INDI環境が難しいと感じる方に(効率的なセットアップ手順)
Windows以外をご使用になっていない方にとってはLinuxやMacといった異なるOS環境で動作するINDIは敷居が高く感じるかもしれません。
しかし、ドライバやアプリのインストールさえ出来ていれば実は非常に効率的にセットアップを行うことができます。
私自身今年の2月に現在天体機器を制御している機器をMiniPCに変更した際、WindowsとLinuxのデュアルブート環境でいずれのOSでも天体機器を操作できるように設定しましたが、OSの設定やドライバ・アプリのインストールにかかる時間を除けば、INDI環境自体の設定は4~50分で終わっています。(かなり細かくチェックしてこのくらいです。)
当方が配布するAstRPiや、StellaMateやAstroberryなどのディストリビューションをご使用の方は煩わしいシステムの設定やINDI環境のインストールが完了していますので以下の手順を踏めば非常に効率的に機器のセットアップが室内で完了します。
INDI環境を設定する際に覚えておくこと
・INDIドライバはドライバコントロールパネルで機器の制御ができるため動作確認はドライバコントロールパネルで行う→設定の保存を必ず行う。
・KStars、Ekosの各モジュールはそれぞれが別のソフトと考える。
-KStars→自動導入機能が付いたプラネタリウムアプリ
-Ekosのプロファイルモジュール→サーバ・ドライバの起動アプリ
-スケジューラーモジュール→天体機器の全自動制御アプリ(完全に自動化できますので、設定の不具合などがあると機器の故障に繋がります。他のモジュールの使い方をしっかり覚えてからお使いください。)
-キャプチャーモジュール→カメラの設定、撮影アプリ
-フォーカスモジュール→オートフォーカスアプリ(簡易のカメラ設定変更機能付き☆)
-アライメントモジュール→PlateSolvingアプリ(簡易のカメラ設定変更機能付き☆)
-ガイドモジュール→オートガイダー(簡易のガイドカメラ設定変更機能付き☆)
・ご自身でINDI環境をインストールした方は必ずGSCカタログをインストールする。(ディストリビューションをご使用の方は不要)
UBUNTU、Debianは
sudo apt install gsc
Macはこちら
・緯度経度日時の設定、マウントへの読み込み設定などは メニュー:設定→KStarsの設定→INDI→Time & Location update の項目を設定してください。(下図参照)

☆部分に関してはカメラの設定をそれぞれのモジュール(アプリ)で使用しやすいように変更できるようになっていると考えるとわかりやすいです。
上記を踏まえて以下のステップで作業します。
Step1-CCDドライバの設定→保存
最初は撮影用、ガイド用のカメラのみ接続します。
ドライバのコントロールパネルで以下の項目をチェック→オプションタブにある”設定保存ボタン”で調整したパラメータを保存してください。(すべてのドライバで共通です)
・静止画の撮影チェック
・動画の撮影チェック
・CCDのピクセル数、ピクセルサイズを正しい数字に設定
・(カラーカメラの場合)色調整
Step2-(カメラ以外で)使用する機器のドライバコントロールパネルでの動作確認→保存
カメラ、ガイドカメラの動作確認、パラメータ保存が終了したら、ご使用の機器全ての動作確認を行います。
このときのポイントはカメラ、ガイドカメラをシミュレーションドライバに変更してください。
(CCD、ガイドカメラ用のシミュレーションドライバのピクセル数やピクセルサイズをご使用の機器と同じ設定にしておくとなお良いです。)
フォーカサーはステップ数の設定、モータの動作などをチェックしてください。設定が終わったらオプションタブに移動して設定を保存します。
マウントは緯度経度日時が正しく読み込まれているか、モーターの動作チェックなどを行います。
一つ注意が必要なのは使用する望遠鏡の口径、焦点距離の設定をマウントドライバで行う必要があるということです。
動作確認、望遠鏡の口径、焦点距離の設定などの記載が終わったら同様にオプションタブに移動して設定を保存してください。
Step3-KStars・Ekos各モジュールでの動作チェック
上記の設定が済めば、あとはKStars・Ekos各モジュールでの動作チェックになります。
ドライバはCCD、ガイドカメラのみシミュレーションドライバにして他の機器は電源を入れ接続します。
PlateSolving、オートガイドなど全ての確認を室内で行うことができます。
KStarsのプラネタリウム画面で自動導入を行ってみてください。
上記のドライバ設定が正しく行われていれば指示した方向にマウントが移動します。
キャプチャーモジュールで撮影すれば、マウント位置と連動したシミュレーション画像が撮影されます。
フォーカスモジュールでフォーカスを制御すればシミュレーション画像でフォーカス状態が確認できます。
アライメントモジュールでPlateSolvingを行えばシミュレーション画像で位置解析が行われます。
ガイドモジュールでガイドを行えばシミュレーション画像でオートガイドの動作確認が可能です。
万が一上手く動作しない部分がある場合は不具合が出ている機器のドライバコントロールパネルのチェック、Ekosモジュールのパラメータの確認をします。(ほとんどの場合は必要ありません。)
上記が正常に動作すればチェック完了です。
実際の星空では設定したCCD、ガイドカメラのドライバに切り替えてください。
CCD、ガイドカメラのシミュレーションドライバがマウントの位置情報、フォーカスと連動するため、全ての動作確認を室内で効率的に行えます。
他の環境では実現できない特筆すべき特徴なので有効にご活用ください。(動作の不具合がでなければ上記全てチェックしても数十分で動作確認できます。)
KStarsやEkosの各モジュールの機能説明、ドライバ設定などはこちらを(操作手順や注意点なども記載してあります。)
