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どんなものが見える? その1

天体観望を行うには若干準備、知識があったほうがより楽しむことが出来ます。

注意事項、必要な知識、道具を列記します。

まず、注意事項として、見る対象により得意となる機材が異なります。
図鑑の写真のような姿を肉眼で見たいという方はご注意下さい。
簡潔に申しますと、図鑑に良く出てくる対象は望遠鏡を使っても肉眼で同じように見えません。

例として図鑑で美しい姿を見せるバラ星雲などは、どんなに大きな望遠鏡を使ってもこのような姿に見えません。


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バラ星雲(光害地(2等星が見える程度)ベランダにて撮影

理由としては、散光星雲(ガスが反射して色が見える星雲)などの赤い色の星雲は、肉眼では目の感度から色が認識できず、望遠鏡にカメラを設置し長時間露光しないと赤いガス成分を感光しないためです。そのため、天体写真愛好家は赤の感度が高いフィルムや、デジカメではCCDのフィルターを交換したりして対応しているのです。アンドロメダ銀河なども中心部以外は暗く、同様に長時間露光して姿を現す対象になります。
同様に図鑑でおなじみのアンドロメダ銀河(M32)も双眼鏡や、望遠鏡などで肉眼で見るとぼやけた煙のような姿にしか見えません。
他の銀河は大きな望遠鏡でもぼやけた星のような見え方です。
これらの対象は天体写真で長時間露光をすることで図鑑で見られるような姿になります。

では、気軽に楽しめる対象は何になるのでしょう。

以下に機材毎に記載します。


●肉眼で楽しめる対象(暗い場所で)

流星群

・天の川

・月

・(大きな)散開星団

・(明るい)二重星


●双眼鏡で楽しめる対象

・天の川

・(大型の)星雲銀河

・(大型の)球状星団

・(大型〜中型の)散開星団

・月

・(明るい)二重星


●望遠鏡で楽しめる対象

・月

・惑星(写真よりはかなり小さい。)

球状星団

星雲銀河(写真とは異なります。)

・(中型〜小型の)散開星団

・二重星


意外と肉眼でも楽しめますよね。
このように見る対象によっても使う機材が異なりますし、望遠鏡と一口に言っても様々な種類があり、得意とする対象が異なります。

こちらの記事で紹介したシミュレーションしてみると大まかにどのような雰囲気か掴むことができます。

はじめての天体観望では気軽さを重視するなら、スマホのプラネタリウムソフト、肉眼、手持ちで使える双眼鏡くらいから始めると良いでしょう。

特に双眼鏡が得意とする、散開星団は図鑑などで見るよりはるかに美しい姿を見ることが出来ます。




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