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このところEAA(電視観望)の環境の見直しを行っており、あれこれ情報集めしたり、実験的に機材チェックしておりましたが、改めてEAA(電視観望)用途で使用する場合、場合によっては超高感度防犯カメラの画像処理エンジンの機能が有用になると感じています。

私はオートガイダーとして初期の頃は超高感度防犯カメラをキャプチャモジュールをPCに接続して使用していました。
感度は非常に良かったのですが、電源、映像などそれぞれケーブルが必要になり、その上PCで使用するためUSBキャプチャモジュールも取り付ける必要があったため配線が煩雑になるのでその後Lodestarを購入して環境を作り変えました。

超高感度防犯カメラは動画をSDカードにキャプチャーできる機器を追加してその後は流星群撮影カメラにしていました。

しかし、改めてEAA環境を考えるにあたって超高感度防犯カメラの画像処理エンジンが非常に有用だったので、お気軽観望用には向いているかもしれないと思っています。

非常に有用な機能は以下の4点です。

・蓄光機能(フレームの加算合成機能)
・WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能
・ノイズリダクション機能
・OSD機能(メニューで機能切り替え)
・デッドピクセル処理(自動ダーク処理機能)


いずれもPCを使った天体カメラとスタッキングアプリなどでも可能ですが、カメラ本体で処理してくれるため非常に高速で使いやすいのです。

防犯カメラでも上記の機能を備えていないものは天体用としては感度不足で使えないと思います。
(逆にすべて付いてるものの方が少ない状況です。)

唯一のマイナス点としては私の使用しているカメラはCVBS(RCA)のアナログ画像のため、画質がイマイチになる点ですが、カメラの感度などはASI224より上記機能が手軽に使えるため使い勝手やリアルタイム性など優れている部分もあります。(特に動画のリアルタイム性はだいぶ違います。)
この利便性に着目して製品化したのがRevolution Imagerですね。

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防犯カメラの画像処理エンジンを利用し、モニタや天体機器用のアダプタなどをセットしたものです。
カメラは多分私が持っているものと同じ程度のものです。
PCレスで非常にお気軽に使えますが、画質はアナログテレビ並です。


中国のサイトだと既にIMX385を使用した防犯カメラ(上記4つの機能付き)も登場しています。
こちらに関してはSDIという業務用の超高速映像転送規格(もちろんデジタル)に対応していますので、画質に関してはPC用の天体カメラと変わらないでしょう。
しかも転送速度が非常に速く、かなり長い距離を引き回せます。(500m位)

更に、上記の便利な処理機能が使えるので、かなり満足度の高いお気軽PCレスEAAが構築できそうです。
PCに取り込むには別途SDIエンコーダなどが必要になるのですが、実は私以前Web映像の編集用として以下のSDI対応機材持っていたりします。(苦笑)


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と、言うことはモニタと録画環境がすでに揃っていますので、カメラさえ追加すればお気軽PCレスで画質もそこそこのEAA環境が出来てしまうということになります。(天体の導入は低倍率なら自作のDSCで充分なので、本当にお手軽に観望環境ができます。)
どうしよう。。買っちゃおうかな。。。。。
(画質以外は今持っているカメラでも全く不満ないんだけど。。。。)

晴れないと煩悩が膨らみます。。。。(苦笑)






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2020.8/21にINDIドライバがv1.8.6にアップデートされていたようです。
新しいドライバの追加、ドライバの修正・改善が主となっています。

内容は以下

・Pegasus PPBAドライバーの追加
・DomePro2ドライバーの追加
・ indi_ioptron_telescopeにPierSideを追加(三脚位置情報でしょうか?)
・ GeminiマウントのPierSideの問題を修正(これも三脚との干渉問題?)
・ UIスイッチを介してAlt / AzマウントでGotoモードを選択可能
・ OnStep:気象センサー(READ)のサポート
・ OnStep:露ヒーター/フォーカサーの温度設定のサポート
・ skywatcher altazクラッシュの修正
・フォーカスシミュレーターにフォーカス温度プロパティを追加
・ v4l2_ccdドライバーにLogitech HD C270ウェブカメラデータを追加
・ Astrophysics park3サポート
・ LX200クラシックのパーキングの実装
・ skywatcherAPIのUDPサポート
・ LX200 FS-2パーク
・ Telescope Simulator Parking to HA / Dec frame
・更新ポインティング状態の決定
・ 10マイクロンマウント用のTLEによる衛星追跡機能
・ FITSヘッダーにフォーカス温度を追加
・ myFocuserPro2電源コマンドの修正
・TeenAstro INDIドライバーのファームウェアを1.2.0に変更

