設定前にーその2:KStarsの構成について
前回INDIドライバの特徴や、構成の流れを記載しました。
お読みになっていない場合はまずそちらをお読みください。
なぜ、このように前置きを2回も挟んでいるかというと
・Mac版KStarsは本家Linux版と異なり、INDIサーバ+ドライバ、更には本家ではオプションで後から追加するAstrometry.netローカルサーバーまでKStarsアプリに内蔵されている。(使い勝手は全く同じ)
・昨年RaspberryPi3用に開発者がオプションのAstrometry.netローカルサーバー+便利ユティリティなどをセットにしたディストリビューション(アプリ+システムのセット)を売り出したことにより、Linuxにおいても購入するだけですべての環境が整った環境を手に入れられるようになった。
ありがたいことにインストールなどセットアップの手間は無くなったが、それとともにいきなり複雑な環境での操作手順や、設定に混乱を招くことになると感じたからです。
KStarsはWindowsであれば、望遠鏡制御付きプラネタリウムアプリ、デジカメやCCDカメラの制御・キャプチャアプリ、オートガイドアプリ、Plate Solverを行うアプリ、フォーカス制御を行うアプリ、機器を制御するためのASCOMドライバなど、基本的な要素だけでも、5つのアプリとASCOMサーバ+ドライバをEkosという制御アプリ一つで連動してこなしてしまいます。(他にも沢山機能があります。)
別々であれば、その都度覚えていけば良いでしょうが、これらがワンセットとなると、どこからどう手をつけていけばいいか混乱することになるかと思います。
サーバだけでもINDI、Astrometry.netの2つ、最低でも天体撮影に必要なアプリ5つの設定を、一つのソフトで行うことになります。
その中でも最も厄介なのがINDI関連でしたので先に説明を行いました。
では以下にKStarsの構成図を記載します。

前回の図と比べて一気に複雑になりましたね。
Mac版のKStarsはサーバだけでもINDI、Astrometory.netの2つをアプリ内に同封しています。
ついでにLynux版も記載します。

Macと本家Linux版の違いは2つのサーバがシステムにあるか、アプリに内蔵されているかになります。
ですので、Mac版はINDIサーバ、Astrometry.netサーバを使用するためには必ずKStarsを起動する必要があります。
Linux版はサーバがシステムにありますので、KStarsを立ち上げなくても他のアプリで使用可能です。
もし、Mac単体でKStarsを立ち上げずにINDIサーバ、Astrometry.netを使用したい場合はソフト紹介で記載したCloudMakersより、各サーバをダウンロードしてください。(サーバ環境を別にできますので、WindowsのASCOM環境に近い操作で作業できます。)このメーカーのソフトは使いやすいので、試用期間で気に入ったものはインストールしておくことをおすすめします。(特にINDIサーバー、Astrometry.netサーバーの2つダウンロードしておきましょう、無料ですし、あとで何かと便利です。)
よく見ればサーバの場所に違いはありますが、制御の流れはMac版と変わりません。(操作方法も同じ、設定の流れも同じです。)
制御設定の流れで行くと
1.EkosでINDIサーバを起動(読み込みドライバも設定)、及びEkosで機能を扱う上での初期設定
2.INDIコントロールパネルで読み込んだドライバの設定、動作確認、設定の保存
3.Ekosでコントロールパネル設定を読み込み、各ドライバに対応した機器の制御、及び制御設定、Plate Solverの設定及び、制御、画像や映像を各ビューアに送信、オートガイダー機能の設定、プラネタリウムソフトとのリンク
こんな感じになります。上記の流れで設定・設定の保存も必要になります。
間違い探しのようで恐縮ですがEkosでINDIサーバ+ドライバを扱う上で若干規則があるようです。
・EkosでセットしたドライバはEkos起動中に途中で入れ替えできない。
ありがちな具体例でいうと、カメラドライバが動作不良を起こしたのでカメラドライバだけを再起動したい。
途中からカメラを変更したいといったことがうまくいきません。
本来INDIサーバはドライバ変更、追加が随時できますが、Ekosでドライバを扱うときは、このようなことをすると高い確率でクラッシュします。
ですので途中で変更・追加予定がある機器は余分に設定に含めておいてください。(機器ごとの接続・解除は可能です。ドライバの交換、個別の再起動がNG)
以上がKStarsの構成と制御設定の流れです。
多くの要素を扱いますので混乱しがちですが、上記の流れで一度きちんと設定を行っておけば、円滑に制御環境を構築できます。
次回からはEkosでの初期設定にはいります。
お読みになっていない場合はまずそちらをお読みください。
なぜ、このように前置きを2回も挟んでいるかというと
・Mac版KStarsは本家Linux版と異なり、INDIサーバ+ドライバ、更には本家ではオプションで後から追加するAstrometry.netローカルサーバーまでKStarsアプリに内蔵されている。(使い勝手は全く同じ)
・昨年RaspberryPi3用に開発者がオプションのAstrometry.netローカルサーバー+便利ユティリティなどをセットにしたディストリビューション(アプリ+システムのセット)を売り出したことにより、Linuxにおいても購入するだけですべての環境が整った環境を手に入れられるようになった。
ありがたいことにインストールなどセットアップの手間は無くなったが、それとともにいきなり複雑な環境での操作手順や、設定に混乱を招くことになると感じたからです。
KStarsはWindowsであれば、望遠鏡制御付きプラネタリウムアプリ、デジカメやCCDカメラの制御・キャプチャアプリ、オートガイドアプリ、Plate Solverを行うアプリ、フォーカス制御を行うアプリ、機器を制御するためのASCOMドライバなど、基本的な要素だけでも、5つのアプリとASCOMサーバ+ドライバをEkosという制御アプリ一つで連動してこなしてしまいます。(他にも沢山機能があります。)
別々であれば、その都度覚えていけば良いでしょうが、これらがワンセットとなると、どこからどう手をつけていけばいいか混乱することになるかと思います。
サーバだけでもINDI、Astrometry.netの2つ、最低でも天体撮影に必要なアプリ5つの設定を、一つのソフトで行うことになります。
その中でも最も厄介なのがINDI関連でしたので先に説明を行いました。
では以下にKStarsの構成図を記載します。

