以前の記事の続きになりますが、今回は望遠鏡の種類を記載します。
現在市販されている望遠鏡は大きく分けて3種類あります。
それぞれの種類ごとに特徴を記載します。
焦点距離(mm)÷口径(mm)=望遠鏡のf値となり、数字の少ないもののほうが写真で撮影したとき、同じ露出時間の場合明るく写せますが、収差が悪くなる傾向があります。
f値の数字が大きいものは逆になります。
一般的にf値が小さい望遠鏡は撮影用に使用されることが多いです。
●屈折式(単焦点〜中焦点が主流)
対物レンズで集光するタイプです。
入門タイプのアクロマートレンズと、レンズにED、フローライドなどを用いて、各収差を低減したアポクロマートレンズを用いるものがあります。
口径に対しての金額は高くなりますが、後に述べる反射望遠鏡などと比較して光軸調整などのメンテナンスがほとんど必要ないため、アクロマートレンズの屈折望遠鏡は入門タイプの望遠鏡に採用されることが多いです。
アポクロマートレンズを用いたタイプはf値が小さい望遠鏡が多く、撮影用として使用されることが多いです。(非常に高額です。)
●反射・ニュートン式(単焦点〜中焦点が主流)
凹面をした反射鏡で光を集めるタイプの望遠鏡です。
その中でもニュートン式は最も構造が簡単で、口径に対してコストが安いメリットがあります。
レンズを透過する屈折式と異なり色収差がありません。
しかし、筒内の気流により像が乱れたり、光軸修正が必要になったりと、屈折望遠鏡と比較してメンテナンスが必要です。
大口径を活かしたドブソニアンタイプなどで使用されることが多いです。
f値の小さいタイプは補正レンズを使用して撮影にも使用されています。
反射タイプは屈折タイプと異なり構造上焦点までの間に必ず副鏡やスパイダーと呼ばれる副鏡を保持する金具が必要になり焦点像に影響を与えます。
(経験上屈折望遠鏡より像が淡くなります。)
●反射・カセグレン式(長焦点)
主鏡に凹面鏡、副鏡に凸面鏡を用いて屈折望遠鏡と同じように後ろから観望するタイプです。
カセグレン式にはいくつか種類があり、市販されているものは純カセグレン、シュミットカセグレン、マクストフカセグレンなどがあります。
共通事項としては副鏡の凸面鏡で像を拡大するため、大きな口径の望遠鏡でもニュートン式に比べて、コンパクトに設計されていることです。
ニュートン式が一枚の凹面鏡で集光するのに対して、凹面鏡、凸面鏡の2枚で集光するため、収差を抑えることができます。
主鏡である凹面鏡のf値が小さいため、光軸などを調整する場合はニュートン式以上にシビアになります。
大口径であればあるほど小さなf値でも焦点距離が長くなるため低倍率が出しづらくなります。しかし分解能、集光力が高いため高倍率の対象を細部まで観察できる可能性が高くなります。
小口径の望遠鏡は低倍率が出しやすいけれど、分解能、集光力が高いため高倍率がきびしくなります。
しかし、これはあくまで望遠鏡の性能のみで記述した事項になり、実際には大気の影響も受けるため、大口径であっても上空の気流の流れが早い場合はぼやけたような像になってしまいます。
取扱いなども考えるといきなり大口径の望遠鏡を入手しても調整やセッティング、持ち運びなど大変な要素が多くなります。
8〜12センチ程度の屈折、15〜20センチ程度の反射が扱いやすさで無難な選択になるかと思います。
倍率によって適した対象も異なるため、どのような対象に力を入れるかを検討しながら選択するのが良いでしょう。
望遠鏡が大きくなるほど対応する架台も大きく重くなります。
希望する望遠鏡が絞られてきたら、架台の耐荷重も必ず調べましょう。
この2回の記事で面倒だな、と感じた方はもう少しプラネタリウムソフトでのシミュレーションや、裸眼や双眼鏡などの観望を行って空に慣れてから検討したほうが良いかもしれません。
前回の記事でおすすめした自動導入タイプの経緯台の耐荷重は5kgなので、おのずと屈折8〜10(10cmはギリギリ)、反射は〜15cm程度に絞られます。
ドブソニアンを除けばそのあたりが入門用の一つのラインになるかもしれません。
楽しみながら、迷いながら自分にあった望遠鏡を手に入れましょう。