細かい修正が多いのでその機材をお持ちの方で無いと意味がわからない部分があります。
お手持ちの機材で変更部分などがありましたらご確認ください。



相変わらず夜になると曇る日が続いています。。

ここのところEAA(電視観望)の環境構築などいろいろシミュレーションしていましたが、コリメート以外に望遠鏡で観望しているときに気軽に撮影できる方法がないかな。。と前から考えていました。

コリメート法は接眼レンズにスマホやデジカメなどをくっつけるようにして撮影する方法です。
コンデジやスマホなど撮像素子の小さなカメラの場合、35mmフルサイズの焦点距離で比較すると非常に拡大されるため、小型のレンズ(焦点距離が短い)で同等の視野を確保できます。(このあたりの画角の検証は以前の記事に記載しています。)

スマホやコンデジだと上記の通りレンズの焦点距離が短いため、結果的に縮小コリメートと呼ばれる撮影法になり超望遠撮影にもかかわらず、レンズのF値を変えずに撮影できるためその利点が活かせるデジスコなど新しい撮影方法も登場しました。

私も観望時にお気軽にコリメートで、と考えて撮影したことがありますが、光軸合わせなどが難しくなかなかお気軽に撮影とはいきません。

うまくいけば、手持ちで月や惑星が撮影できたりと便利なので手持ちの機材で代用できるなにかいい方法ないかな。。と考えていました。

その時、ふと思いついたのがバローレンズを用いてコリメート撮影する方法です。
ご存知の通りバローレンズはネガティブレンズ(凹レンズ)で望遠鏡の焦点距離を伸ばし、同じアイピースを使用しても倍率を上げることができるアクセサリーですが、望遠鏡にバローレンズのみ取り付けると原理的にガリレオ望遠鏡と同じものになります。

ガリレオ望遠鏡って現在ではオペラグラス位にしか使われていないと思われがちですが、実はコンデジなどのテレコンなどもガリレオ望遠鏡になっています。

と、いうことはバローレンズを用いれば超低倍率の望遠鏡と、スマホやコンデジなどのカメラのテレコンレンズの2つの役割を果たしてくれる可能性があります。

ということで手持ちの機材で試してみました。


IMG_3542.jpg

2インチのバローレンズと、ASI120MC互換機に35mmのCマウントレンズを取り付け、2インチ→31.7スリーブに差し込んであります。(接続するとバローレンズの近くにCマウントレンズが来ます。)

バローレンズだけを取り付けて覗いてみるとちゃんとピントがきます。ガリレオ望遠鏡なので正立像になり、対象を探しやすいですが、視野は2インチから縮小されて見えます。(アダプタを外してレンズに目を近づけるほど見やすいです。)


IMG_3544.jpg

試しにスマホで撮影してみました。
最大にズームして撮影してもこのくらいケラれます。
しかし、通常のコリメートより圧倒的に撮影しやすいです。
ズーム最大にして画面タッチすれば一発でピントが合いました。

今回は手持ちの2倍バローを使用していますが、原理上おそらく倍率が低いレンズほど視野を稼ぐことができると思います。


IMG_3541.jpg

望遠鏡にバローレンズと天体カメラを取り付けました。
幸い手持ちのアダプタでうまく組み合わせられたのでコンパクトに取り付けることができました。


0414.jpg

35mmのカメラだとこのくらいの周辺減光がありますね。

他の機材で試してみたことろ2インチの2倍バローだと50mmレンズくらいでケラレや周辺減光などがなくなるようです。


。。。これ、組み合わせが上手く決まれば意外といいかもしれません。
とにかくピント合わせが楽ですし、手持ちでのコリメートも簡単です。
(眼視観望時はフォーカス動かすとある程度ズーム出来ます。その上、かなりのフォーカス位置でピントが合います。)

スマホカメラでもケラレを少なくするにはもう少しパワーの少ないネガティブレンズを使えばうまくいきそうです。

バローレンズをアイピースみたいに使える見口や、天体カメラやスマホ(スマホは手持ちで十分いけます。)のアダプタうまく考えれば、入門用の観望(特に対象探し)や撮影に最適かも。

ネットでチェックしましたが、同様のことを試している方がいないようなので(こんなバカなこと考えないか(笑))、仮称としてガリレオコリメート撮影、ガリレオファインダーとして名付けておきます。


追伸
アマゾンで探したら2インチのスリーブに合いそうなもう少しパワーの弱いのがありました。

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バローはネガティブレンズなのでパワーが弱いほど視野が広くなるはずです。
(コレくらいならスマホカメラでもケラれないかな?)

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