しかし、ドライバやアプリのインストールさえ出来ていれば実は非常に効率的にセットアップを行うことができます。
私自身今年の2月に現在天体機器を制御している機器をMiniPCに変更した際、WindowsとLinuxのデュアルブート環境でいずれのOSでも天体機器を操作できるように設定しましたが、OSの設定やドライバ・アプリのインストールにかかる時間を除けば、INDI環境自体の設定は4~50分で終わっています。(かなり細かくチェックしてこのくらいです。)
当方が配布するAstRPiや、StellaMateやAstroberryなどのディストリビューションをご使用の方は煩わしいシステムの設定やINDI環境のインストールが完了していますので以下の手順を踏めば非常に効率的に機器のセットアップが室内で完了します。
INDI環境を設定する際に覚えておくこと
・INDIドライバはドライバコントロールパネルで機器の制御ができるため動作確認はドライバコントロールパネルで行う→設定の保存を必ず行う。
・KStars、Ekosの各モジュールはそれぞれが別のソフトと考える。
-KStars→自動導入機能が付いたプラネタリウムアプリ
-Ekosのプロファイルモジュール→サーバ・ドライバの起動アプリ
-スケジューラーモジュール→天体機器の全自動制御アプリ(完全に自動化できますので、設定の不具合などがあると機器の故障に繋がります。他のモジュールの使い方をしっかり覚えてからお使いください。)
-キャプチャーモジュール→カメラの設定、撮影アプリ
-フォーカスモジュール→オートフォーカスアプリ(簡易のカメラ設定変更機能付き☆)
-アライメントモジュール→PlateSolvingアプリ(簡易のカメラ設定変更機能付き☆)
-ガイドモジュール→オートガイダー(簡易のガイドカメラ設定変更機能付き☆)
・ご自身でINDI環境をインストールした方は必ずGSCカタログをインストールする。(ディストリビューションをご使用の方は不要)
UBUNTU、Debianは
sudo apt install gsc
Macはこちら
・緯度経度日時の設定、マウントへの読み込み設定などは メニュー:設定→KStarsの設定→INDI→Time & Location update の項目を設定してください。(下図参照)

☆部分に関してはカメラの設定をそれぞれのモジュール(アプリ)で使用しやすいように変更できるようになっていると考えるとわかりやすいです。
上記を踏まえて以下のステップで作業します。
Step1-CCDドライバの設定→保存
最初は撮影用、ガイド用のカメラのみ接続します。
ドライバのコントロールパネルで以下の項目をチェック→オプションタブにある”設定保存ボタン”で調整したパラメータを保存してください。(すべてのドライバで共通です)
・静止画の撮影チェック
・動画の撮影チェック
・CCDのピクセル数、ピクセルサイズを正しい数字に設定
・(カラーカメラの場合)色調整
Step2-(カメラ以外で)使用する機器のドライバコントロールパネルでの動作確認→保存
カメラ、ガイドカメラの動作確認、パラメータ保存が終了したら、ご使用の機器全ての動作確認を行います。
このときのポイントはカメラ、ガイドカメラをシミュレーションドライバに変更してください。
(CCD、ガイドカメラ用のシミュレーションドライバのピクセル数やピクセルサイズをご使用の機器と同じ設定にしておくとなお良いです。)
フォーカサーはステップ数の設定、モータの動作などをチェックしてください。設定が終わったらオプションタブに移動して設定を保存します。
マウントは緯度経度日時が正しく読み込まれているか、モーターの動作チェックなどを行います。
一つ注意が必要なのは使用する望遠鏡の口径、焦点距離の設定をマウントドライバで行う必要があるということです。
動作確認、望遠鏡の口径、焦点距離の設定などの記載が終わったら同様にオプションタブに移動して設定を保存してください。
Step3-KStars・Ekos各モジュールでの動作チェック
上記の設定が済めば、あとはKStars・Ekos各モジュールでの動作チェックになります。
ドライバはCCD、ガイドカメラのみシミュレーションドライバにして他の機器は電源を入れ接続します。
PlateSolving、オートガイドなど全ての確認を室内で行うことができます。
KStarsのプラネタリウム画面で自動導入を行ってみてください。
上記のドライバ設定が正しく行われていれば指示した方向にマウントが移動します。
キャプチャーモジュールで撮影すれば、マウント位置と連動したシミュレーション画像が撮影されます。
フォーカスモジュールでフォーカスを制御すればシミュレーション画像でフォーカス状態が確認できます。
アライメントモジュールでPlateSolvingを行えばシミュレーション画像で位置解析が行われます。
ガイドモジュールでガイドを行えばシミュレーション画像でオートガイドの動作確認が可能です。
万が一上手く動作しない部分がある場合は不具合が出ている機器のドライバコントロールパネルのチェック、Ekosモジュールのパラメータの確認をします。(ほとんどの場合は必要ありません。)
上記が正常に動作すればチェック完了です。
実際の星空では設定したCCD、ガイドカメラのドライバに切り替えてください。
CCD、ガイドカメラのシミュレーションドライバがマウントの位置情報、フォーカスと連動するため、全ての動作確認を室内で効率的に行えます。
他の環境では実現できない特筆すべき特徴なので有効にご活用ください。(動作の不具合がでなければ上記全てチェックしても数十分で動作確認できます。)
KStarsやEkosの各モジュールの機能説明、ドライバ設定などはこちらを(操作手順や注意点なども記載してあります。)
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