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2021年6月26日にINDIサーバ・ドライバがv1.9.1にアップデートされました。

内容は以下

+AstroTrac360ドライバーの追加(実験的)。
+ PegasusFlatMasterドライバーの追加
+UHCドライバーの追加
+DeepSky Dad Field Rotatorドライバの追加
+ベースデバイスおよびクライアントクラスへのコアINDIライブラリの改善
+ParamountTCPの改善
+SpectrographおよびReceiverクラスiliaplatone(未理解)
+OnStepドライバーの改善+
+RST-135ドライバーの場所と時間の修正
+ドームOTAの修正
+FITSヘッダーへのオブジェクト方位角と高度の追加
+RainbowFocuserの修正
+CGX-Lのサポート
+SkyWatcherAPIマウントdrievrのクラッシュを修正

かなり多くのボランティアスタッフがメンテナンス・ドライバ追加を行っています。
INDI環境は初期の設定が面倒なので、願わくば初期状態でも安定して使える環境になってほしいものです。
いつもコメント頂いているnekomeshi312さんがSkyWatcherAltAZドライバの不具合を修正してくれました。(感謝)
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zoom2.jpg

動画閲覧はこちら

今回は使い方(といっても難しいところが無いので大したことが紹介できませんが。。。)と実際の観望の様子を充実させました。
だいたいどのような使い勝手なのかを把握できるように構成しました。

天体趣味の方は写真派の方が多いのでこのような観望環境に興味がある方は少ないかもしれませんが、テクノロジーを使って楽に星を観望できる環境は入門者にとっては必須ではないかと感じています。

セレストロンから初心者向けのPlateSolving機能を搭載した入門機が出たり、少しずつではありますが入門者の敷居を下げる動きが出てきました。

このシステムもカメラなどが天体用に専用設計されれば(バルブ機能とか)もっと多くの対象を楽しめるようになるのになと感じています。(まあ、現状でも充分楽しめますけどね)

私の中では眼視観望の延長という位置づけです。
EAAとは大分異なる楽しみ方になります。

このようにPCを使わなくても楽しめる環境を用意しておくと気が楽です。
難解なPCアプリの取り扱いなどに疲れた方にもおすすめですよ。(トラブル無く(笑)星を見る、探すという楽しさを再確認できます)


INDI環境はドライバの安定性などは非常に優れているのですが、Ekosのプロファイルエディターの矛盾点(詳しい記事はここ)、アップデートに伴う意味の無い項目追加などが原因でそれまで問題なく動いていたものがトラブルを起こすことがあります。

こういった仕様上の矛盾が解決しないまま、項目追加がなされるのでユーザーはアップデートするたびにトラブルに合いやすくなってしまいます。。。(どこかの国のコ○ナ対策みたいです。。一向に状況が改善されません。)

回避法がバージョンによって異なるのも混乱を呼ぶ原因ですね。。

では問題箇所を記載しておきます。

1.KStarsにサーバポート項目の追加

スクリーンショット 2021-06-25 085121
KStarsメニュー:設定→KStarsを設定→左側タブをINDI の部分に新規にサーバポートを変更できる項目が追加されています。(何度設定を変えても値が変更できないバグ付き)

INDIのデフォルトポートは7624ですが、送受信でポートを変えるという謎仕様(しかもバグ付き)に変更されています。。(ここは調整出来ないので回避方は後ほど)


2.Ekos ProfileEditerでの注意点
INDIは仕様上サーバ・ドライバの起動とクライアントアプリへの接続が別になっていないといけないのですが(CCDCielのドライバ接続方法が正しい流れです。)

Ekos ProfileEditerではサーバ立ち上げとドライバ接続を兼任させるため矛盾した仕様になっています。
上記記事に詳細は記述してありますが、アップデートによりこの矛盾に対しての挙動が異なります。

私は以前INDIWebマネージャーでドライバを立ち上げる際、この矛盾を回避するために以下の設定を行っていました。

スクリーンショット 2021-06-25 091709

赤枠部分を空白にして青枠部分に @localhost と入力しておくと、以前のバージョンではINDIWebマネージャーで立ち上げたドライバを自動的に読み込んでくれました。

INDIサーバ・ドライバは起動時にクライアントにXMLファイルを発行してクライアントアプリで受け取る仕様なので本来であればドライバが立ち上がっていないとドライバ項目が選べない状態にならないといけません。
このXMLファイルをサーバ・ドライバ立ち上げ前に選べてしまうのが大きな矛盾になっています。

上記の設定は変則的ですが、この矛盾点を解消する方法になっていました。

しかし、バージョンアップにより残念ながらこの矛盾回避方法が使えなくなってしまいました。回避方は後ほど記載します。

黄色枠部分も非常に重要な部分です。
この部分にチェックを入れて正常に動作させるにはUdevルールの書き換え(ドライバを固有名管理)、初回はチェックを外し、ドライバ設定を適切に行って問題なく機器が接続できるようになってからチェックを入れないとアプリのクラッシュなどが起こります。