現在市販されている望遠鏡は大きく分けて3種類あります。
それぞれの種類ごとに特徴を記載します。
焦点距離(mm)÷口径(mm)=望遠鏡のf値となり、数字の少ないもののほうが写真で撮影したとき、同じ露出時間の場合明るく写せますが、収差が悪くなる傾向があります。
f値の数字が大きいものは逆になります。
一般的にf値が小さい望遠鏡は撮影用に使用されることが多いです。
●屈折式(単焦点〜中焦点が主流)
対物レンズで集光するタイプです。
入門タイプのアクロマートレンズと、レンズにED、フローライドなどを用いて、各収差を低減したアポクロマートレンズを用いるものがあります。
口径に対しての金額は高くなりますが、後に述べる反射望遠鏡などと比較して光軸調整などのメンテナンスがほとんど必要ないため、アクロマートレンズの屈折望遠鏡は入門タイプの望遠鏡に採用されることが多いです。
アポクロマートレンズを用いたタイプはf値が小さい望遠鏡が多く、撮影用として使用されることが多いです。(非常に高額です。)
●反射・ニュートン式(単焦点〜中焦点が主流)
凹面をした反射鏡で光を集めるタイプの望遠鏡です。
その中でもニュートン式は最も構造が簡単で、口径に対してコストが安いメリットがあります。
レンズを透過する屈折式と異なり色収差がありません。
しかし、筒内の気流により像が乱れたり、光軸修正が必要になったりと、屈折望遠鏡と比較してメンテナンスが必要です。
大口径を活かしたドブソニアンタイプなどで使用されることが多いです。
f値の小さいタイプは補正レンズを使用して撮影にも使用されています。
反射タイプは屈折タイプと異なり構造上焦点までの間に必ず副鏡やスパイダーと呼ばれる副鏡を保持する金具が必要になり焦点像に影響を与えます。
(経験上屈折望遠鏡より像が淡くなります。)
●反射・カセグレン式(長焦点)
主鏡に凹面鏡、副鏡に凸面鏡を用いて屈折望遠鏡と同じように後ろから観望するタイプです。
カセグレン式にはいくつか種類があり、市販されているものは純カセグレン、シュミットカセグレン、マクストフカセグレンなどがあります。
共通事項としては副鏡の凸面鏡で像を拡大するため、大きな口径の望遠鏡でもニュートン式に比べて、コンパクトに設計されていることです。
ニュートン式が一枚の凹面鏡で集光するのに対して、凹面鏡、凸面鏡の2枚で集光するため、収差を抑えることができます。
主鏡である凹面鏡のf値が小さいため、光軸などを調整する場合はニュートン式以上にシビアになります。
大口径であればあるほど小さなf値でも焦点距離が長くなるため低倍率が出しづらくなります。しかし分解能、集光力が高いため高倍率の対象を細部まで観察できる可能性が高くなります。
小口径の望遠鏡は低倍率が出しやすいけれど、分解能、集光力が高いため高倍率がきびしくなります。
しかし、これはあくまで望遠鏡の性能のみで記述した事項になり、実際には大気の影響も受けるため、大口径であっても上空の気流の流れが早い場合はぼやけたような像になってしまいます。
取扱いなども考えるといきなり大口径の望遠鏡を入手しても調整やセッティング、持ち運びなど大変な要素が多くなります。
8〜12センチ程度の屈折、15〜20センチ程度の反射が扱いやすさで無難な選択になるかと思います。
倍率によって適した対象も異なるため、どのような対象に力を入れるかを検討しながら選択するのが良いでしょう。
望遠鏡が大きくなるほど対応する架台も大きく重くなります。
希望する望遠鏡が絞られてきたら、架台の耐荷重も必ず調べましょう。
この2回の記事で面倒だな、と感じた方はもう少しプラネタリウムソフトでのシミュレーションや、裸眼や双眼鏡などの観望を行って空に慣れてから検討したほうが良いかもしれません。
前回の記事でおすすめした自動導入タイプの経緯台の耐荷重は5kgなので、おのずと屈折8〜10(10cmはギリギリ)、反射は〜15cm程度に絞られます。
ドブソニアンを除けばそのあたりが入門用の一つのラインになるかもしれません。
楽しみながら、迷いながら自分にあった望遠鏡を手に入れましょう。
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