前回の図と比べて一気に複雑になりましたね。
Mac版のKStarsはサーバだけでもINDI、Astrometory.netの2つをアプリ内に同封しています。
ついでにLynux版も記載します。

Macと本家Linux版の違いは2つのサーバがシステムにあるか、アプリに内蔵されているかになります。
ですので、Mac版はINDIサーバ、Astrometry.netサーバを使用するためには必ずKStarsを起動する必要があります。
Linux版はサーバがシステムにありますので、KStarsを立ち上げなくても他のアプリで使用可能です。
もし、Mac単体でKStarsを立ち上げずにINDIサーバ、Astrometry.netを使用したい場合はソフト紹介で記載したCloudMakersより、各サーバをダウンロードしてください。(サーバ環境を別にできますので、WindowsのASCOM環境に近い操作で作業できます。)このメーカーのソフトは使いやすいので、試用期間で気に入ったものはインストールしておくことをおすすめします。(特にINDIサーバー、Astrometry.netサーバーの2つダウンロードしておきましょう、無料ですし、あとで何かと便利です。)
よく見ればサーバの場所に違いはありますが、制御の流れはMac版と変わりません。(操作方法も同じ、設定の流れも同じです。)
制御設定の流れで行くと
1.EkosでINDIサーバを起動(読み込みドライバも設定)、及びEkosで機能を扱う上での初期設定
2.INDIコントロールパネルで読み込んだドライバの設定、動作確認、設定の保存
3.Ekosでコントロールパネル設定を読み込み、各ドライバに対応した機器の制御、及び制御設定、Plate Solverの設定及び、制御、画像や映像を各ビューアに送信、オートガイダー機能の設定、プラネタリウムソフトとのリンク
こんな感じになります。上記の流れで設定・設定の保存も必要になります。
間違い探しのようで恐縮ですがEkosでINDIサーバ+ドライバを扱う上で若干規則があるようです。
・EkosでセットしたドライバはEkos起動中に途中で入れ替えできない。
ありがちな具体例でいうと、カメラドライバが動作不良を起こしたのでカメラドライバだけを再起動したい。
途中からカメラを変更したいといったことがうまくいきません。
本来INDIサーバはドライバ変更、追加が随時できますが、Ekosでドライバを扱うときは、このようなことをすると高い確率でクラッシュします。
ですので途中で変更・追加予定がある機器は余分に設定に含めておいてください。(機器ごとの接続・解除は可能です。ドライバの交換、個別の再起動がNG)
以上がKStarsの構成と制御設定の流れです。
多くの要素を扱いますので混乱しがちですが、上記の流れで一度きちんと設定を行っておけば、円滑に制御環境を構築できます。
次回からはEkosでの初期設定にはいります。
- 関連記事
-
- はじめに
- 初期設定:まずはプラネタリウムソフト(KStars)
- 設定前にーその1:INDIについて
- 設定前にーその2:KStarsの構成について
- Ekos -1:ドライバ起動前設定(初期設定)
- Ekos -2:サーバ・ドライバ設定→起動まで
- INDIドライバ設定:共通事項
- INDIドライバ設定:SkySafari(Plus以上)
- INDIドライバ設定:Canon DSLR
- INDIドライバ設定:ZWO CCD
- INDIドライバ設定:SkyWatcher Alt-Az
- INDIドライバ設定:MOONLITE
- Ekosモジュール:キャプチャモジュール
- Ekosモジュール:マウントモジュール
- Ekosモジュール:フォーカスモジュール
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