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屋外での安定動作の要、電源について まとめ

途中でAstRPiのアップデート記事を挟みましたので途切れましたが、電源の話をまとめようと思います。
(この記事から読み始めたかたは以下の記事もご確認ください。)

その1で安定利用するための留意事項

その2で使用電力に毎の構成を記載しています。

最後の今回はまとめや注意事項などを記載します。


電源についてのまとめと注意事項
・電源を選定する前に使用する機材のACアダプタ(ACアダプタが無い機器は本体)の消費電力(ワット)を調べ、全ての機器の合計を合算した数字を覚えておく。

・電源を選ぶ際はWhの表記を確認する。リチウム系の蓄電池であればWhに記載された数値の1/5、鉛蓄電池であれば1/10(理想は1/20)を割った数値が使用する機器の合計消費電力(ワット)より多い状態にする。

・市販のポータブル電源を購入する場合は純正弦波のインバータ、パススルー充電機能が搭載された機種を選ぶ。(パススルー機能があると充電しながら機器の利用が出来る)

・車でインバーターをシガーソケットなどに刺して利用する場合は必ずエンジンをかける。

・ポータブル電源を購入する場合は更に使用できる最低気温も確認する。(制御回路で0度以下では動作しなくなる機器も多い)

・シガーソケットから電力を供給する場合(インバーター利用や、ポータブル充電など)は消費電力を100W程度に抑える。


市販されているポータブル電源は蓄電池の性能に対し、最大電力がかなり高いインバーターが搭載されています。

リチウム系であれば記載されたWhの1/5、鉛蓄電池であれば記載されたWhの1/10(理想は1/20)が電池の放電能力を活かす電力消費量になります。(その数値を超えている場合は、放電量が少なくなり、バッテリーの寿命が短くなります)

そのように考えるとかなり消費電力を考慮する必要があることがわかるかと思います。

インバーターを利用する場合は天体機器の場合は必ず正弦波インバーターが必要になります。
天体機器やPCなどは全て精密機器の扱いになりますので、矩形波や疑似正弦波インバーターで使用すると正常に動作しない、場合によっては壊れる原因になります。

屋外でのコンセント利用は結構敷居が高く、変換ロス(10~15バーセント)も大きいため、可能であれば12Vや5Vの直流のみで機材を動作させられる状態に環境をまとめたほうが良いです。(そのようなセットにすることが困難ですが。。。)


車のシガーソケットなどにインバーターを刺して利用したり、ポータブル電源の充電に利用する場合は必ずエンジンをかけてオルタネーターが動作している状態にして利用しましょう。
これはとても注意してほしいことですが、車のシガーソケットを使う場合は必ずエンジンをかけてください。
エンジンがかかっていないとすぐにバッテリーが上がってしまい、車を動かすことが出来なくなります。

電気を使う機器は家でコンセントが利用できる時はなにも気にせず気楽に使えていたものが、外で利用するには気をつけないと駄目な部分が多くなります。

天体機器はほとんどが電子デバイス、更に複数をまとめて利用、総電力量が結構多い、そして長時間使用とかなり注意することが多い利用環境になります。

必要な物が全て揃ったポータブル電源が普及して大分敷居が下がりましたが、天体機器を利用する場合はそれでも注意しなければならないところが沢山あります。
天体機器の制御が厄介なのは、上記の通り電子デバイスが多く、更に起電力の多いモーターもセットで使い、機器総電力量が結構大きいので一時的な電力不足になりやすいということです。
(一時的にでも電力が不足した場合PC含めた電子デバイスの動作が非常に不安定になります。)

今までも電源に関して記事で何度か触れてきましたが、情報としてまとまった状態でなかったため、今回ひとまとめにして留意事項を把握しやすいようにしました。

安定した環境の構築の一助になれば幸いです。


追伸
コンセントが使えない状態の場合、蓄電池を購入する前にまずは天体機器の電力消費量を減らす工夫をするのが得策です。
コンセントが使えなくても車が近くにあれば、車のオルタネーター+インバーターが使える環境であれば蓄電池を購入するよりははるかにコストパフォーマンスも電力供給も安定します。

蓄電池は容量が増えるほど高額になりますが、電力消費量が多い場合は電池の種類を選ばないとスペック通りの電力が確保出来なくなります。(鉛のディープサイクルバッテリは1/20の電力で駆動しないとフルに電力を取り出せません。
それ以上になるとバッテリーのサイクル回数が減り、更に使える電力量も少なくなります。尚、リチウム系は1/5の電力です。)

蓄電池を用いる環境というのは最も不安定になりやすく、更にコスパも悪いということを念頭に置き、可能な限り省電力な環境構築を行いましょう。

今年各社が電気自動車向けの色々な蓄電池を実用化するようです。
コスパが良く、安定した電池が登場してくれることを期待します。





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