルータではVPNサーバ機能を持つものもあります。
外からの利用が多い方にはLAN環境でできることが全てセキュアに外部から可能になるのでおすすめですよ。(天体機器の遠隔操作にも便利に使えます。)


シングルボードコンピュータで天体機器制御用のディストリビューション(システムまで含めた操作環境)があるのはRaspberry Pi(3以上)のみになります。

他の環境では自身で環境を構築しなくてはならないため導入難易度があがります。

Raspberry Pi4が発売になり、Raspberry Pi3でボトルネックとなっていたメモリ容量、USB(2→3)、イーサネット(1Gbit)が解消され、天体機器制御といった複雑な処理もかなり快適に行える環境が整ってきました。

そんな中、いち早くRaspberry Pi4に対応したディストリビューションが現れました。(2019.7.4現在)

INDIGO SkyはINDIサーバ・ドライバを拡張したINDIGOサーバ・ドライバのディストリビューションです。

開発した会社はCloudMakersという、Mac用のINDIサーバ・ドライバ、INDI用アプリを制作していたところです。

LinuxのINDI環境を、Macに移植、Guiで簡単に構築できる素晴らしい製品でした。
初期の頃はこちらの製品を愛用していましたが、Mac用のKStarsがINDIサーバ・ドライバ、Astrometry.netサーバまで組み込んで移植されたため、こちらばかり使用するようになっていました。

INDIドライバの機能拡張版とも言えるINDIGOがその後登場しましたが、INDI環境から乗り換える必要性があるのか疑問があり、導入していませんでした。

INDI環境にはこちらや、こちらの記事で記載したような独特な癖(操作上の矛盾箇所)があります。

INDIGOサーバ・ドライバはそれらを払拭する目的で提案されたものです。
(対応機器一覧はこちら、INDIGOドライバはINDIドライバ互換なので、INDI対応アプリで使用できます。)

実際操作してみましたが、組込み用に特化したディストリビューションという印象を受けました。ドライバの扱いなどはWebブラウザからリモートで簡単に行なえます
INDIサーバ・ドライバに見られるような操作系の癖はなく、使いやすいです

対応している機器はINDIより少ないですが、動作検証は多くのドライバで行われているようです。
残念ながら私のEAA環境では、スカイエクスプローラー SE-AT100N架台+自作ダイレクトケーブル、自作MoonLiteフォーカサーが正常に動作しませんでしたが、これは特殊環境とも言えるので仕方ないかもしれません。

メーカー機器の動作確認はしっかり行われているようですので、用途が合えば非常に優れたディストリビューションだと感じました

以下にブラウザの操作画面を掲載します。


120.png
サーバ・ドライバ制御画面
ドライバの選択、Wifi設定、シャットダウン、ドライバ更新(またはダウングレード)など


121.png
ドライバコントロールパネル
起動したドライバの設定、制御確認



122.png
カメラ制御画面
接続したカメラの制御、設定変更、フォーカサー、フィルターホイール制御



123.png
マウント制御画面
自動導入マウントの制御、ドーム制御、GPS接続時の緯度経度日時同期、ジョイスティックでのマウント操作など



124.png
オートガイド画面
ガイドカメラによるマウントのオートガイド制御



他にもマウントのアライメントドライバがあったりと、ブラウザ画面だけでもほぼ撮影に必要な操作はできてしまうようです。

PlateSolverは内蔵されていないようなので、そのような処理能力が必要なことはリモート操作するPCでという考え方なのでしょう。

ディストリビューション自体はブラックボックス化して、ブラウザ画面のみでLinuxのデスクトップ画面にふれることなく必要となる操作を行い、より複雑な操作が必要になった場合は、PCからお気に入りのINDI対応アプリでリモート制御といったコンセプトなのでしょう。
(個人的にはこれだけのことができるなら、PlateSolverは内蔵してほしかったですが)

Webブラウザでの操作も、PCでのドライバのリモートもわかりやすいと感じました。

興味ある方はお試しください。





海外でRaspberry Pi4が発売されました。(2019.6.23)
Raspberry Pi4USB3、ギガビットイーサネット対応とこれまでのシリーズのネガを潰しこんだ内容なので、天体用としてはかなり満足ができる環境が構築できる可能性があると思います。

正常に動作さえすれば、シングルボードコンピュータで天体機器の制御を行うスタンダード環境になると思います。

私はRaspberry Pi3が出たばかりの頃に天体用に環境を構築してみることからはじめ、OrangePi2Plus、NanoPiーM4と環境構築しましたが、どれも動作させるまで大分時間がかかりました。


Linuxで天体環境を構築する情報は日本では非常に少なく、シングルボードコンピュータ自体の情報も天体用で無いものがほとんどです。

これから始める方にとって、シングルボードコンピュータで環境構築を行う注意点を記載します。

1.ハードを発売するメーカーがUbuntu系OSを配布、もしくは対応しているか確認(重要)
天体用のアプリはドライバの依存関係が非常に多く、手動でそれらをインストールするのは大変です。
ほとんどの開発者はRepositoryと呼ばれるアプリの管理・登録場所に環境構築のための依存関係が満たされた状態で登録されています。
サーバOSや、Repositoryを使用できないOS(Raspberry PiであればRaspbain)は依存関係をすべて自身でインストールしないと動作しないため、非常に環境構築が大変になります。

