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手持ちの機材はベランダ利用のため昨年全てPOE、フルリモート化をしましたが遠征時にVNCリモート用としてiPadが大分古い機種のため、モニタの解像度が低く操作し辛いのが気になっていました。

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iPadを新調することも考えましたが、なかなか高額ですしタブレットの表示領域が拡がりさえすればかなり操作がしやすくなると感じたので今回は廉価な中華アンドロイドタブレットを購入しました。

アンドロイドタブレットは今までにも何台か使用していましたが、正直iPadと比較すると操作感がイマイチでした。
しかし、8コア、128GBともなると処理速度も結構快適で、想像通り表示領域が拡がることでかなりVNCでのリモート操作がしやすくなりました。

仕事でMac縛りが無くなってからアップル製品の購入がとても少なくなりました。(それでも家に4台ありますが。。。)

天体用では現在はMiniPCとラズパイ4がメインマシンですし、タブレットも天文用途では今回購入した中華アンドロイドタブレットがメインになりそうです。

結果として利用するOS環境がバラバラなので、使用するときにショートカット操作などが混乱しがちですが混在環境も大分長くなりましたのでそこそこ慣れてきました。
が、正直各社とも意地を張らず基本的な操作体系などシンプルにまとめてほしいですね。(スマホOSの方が操作系の互換性は良いですね。PCは正直もう少し使いやすく進化して欲しいです。)

追記
VNCリモートだと接続するPC画面を遠隔操作することになるので、PCのOSやアプリの操作性が重要になります。
正直PC用のOSやアプリはUIなど操作系に関しては古さを感じる部分があります。

個人的には古くからあるメニューUIより、操作する場所に適したインスペクタが出るUI(アドビアプリのようなUI)の方が使いやすいかなと感じています。(常に見て確認しながら作業できますし)



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天体カメラで撮影やEAAを行う場合、ほとんどの方がFitsファイル(ヘッダに天体情報を付随したRaw画像)形式で保存して画像処理をされているかと思います。

実はFitsファイル自体は画像としてJpegなども格納出来るのですが、撮影を行うアプリが対応しておらずカメラのRaw画像とヘッダに天体情報を付随してFitsファイルとして取り扱うような設計になっています。

天体撮影においては雑誌・マニアの情報からデジカメでもRawファイルをする方が多いと思いますが、いずれにしてもRaw画像部分に関しては注意が必要になる部分がありますので覚書として記載しておきます。

1.そもそも天体カメラのRaw画像もデジカメのRaw画像も真のRaw画像ではない。(何らかの画像処理がなされている)

2.天体カメラのFitsファイルに関してはカメラの特性に合わせた校正情報(デジカメで言うところのプロファイル)がない。

3.Fitsファイルを開くアプリにおいても天体カメラの場合は校正情報、デジカメの場合はプロファイルに対応した機能がない(デジカメに関してはプロファイル対応したものもある)

4.Fitsファイルを開くアプリによってFitsヘッダの反映が異なる

5.Fitsファイルを開くアプリによってデータ値のモニタ表示が異なる


てんこ盛りですね。。。
1に関しては私が所有するASI224のメーカー公表グラフをご確認いただけるとわかるのですが、ゲイン60でSNが向上するポイントがあります。
本来このカメラの撮像素子は防犯カメラやドライブレコーダーでの利用を意識して撮像素子に対応したDSPチップで様々な画像処理が行えるようになっています。(3Dノイズリダクションや、暗所でのノイズ軽減処理など多数の機能を持っています。)

ZWOのカメラは撮影時にカメラのDSPを利用した場合、8ビットカラーのソフトウェアビニングとゲインアップ時のノイズリダクションが利用できるようになっています。(どうせなら防犯カメラで使われているような画像処理機能も内蔵してほしかったですが。。。)

このことからPCに転送される際にDSP処理後の画像が送信されていると考えて間違いないでしょう。

デジカメに関しては画像処理エンジン自体がブラックボックスになっていますが、同様にDSP処理後のデータが送信されていると思います。

2~5に関しては実際に画像を見ながら確認したほうが早いでしょう。

スクリーンショット 2022-11-07-5

上の画像は以前多段スタッキングの記事で撮影したものです。
カメラはASI224、撮像アプリはASILive、ゲインはHigh(300)で、5秒(適正露出)20枚、10秒(オーバー)20枚、2秒(アンダー)80枚をスタッキングしています。
経緯台のため、あまり長時間スタッキングすると視野回転が大きくなりすぎますので、暗電流ノイズ除去のためアンダー画像を増やしましたので、スタッキング時の画像はアンダーに見えます。