では今回のアップデートでトラブルが出た場合の対処設定を記載します。


スクリーンショット 2021-06-25 093213

まず、黄色枠部分の自動接続を外します。(機器と正常に接続できるようになったらチェックを入れても大丈夫です。)
そして青枠部分には何も記述しません。
赤枠部分にご自身が使用するドライバを選択しておきます。

INDIWebマネージャーなどでドライバを起動しているとこの設定では二重選択になりますが、このように矛盾した設定状態でないとドライバを読み込んでくれません。(改悪です。。)

黄枠部分はUdevルールの書き換え、ドライバ設定を正しく設定して正常にドライバと接続の2つの要素を満たさない限りチェックを入れ無いほうが良いです。
欠けがある状態でこの部分にチェックが入っていると接続時にKStarsがクラッシュします。。。


3.ドライバの注意点
以前からドライバの設定→保存が重要とさんざん記載してきましたが、今回のアップデートで注意点が更に増えました。


スクリーンショット 2021-06-25 094517

特に注意が必要になるのはマウントドライバになります。
今回のアップデートから赤枠部分を空白にしないとドライバを接続した際、クラッシュする可能性があります。(設定名を記載している方は空白にしてください)
青枠部分は従来どおり望遠鏡の口径、焦点距離を記載します。

4.そもそもドライバのアップデートが出来ない
これはINDIではなく、システムの問題ですが、シングルボードコンピュータのLinuxはネットワーク周りの不具合が出ることがあります。
アップデート時にエラーが出る、途中で止まるなどのトラブルが起こる場合は以下をお試しください。

ターミナルから以下コマンドを実行

sudo dhclient eth0

その後アップデートします。
アップデートを行う際は有線接続をおすすめします。無線でネットワークに接続している場合は上記eth0の部分をwlan0にします。(トラブルの元になりますので、無線でのアップデートはおすすめしません)

以上です。
今回のアップデートは矛盾点が改善されず、更に悪化した状態になってしまいました。。。(まさにどこかの国のコ(自粛))

開発者が以前からある矛盾点に対して対策せず、アップデートで不要な追加要素を増やしたりその場しのぎの調整を行うことにより不整合が起こり、問題箇所が増える状況が顕著に現れる結果になりました。

今回の仕様変更(残念ながら改悪です)は上記記載の方法で回避できます。
アップデートした後、トラブルが出て使えなくなったという方は上記ご参照ください。

追伸
今回のように問題点の見極めが甘い状態で改変や施策を行うと状況が悪化します。(INDIの歴史ですね。。。)
これはドライバのバグではなく開発者の認識不足によるトラブルです。(ややこしくなった設定問題をクリアすれば正常に動きます。ますます。。(自粛))
開発者を補助するプログラマも増えたようなので早く上記のようなユーザーを混乱させる状況が一刻も早く改善してほしいものです。。

追伸2
コ○ナの記事に関して国側が厳しいチェックを行っているようです。(某医者のブログで知りました)
このブログが消されてしまったらそれが原因かもしれません。(消えるようならお手上げです)
オリンピックで焦っているのか不明ですが強制的な言論の統制体制は疑問が残ります。(もっと他に労力を使う部分はあるでしょうに。。某医者のYoutube発言は閲覧できなくなってしまったようです。町のお医者さんで受け入れ体制を作って活動している数少ない立派な方です。(現状では受け入れをせず、門前払いする医療機関が圧倒的多数派です。個人での取り組みとしてはお住まいの地域で感染した場合に受け入れてくれる医療機関をしっかり確認しておきましょう(これが一番重要です)))

どのような事項も知れば知るほど矛盾点に気づくことが増えてきます。
それらをどう対処、回避するのかは個々の取り組みになりますが、場合によっては協調圧力が働く場合があります。(面倒ですね)
それらに近づかない、関わらないのも対処法の一つです。(ZOOM観望環境のようなお気軽環境を作っておいたのもそれが理由です。天体機材に関わる際、現在ではPCでの制御に頼る部分が多い状況です。INDIにせよ、ASCOMにせよそれらを使用すると場合によっては解決しない矛盾やトラブルで観望や撮影が出来ずに終わるといった事態になる可能性があります。。星を楽しみたいのに機材トラブル回避に追われるのは本末転倒ですしね。。。)

バージョンアップはくれぐれもゆとりがある時に行ってください。(現地でトラブると地獄ですよ。)

追記Ver1.9.2で上記不具合は解消されたようです。



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色々工夫しながら星空を楽しんでいます。
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