Raspberry Pi4も現状(2019.7.2)ではUbuntu環境が完成していません。
Ubuntu環境やドライバが揃ってから使用するのが無難です。



2.チップセットのドライバの確認
Arm系のCPUで最も苦労したのはネットワークやビデオのチップセットが何を使用しているのかを明記していないことが多く、対応したドライバを探さないと動作しないものがありました
インテルチップセットのUbuntuではチップセットのドライバが揃っており、システムの機能としてWifiのアクセスポイントはGUIから簡単に行えますが、Arm系のOSだと、ドライバが不足していたり、その設定環境が無いといったことが多く、ドライバのインストール、設定サーバの組み込みなど多岐にわたる調整を行わないと使用できないといったことが多々ありました。
(初期のRaspberry Pi3もネットワーク系は情報がほとんど揃っておらず、設定に苦労しました。)


3.天体で使用するにはRTC(リアルタイム・クロック)やGPSが必要(重要)
普通のコンピュータであれば当たり前にRTC(リアルタイム・クロック)が装備されていますが、RaspberryPiを始めとしたシングルボードコンピュータの殆どは装備していません
天体用のアプリでは正確な時計が必須になるため、RTC(リアルタイム・クロック)の接続・ドライバ設定、もしくはGPSを使用した環境構築(ドライバ、サーバ、設定など)が必要になります。


4.天体機器のドライバの有無
INDIドライバがArm系チップに対応してくれたことによりかなりの数の天体機器のドライバが揃いましたが、INDIドライバはメーカーが動作確認を行っていません。
(対応とされていても動作しないものも多々あります。)
Arm系チップも複数あり、チップによって動作しない場合もあります。(初期のOrangePi2Plus、NanoPiーM4もいくつかドライバが機能しないものがありました。)
これに関しては開発者に要望を出すしかありません。


と、このように落とし穴が多数あり、自身で一から構築して問題なく動作させるにはなかなか苦労が伴います。
RaspberryPi3にはディストリビューションと呼ばれる天体用の統合セットアップがありますが、他のマシンでは存在しません。

RaspberryPi4はまだUbuntu系のOSでの動作確認もされていないようですし、ドライバの対応状況も不明です。(おそらく現行のディストリビューションも動作しないでしょう)

私は今回は様子見をしてから導入の検討をしようと思います。
(今までが人柱ばかりでしたので。。)

ラズパイ含めシングルボードコンピュータの多くはマイクロSDカードにシステムやアプリをインストールします。
いくつかの利点もありますが、問題点もあります。

以下に列記します。

利点
・バックアップ、リストアが容易
・トラブルの場合、SDカードを取り出し別のマシンで操作可能(上級者向け)
・上記の通り簡単にバックアップ・リストアができるのでトラブル時の予備システムを構築するのが容易

内蔵HD(もしくはSSD)と異なりシステムの入ったメディアに容易にアクセスできるため気軽に環境を構築出来ます。
Macであれば以前紹介した ApplePi-Baker、Winであれば Win32 Disk Imagerを使用して、構築した環境をまるごとバックアップ、リストアができます。


欠点
・遅い
壊れやすい(運が悪いと続けざまに。。)
・同じサイズのマイクロSDカードを購入しても製造ロット、メーカーの違いなどで微妙に容量が異なる

とても問題なのは壊れやすいことです。
システムが稼働するような頻繁なアクセスに弱いメディアです。
ドライブレコーダーなどに対応したMLCタイプを使用すれば少しは安心できますが、SSDやハードディスクと比較すると弱いメディアであることを念頭に置く必要があります。

そして、バックアップ、リストアの時に非常に問題になるのが、メーカーの違いなどで同じ容量記載のSDカードでも若干容量が異なります。
使用しているSDカードのバックアップを取っても、別のSDカードにリストア出来ないことが起こりえます

ApplePi-Bakerではバックアップ時に圧縮して、リストア時にリストア用マイクロSDカードの容量に合わせて展開する機能が付きました。

上記の問題を救出できる機能になりますので、Macでバックアップ、リストアを行っている方は、安定した環境が構築できたらすぐに圧縮バックアップを取りましょう

かくいう私も以前構築したNanoPi-M4のマイクロSDカードが壊れ、起動しなくなってしまいました。。
バックアップはとってあったのですが、新規に購入したマイクロSDカードが2枚とも微妙な容量不足でインストールできません。。

ダメ元で手許にあったSDカード(倍の容量)にバックアップしてあったシステムをリストアして、更に圧縮バックアップしたところ無事に購入したマイクロSDカードにインストールすることが出来ました。
(途中過程で圧縮ファイルの容量がかなり大きめに表示されており焦りましたが、バックアップが終了すると無事にバックアップ元のイメージファイルより容量が小さくなりました。)

今回は運良く倍のサイズのSDカード(マイクロではない)があったため、上記手順で乗り切ることが出来ましたが、マイクロSDカードは壊れやすいため、とにかくバックアップを習慣づける必要があります。