ではこのFits画像をそれぞれのFitsビューアで開いてみましょう。


スクリーンショット 2022-11-19 005610

まずはZWO純正のASIFitsビューアーです。
アンダーで撮影したのに明るくなっています。
おそらく自動でASILiveの設定値やヒストグラム調整をして表示しているようです。
撮影時の明るさとは異なりますが、画像処理はこの方がしやすいですね。(色もそんなにズレてませんし)


スクリーンショット 2022-11-19 005758

次はスタッキング+画像処理アプリのSiliLです。
何故か上下反転していますね。
ASILive撮影時同様アンダー画像ですが、色が大分異なります。


スクリーンショット 2022-11-19 005829

同じくスタッキング+画像処理アプリのASTAP(PlateSolvingも優秀です。)
これまた上下反転。。。
色や明るさもSiriLと異なりますね。


スクリーンショット 2022-11-19 005700

お次はGIMPです。
あまり知られていませんが、GIMPはFits画像を開くことができます。
これまた上下反転しています。
色や明るさはSiliLと似ていますね。(同じエンジンかも)


スクリーンショット 2022-11-19 005938

最後はわたしがよく使用しているKStarsのFitsビューアです。
こちらは上下反転していませんね。
以前からですが、KStarsはPlateSolvingやガイド機能で星の識別を良くするために自動的に画像調整(星の輝度とバックグラウンドの分離)が行われていました。そのためPlateSolvingの成功率が非常に高かったのですが、最近更にPlateSolvingにStelarSolverが搭載され、SEP (SExtractor)機能も内蔵されましたので、画像調整機能が向上しています。

実際の画像よりかなり明るく鮮明に見えています。(ノイズも見えますが)

私が以前記載した記事はKStarsのFitsビューアのSEP (SExtractor)自動処理機能を画像処理として利用して処理の手間を省くものでした。

デジカメのようにプロファイルがあればアプリ間の色や明るさを統一出来ますが、デジカメもRawで撮影した場合はアプリ側がデジカメのプロファイルに対応していないと同様のことが起こります。

Fitsファイルの場合は更にFitsヘッダの反映もアプリにより異なりますのでこのようにバラバラな状態になってしまいます。

撮影時のモニタ表示とFitsビューアで色や明るさが異なるのは困りますね。。。(画像処理が一手間増えます。)

校正情報が無いので完全な対処法はありませんが、撮影用ソフトでホワイトバランス(昼の曇りの日に白い紙を写し、白くなるようにカラーバランスを調整)を取っておけば後の調整が若干楽になります。

画像処理アプリに関しては撮影時の色や明るさに合わせるパラメーター設定を行う方法もありますが、設定によっては天体のシグナル情報が減ることになるので、私が行っているようにビューアの自動処理を利用して見やすい状態で処理しても良いかと思います。(そもそも天体の色や明るさなどは正解がありませんので。。。)


PS
とはいっても、正直カメラ、ビューアーともプロファイル機能はほしいですね。
天体カメラの撮像素子は高性能なので、校正用のプロファイルがあれば測光や等級識別など観測用途にも利用できるのに。。。ちょっともったいない気がします。

個人的には撮影に慣れるまではデジカメのJpeg撮影(プロファイル、ホワイトバランス、ISO、カメラの画像処理エンジンなどを利用できます)で天体の適正な露出値の把握や、見やすい画像(適正露出ならモニターで見やすいですね)で画像処理のイロハを習得したほうが近道のように感じます。(スタッキングすれば処理に適した16ビット画像にもできますし)









この季節は北の空が賑やかです。


IMG_4896.jpg

高感度監視カメラ+Cマウンド電動ズームレンズの観望システムでリモート観望します。
我が家のシステムは全てPOEに対応させていますので、このシステムもEAAのシステムも撮影システムもケーブル1本を繋げば準備完了です。

スクリーンショット 2022-11-16 203143

スクリーンショット 2022-11-16 203532

当家は北側は非常に視界が狭いのですがこのようにズームで視野を変更すれば快適に観望できます。
幅広い視野角をズームで変更しながら、それぞれの対象に合わせた視野角で観望します。

ズームレンズでの観望は非常に楽しいのですが、KStars+Ekosの操作体系だけが難点です。
Ekosがストリームからフレームキャプチャしたものを各モジュールで利用できるようになれば、ストリーム映像を見ながらPlateSolvingやフォーカス、ズーム調整が行えるようになります。(現状はPlateSolvingの度にストリーム画面を閉じなければならないので面倒です。。。)

Ekosはもともと自動スケジュール撮影用のアプリなので仕方ない部分もありますが、撮影だけでなく、EAA用にも配慮した進化してほしいんですけどね。。。(望みは薄いかな)

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