複数枚購入した際は最も容量が小さいマイクロSDカードに環境を構築すると上記トラブルを回避できる可能性が高くなります。
(正直正確な容量表示をしてほしいです。。)
シングルボードコンピュータで使用されているUbuntuなどはシステム、アプリとも多数更新されます。
INDIのドライバやKStars・EKOSも精力的に更新されていますが、場合によっては更新とともに動作不良をおこしてしまいます。

UbuntuなどLinux系のOSはリポジトリと呼ばれる管理リストでOS、アプリが管理されます。(一部を除いては)
そのため、更新をかけるとリポジトリに登録されたOSドライバ、アプリが更新されるためトラブルが出た際何が原因かが分かりづらくなります。

特に天体アプリはドライバやシステムと連動する機能も多く、アップデートで動作不良を起こす可能性が高いともいえます。(個別に更新をすることも可能ですが、非常に時間がかかります。)

そのため、必ずアップデートを掛ける前に、システム、アプリをまとめてバックアップしておきましょう。
Macであれば ApplePi-Baker、Winであれば Win32 Disk Imagerを使用して、OS、アプリの動作チェックが終了した使用環境をOSを含め、まるごとイメージにしてバックアップしましょう。

こうしておけばリストアも容易に可能ですので、バージョンアップでのトラブルも回避出来ます。
Linux系のOSと付き合うには必須になります。
(UbuntuなどLinux系OSを使用するようになってから、問題なく動作する環境の貴重さ(笑)を痛感します。)

動作確認が取れたらイメージにバックアップを癖付けましょう。



RaspberryPi3以上であれば、StellarMateAstroberryなどのディストリビューションを用いて簡単に環境を構築できますが、他のシングルボードコンピュータを使用する場合はターミナルからSSHなどを用いてリモートでコマンド入力を行い環境を構築します。(SSHサーバの構築はサイトに多数記載があるため省略します。)

以下に天体用アプリ、及び関連して必要になる可能性のあるインストールコマンドを列記します。
環境構築の際の参考にしてください。



--system用各種アプリ、設定--

sudo apt-get upgrade

sudo apt-get -y dist-upgrade

sudo apt-get install x11vnc

sudo apt-get install synaptic

sudo apt-get install gdebi

sudo apt-get install ser2net


インストール後以下コマンドを実行し一番下の行に以下を追加

sudo nano /etc/ser2net.conf

4030:raw:0:/dev/ttyUSB0:9600 NONE 1STOPBIT 8DATABITS'



Linuxではシリアル通信をdialoutにしないと使用できないようなので以下を設定

sudo gpasswd -a ユーザ名 dialout



●NTPサーバ

sudo apt-get install ntp

sudo nano /etc/ntp.conf

以下を書き換え

#server ntp.ubuntu.com
server ntp.nict.jp
server ntp.nict.jp
server ntp.nict.jp
(server ntp.ubuntu.comをコメントアウト後3行を追加して保存)


sudo /etc/init.d/ntp restart




●gpsd

sudo apt-get install gpsd

sudo systemctl stop gpsd.socket

sudo systemctl disable gpsd.socket

sudo gpsd /dev/tty○○○ -F /var/run/gpsd.sock
(○○○は起動させたいGPS)

cgps -s
動作確認→動いたら


sudo nano /etc/defaults/gpsd

以下を記載
START_DAEMON="true"
GPSD_OPTIONS="/dev/tty○○○"
DEVICES=""
USBAUTO="true"
GPSD_SOCKET="/var/run/gpsd.sock"



--天体用アプリ--

●ccdciel

sudo apt-add-repository 'deb http://www.ap-i.net/apt unstable main'

sudo apt-key adv --keyserver keyserver.ubuntu.com --recv-keys AA716FC2

sudo apt-get update

sudo apt-get install ccdciel



●SKYCHART

sudo apt-add-repository 'deb http://www.ap-i.net/apt stable main'

sudo apt-add-repository --remove 'deb-src http://www.ap-i.net/apt stable main'

sudo apt-key adv --keyserver keyserver.ubuntu.com --recv-keys D79BF92A
sudo apt-key adv --keyserver keyserver.ubuntu.com --recv-keys AA716FC2

sudo apt-get update

sudo apt-get install --no-install-recommends skychart

sudo apt-get install skychart-data-stars skychart-data-dso skychart-data-pictures



●phd2

sudo add-apt-repository ppa:pch/phd2

sudo apt-get update

sudo apt-get install phd2



●INDI(KStars、astrometry.netサーバ、INDI Web Manager)

sudo apt-add-repository ppa:mutlaqja/ppa

sudo apt-get update

sudo apt-get install indi-full kstars-bleeding

sudo add-apt-repository ppa:mutlaqja/libgphoto2

sudo apt-get update && sudo apt-get install libgphoto2

sudo apt-get install libgphoto2-6

sudo apt-get install astrometry.net

sudo apt-get install python3-pip

sudo -H pip3 install indiweb

sudo nano /etc/systemd/system/indiwebmanager.service


以下を記載

[Unit]
Description=INDI Web Manager
After=multi-user.target


[Service]
Type=idle
# MUST SET YOUR USERNAME HERE.
User=pi
ExecStart=/usr/local/bin/indi-web -v
Restart=always
RestartSec=5


[Install]
WantedBy=multi-user.target


上記コピペ、保存後
sudo chmod 644 /etc/systemd/system/indiwebmanager.service
sudo systemctl enable indiwebmanager.service
sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl status indiwebmanager.service



以上で環境構築が行えます。

正直敷居が高いですが、一つづつ動作確認を行いながら取り組んでください。(非常に手間がかかりますが。。。)

スクリプト化して半自動でインストールが行えるAstroPi3というスクリプト集もあります。

名称からRaspberryPi3用と思われがちですが、それ以外の環境でも使用できるスクリプトがありますので簡単に環境を構築したい方はお試しください。








KStarsのバージョンが3.00になり、室内テストで問題がなさそうだったので、実使用に向け諸々の設定や動作確認のため、ベランダにEAAの機材を出して試してみました。


081-1.jpg

操作の手順などはこの記事この記事で記載したものと同様です。

前回の記事ではドライバチェックが主だったので今回は実使用での設定まで行います。(設定に関してはこちらの一連の記事をご確認ください。

ドライバの初期設定を済ませ操作を行おうとしたのですが、薄雲が多くなかなかはかどりませんでした。



081-2.jpg

ローカルでのSolverも快適な速度で行えます。(RaspberryPi3でも遅くありませんが体感的に倍くらい早いです。)




081-3.jpg

以前は使用できなかったASI120MCも問題なく動作します。(薄雲が多く色が。。)




081-4.jpg


別ウィンドウでCCDCielも立ち上げライブスタッキングも確認しました。
こちらも問題ありません。(やはり薄雲で長時間露光はかけられませんでした。。)

すでにGPSを取り付けてありますので、今回設定をつめたことでRaspberryPi3の置き換えで外に持ち出して使用することも可能になったと思います。


今回のバージョンアップでEkosのフォーカスタブでライブビューを操作できるようになりましたので、オートフォーカスではなく、ライブビューを見ながらモータフォーカサーでフォーカス確認をするという他のアプリでよく使う操作が行いやすくなりました。
諸々動作を試しましたが、総じてRaspberryPi3の倍くらいの速さに感じます。(RaspberryPi3でも遅いとは感じませんが、更に快適になりました。)

Ekosにライブスタッキングが搭載されればもっと便利になりそうですね。
(一番欲しいのはASiairのようなスマホ&タブレットのフロントエンドアプリですが、そこまでは無理かな。。)



昨年ZWO社からINDIドライバを使用したASiairという機器が発売されました。
INDIドライバを搭載した初の市販製品ということで一部で話題になりましたが、あまり使用例などがサイトにあがっていません。

本体はRaspberryPi3+、電源アダプタ、ケーブルなどが付属して2万弱という価格がどうなのか?と感じている方が多いように思えます。

私はRaspberryPi3にKStars・EkosをインストールしてiPadからリモートで同様の操作をしていますが、ASiairの取説で確認したところ、できることは同様でもスマホやタブレットでリモート操作するのであればASiairのほうが操作がかなりしやすいのではないかと感じています。

KStars・EkosはPCでの操作を想定しているため、マウスの右クリック中心の操作体系になっておりVNCなどのリモート操作でタッチパネルから操作する場合お世辞にも使いやすいとは言えません。(アプリの設定などで大分改善はされますが)

対してASiairはフロントエンドとなる操作系がタブレットの専用アプリを使用するため、タッチパネルからの操作が行いやすくなっているようです。
(制御ソフトがスマホ側にあるため、KStars・Ekosよりも動きも軽快になるかと思います。)

価格の違いはこの専用アプリの有無と、INDIドライバとの最適化になるのではないかと思います。

KStars・Ekosですと使用するドライバの自由度はありますが、操作における不具合などは自身で調査する必要がありますし、場合によっては開発者とやり取りしながら解決(英語で)していかないといけません。

そして、タブレットでの操作はしづらいです。(設定などをして使いやすくしたとしても)

ASiairであれば、ZWO社のカメラを使用している方であれば、メーカーサイドでドライバとアプリの整合性は取られていると思います。
唯一の欠点は本体がRaspberryPi3+なので、USB2、ギガビットイーサなども速度に頭打ちがあることかと思います。

RaspberryPi3+は時刻の保持ができないため、SkySafari(Plus以上)と連動して時刻、緯度・経度を同期させる手法をとっていると思います。
逆を返せば快適な環境構築のためにはSkySafari(Plus以上)も必要になります。

KStars・Ekosでも同様の設定は可能ですが、設定が非常に煩雑です。)

タブレットでの操作性、ドライバとアプリのサポート費用として1万数千円を投資する価値があるか否かがポイントになるでしょう。

私はRaspberryPi3含め多くの環境でKStars・Ekosで環境をすでに構築してしまったので悩めるところですが、StellaMate同様ディストリビューションのみの販売がされるようでしたら購入したいです。(遠征先での操作がiPadでのリモート操作なので操作性向上や設定の簡素化はとてもありがたいです)



以前ご紹介したNanoPi-M4ですが、KStarsのバージョンが3.0にアップしたのでアップデートしてみました。(RaspberryPi3ではバージョンアップの際エラーが出て対処が必要でしたが、NanoPi-M4は問題ありませんでした。)
KStarsに関しては日本語環境も使用できるようになり、問題のあったASI120MCのドライバも問題なく使用できるようになりました。

INDI、Ekosに関しては私の環境では今回のバージョンで問題が全て解消されました。



078-2.jpg

KStarsを使用する環境は問題なくなりましたので、これからは稼働させながらいろいろ確認していこうと思います。



NanoPi-M4で現状まだ問題が解決していないのは以下になります。(使用しているOSはFriendly DeskTop 18.04(64bit)です。)

1.CielSkyChart

私が使用している画面サイズ(1400x1080)ではカラーが16bitしか認識せず、このカラーモードでは画面が正常に表示されない。
(解像度を変更してカラーモードを24bitにすれば問題なく使用できます。)

2.ステラリウム
クラッシュして起動しません。(解像度を変更してカラーモードを24bitにすれば問題なく使用できます。)

3.X11VNCサーバ
よく落ちてしまいます。(私はNoMachineをインストールして回避しています。)


上記2つのアプリケーションが現状では使用できませんが、他の部分は私の使用範囲では問題なくなりました。
(どちらもグラフィックドライバが原因のように思います。)

使用しているRaspberryPi3より処理速度が早くメモリの搭載量も多いため素性は良いです。その上、USB3x4、ギガビットイーサを備えており今後USB3の天体カメラなどを使用することになってもRaspberryPi3より快適に使えそうです。

しかし、ディストリビューションなどは用意されていないため、環境構築は全て自身で行わなければなりません。
このマシンは技適は通っていませんが、Wifiの親機設定などは全く問題ありませんでした。

Linuxで環境構築に慣れている方は、KStars、INDI、Ekosを使用するのであればおすすめできる状況になったと思います。
(CCDCielも問題なく使用できます。)

シングルボードコンピュータで天体環境構築を行う方はRaspberryPi3以降が一番無難ですが、NanoPi-M4も動作するようになりましたので上記ご参考いただけると幸いです。







Astroberry Serverは多くの設定やアプリがすでに同封されておりとても便利ですが、海外のディストリビューションのため日本語化されていません。
簡単な手順で日本語環境をインストールできるので設定しましょう。

Astroberry Serverに使用されているRaspberryPi用のUbuntuMATEでも同様の手順で日本語化ができるはずです。
(私の環境はすでに日本語化されているため、メニュー位置などで判断してください。)



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システムメニュー→Setting(画面では"設定")→UserSetting(画面では"ユーザー向け"(英語が違うかも。。))→Languege Support(画面では"言語サポート")を選択します。



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そうすると上図のポップアップ画面が登場します。
1のボタンをクリック→さらに下図のようなポップアップ画面が出るので"Japanese"をチェック



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これで日本語環境一式がインストールされます。
その後、2のメニューから"日本語(日本)"をドラッグして一番上に移動→3のボタンで確定。

上記でメニューなどが日本語表示されます。
日本語の入力もしたい場合はIMを"fcitx"にしてください。

PHD2などはこれだけで日本語を使用できますが、KStarsでは残念ながらもうひと手間必要になります。



089.jpg

メニュー→システム→システム管理(Sytem Setting)→Synapticsを選択します
ダイアログボックスが表示され、パスワードを求められますので"astroberry"と入力します。



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1.検索ボタンをクリック→2.検索窓で kde-l10n-ja と入力→3.検索ボタンをクリック→4. kde-l10n-ja のラジオボタンをチェック→5.適用ボタンをクリック


以上でKStarsで使用する日本語環境がインストールされます。


それ以降は以前Mac版で記載した設定方法と同様です。(メニューの"ヘルプ"をクリック→アプリケーションの言語を変更を選択→日本語に変更)


以上で日本語環境が構築できます。





前々回前回の記事Astroberry Serverを構築し、SpaceFM、ser2net、LeafPad、Gnome Sessionなどシステム構築に便利なソフトを追加しました。

今回はSpaceFM、ser2net、LeafPadを使用して、RaspberryPi3以降をSkyFiにしてみようと思います。(SkyFiの機能についてはリンクページをご確認ください。簡潔に説明すると望遠鏡制御を無線LANで行うためのインターフェイスです。)

今回記載するSpaceFMの操作を行えば、今までSSHでターミナルからコマンドラインで設定していた設定ファイルの変更や、システムファイルの移動、コピーなどが簡単にGUIから行うことができます。

まずはよく使うSpaceFMをデスクトップアイコンから起動できるよう設定しましょう。



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システムメニュー:システムツール→SpaceFMを右クリック→ランチャをデスクトップに追加
上記操作でデスクトップにランチャアイコンが作成されます。

ではアイコンをダブルクリックしてSpaceFMを立ち上げます。



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アプリメニュー:ファイル→Root Windowを選択(パスワード入力が求められますのでパスワード:astroberryを入力します。



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ウインドウ色が赤色のルートウィンドウが表示されます。
赤枠のホームボタンを押し、ディレクトリルートを表示して、赤枠の"etc”フォルダをダブルクリック



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"etc”フォルダの中から”ser2net.conf"ファイルを見つけたら右クリック→開く→Leafpadを選択



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”ser2net.conf"ファイルをLeafpadで開いたら、赤枠で示した最終行に以下の行を追加して保存。

4030:raw:0:/dev/ttyUSB0:9600 NONE 1STOPBIT 8DATABITS'



上記でSkyFi同様の機能を実現できます。(別途シリアル・USB変換アダプターが必要になります。)

この機能を使用するにはAstroberry ServerのWifiを親機にする必要があります。
iPhoneやiPadのシステム設定でWifiのアクセスポイントを確認して "astroberry" が表示されているか確認してください。

通常は表示されているはずですが、万が一表示されない場合は以下の設定を行います。

システムメニュー:システム→設定→インターネットとネットワーク→WLAN Configurationを選択→パスワード入力(astroberry)→アクセスポイント名:astroberry、パスワード:astroberry を入力。


以上で利用できます。




前回Astroberry Serverをインストールしました。
実はこれだけでほとんどの天体環境が揃っており、ほとんど他にすることが無いような状態ですが、より便利な環境を構築するため、いくつかのソフトを追加してインストールします。

通常LinuxではSSHを使用してコマンドラインからインストール操作を行いますが、Astroberry ServerではSynapticsというGUIでソフトをインストールできるソフトがすでにインストールされているため、特殊なアプリ以外はGUIから簡単にソフトをインストールできます。

私はMacからリモートで操作しますので、Chicken of the VNCを立ち上げVNCを使用したリモート操作を行います。(LANケーブルでラズパイを接続してくださいね)

アドレス:astroberry.local
パスワード:astroberry



078-1.jpg

このように新規接続を設定してコネクトボタンを押します。
デスクトップが表示された後、メニュー→システム→システム管理(Sytem Setting)→Synapticsを選択します。

ダイアログボックスが表示され、パスワードを求められますので上記のパスワードを入力します。
そうするとソフトが以下のように立ち上がります。



078.jpg

その後、以下の操作を繰り返し、必要なソフトをインストールします。

1.検索ボタンをクリック

2.検索窓に検索ワードを入力(この例ではspacefm)

3.検索ボタンを押す

検索結果が表示されます

4.検索したソフトのチェックボックスをチェック

5.適用ボタンを押し、インストール


上記をインストールするソフトの数だけ繰り返します。
検索するワードは以下です。

spacefm

leafpad

ser2net

gnome session



・SpaceFMは高機能なファイルマネージャーソフトです。このソフトと特徴として、GUIからルートでファイル操作ができるためLinuxで良く行う設定ファイルの書き換えをコマンドラインを使用しなくても行うことができます。

・LeafPadは高機能なテキストエディタです。上記SpaceFMと併用して設定ファイルの書き換えをGUIから行うことができます。

・ser2netはTCP/IPからシリアル通信を行うことができるシステムの追加機能です。
これを利用するとSkyFiと同様の機能をRaspberryPi3以降に持たせることができます。

・Gnome Sessionはシステム起動時に自動的に起動するソフトをGUIから設定できるソフトです。


後々の環境構築に便利なソフトばかりです。
Astroberry Serverにはインストールされていないため、上記を追加インストールしておくと今後の操作が簡単になります。


次回はSkyFiの機能をRaspberryPi3以降に追加する方法を記載します。




シングルボードコンピュータは数多くありますが、最も普及しているのはRaspberryPiシリーズになるでしょう。
RaspberryPi3以降のシリーズに関しては無線LANも内蔵され日本の技適マークも取得しています。

今回からは数回に渡りRaspberryPi3以降を天体用として設定していく方法をご紹介していこうと思います。
数多くのシングルボードコンピュータがあるのになぜRaspberryPi3以降を使用するのかは以下の理由になります。

・天体用のディストリビューションがある(構築が非常に簡単になる。)

・シングルボードコンピュータに使用されているARMチップセットはそれぞれのボードメーカーが配布するシステムの完成度により動作範囲が異なってしまう。(普及度により、動作させるまでの環境構築の難易度が変化する。)

・無線LANが使用できる。


2018年12月現在、天体用のディストリビューションがあるシングルボードコンピュータはRaspberryPi3以降のみです。



私自身天体用としてシングルボードコンピュータは、RaspberryPi3、OrangePi2+、NanoPi-M4、ミニコンピュータはBeelink AP34、Gole1、DellノートPCをUbuntuにして環境構築しました。
Macに関しては、現在はKStarsアプリをコピーするだけで環境構築が可能です。

Macを除けば難易度としては、天体用のディストリビューションをもつRaspberryPi3以降がもっとも簡単です。
UbuntuなどLinuxを構築する場合はチップセットのドライバが容易に導入できるかが鍵になります。

その意味ではインテルのチップセットで構成されたMINIPCもトラブルが少ないです。


前置きが長くなりました。
ではインストール方法を紹介します。

まずは天体用のディストリビューションをダウンロードします。


●Astroberry Server
無料で利用できるディストリビューションです。
KStars、INDIサーバ、ドライバを始め、PHD2、Skycharts、CCDCiel、oaCaptureなど多くの天体ソフトが導入できます。

https://drive.google.com/file/d/1zGwXLWDD8hubpuarafMWPft6F6Q4bV8R/view


●Stellamate
KStars、INDIサーバ、ドライバの開発者が販売するディストリビューションです。
連動するユティリティなども同封されています。

https://www.stellarmate.com/products/stellarmate-os.html


私は無料のAstroberry Serverを利用します。

ダウンロードが終わったらQuickHash GUIでファイルをチェックしてください。



次にSDフォーマッターを使用してminiSDカードをフォーマットします。

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ラジオボタンからクイックフォーマットを選択し、オプションボタンを押しポップアップウィンドウから”倫理アドレス調整→する”を選択し、OKボタンを押します。
その後フォーマットボタンを押せばフォーマットが完了します。


その後、ApplePi Bakerを起動します。

077.jpg

1.画像左側の先程フォーマットしたSDカードの名称部分を選択します。

2.ボタンを押しダウンロードしたイメージファイルを選択します。

3. Restore Backup ボタンを押しSDカードにディストリビューションをインストールします。



以上でシステム、天体アプリ、各種天体用サーバなどがインストールされた状態で使用できる環境が整います。
Astrometry.netサーバのインデックスファイルに関しては必要最小限しかインストールされていませんので、こちらの記事を参照にしてインストールしてください。

何故かサイズの大きなインデックスファイルがチェックボックスをクリックしてもダウンロードできない場合があります。

その際はここからインデックスファイルをダウンロードしてGDebiを使用してインストールします。(インデックスファイルファイルを右クリックで選択してGDebiを選択するとインストールできます。)

非常に簡単に環境構築ができますのでお試しください。



シングルボードコンピュータの多くは製造元からOSをダウンロードしてSDカードなどに書き込んでから設定します。
設定はMacなどPCからリモート操作をしながら行っていくことになります。

Mac、シングルボードコンピュータの双方で必要になる項目を記載します。



●Macで必要なもの
SDカードのフォーマッター、書き込みソフト、リモート操作ソフトなどが必要になります。

・SDカードリーダー
USB3対応のものをおすすめします。

SDメモリカードフォーマッター(日本語、無料)
Raspberry PiやNano PiなどSDメモリカードにシステムをインストールするシングルボードコンピュータを使用する際、メモリカードのフォーマットを行うがその際に必要になるソフト、上記環境を構築する際には必須。

ApplePi-Baker(英語、無料)
Raspberry PiやNano PiなどSDメモリカードにシステムをインストールするシングルボードコンピュータを使用する際、配布されるシステムイメージファイルを書き込むために必須。
このソフトはバックアップ機能もあるためおすすめです。

QuickHash GUI(英語、無料)
シングルボードコンピュータのOSイメージファイルや、Astrometry.netのインデックスファイルなど非常に大きなサイズのファイルをダウンロードする際、ファイルが破損する可能性があります。
このようなファイルにはHash記号が示されており、その符号を入力し、ファイルを検証することでファイルの破損確認ができます。

NoMchine(英語、無料) ーおすすめ
デスクトップリモートコントロールソフト。
Macは標準でデスクトップリモートコントロール機能がありますが、このソフトはWindows、Linux、シングルボードコンピュータ(Linux)などさまざまな環境で使用できます。
どの環境でも簡単にインストールできるため、リモートコントロールで複数のPCを使用する場合便利です。
サーバ、ビューアの組み合わせで使用します。
VNCを使用する場合はChicken of the VNCをインストールしておきましょう。

他にはMac標準で付属のターミナルを使用します。



●シングルボードコンピュータで必要なもの
製造元で配布されているOSイメージ、OSをインストールするSDカード、LANケーブルなどが最低限必要です。製造元で配布されているOSイメージにSSHサーバがない場合はモニタも必要になります。

・シングルボードコンピュータ本体
現状であれば天体制御環境の構築が最も容易なのはRaspberryPi3以上です。
この機種は複数のOSを選択できますし、天体制御環境をセットしたディストリビューションもあります。
OSから環境を構築する場合はUbuntu系のOSを選んでください。(環境構築にかかる難易度がもっとも低いです。)

・SDカード
Astrometry.netサーバを使用する場合は巨大なインデックスファイルのインストールが必要になりますので、32GB以上をおすすめします。
ドライブレコーダーなどで使用される高耐久のものが良いです。

・製造元で配布されているOSイメージ
デスクトップ環境のあるUbuntu系のOSイメージがある機種を購入することを強くおすすめします。
Ubuntuを前提として初期段階でインストールするソフトは以下になります。

・SSHサーバ
Macからのリモート操作で必要です。

・VNCサーバ、もしくはNoMachine
Macからのデスクトップリモート操作で必要です。

・Synaptics
GUIのアプリインストールで使用します。標準環境で入手できるアプリはこのソフトでインストールするのがもっとも簡単です。

・テキストエディタ(私はLeafEditを使用しています。)
設定ファイルの書き換えなどに使用します。

・Gdebi
パッケージをダウンロードしてインストールする際に使用します。
このソフトがないとターミナルからコマンドベースで操作になるため一気に敷居が上がります。

・SpaceFM
Macでいうところのファインダーのような役割を果たすソフトです。
このソフトの良いところはルートで操作ができることです。
この機能があるため、GUIから設定ファイルを変更できます。


まずはこんなところが必要になりますが、PCに比べて敷居が高いですね。。
興味ある方はその後ぼちぼちと私の構築した環境を記載していきますのでチャレンジしてみてください。





Macで天体制御環境を構築するのは、KStarsをコピーするだけでINDIサーバ、Astrometry.netサーバ、Ekosなどの統合制御環境を作れてしまうためとても簡単ですが、遠征などに行くときには電源の問題がつきまといます。
EAAなどコンパクトにパッケージを収めたい場合、Macの消費電力の問題で大きなバッテリーを持ち歩くことになり気軽さが薄れてしまいます。

RaspberryPiをはじめとした、シングルボードコンピュータはPCと比較しても消費電力が少なく、機種によってはスマホ用のUSBバッテリーで一晩くらい動いてしまいます。
Linux環境を構築しなくてはならないため、一気に敷居が上がりますが、ディストリビューションと呼ばれる、OSとアプリをセットにした環境も登場しており、あまり専門知識を持たなくてもスタートできる環境が整ってきました。

この項目では私が天体制御環境として構築したシングルボードコンピュータを紹介していこうと思います。
一部の環境を除いては人柱になることが必須の領域ですが、興味ある方は御覧ください。

RaspberryPi3の後継の検討機器として導入したNanoPi-M4ですが、ZWO社のASI120MCがクラッシュしてしまい、ドライバのバージョンアップでようやく使えるようになったのでテストも兼ねてEAAを行いました。

RaspberryPi3もそうですが、ARM系のウブンツは機器そのもののドライバ(グラフィック、Wifiなど)が不足、もしくは設定が必要なものが多くインテル系のチップセットより苦労することが多いです。

RaspberryPi3は出た当初に購入しましたが、Wifi親機にするのに手こずりました。

今回のNanoPi-M4はVNCやグラフィック周りの不具合が多く、メーカーから提供されるOSも18.04とバージョンが新しくINDIのARM64系のドライバの不具合もあり、購入後使用できませんでした。

ドライバのアップデートにより、私の環境での不具合がほぼ解消されたのでテストも兼ねてのEAAになります。



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EAAは天体写真のように本格的な機器を使用しなくても楽しめるのですが、天体カメラ、フォーカサー、マウントと最低でも3つの機器を接続しますので観望環境構築はけっこうPCにとって荷が重いものになります。

出先で使用するとなると、さらにGPSや、リモートコントロール用のタブレットなども必要になりますので、大きな赤道儀と重いバッテリーを使用する物理的に大掛かりな天体写真環境とは別の意味で大掛かり(機器の数や設定など)な環境構築になります。



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今回は部屋のPCからVNCでリモートしています。GPSに関してはRaspberryPi3同様GPIOがありますので、内部に組み込みました。
無事すべての機器が立ち上がり、時刻、緯度経度も自動的に取得されました。



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マウントを動かし、試し撮りをしたところカラー設定のままでした。
FITファイルのカラー画像はへんてこりんな色になるため、私は通常プレビューに関してはモノクロで行っています。



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設定を変更してSolverをしてみました。
少し時間がかかりましたが、無事終了しました。
この後気づきましたが、オンラインでSolverになっていました。

オフラインにしたところそれほど時間がかからず解析が終了しました。



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これでアライメントも取れましたので、M36を導入してみます。



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ライブビューはカラーにしたのですが、緑っぽいですね、位置もまだずれているようです。



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色をコントロールパネルで手動調整します。



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さっきよりは大分ましになりましたので、まずこれでドライバ設定を保存します。



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そしてもう一度Solverを実行します。
今回はマウントをトラッキング状態にして位置合わせも同時に行います。



077-10.jpg

ほぼ真ん中に来ました。
次期バージョンでEkosのライブビデオでもライブスタッキングが可能になるようですが、現状ではできません。

CCDCielを立ち上げてライブスタッキングしてみましょう。



077-11.jpg

ドライバを読み込みライブスタッキングします。
INDIドライバの特長はこのように複数のアプリでドライバを共有できることです。

今回はINDI環境に関しては問題なく動作してくれました。
しかしやはりVNCサーバとして使用しているX11VNCサーバが不安定で落ちまくります。

そのためNoMachineを導入しました。
UbuntuなどのLinux環境でも非常に簡単に導入でき、安定しているためおすすめです。(VNCとの共存もできます。)



このような複雑な操作がNanoPi-M4だけで処理されているわけです。

明らかにRaspberryPi3より動作も軽いですね。

RaspberryPi3も出た当初は不具合だらけでしたので、時間とともに改善されていくと思います。(使用者の数にもよりますね、RaspberryPi3は使用者が多く、開発者がディストリビューションまで販売しているので他のARM環境とは比較にならない使用者がいます。RaspberryPi以外で安定した環境を望むのであれば、インテルのチップセットを使用したNUCが一番無難です。)


ライブスタッキングまで含めて、早くEkosだけで完結できる環境が完成してほしいです。




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Author:TーStudio
Macやシングルボードコンピュータを使用して天体を楽しむサイトです。
カテゴリから選択して順番に読むとアプリなどの使い方の説明となるようになっています。

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